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    世代の架け橋となり,そして誰もが楽しくなれるゲームを。「アストロボット」に込められた思いをディレクターに聞いてきた[TGS2024]
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    印刷2024/09/28 22:43

    インタビュー

    世代の架け橋となり,そして誰もが楽しくなれるゲームを。「アストロボット」に込められた思いをディレクターに聞いてきた[TGS2024]

     2024年9月6日に発売された,ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「アストロボット」。PlayStation 5の機能を生かした新しい遊びや,ゲーム愛にあふれたアクションステージ,そしてPlayStationの歴史を飾る有名キャラクター(の姿のボット)たちの共演といったさまざまな魅力で話題のスペースアドベンチャーゲームだ。

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    「アストロボット」公式サイト


     東京ゲームショウ2024のPlayStationブースでも,その顔と言えるほどの超ビッグでスペースな魅力を放ち,実際にその顔がうちわになって配られていたりもした(これがまたかわいい!)。筆者としても,もうそれくらいアストロボットのとりこになっていて,PlayStationで遊んだ子どもの頃を思い出しながら,6歳の子どもと「このキャラクターはこういうゲームがあってさぁ……」なんて話しながら一緒にゲームを楽しんでいるくらいである。

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     TGS 2024の会場で,そんなアストロボットをを手がけたTeam ASOBIのスタジオディレクター/クリエイティブディレクターであるニコラ・ドゥセ氏のメディア合同インタビューに参加する機会を得た。世代問わず多くの人を魅了するアストロボットは,一体どんな考えで作られたのだろうか? 時間の限り聞いてきた。

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    ――9月6日の発売以降,世界中のゲームファンの評判を呼び,そして愛されるゲームとなりました。メディアなどでも高い評価を得ていますが,このゲームファンの反響についてどう感じていますか。

    ニコラ・ドゥセ氏:
     発売日の前日,先行レビュー解禁の9月5日の21:00には,チームで集まって皆でその時を一緒に迎えました。私は家でビデオ通話をつないででしたが,世界中で一斉にレビューがあがった時はワクワクしましたね。
     では発売後にプレイした皆さんからの反響を把握できていたかといえば,決してそうではありませんでした。ゲームを作るということは,リリースした後もずっと考えることが多いですから。もう少しここをテンポ良くできないか,この部分はフィックスしなけばといったように,問題解決のことに頭がいっていたんですね。それだけに,ちゃんと皆さんの声を聞けたときには驚きました。
     今も皆さんからの感想や新しいレビューを読んでは,「ここを好きになってくれたんだ」って嬉しくなります。こうしたリリース後のアナライシスは本当に重要で,勉強にもなりますね。

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    ――大量に宝石が降り続くような場面など,アストロボットには見たことのないようなゲームの表現や体験がありました。PS5になったからこそ,より良い形で表現できるようになったのでしょうか。

    ニコラ・ドゥセ氏:
     そうですね。Team Asobiのメンバーは,もともとハードとソフト両方の技術に高い興味を持っています。
     おもちゃとしての楽しさというのは,大事にしている考えです。ゲームの体験は(グラフィックスの処理などの)パワーだけではいいものは作れません。ゲームの遊びとしてシンプルなジャンプアクションにどのような楽しさを加えるかと,それをどうDualSenseのハプティックフィードバックやアダプティブトリガーという技術で感覚的に伝えるか。それらのコンビネーションがあってのことですね。

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    ――私は6歳の子どもと一緒にアストロボットを遊んでいるのですが,一番魅力に感じたのが,まさにニコラさんが今おっしゃっていたおもちゃのような楽しさでした。
     アストロボットは,これからいろいろなゲームを遊ぶであろう子どもや,今はゲームをしなくなっていたという大人など,ゲームに慣れていない人でも楽しめるゲームだと思います。そういった人たちに向けてどのような考えで作りましたか?


    ニコラ・ドゥセ氏:
     おもちゃのような楽しさの話をすると,まず誰でも楽しめるシンプルな操作,シンプルなインタラクションがあること。それで気持ちよく楽しめるということです。
     具体的なところでは60fpsで動くというものがありますが,ユーモアのある話をするとしたら,やられたときのリスタートの時間ですね。実は,本当はもっと早くできるんです。ではなぜそれをしていないかと言ったら,やられたとなった後のちょっとした時間,休憩の時間が大事なんです。早すぎるのはあまり気持ちよくなくて,もちろん長すぎると退屈してしまいますよね。こういう時間は大事なんです。

