ASRockは,CeBIT 2010会場内において,Intel製次世代6コアCPU,
「Gulftown」(ガルフタウン,開発コードネーム)の動作デモを
「Core i7 980X 6-Core CPU Live Demo」として実施中だ。
「世界初のCore i7 980X 6コアCPUライブデモ」と称された,ASRockブースのデモ展示
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タスクマネージャーからは,6コア+Intel Hyper Threading Technologyにより,12スレッドCPUとして動いていることが分かる
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デモで用いられているのは,「Intel X58 Express」(以下,X58)チップセットを搭載するASRock製マザーボードの新製品,
「X58 Extreme3」をベースとしたシステム。ベンチマークスコアこそ見えないようにしているが,動作していた「CINEBENCH R10」とタスクマネージャからは,CPUが,3.33GHz動作の
「i7 CPU X 980」で,確かに6コア12スレッド動作していることを確認できる。
同社の担当者によれば,Gulftownは「まもなく市場に登場する」とのこと。IntelのハイエンドCPUが,「Core i7-975 Extreme Edition/3.33GHz」以来の大きなスペックアップを果たすことになりそうだ。
CINEBENCH R10実行中の様子。ASRocKブースでは,Gulftown搭載システムのデモが公開された。CINEBENCH R10の画面からは,製品名が「i7 CPU X 980」と表示されていた
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X58 Extreme3。SATA 6GbpsとUSB 3.0対応を果たしている
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Gulftownは既存のX58マザーボードでも,BIOSの更新によって利用できることは,
2009年10月の「Intel Developer Forum 2009 San Francisco」で明らかになっているが,マザーボードベンダー各社は,“Gulftown需要”を見込んで,X58マザーボードのラインナップ強化を進めている。
すでに,ASUSTeK ComputerとGIGABYTE TECHNOLOGYは,SATA 6GbpsやUSB 3.0をサポートした第2世代製品を投入済みだが,ASRockやMSIも,同様のスペックアップを果たした新しいX58モデルで,ハイエンド市場におけるシェア拡大を図りたい考えを見せている。
GIGABYTE TECHNOLOGYのX58マザーボード「GA-X58A-UD7」は,Gulftownをターゲットとしたモデル |
MSIは,Gulftownに合わせて,ゲーマー向けブランド「Big Bang」から 「XPower」を投入する |
なお,CeBIT 2010では,Gulftownに関する情報のアップデートも予定されている。その模様は追ってお伝えしたい。
CeBIT 2010初日に開催されたIntel主催の説明会では,32nmプロセスを採用したWestmereベースの6コアサーバー用CPU「Westmere EP」(開発コードネーム)が披露された(左)。同CPUは,Gulftownとデザインを共有する。右は,Westmere EPのダイ。6個のコアと大きなキャッシュ領域が見て取れる
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