プレイレポート
[プレイレポ]「スプラトゥーン3」サイド・オーダーの“ローグライト”な遊び心地にドハマりしそう。新たなスプラ体験がそこにはあった
「サイド・オーダー」は,繰り返し何度も挑戦できるひとりプレイ専用モードだ。色を失ったハイカラスクエア(「スプラトゥーン2」のホームタウン)を舞台に,オクトリング(タコ)の若者・八号(ハチ)の物語が描かれる。さっそくプレイしたので,どのようなモードになっているのか本稿で紹介しよう。
「スプラトゥーン3」公式サイト
スプラトゥーンのさまざまな遊びが融合。新たなスプラ体験が味わえる新コンテンツ
さて,色を失ったハイカラスクエア――なんて軽く流したが,この街にいったい何が起きたのか? それは世界の中心にそびえ立つ「秩序の塔」によるものだった。ハチはこの色のない世界から脱出するため,事の真相が眠る秩序の塔の最上階を目指すことに。
塔の内部はいくつもの階層に分かれており,フロアそれぞれに固有の目標,試練が用意されている。それらをクリアしながら最上階を目指していくわけだ。上へ進むにつれその難度も上昇していき,より難しいステージをクリアしなくてはならない。
失敗すると,最初からやり直し。フロアごとの構造もすべて変わってしまうので,次の挑戦ではまったく違う“秩序の塔”がプレイヤーの前に立ちはだかるのである。
そんな試練の塔をクリアするには? 答えはシンプルで,ステージが難しければこちらを強化してしまえばいい,という話である。
フロアに挑戦する際,ランダムに指定されたカラーチップと呼ばれる強化アイテムが入手できる。カラーチップにも種類があり,メインのインク効率UPといった普通なものもあれば,イカロールを敵に当てるとダメージ……なんて変なものまである。これらのカラーチップを集めてどんどん自身を強化し,秩序の塔を登っていくのだ。
ランダムなステージを,ランダムな強化を重ねてクリアしていく――つまるところ本作は,“ローグライトなスプラトゥーン”だと言えるだろう。
ローグライト×スプラトゥーン……筆者としては予想だにしない組み合わせだったのだが,やって見ると意外な相性の良さに驚いた。「スプラトゥーンの遊びの部分が,ローグライトに必要不可欠な“ランダム要素”の土台としてこんなにしっくりくるなんて」というのが最初の印象だ。
いや,ええっと,なんとも説明が難しいのだけど,なんというか……ちょっと小難しい話になりそうなんで先に結論だけ書いておこう。サイド・オーダーめっちゃくちゃ面白いです。
もう少し整理しながら説明します。ランダム要素があるということは,それだけ選択肢が豊富であることは重要だと思う。「少ない選択肢からランダムで選んでね!」と言われても,それでは組み合わせも限定されるので,そこにはワクワク感とか,脳を震わせるようなものがないからだ。
じゃあスプラトゥーンは? ある。あるんですよ。それもめちゃくちゃに。
初代より作られてきたたくさんのステージと,そのギミックの数々。
ヒーローモードやバイトで登場した,個性豊かな敵キャラクター。
ナワバリ,ヤグラ,エリア,アサリ……いくつもも存在するバトルのルール。
インク効率に回復率,威力の高さに飛距離の長さ,塗り面積や当たり判定,スペシャルの種類にゲージの溜まりやすさ……上げればキリがない,ブキの強化項目。
あまりに膨大。あまりに多様。今回のサイド・オーダーは,それらスプラトゥーンの“らしさ”を全部ひっくるめて,ランダム要素でお出ししているというワケである。そりゃ楽しいし,面白い。
もちろんらしさの要素だけではなく,サイド・オーダーならではの新規のものもある。
例えばカラーチップには,インク効率やイカ速度のような従来のギアと同じような効果を持ったものもあれば,「インクがホーミングする」「インクが貫通する」「イカロールやスライドに攻撃判定がつく」といった,“ギアで実装するわけないだろ案件”なものまで存在している。
つまり新しい体験として,“このモードでだけ許されたむちゃくちゃな遊び”が用意されているということ。イカで無限に体当たりするビルド(強化方針)で挑んだっていいわけである。
ランダムかつ豊富,そして目新しい選択肢があるからこそ,ローグライトらしいリプレイ性の高さもより生きてくる。「こんどはどんな強化をしようか」なんてワクワクがやまず,秩序の塔への挑戦をやめさせてくれない。この原稿を書いている今でさえ,「早く続きをプレイしたい!」なんて気持ちであふれている。
サイド・オーダーは,プレイヤーにとってなじみのあるのさまざまな要素をあちこちにちりばめつつ,そこにランダム性や新要素によっていままでにないスプラ体験を生み出した追加コンテンツといった印象だ。スプラトゥーン好きならまず間違いなく楽しめると思うので,ぜひともプレイすることをオススメしたい。
……と,イイ感じに締めたので,筆者は新たな秩序の塔へ挑んでこようと思います。それでは!
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