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ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
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印刷2013/04/19 14:23

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ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載

 2013年4月19日,ASUSTeK Computer(以下,ASUS)は,日本で販売されるAndroidタブレットとして初めてIntelの「Atom Z2420/1.2GHz」を採用し,SIMロックフリーの3G通信機能と通話機能を備える7インチ端末「Fonepad ME371MG」と,ディスプレイ部分が分離してAndroidタブレットになる一体型PC「TransAiO P1801」を発表した。
 Fonepad ME371MGはメーカー想定売価2万9800円前後で,4月25日発売予定。TransAiO P1801はメーカー想定売価15万9800円前後で,4月20日発売予定だ。

画像集#025のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
Fonepad ME371MG
画像集#021のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
TransAiO P1801


Atomでもアプリの互換性は問題ナシ?

グラフィックス性能は少々低め


ゲストで登場したIntel版のドロイド君。軽快なダンスで大受けしていた
画像集#009のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
 順に見ていこう。Fonepad ME371MGがAtom Z2420を搭載するというのは冒頭で紹介したとおりだが,これは,開発コードネーム「Lexington」(レキシントン)と呼ばれていたSoC(System-on-a-Chip)である。「Intel Hyper-Threading Technology」に対応するCPUコアを1基と,Imagination Technology製のGPUコアIP「PowerVR Series5 SGX540」を統合した製品だ。
 ゲストとして登壇したインテルの土岐英秋技術本部長は,Atom Z2420について,最大消費電力が約10Wと,x86プロセッサとして低めであることをアピールポイントとして挙げていた。実際,Fonepad ME371MGのバッテリー駆動時間は(3G通信無効時に)最大約10.5時間が確保されているという。

土岐英秋氏(インテル 技術本部長)が登壇(左)。氏は,Intelがこれまでもたびたび披露してきているAtomプロセッサのロードマップを示し,Atom Z2420は32nmプロセス世代の技術を用いて製造されているが,次期スマートフォン向けAtomでは22nmプロセス世代へ移行し,消費電力あたりの性能がさらに向上するとした
画像集#010のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載 画像集#011のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載

 実のところ,Atom Z2420は新興市場向けのCPUに位置付けられており,日本で販売される製品に,採用される事例は多くないだろう。しかし,Intelとしては今後登場するであろうAndroid端末に「Intel inside」を定着させたい考えを持っており,土岐氏は,AtomがAndroid端末に採用されるうえでの懸念事項になりかねない,アプリケーション互換性について懸念の払拭に努めていた。
 いわく,高速化を目的に,開発ツール「Android NDK」を用いてC言語やC++言語で開発されたアプリケーションであっても,Atom Z2420でほとんどが問題なく動作するとのこと。それが事実かどうかは今後の検証に委ねたいが,Intelとしては,ARMベースのプロセッサでなくとも,Android対応アプリケーションは問題なく動作するという立場をとっているようだ。

Atom Z2420は,新興市場向け製品ではあるが,性能は十分に高いと土岐氏(左)。Intelでは人気のアプリケーションを中心に検証しているが,Atomプロセッサ搭載Android端末は,ARMベースのプロセッサを搭載する端末との互換性が高いとのことだ
画像集#012のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載 画像集#013のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載

 互換性の次に気になるのは性能だ。最近のタブレットで採用されるSoCは,,CPUコアを2〜4基搭載するものが多い。一方,Atom Z2420はマルチスレッディング対応とはいえ1コア。実機を触る前には,性能差が大きいのではないかという懸念があった。
 しかし,Fonepad ME371MGを実際に触ってみると,画面の切り替えやアプリケーションの起動時間などは,NVIDIAのTegra 3を搭載する,最近の一般的なAndroidタブレットと比べても違いは感じない。むしろ想像以上にきびきびと動くので,意表を突かれた思いだ。
 下に掲載したムービーは,Fonepad ME371MG実機上でUIの反応を撮影したものだが,軽快な動作の一端が見て取れるだろう。


ぺしぺしikinaで,連打への反応を調べてみたところ
画像集#015のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
 ゲームで重要なグラフィックス性能はどうだろう。簡単なテストでチェックしてみた。まずは連射測定アプリケーション「ぺしぺしikina」を使い,画面の連打に対する反応を見てみた。たとえば,10連打程度で処理が飽和して,一瞬でもタッチに反応しなくなるとしたら,激しい操作を要求するゲームには向かないと判断できる。
 テストの結果は,96回程度の連射に対して結果は「85」。処理の飽和は29前後で生じていた。これはなかなか優秀な結果で,タップに対する感度は良好と述べていいだろう。

3DMarkのテスト結果。スコア自体は振るわないが,テスト中のフレームレートはばらつきが少なかった
画像集#016のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
 続いて,よりゲームに近いグラフィックス性能計測として,3Dベンチマークテストアプリケーション「3DMark」のAndroid版でもテストをしてみたが,こちらは思ったほど振るわず。スコアは2200台半ば程度の結果に止まった。Tegra 3搭載のNexus 7が3500程度なので,3Dゲーム用途にはやや非力といえようか。
 参考までに,「Graphics test 1」実行中の直撮りムービーを掲載しておくので,チェックしてみてほしい。