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    ――実際プレイしていると分かりますね。ふうっと一息ついて気持ちを落ち着かせる間があって,また「さっきはここをこうしてダメだったから,次のプレイはこうしよう」と考える時間にもなりますから。子どもと遊んでいるときには,「次はこうしてみたら?」と話し合ったりヒントを出してあげたりできます。
     確かに早すぎると急かされるというか,淡白な印象になっていたかもしれません。


    ニコラ・ドゥセ氏:
     時間だけではなく見た目の部分もですね。例えば高いところから雲に落ちてしまったとき,そのためのアニメーションの工夫もしているんです。そういうことは,実は昔からいろいろなゲームでも考えられていることですね。ちょっとギャグのような動きがあるような。
     シンプルで誰でも楽しめるという話に戻りますが,ゲームの体験の面ではフィジックスを生かした遊びがあります。いろいろなステージにいくつも,珍しい技術を使った遊びを用意しました。
     DualSenseの感覚も,いろいろな人が共通して楽しめるゲームの体験の一つです。難しいことができなくても,自分の操作に合わせてカサカサっと震えたりコロコロしたり,手元のスピーカーからなにか音が聴こえてきたりすると,なんだか楽しくなりますよね。これは世代やゲームを普段遊ぶかは関係なく,誰もが体験できる遊びになっていると思います。

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    ――最初の質問をもう少し掘り下げるような話ですが,プレイした人たちからの声を聞いて嬉しかったことはなんですか? またどのように楽しんでほしいと考えていますか?

    ニコラ・ドゥセ氏:
     嬉しいのは,アストロボットが,世代のブリッジになれているということですね。懐かしいPlayStationのキャラクターたちが出るゲームを,それを子どものころ遊んでいた人たちとその子どもが一緒に遊べるようなゲームにしたい。今,6歳のお子さんと遊んでいるというお話しがありましたが,このゲームが目指していたことの一つがそういうゲームだったんです。
     楽しんでほしいことでいうと,アストロボットと一緒にいろいろなゲームを遊んでほしいということですね。世の中には素晴らしいゲームがたくさんありますから,アストロボットでゲームで遊ぶことが楽しくなったら,いろいろなゲームを遊んでほしいです。私もたくさん遊びたいゲームがありますし,ここにいる皆さんも,たくさんゲームを積んでいますでしょう?

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    ――(笑)

    ニコラ・ドゥセ氏:
     アストロボットは一つのプレイを短い時間で楽しめる,コンパクトでハイクオリティなゲームを目指したゲームです。なので,ほかに進めたいゲームを楽しみながら,ちょっと息抜きにアストロボットを遊ぶという楽しみ方をするのもいいと思うのです。
     そしてアストロボットは,皆さんが明るくなれるようなゲームになりたいと思っています。暗い気持ちになってしまうようなときも前向きな気持ちになれるようなカラフルでハッピーなゲームを届けたいという考えもまた,アストロボットの大事な部分としてあるのです。

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     このほか,ゲーム最終盤のアレやコレなども詳しく話してくれたドゥセ氏だったが,今後のアップデートの話については「いまは2024年秋のアップデートのことでいっぱいいっぱいです(笑)」という答えだった。
     というのも,これは我々メディアが「あのキャラ出してほしい」「こういう要素は?」と完全にいちゲームファンとなってがつがつして困らせてしまったからである。それくらいアストロボットは,子どものころのようなに純粋なゲームファンに戻してくれる魅力があるのだ(と言い訳させてください)。すでに発表されているとおり,秋のアップデートは新しい遊びと仲間(ボット)が盛りだくさんの内容で,まずはコレを楽しんでほしいということだろう。

    ※ゲーム最終盤のアレやコレもとても貴重な話だったのだが,ネタバレになるので本稿では触れない。またどこか別の機会で……。

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     State of Playで,ソニー・インタラクティブエンタテインメントは,PS5向けアクションゲーム「アストロボット」無料DLCを,2024年秋に配信すると発表した。本DLCでは5種のスピードランと,10体の新ボットが実装される。

    [2024/09/25 08:24]
     ドゥセ氏と話をして印象的だったのが,筆者が子どもと遊んでいるという話をしたところ,インタビュー中はもちろん終わったあとも,「どんなふうに楽しんでいますか? あそこは難しくありませんでしたか?」「DualSenseは少し大きいですが,こういう操作をするときはどんなふうに持っていますか?」と熱心に話してくれたことだ。

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     ドゥセ氏自身も近い年のお子さんがいるということで,ゲームクリエイターとしてはもちろん保護者としても気になったのだろうか。子どもがどうゲームをプレイしているかを聞き,楽しんでいることを伝えるととても嬉しそうに笑顔を浮かべていた。あらためてアストロボットから感じる楽しさや温かさは,こういう人たちが作ってるからなのだと感じられたインタビューだった。

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