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痛快ぶっ壊しアクション,「レッドファクション:ゲリラ」とはこんなゲームだ
2001年にPCとMacintosh,そしてPlaystation 2向けに発売された「Red Faction」は,アメリカのデベロッパであるVolitionが制作したFPS。22世紀の植民された火星を舞台に,大企業「アルター・コーポレーション」の圧政に苦しむ鉱山労働者達の反乱を描いている。独自のグラフィックスエンジンである「Geo-Mod」により,さまざまなオブジェクトが破壊できるところが特徴で,とくに欧米のPS2プレイヤーからは圧倒的な支持を得た。PS2で成功した数少ないFPSの一つだ。
ちなみに,この2作を通じての敵となるアルター・コーポレーションは,同じくVolitionが制作する「セインツ・ロウ 2」でも似たような立場で登場するので,軽い楽屋オチといったところ。
そんなRed Factionシリーズの最新作が約7年の沈黙を破ってリリースされることになったのだ。10月12日に閉幕した東京ゲームショウ2008にあわせて,本作のAssociate ProducerであるSean Kennedy(ショーン・ケネディ)氏が来日して,デモを見せてくれると同時にインタビューにも応えてくれたので,彼の話を聞きながらここにレッドファクション:ゲリラについて分かっていることをまとめてみよう。
4Gamer:
Red Faction IIからずいぶん時間が経っていますが,どうしてこのタイミングで続編を開発しようと思ったのですか。
Kennedy氏:
「同じことをしたくなかった」というのが最大の理由です。従来の2作では,Geo-Modによる破壊の面白さを描いてきましたが,技術的な制約からそれ以上のことはできませんでした。我々がやりたいことの出来るゲーム機が出てきた今が良いタイミングだと思ったわけです。
これはもっぱら当時のプラットフォームの能力に起因しており,膨大な計算を必要とするリアルな破壊は事実上不可能だったのだ。
4Gamer:
ところで,新作であるレッドファクション:ゲリラはどんなお話になるんでしょうか。
Kennedy氏:
舞台は第一作から50年後の火星で,テラフォーミングによって植民地化された火星をEDFが統治しています。初代Red FactionのEDFは,アルター・コーポレーションによる抑圧から人々を解放するという役柄だったのですが,今ではEDFが圧政を敷いています。
そこで,火星の炭坑で働く人々を中心に50年前にあった抵抗組織Red Factionを再結成し,EDFを相手にゲリラ活動を行うという話です。
また補足。THQのリリースによると,主人公の名前はアレック・メイソン。炭鉱労働者として働いていた兄のダンの誘いで火星に渡ったアレックだったが,ある日,ダンがEDFに殺されるという事件が発生する。それを目にしたアレックはRed Factionに参加することになるのだ。
ゲームにはさまざまな武器が登場するが,マシンガンやロケットランチャーなどを除き,どれも炭坑で使われている工具という設定だ。ゲームのシンボルともいえるのが「スレッジハンマー」で,このハンマーでいろんなものをガツンガツン叩いて破壊するのだ。爆薬は炭坑の発破(はっぱ)用だし,「グラインダー」と呼ばれる手製の武器は,ブレードを飛ばして,人や物をまっぷたつにするとのこと。あわせて4種類の武器の携行が可能だ。
4Gamer:
初代Red Factionの制作には参加されたんですか。
Kennedy氏:
残念ながらしていません。とはいえ,もちろん本作のためにプレイはたくさんしました。レッドファクション:ゲリラは前作を知らなくても楽しめますが,知っている人なら思わずニヤリとするようなシーンがたくさん出てきますので,さらに楽しめますよ。
4Gamer:
ところで,初代Red Factionは一人称視点でしたが,レッドファクション:ゲリラでは三人称視点に変更されました。変更の理由はなんでしょうか。
Kennedy氏:
それは,破壊の状況をちゃんと見せたかったからです。テストしたところ,爆発の破片などによって死んでしまった場合,一人称視点では何が起きたかよく分からない場合がしばしばありました。その点,三人称視点ならある程度カメラが引いていますので,激しい破壊の様子などがはっきり分かります。
4Gamer:
視点の切り替えは可能ですか。
Kennedy氏:
それについてはいろいろと考えましたが,今言ったような理由から,最終的に視点の切り替えはできなくしました。
4Gamer:
ところでゲームの開発にはどれくらいの期間と人員が必要だったのでしょうか。
Kennedy氏:
コアとなるエンジンの開発には約4年かかっています。開発チーム全体の人数はピーク時で80〜90人というところでしょうか。途中から制作の終わった「セインツ・ロウ 2」のメンバーも参加しています。
広大なオープンワールドでなんでも破壊できるという内容なので,開発中にはいろいろな問題に遭遇しましたが,幸い,THQが十分な時間をくれたのでなんとか開発を進めることができました。
初代Red Factionのときには,Geo-Modに似たシステムのゲームが他社から出てくるまで2〜3年かかっています。今回も,レッドファクション:ゲリラと同じことができるゲームが出てくるまで数年はかかるのではないかという自信があります。
4Gamer:
そのゲームエンジンには何か特別の名前があるのですか。
Kennedy氏:
リアルタイムで破壊を計算する部分は「ブラストテック」(Blast Tech)と呼ばれています。
破壊に関しては,マルチプレイの様子を収録したムービーを掲載したので,そちらを参照してほしい。「ゲームの最大の特徴は『破壊』である」とするKennedy氏の言葉がよく分かるはずだ。プライウッドやコンクリートなど,材質によって壊れる様子が異なっていたり,柱を破壊すると,上の構造物の重みで建物がかしぐなど,細部に至るまでリアルそのものだ。壊れた建物はそのマップをいったん出てから戻ってきても壊れたまま。
もっとも,細かい破片などはしばらくすると消える仕様で,EDFの基地などは(彼らがすぐに建て直すので)しばらくすると復活していたりする。
4Gamer:
なるほど。ゲームのマップの広さは合わせてどれくらいですか。
Kennedy氏:
うーん,具体的な数字はちょっと思い出せないのですが,かなり広いということで。だいたい,セインツ・ロウ 2に出てくる都市,スティルウォーターの2倍ぐらいです。
4Gamer:
そりゃまたかなりの広さですね。マルチプレイはどんな感じですか。
最大12人まで参加できるマルチプレイが実装されています。ゲームモードは現在のところ8種類で,内容としてはデスマッチやチームデスマッチなど,おなじみのものになっています。これについては,今後変わっていくかもしれません。
マルチプレイでも破壊は可能で,戦場の状況がダイナミックに変化していくというこれまでなかったような戦いが楽しめるはずです。建物の背後に隠れていても,建物ごと吹き飛ばされるとか,緊張感の高いものになるでしょう。いろいろな機能を持ったバックパックも登場し,それを使って半透明になれたり,破壊力が増したりします。
4Gamer:
発売はPCとXbox 360,そしてPLAYSTATION 3が予定されていますが,それぞれのプラットフォームで違いなどはありますか。
Kennedy氏:
それはとくにありません。PC版だと高解像度モードが使えるとか,そのくらいですね。
4Gamer:
では最後に,日本のプレイヤーに向けてメッセージがあったらお願いします。
Kennedy氏:
はい。えーと,かつてなかったようなゲームを作りました。同じような経験のできるゲームはほとんどない,革新的なプレイスタイルです。ぜひ火星に来てください。
4Gamer:
本日はどうもありがとうございました。
レッドファクション:ゲリラは,シリーズ従来作をしのぐ「ぶっ壊し」アクションとして我々の前に登場する。開発はほとんど終了し,現在はブラッシュアップとデバッグを行っているとのこと。最初に書いたように発売日はまだ未定だが,シンプルなゲームシステムと爽快な破壊が楽しめる本作の発売が今から楽しみだ。新情報が入り次第お伝えしよう。
- 関連タイトル:
Red Faction: Guerrilla
- 関連タイトル:
レッドファクション:ゲリラ 日本語版
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(C) 2009 THQ Inc. Developed by Volition, Inc. THQ, Volition, Inc., Red Faction: Guerrilla and their respective logos are trademarks and/or registered trademarks of THQ Inc. All rights reserved. All other trademarks, logos, and copyrights are property of their respective owners. Marketed and distributed in Japan by Spike.
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