IIJmioのプリペイド型SIMを提供するキャンペーン実施

タブレットとしてはオーソドックスで価格相応


 冒頭で述べたとおり,Fonepad ME371MGはSIMロックフリーで音声通話も可能なAndroidタブレットだ。一方,標準では通信用のmicroSIMカードが付属していないわけだが,そこでASUSは,Fonepad ME371MGの購入者に対し,IIJmioのプリペイド型microSIMカードをプレゼントするキャンペーンを行うとのことだ。
 キャンペーンの詳細は本機の発売日である4月25日までに明らかになる予定。「プリペイドSIMなんて買ったことないよ」という人に向けた配慮として,これはアリな気配である。

 なお,CPU以外に目を向けると,「Nexus 7」の製造元であるASUS製品らしく,Fonepad ME371MGはごくオーソドックスな7インチタブレットだといえる。液晶パネルはIPS方式を採用し,解像度は800×1280ドット,メインメモリ容量1GB,ストレージ容量8GBというのは,イマドキの製品としては少なめだが,これは価格とのトレードオフといったところか。もっとも,ストレージ容量はmicroSD&SDHCメモリーカードで増やせるので,大きな問題はないだろう。なお,OSはAndroid 4.1.2(Jelly Bean)だ。

背面上部のカバーを外すと,microSIMカードのスロット(左)とmicroSDカードスロットが現れる
画像集#020のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載

 外観に特徴的な部分は少なく,こちらも「ごく普通の7インチタブレット」としか言いようがない。用意されているハードウェアスイッチは,側面にある電源/スリープボタンとボリューム調節のボタンだけ。前面には120万画素のインカメラ,ややカーブを描いた背面の上側には300万画素のアウトカメラを装備しているなど,Androidタブレットとしては定番のレイアウトだが,アウトカメラがあるのは,Nexus 7との差別化ポイントといえるかもしれない。
 サイズは196.6(W)×120.1(D)×10.4(H)mm,重量は約340g。ちなみに,Fonepadの重心はセンターからやや下の位置にある。これは縦画面で持ったときに,テコの原理によって重さを感じさせないための工夫で,7インチ以上のタブレットでは定番のものとなっている。

画像集#018のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
本体前面。120万画素のインカメラを装備。前面にハードウェアボタンはない
画像集#019のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
本体背面。300万画素のアウトカメラがある。Intel insideロゴがとても目立つ

 そのほか主なスペックは下記のとおり。比較的安価な3G対応タブレット端末としてはもちろん,Intel Insideタブレット端末としても注目を集めそうである。

●Fonepad ME371MGの主なスペック
  • 型番:ME371-GY08
  • OS:Android 4.1.2
  • SoC:Atom Z2420/1.2GHz
  • メインメモリ容量:1GB
  • ディスプレイ:7インチワイド液晶パネル,800×1280ドット,10点マルチタッチ対応
  • ストレージ容量:8GB(+容量5GBの「ASUS WebStorage」永久無料版)
  • 無線LAN:IEEE 802.11g/n
  • 対応通信方式:W-CDMA(HSPA+/3G) 850/900/1900/2100MHz,GSM/EDGE(2G) 850/900/1800/1900MHz
  • Bluetooth:Bluetooth 3.0
  • 内蔵センサー:GPS(A-GPS&Glonass対応),電子コンパス,光,加速度,近接
  • インタフェース:microSIMカードスロット,USB Micro-B端子,microSDカードスロット
  • カメラ:アウトカメラ300万画素,インカメラ120万画素,
  • バッテリー駆動時間:無線LAN通信時約11.5時間,モバイル通信時約9.5時間
  • サイズ:120.1(W)×10.4(D)×196.6(H)mm
  • 重量:約340g
  • 主な付属品:USB−ACアダプターセット


TransAiO P1801はWindows 8搭載PCと

大画面Androidタブレットの一体型マシン


 続いては,18.4インチ,解像度1920×1080ドットで,10点マルチタッチに対応した液晶パネルを搭載する一体型PC,TransAiO P1801だ。本機が持つ最大の特徴は,冒頭でも紹介したとおり,一体型PCとしては比較的小さめな液晶パネル部を取り外すと,それをそのまま18.4インチ液晶パネル搭載の巨大なAndroidタブレットとして利用できる点にある。
 台座部には「PCステーション」という名が与えられているが,要するにPCとしての本体はこの台座部。そして,液晶パネル部にAndroidタブレットとしてのハードウェア一式が備わっているため,PCステーションから外すと,単体で使えてしまうというわけだ。

画像集#022のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
ディスプレイの後ろに見えるのが,PC部分の本体に当たるPCステーションだ
画像集#023のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
タブレットになるディスプレイの裏側には,折りたためるスタンドを装備している

