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[COMPUTEX]ASUSのエンジニアに聞く「ROG XG Station 2」。Thunderbolt 3+αでつながる外付けグラフィックスボックスの仕組みとは
イベント会場では,技術的な話をほとんど聞けなかったのだが,COM
Thunderbolt 3だけではなく,「PCI Express 3.0 x16比99%」の性能でつなぐ専用端子もサポート
搭載する電源ユニットは定格680W仕様で,電源供給は最大で8ピン×2に対応。「Radeon R9 Fury X」や,3スロット仕様のクーラーを採用する製品を除けば「ほぼすべてのグラフィックスカードに対応する」とCheng氏。
接続インタフェースはThunderbolt 3と,ASUS独自インタフェースの2つ。展示機だとUSB Type-Cのように見えるが,氏は「これはあくまでも展示用のサンプルで,動作するのはThunderbolt 3だけ。社内の開発途上版サンプルではThunderbolt 3と専用端子を搭載している」と述べていた。
専用端子は「99%,PCI Express 3.0 x16で,性能も99%出る」とCheng氏は言う。PCI Express 3.0 x16そのものかと思ったが,「Thunderbolt 3接続時と同じように,プラグアンドプレイに完全対応する」(同氏)そうなので,そこに若干のボトルネック要因が入るのかもしれない。
ただ,Thunderbolt 3接続では専用端子経由の接続時と比べて,性能が10〜15%落ちるとも述べていたので,専用端子にはやはり,わざわざ採用するだけの意義がありそうだ。
筆者は,開発コードネーム「Skull Canyon」と呼ばれていたIntel製のゲーマー向けNUC「NUC6i7KYK」が,Razer Coreをサポートすることを挙げて(関連記事),ROG XG Station 2の汎用性について尋ねてみたが,氏の回答は「外付けグラフィックスボックスとThunderbolt 3接続で利用するためには,PC側のBIOSレベルにおける対応が必要だ」「現時点でROG XG Station 2をThunderbolt 3接続して使えるのは,『GL702』と『T303』『T305』の3製品だけだ」「現時点で,サードパーティと互換性に関する話はしていない。まだ発売日も決まってないからね(笑)」だった。BIOS側の対応が必要となると,外付けグラフィックスボックスの汎用化というのは難しそうだ。
ちなみにGL702というのは,デモでつながっていた薄型のR.O.G.ノートPC「ROG STRIX GL702」のこと。T303とT305は(どちらがどちらか確認し忘れたが)Zenvolutionに出展された「Transformer 3 Pro」「Transformer 3」を指しているようである。
R.O.G.ノートPCやASUSブランドの2-in-1などをハイエンドのデスクトップPC向けGPUで強化したいと考えている人は,期待を込めて待とう。
※2016年6月1日13:00頃追記,
初出時,外付けグラフィックスボックスは「1台買えばいろいろ使える」ということにならない気配だとしていましたが,その後,BIOS云々の話がASUS製品に限定した話であると判明したため,カットしました。本文にも登場するRazer Coreなど,通常のThunderbolt 3接続型グラフィックスボックスは,NVIDIAもしくはAMDのグラフィックスドライバから利用できる見込みです。
R.O.G.のCOMPUTEX TAIPEI 2016特設ページ(英語)
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