プレイレポート
ニンテンドーDSで楽しめる秀作RTS。シンプルながらも手ごたえ十分な「ロックス・クエスト」,明日2月19日発売
本作は主人公である新米アーキニア(特殊な技術者)の“ロック”を操作し,王国の敵である機械の軍団,“クロックワークス”と戦うRTS(リアルタイムストラテジー)だ。要塞を作る“建設モード”と,敵とバトルする“戦闘モード”を交互に繰り返していくゲーム展開が特徴となっている。
本稿では,ロックス・クエストの概要を紹介しながら,実際にプレイした感想をお伝えしていこう。
要塞を建設し,敵を迎え撃て!
しかし,ソースには限りがあるし,時間制限も案外厳しいため,必要最低限かつ防衛力の高い要塞を作り出すことが重要だ。マップの把握と,砲台やトラップなどの効果を最大限に生かす戦略的思考を求められる。
とにかくガチガチに守りを固めるか,それとも大量の砲台で一気に殲滅するか,もしくはトラップでハメるか……。要塞建設にはプレイヤーの性格がモロに出るので,人によってまったく違うデザインになるのが面白いところだ。
なお,使用できる砲台やトラップは,シナリオを進めることで増えていくのだが,そのつど“スクラップモード”で組み上げていくことになる。スクラップモードには時間制限もないし,見本を見ながらパーツを組み合わせるだけという簡単な内容なので,ミニゲーム感覚で楽しめるだろう。
ちなみに本作の操作は,ほぼすべてタッチペンで行うことになる。パーツを配置場所にドラッグしつつ,Lボタンで向きを回転したりできるなど,操作感はなかなか良好だ。
ヘルパー。要塞を修理したり,砲台の効果をアップさせたりするサポートパーツ。縁の下の力持ち的な存在だ |
スクラップモード。基本的には後半に手に入るパーツほど,コストが高くなっている。強いからといって大量に配備してしまっては,後々ソース不足で切ない思いをすることに…… |
そして,要塞を建設したあとは戦闘モードへと移行。このモードではロック自身が戦闘に参加でき,敵をタッチするだけで殴り合いがスタートする。
機械の兵士相手に素手で殴りに行くロックの勇ましさは大したものだが,彼は決して超人ではないので,真正面から殴り合っているだけではすぐに負けてしまう。そこで,“攻撃テクニック”と“スキル”が重要となってくるのだ。
攻撃テクニックは殴り合いに突入すると自動的に発動し,画面に表示された数字を順番にタッチして大ダメージを与える“パワーコンボ”や,表示されたバーを左右にスライドさせ,敵の体力を吸収する“ライフドレイン”,歯車を回転させ,一定時間酸によるダメージを与える“アシッドタッチ”,指定方向にスイッチを切り替え,敵を一時的に凍らせる“フリーズ”と,全部で4種類存在する。
パワーコンボ |
ライフドレイン |
アシッドタッチ |
フリーズ |
一方のスキルは,敵を殴ったり,要塞を修理することでメーターが溜まっていき,満タンになると使用可能となる。こちらも全部で4種類存在し,共通してマップ全体に効果を発揮する。ダメージを与え,一定時間動きを鈍くする“スローキル”や,一定時間ソースが落ちるようになる“ソースドロップ”,稲妻によるダメージを与える“サンダー”,要塞を修理する“オールリペア”など,その効果はさまざまだ。戦況によって最適なスキルを使えれば,劣勢を一気に挽回することも可能だろう。
スローキル |
ソースドロップ |
サンダー |
オールリペア |
また,ロックはダメージを受けても,戦闘から離れれば一定時間で回復するので,危なくなったら逃げることも大切だ。
しかし,ロックがどれだけ頑張っても,たった一人で大軍勢を相手にするのは無理というもの。建設モードで作った要塞が効果を十分に発揮できなければ,絶対に勝つことはできない。基本的には砲台の近くで戦えば,戦闘は有利に進められる。
なので,決して要塞を破壊されぬよう,ロックをこまめに修理へ向かわせなければならない。修理はソースを消費するので,建設モードで使い切らないように注意しよう。また,ソースは敵を倒すことでもある程度獲得できるので,その点も考慮しつつ立ち回る必要がある。
このように,修理しては殴り,修理しては殴りと,戦闘モードは大変忙しいことになるが,その分敵の攻撃をしのぎ切ったときの安堵感と快感は,格別だ。
プレイヤーによって千差万別な攻略法
シンプルながらも奥深いゲーム性を持つ秀作
いろいろと難しそうなイメージのあるRTSではあるが,本作のシステムは至ってシンプルなので,敷居は低めと考えてもいい。。
若干バタ臭いキャラクターデザインは,好みが分かれるところだろうが……,ストラテジーファンにはぜひ遊んでほしい秀作だ。
- 関連タイトル:
ロックス・クエスト〜新米アーキニアの百日戦争
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