連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第138回「『パワプロ』最新作とダジャレについて」
例えばRPG。現実世界では気付いたらいつの間にかレベルが上がっているわけで,ゲイムのように敵をあと何匹倒したらレベルアップという目安なんかどこにも表示されないの。敵を倒した途端に,ちからやすばやさやかしこさが上がるわけでもなく。うんのよさに至ってはレベルがアップしたからといって上がらないしな,実際問題。
それを言いだすと,ターン制の戦闘もおかしいわよね。わざわざ相手と交互に一撃ずつ攻撃し合うのって,相手と分かり合っちゃってんじゃんって思っちゃう。「殴ってこいよカカロット! 貴様の本気はそんなものか! お遊びはここまでだ」的な。
呪文だってそう。急に今この瞬間,火の魔法を覚えるっていうことからして不自然なのよ。きっかけは思いつきかもしれないけど,最初のうちは失敗してそれを試行錯誤してだんだん強くなっていくものだと思うの,魔法も。
結局,いくらリアルになったからといっても,ゲイムはゲイムだってこと。現実のこの世界は,気付いたら大人になってるし,レベルも上がってる。そういうもんだと思うんだ私は。だから,ちょっと前の自分と比べて成長してないって嘆いちゃダメ。経験値をためる努力さえしておけば,ある日気付いたときに,レベルアップしてるって実感できる時が来るんだから。
……で,ここからは現実の世界における疑問なんだけど,人はなぜ年をとればとるほどダジャレを好むようになるのかしら? 高校の頃の私は,どれだけ年をとってもダジャレだけは言うまいと心に誓っていたわ。ダジャレの何が面白いのか。
例えば「ドラゴンボール」において,界王様の前で悟空が言ったことで一躍メジャーなダジャレとなった「ふとんがふっとんだ」。イヤ,いくらナイフのように尖っていた高校時代でも,漫画内におけるダジャレは許せたのよ。漫画だと空間というか間が表現できるから。でも,実際に一般人に口に出されると,それはもう有罪。あれは悟空が言って界王様が笑うから成り立っているという,キャラクターありきのダジャレなわけ。それをスーパーサイヤ人でもない,そもそもサイヤ人はおろか宇宙人ですらない人間が言って何が面白いのか。私にはいい,ドラゴンボールに謝れ。
……そんな高校生だったわ私ってば。でも,気付いたら大人になっていた私は,いつの間にかダジャレが好きな中年へとなり下がってしまった。これは,人間としてレベルアップしているのか,はたまたレベルダウンしているのか。今の私には分からない。だけど,今のところ断言できるのは,少なくとも中年の私はダジャレが好きだということ。
もしも今,誰かに「ふとんがふっとんだ」なんて言われたら,「なかなかふっとばないよ? ふとんは」って思っちゃう。でも,普通はふっとばないはずのふとんがふっとんじゃうんだから,よっぽど強い風が吹いたんでしょうな,そしてそれだけ強い風が吹いたらほかの物もふっとんじゃってるだろうに,そんな状況でもふとんの心配をするなんてどれだけ睡眠欲が強いんだ! のび太かよ! ……そこまで考えたあげく「ふとんがふっとんだの……凄いなー」って思っちゃうわけね。結果,ダジャレは面白い。ただし,使い方によってはおっさん認定されちゃう。
そして肝心のゲイム内容はというと,本当にサクサクと選手が作れちゃうサクセスでやがんの。詳しくは4Gamerに載ってる動画を見てほしいんだけど,すごろく感覚で,高校野球の3年間をサクサク味わえるのね。で,数分で1選手できちゃう。
しかも,ちゃんとゲイム性もあって,かつサクセスモードに欠かせない運の要素もしっかりとある。「もう1選手だけ作って寝よう」と思っていても,それが続いて結局やめ時が見つからなくなるのよ。私にとってパワプロは,サクセスモードにやめ時がないのが魅力だったんだけど,今回もしっかりとやめ時がないわ。
ところで,私はPSP版でプレイしてるんだけど,PSP版だと普通のサクセスモードは試合シーンと育成シーンを行き来する間のロード時間が少し長いのね。ぶっちゃけ,今作で不満点があるとすればそこだけなんだけども,このサクサクセスに関していえば,そういったストレスもほとんどないわ。
PS3版とPSP版は同じ内容らしいけど,通常のサクセスやマイライフを楽しみたいならばPS3版,サクサクセスでサクサクサクセスをしたいならばPSP版をチョイスするといいサク。イヤ,ホント楽しいわよ。
あと,まだプレイしてないから分かんないけど,マイライフとペナントも楽しそうなのよ。返す返すも,ロード時間がもう少し短かったらなぁ……ということで,私はきっとPS3版も買うと思う。実際にPS3版をヤってみて,その時またマイライフとペナントには触れようと思うわ。こうご期待。
ケツ論から言うと,相当面白いわよコレ。簡単に言うとすごく自由度の高い刑事モノ。かといって,べらぼうに理詰めってわけでもなく。頭を使って事件を解決するっていうよりは,なんとなくの雰囲気とリアルな箱庭内を操作できる爽快感がこのゲイムの売りだと思うわ。とにかく,プレイしていて心地いいの。次に何をしたらいいのか分かりやすいし。
なので,少しでも「アメリカの刑事モノ」っていう言葉に心が引かれる人ならばプレイして損はしないと思うわ。上質なアメリカのゲイムって感じ。ここらへんの日本と外国のゲイムの違いは,近々掘り下げて考えてみたいわね。まあ,今日のところはひとまず「L.A.ノワール面白いよ」ってことで一つ。
そんなこんなで,今週は主にプレイした二つのゲイムが大当たり。まさに僥倖! ざわ……ざわざわ……この男の思考。ギャンブルではこういう考えが一番危ない。まさに地獄へ直結する道。チョキ チョキ チョキ と来たからもうチョキはないなどという読みはまさに泥沼。嵌っている……すでに泥中 首まで……崩壊路……! せせら嗤われる……ギャンブルという魔性に……また来週。
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「L.A.ノワール」
ニンテンドー3DS:「Fish Eyes 3D」
PSP:「実況パワフルプロ野球2011」
Wii:「Wii Fit」
Xbox 360:ざわ……ざわ……ククク……そうでもねえさ……じたばたすることで……開ける……そんな……活路……逆転……生還……そう……生還がある……! まだ……
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