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  • アラリオ
  • 発売日:2016/10/12
  • 価格:基本プレイ無料+アイテム課金
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ルナティア
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    コンシューマライクな演出手法が特徴のMMORPG「HoLic」開発者インタビュー
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    コンシューマライクな演出手法が特徴のMMORPG「HoLic」開発者インタビュー

     最近,PCゲーム開発者をはじめとした,さまざまな人と話をしていて,よく出てくるキーワードの一つに,“家庭用ゲーム機のような”というものがある。この言葉のあとに続くのは,操作性であったり演出だったりするわけだが,PCゲームとコンシューマゲームの間の垣根がなくなりつつあることがうかがえる表現ともとれる。
     これを,ゲームにおけるデジタルコンバージェンスと表現することもあるが,韓国mGameが開発中のMMORPG「HoLic」も,多分にコンシューマゲーム的な要素含んだタイトルだ。戦闘中のワンシーンのみ,パーティを別の空間に移動させて1分近い演出を行う“セブンサインコンボ”など,コンシューマライクな手法を大きく取り入れたのが特徴だ。本作のプロジェクトマネージャーKoh Baesok氏にインタビューを行ったので,本作に関心を持った人はチェックしてほしい。



    ■失われた記憶探し出す,ストーリー性重視のシナリオ

    Koh Baesok氏
    4Gamer:
     本日はよろしくお願いします。

    Koh Baesok氏(以下,Koh氏):
     こちらこそよろしくお願いします。

    4Gamer:
     まずは,本作の開発状況を教えてください。

    Koh氏:
     開発は一昨年(2004年)から始まりました。現在は,ゲームの開発はほぼ終わっています。しかし,オンラインゲームの場合,開発が終わったからといって,すぐにサービスに移れるわけではないので,現在はゲームシステムの細かい部分の完成度を高めるための作業を行っているところです。その作業の進捗度を数字で表すと60%くらいですね。

    4Gamer:
     韓国でのクローズドβテストはすでに開始されているんですか?

    Koh氏:
     ええ,11月9日から13日にかけて,第一次クローズドβテストを行いました。

    4Gamer:
     つい先日まで行われていたんですね。そのクローズドβテストはどれぐらいの規模で実施したのですか?

    Koh氏:
     5000人の募集を行ったのですが,3万人以上の応募がありました。

    4Gamer:
     出だしとしては,まずは順調といったところですね。プレイヤーからの反応はいかがでしたか?

    Koh氏:
     グラフィックスについては良い評価をもらえたのですが,システム面については厳しい指摘などもありました。とくに,サーバーのラグなどに関して厳しい意見を受けました。

    4Gamer:
     まだクローズドβテストの段階といっても,ラグはプレイヤーにとって,かなり大きな問題ですからね。
     さて,本作は日本ではまだあまり紹介されていないので,どんなゲームなのか簡単に紹介してください。

    Koh氏:
     基本的にはファンタジーの雰囲気を重視していますが,風景などは16~17世紀のヨーロッパをモチーフにしています。また,ファンタジーだけではなく,科学技術も非常に発達した世界観になっています。この世界に住んでいる人達は“Walled”と呼ばれる,特別な空間の中で生活しています。

    4Gamer:
     その“Walled”というのはどんなものなんでしょうか。

    Koh氏:
     “Walled”というのは,コロニーのようなものだと考えてください。この“Walled”は細い通路のようなものでつながっていて,いくつかある“Walled”間を移動するときは,ここを通っていくことになります。



    4Gamer:
     なるほど。それぞれが一つの国というか世界みたいなイメージですね。では次に,ストーリーについて教えてください。

    Koh氏:
     あるとき,空から白い鳥の羽が落ちてくる“聖夜”と呼ばれている事件が起こり,人々の記憶が失われてしまった,というのがストーリーの発端になります。プレイヤーの目的の一つは,失われてしまった自分の記憶を取り戻すことです。そしてもう一つは,“メモリーハンター”として,ほかの人の記憶を探してあげることです。

    4Gamer:
     なかなか興味深いストーリーですね。記憶を取り戻すにはどうすればいいのですか?

