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飯野賢治氏がゲーム業界へ復帰? 任天堂,Wiiウェア「きみとぼくと立体。」を配信開始
本日(3月26日),任天堂より発表および配信開始された新作Wiiウェア「きみとぼくと立体。」(1000Wiiポイント)のコピーライトには,
(C)2009 Nintendo
(C)2009 fyto
と記されている。
fytoといえば,飯野氏が率いるフロムイエロートゥオレンジに他ならない。ちなみにフロムイエロートゥオレンジは,Dreamcast用ソフト「Dの食卓2」(1999年)の開発元であるWarpが社名変更した組織だ(Superwarpという社名だった時期もあった)。
10年以上前,ゲーム業界の風雲児と呼ばれ,さまざまな話題を振りまいた飯野氏。だが,Dの食卓2以降,ゲームクリエイターとして表舞台に立つことはなくなっていたのである。
しかし2008年には,iPhoneおよびiPod touch用のゲーム「newtonica」「newtonica2」の音楽を担当するなどの動きを見せたことから,ゲーム業界への本格復帰が噂されていた。
さらに今年に入ると飯野氏は,自身のブログで2月28日と3月3日の二度にわたり,「GET BACK」と記された画像をUpし,それぞれの画像からGoogleの検索結果「2009年3月25日」と,Google Mapsの「moscone center」へとリンクを貼っていた。
このことから,GDC09開催期間中に,飯野氏がゲーム業界へと“GET BACK”するのではないかとの予想が広まっていたのだが,その予想どおり,きみとぼくと立体。と共に戻ってきたということのようだ。
そして操作は,
・Wiiリモコンを上下に2回振ってニンゲを2人生み出す
・画面をポイントしてニンゲを投げたい場所をAボタンで2か所選ぶ
・Wiiリモコンを振って,ニンゲを投げる
という三つだけ。Wiiリモコンに内蔵されたモーションセンサーと,赤外線センサ,そしてボタンをフルに活用しつつも,極めて単純な操作方法が選ばれているのだ。
シンプルな操作方法で,シンプルなゲームを楽しませようという試みは,前述のnewtonicaシリーズにも通じるものがある。この10年の間に飯野氏が考えていたであろう,ゲームとユーザーインタフェースの関係性に対する一つの回答が,この作品で形になっているのかもしれない。
ともあれ,ここ最近「世の中には飯野賢治が足りない」と思っていた人にとって,待ち望んだ作品といえるだろう。
「きみとぼくと立体。」公式サイト
- 関連タイトル:
きみとぼくと立体。
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