パワプロの2020シーズンがいよいよ開幕！　シリーズ最新作「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」情報まとめ

　KONAMIの野球ゲームシリーズ「パワプロ」の最新作となる「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」（PS4 / Nintendo Switch。以下，パワプロ2020）が，いよいよ2020年7月9日にリリースされる。


　同一タイトルとしては「実況パワフルプロ野球15」（PS2 / Wii）以来12年振りとなるPlayStationと任天堂ハードでリリースされる「パワプロ2020」は，タイトル名が「実況」から「eBASEBALL」へと一新。試合やペナント，サクセスといった定番の遊びの要素はもちろん，オンラインとローカルの各種対戦や大会などの要素もパワーアップしている。
　本稿では，“2020シーズン開幕”となるパワプロ最新作「パワプロ2020」の情報を，サクセスモードを中心にお届けしよう。

画像は開発中のSwitch版

「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」公式サイト

「サクセス」は3つのシナリオによる大学野球編

農業，実力主義，ピラミッド建造とどれも個性的

　練習や試合，ストーリー中の選択などで手に入るポイントや特殊能力でオリジナル選手を育成する「サクセス」は，ユニークな設定と物語，個性的なキャラクターも特徴のパワプロシリーズの人気のモードだ。

　「パワプロ2020」のサクセスの舞台となるのは，「実況パワフルプロ野球2014」（PS3 / PS Vita）以来およそ6年振りとなる大学野球。大学野球といってもそこは“パワプロ流”。今回は「パワフル農業大学」「提供国際大学」「エジプト大学」という3種類の大学があるのだが，それぞれ種まきをしたり，スポンサーの要求に応えたり，ピラミッドを建造したりと，まったく異なる方法で選手を育成することになるのだ。

画像は開発中のPS4版

■パワフル農業大学編
　のんびりした校風で，ゆったりのびのびと野球を楽しむパワフル農業大学野球部。そこにやってきたプロ志望の主人公（プレイヤー）は，「種まき」や「水やり」「収穫」といった農業大学ならではの仕組みを取り入れた練習方法で大学日本一とドラフト指名を目指すことになる。

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　基本的に練習のみを選んでいれば選手が育成できる，基本的な進め方や楽しみ方が学べるシンプルなサクセスだ。特徴となるのが種まきシステム。と言っても特殊なコマンドがあるのではなく，練習を選択すると同時に実行されるというもので，気がつけば作物が育っていて収穫時期を迎えている。
　収穫できる作物は，育成ポイントの追加や体力回復など選手育成に役立つ効果がある。季節の変わり目までに収穫しないと枯れてしまうので，必要なものは忘れず収穫しよう。季節によって異なる作物，時期によって作業内容が変わる特別練習「実習練習」などで四季折々の変化が感じられるのも魅力だ。

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■提供国際大学編
　多数のスポンサー企業からサポートを受けて部活動を行ってきた提供国際大学は，新監督として就任したアンドレ・カネダシアによって，「結果を出せない者は退部」という厳しい実力主義へと方針転換される。主人公は「実力調査」や「試合」で結果を残し，強力なスポンサーを得てプロ入りを目指すのだ。

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　パワフル農業大学編をクリアすると開放される2つめの大学。野手は打撃，投手は投球試験をパスし，試合で活躍することでスタメンをキープして育成するという，プレイヤーの実力がモノを言うサクセスだ。
　実力調査や試合で結果を残すと，練習用の設備や育成に役立つアイテムといった形でスポンサー企業のサポートが受けられる。過去タイトルのサクセス社会人編などに出てきた会社がスポンサー企業として出てくるところも，パワプロシリーズファンには嬉しいポイントだろう。

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■エジプト大学編
　主人公たちの前に突如現れた，古代エジプトの王ホールスアン4世とその従者だという謎の4人組。どうやら現代にタイムスリップしたらしく，元の時代に戻るにはピラミッドの魔力が必要なようだ。主人公たちはその手伝いとして，ピラミッドを建造することに……。