PCステーションにはHDMI出力もあり,2画面環境も構築できる。写真はAndroidタブレット状態で3DMarkを実行しながら,同時にPCステーションと外付けディスプレイでWindows 8を使っている状態
画像集#024のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
 PCステーション側は,CPUがデスクトップPC向けの「Core i7-3770/3.4GHz」,GPUがノートPC向けの「GeForce GT 730M」を搭載。単体GPUを搭載するのをプラスと見るか,搭載すると言ってもノートPC向けのエントリーモデルでは……と見るかは人によるだろう。
 メインメモリ容量は8GB,ストレージ容量は2TBだ。ストレージデバイスとしてはHDDが採用されている。

 Androidタブレット側のSoCはTegra 3。メインメモリ容量は2GB,ストレージ容量は32GBとなっている。画面サイズの巨大さを除くと,今日(こんにち)的なAndroidタブレットとしてオーソドックなスペックといえそうだ。

タブレット部の右側面にある青いボタンが,Windows 8とAndroidの切り替え用となる
画像集#026のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
 ちなみにTransAiO P1801では,タブレット部分をPCステーションにセットした状態で,タブレット右側面にある切り替えボタンを押すと,Windows 8とAndroidを切り替えられる。切り替え動作の様子を撮影したムービーを下に掲載したのでチェックしてもらえればと思うが,タイムラグはほんの数秒で,劇的に待たされるといった感はない印象だ。
 なお,Windows 8からAndroidに切り替えても,PCステーション側のWindows 8は動作し続けるが,AndroidからWindows 8に切り替えた場合,Androidはスリープ状態になるとのことだった。


付属のワイヤレスキーボードとマウスは,Windows 8とAndroidの両対応。OSを切り替えたときには,自動的に追従して切り替わる
画像集#027のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
 面白いのは,動作モードを切り替えると,付属のワイヤレスマウスとキーボードの接続先も切り替わり,Androidタブレット側でも使えるというところ。もちろん,100%同じ操作感というわけにはいかないが,同じ入力デバイスを引き続き使えるというのは便利かもしれない。

 そのほか主なスペックは下記のとおりだ。

●TransAiO P1801の主なスペック
  • 型番:P1801-B061K
《PC部》
  • OS:64bit版Windows 8
  • CPU:Core i7-3770/3.4GHz(4C8T,最大動作クロック3.9GHz,L3キャッシュ容量8MB)
  • メインメモリ容量:8GB
  • GPU:GeForce GT 730M
  • ストレージ容量:2TB(HDD)
  • 光学ドライブ:DVDスーパーマルチ
  • 無線LAN:IEEE 802.11g/n
  • Bluetooth:Bluetooth 4.0
  • インタフェース:HDMI出力×1,USB 3.0×4,USB 2.0×1,SDHCカードスロット×1
  • 本体サイズ:466(W)×162(D)×267(H)mm
  • 重量:約4.1kg
  • 主な付属品:ACアダプター,電源ケーブル,ワイヤレスキーボード,ワイヤレスマウス
《液晶パネル兼タブレット端末部》
  • OS:Android 4.1(Jelly Bean)
  • SoC:Tegra 3(※詳細未公開)
  • メインメモリ容量:2GB
  • ディスプレイ:18.4インチワイド液晶パネル,グレア(光沢)加工,1920×1080ドット,10点マルチタッチ対応
  • ストレージ容量:32GB(eMMc)
  • 無線LAN:IEEE 802.11g/n
  • Bluetooth:Bluetooth 3.0+EDR
  • 内蔵センサー:GPS,加速度
  • インタフェース:USB Micro-B×1,microSDXCカードスロット×1,ドッキングポート×1
  • カメラ:インカメラ100万画素
  • バッテリー駆動時間:約5時間
  • サイズ:466(W)×18(D)×294(H)mm
  • 重量:約2.4kg
  • 主な付属品:ACアダプター


ASUSは「新世代デバイス」を訴求


Cynthia Teng氏(エイスース・ジャパン マーケティング部長)
画像集#007のサムネイル/ASUS,国内初のAtom採用Androidタブレットとなる「Fonepad」を4月25日に発売。SIMロックフリーの3G通信機能搭載
 4月20日に都内で開催された発表会では,ASUSの日本法人であるエイスース・ジャパンにてマーケティング部長を務めるCynthia Teng(シンシア・テン)氏が,ASUSの製品戦略におけるFonepad ME371MGとTransAiO P1801の位置付けを説明した。

 それによると,ASUSは,これまでにもいくつか登場しているユニークな製品群を「新世代デバイス」と定義しているとのことだ。タブレットと合体するスマートフォン「Padfone 2」や,2枚のディスプレイを搭載する2画面Ultrabook「ASUS TAICHI」,タブレット型の本体にキーボードドックが合体するノートPC「TransBook」などが,新世代デバイスの代表例とのことで,「Fonepad ME371MGは,これら新世代デバイスのなかでも『最小の新製品』と位置づけられる」(Teng氏)。一方,TransAiO P1801は,新世代デバイスのなかで最大のデバイスと位置づけていた。

ASUSが定義する新世代デバイス群。Fonepadは最小側の新顔となる。最大側の新顔がTransAiO P1801だ
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ASUS日本語公式Webサイト

  • 関連タイトル:

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