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　3つ目に開放されるエジプト大学編は，練習を一切やらず（？）にプロを目指すという，かなり“変化球”なシナリオが特徴だ。エジプトと言っても場所は変わらず日本で，グラウンドだった場所にピラミッドを建造するための石が置かれ，ゲーム進行によってそれが積みあがっていく絵はなかなかシュールなものがある。
　サクセスのキーとなるのがピラミッドの建造度と神官セティーヌの魔術。育成の進め方は通常と変わらないが，打撃練習が「採石」，変化球練習が「石磨き」といった“建造メニュー”になっており，作業（練習）を進めて建造度を上げるとより効果的な作業が選択できるようになる。
　月が替わるとセティーヌがかけてくれる魔法には，獲得経験値やケガの確率が変化するなどさまざまな効果があり，プラスとなるかマイナスとなるかは運次第。ハマれば強い選手が作れそうだ。

画像は開発中のPS4版

　そのほかにもさまざまなパワーアップした部分や新要素の追加があるサクセスだが，とくに驚きの新要素となったのが，主要キャラクターにボイスがついたことだろう。
　新キャラクターはもちろん，ダイジョーブ博士や加藤理香先生，ゲドーくん，スカウトの影山秀路，そして主人公のチームメイトである矢部くん（矢部明雄）と，おなじみの登場人物たちにもボイスが追加。これまでと違った賑やかさのあるサクセスを体験してみよう。

画像は開発中のSwitch版

　また，お出かけやバイト，デートなどでさまざまな場面で起きるイベントは，一度体験すれば「アルバム」で自由に見られるようになる。選手育成だけではなく，物語もたっぷり楽しもう。
　その名の通り“サクッと”選手が作れる「サクサクセス」も，超特殊能力の入手チャンスとなるハプニングステージの新要素「世界旅行」が追加。大学野球編に負けない能力を持つ選手が作れるかもしれないので，こちらも挑戦してみよう。

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サクサクセス（画像は開発中のSwitch版）

飛行型スタジアムで世界を周る「パワフェス」

「栄冠ナイン」では新入生のスカウトが可能に

　サクセスキャラクターたちでチームを組んで，大会を勝ち抜きオリジナル選手を育成する「パワフェス」。飛行型スタジアム「パワフェース・ワン」で世界を巡り，スポーツの聖地「ギリシャ」を目指す「超野球大会」に挑むという「パワプロ2020」のパワフェスには，シリーズ最多となる260名以上のサクセスキャラクターが登場する。

画像は開発中のSwitch版

　試合に勝利することで相手チームの選手を仲間にできるのはこれまで同様だが，本作ではプレイヤーチームだけではなく敵チームも負かした相手から選手を補強するようになった。自チームに強いメンバーが揃っても気が抜けない戦いが続きそうだ。

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　高校野球の監督になって甲子園優勝を目指し，名門野球部を作り上げる「栄冠ナイン」。Switchでは初搭載となった「パワプロ2020」では，日本中を周って新入生をスカウトすることが可能となった。
　最初は行ける都道府県やスカウトできる回数が少なく，スカウトの成功率も低いが，好成績を残して学校の評判が上がると周れる場所が増え，スカウトしたときの反応も良くなっていく。都道府県ごとに選手の特色が分かれているので，3年生が卒業後のチーム事情を考えながら全国を周ろう。

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　18歳以下の世界一を決める大会が開催され，夏の甲子園大会で活躍したり高い能力を持っていたりする3年生が代表に選ばれることがある。あくまで送り出す側であり試合を采配するわけではないが，活躍した部員は大きく成長して帰ってくるようだ。
　試合では初めてレベル6以上の戦術が登場。かなり強力なものになっていて，中には試合の流れを一気に変えるものもあるという。戦術のアイコンが見やすくなったのも注目だ。
　公式戦が行われた翌日などには新聞に取り上げられることがあり，最大20年分の記事が「スクラップブック」として保存され，あとから確認できるようになる。過去の試合や卒業生たちの活躍が振り返られるので，「栄冠ナイン」にドラマ性を感じながら楽しんでいるプレイヤーには嬉しい要素だろう。

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より現実に近いシーズンが体験できる「ペナント」

「マイライフ」は彼女との関係性が見やすくなった

　実在する12球団はもちろん，オリジナルチーム参加やリーグの再編成などプレイヤー好みに最大30年のペナントレースが楽しめる「ペナント」では，引退試合や統一背番号試合，神宮球場やZOZOマリンスタジアムなどでおなじみの花火ナイターといったスペシャルデーが設定可能となった。
　オープナーとショートスターターという新たな投手起用法，オート進行時の投高打低や打高投低といった成績のバランス調整設定も追加。これまでのシリーズ作品以上に現実に近い試合やシーズンが楽しめそうだ。

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　球団や選手の各記録もさらに充実し，歴代ランキングは総合だけではなく球団別の記録も確認できるようになっている。数字だけではなくドラフト会議の指名リストも年代別で保存されるので，ペナントを回してデータを眺めたい人にはたまらないものがあるだろう。

ランキングの表示はこれまで20位までだったが，「パワプロ2020」では30位まで見られるようになった。データ好きには嬉しい（画像は開発中のSwitch版）

往年の名選手たちが残した球団別の歴代1位の記録に挑戦しよう（画像は開発中のSwitch版）

ペナントは日程変更前のものなので，交流戦やオールスターゲーム，そして東京2020オリンピックも楽しめる（画像は開発中のPS4版）

　入団から引退まで，最大30年のプロ野球選手人生が体験できる「マイライフ」には，特殊能力が獲得できる新システム「特殊能力ファイル」が登場。趣味や練習，OB選手との会話などで入手でき，試合での活躍といった達成条件をクリアすると該当の特殊能力を覚える。
　また，選手としてのピークや衰え始める時期を表す「成長タイプ」や，どういった選手になるかの指針となる「体質」がプロフィール欄で確認できるようになった。調子も通常の「ランダム」のほか，試合の活躍次第で変動する「調子バイオリズム」も追加されている。

画像は開発中のSwitch版

　彼女候補となるキャラクターは出会うと「彼女ファイル」に表示され，告白やプロポーズまでにクリアすべき項目が確認できるようになった。選手としての活躍はもちろん，プライベートで趣味を極めたり彼女とデートを楽しんだりするのも大事な要素。さまざまな出会いを経験し，充実したプロ野球人生を送ろう。

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「東京2020オリンピック」で目指せ世界一

オンラインはもちろん最大4人のローカルプレイも熱い

　「パワプロ2020」ならではの新モードが「東京2020オリンピック」だ。その名のとおり，実際の東京2020オリンピックのルールで大会が楽しめるモードで，日本代表チームもしくは1選手を操作し，オープニングラウンドやノックアウトステージを勝ち抜き世界一を目指す。実際の東京2020オリンピックは2021年に延期となったが，先に「パワプロ2020」で各国の代表チームとの熱戦を楽しもう。

画像は開発中のPS4版

　公式大会や，自分の実力に合った相手との対戦がオンラインで楽しめる「チャンピオンシップ」，リーグ，トーナメント，そして東京2020オリンピックという3種類の形式と試合ルールが用意された「大会」など，eBASEBALLとタイトル名にあるだけに，対戦や大会のモードも充実している。各モードのプレイ記録や達成項目をランキングで競う「パワアリーナ」も，やり込み要素のあるオンライン競技イベントとして盛り上がりそうだ。

実際の試合の1シーンを切り取ったチャレンジモード「LIVEシナリオ」も楽しめる（画像は開発中のPS4版）

　2019年6月発売のSwitch版「実況パワフルプロ野球」で導入され，PS4版としては「パワプロ2020」が初となる最大4人での対戦・協力プレイや，ホームランを打ってスコアを競う「ホームランアタック」など，オンラインはもちろんローカルでも複数人で楽しめる要素が盛りだくさん。試合の際に表示される選手の紹介文，強打を打った際の「ガツーン」といった擬音の演出なども，Switch版パワプロから引き継がれている。

画像は開発中のPS4版

　PS4版のみの要素としては，「実況パワフルプロ野球2018」に続いて導入されたVRモードがある。基本的なゲームの要素は一緒なので，自身のプレイスタイルに合った方を選ぶといいが，クロスプラットフォームではないため，対戦をメインに楽しむ人は周りの友人と合わせたほうがいいだろう。
　操作方法の設定や初心者向けのガイド，各種表示や演出のオン / オフなどオプション面も充実しているので，シリーズファンから初めての人まで，それぞれの楽しみ方ができそうだ。

　打球のスライスや「これはいかにも棒球だ」と感じさせる失投の挙動，近年の“トレンド変化球”になっているパワーカーブの追加など，“細かいけれど野球ファンには嬉しい”変化も。さらにパワーアップした「パワプロ2020」で思う存分野球を楽しもう。

新たに登場したパワーカーブを得意とする埼玉西武ライオンズのギャレット選手と，千葉ロッテマリーンズの注目のルーキー佐々木朗希選手（画像は開発中のSwitch版）

画像は開発中のPS4版

「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」公式サイト