    Koh氏:
     失った記憶は“メモライト”と呼ばれる宝石の形をしていて,モンスターがそれを持っています。プレイヤーは,誰の記憶がどこにあるのかを,依頼を受ける形で探すことになります。

    4Gamer:
     記憶探しがメインになるということは,本作ではストーリー性を重視しているようですね。

    Koh氏:
     ええ,そうですね。本作では,かなりストーリー性を重視しています。韓国だけではなく,ほかの国でもプレイヤーを惹きつけるためには,ストーリーやシナリオが大事だと考えています。

    4Gamer:
     もちろん,“聖夜”の謎を追っていくのがメインストーリーになるんですよね?

    Koh氏:
     そうです。メインストーリーは,“聖夜”が起こった原因や,自分達がなぜ記憶を失ってしまったのかを探っていくものになります。また,ゲームを進めていくうちに次々と起こる事件を解決するサブストーリーも用意しています。



    ■1分近い演出シーンが特徴的な“セブンサインコンボ”システム

    4Gamer:
     プレイヤーが選択できる種族や職業は何種類あるのでしょうか。

    Koh氏:
     種族には,人間の姿をした“セネカ”と,ウサギのような姿の“コサレ”の二つがあります。また,職業はいまのところ全部で6種類あります。

    4Gamer:
     職業についてもう少し詳しく教えてもらえますか?

    Koh氏:
     職業は,「戦士」「聖職者」「魔法使い」「盗賊」「ハンター」と,えーと,あと一つなんだったかな(笑)。

    4Gamer:
     思い出したら教えてください(笑)。では,それぞれの職業についても紹介してください。

    Koh氏:
     ほとんどその名前のイメージどおりの職業になっています。まず戦士ですが,接近戦を得意とした職業で,聖職者はパーティメンバーの体力を回復する役目を持っています。魔法使いは普段はパーティの後方にいて,魔法による攻撃を得意としています。盗賊は,戦闘中にモンスターからアイテムを奪い取ったり,モンスターを混乱させたりできます。ハンターは,遠くから弓矢を使って攻撃する職業ですね。矢にもさまざまな種類があって,毒矢や火矢などを自在に使うことができます。
     それで……あ,思い出しました! 最後の一つは「拳法使い」です。簡単な武器は使えますが,道具を使わずに素手で大きなダメージを出すことができます。

    4Gamer:
     一度でもRPGをプレイしたことがある人なら,すぐに理解できそうですね。では続いて,本作で特徴的なゲームシステムについて教えてください。



    Koh氏:
     プレイヤー側から見ると,一番の特徴は戦闘システムにあると思います。本作の戦闘では,家庭用ゲーム機に見られるような演出を取り入れています。例えば,“セブンサインコンボ”というものがあるのですが,これは戦闘中の演出シーンが1分くらいあるものになっています。こういった演出は,家庭用ゲーム機では以前からありましたが,オンラインゲームでは,周りにいるほぼすべてのプレイヤーに同じように見せなければいけないという制限があるので,あまり見ることがなかったと思います。

    4Gamer:
     確かに,1分近い演出というのは,オンラインゲームとしてはかなり長いですね。しかしそうすると,周囲のプレイヤーにもかなり影響がありそうですが,実際にはどんな感じになっているのですか?

    Koh氏:
     セブンサインコンボの演出シーンでは,周囲が別の空間に切り替わって,その中で連続した攻撃を行うようになっています。この演出は,パーティメンバーには全員見えるのですが,ほかのパーティからは見えないようになっています。

    4Gamer:
     なるほど,ほかのパーティから隔離した空間によって,この演出を実現しているわけですね。このセブンサインコンボは,どうやって発動するんでしょうか。

    Koh氏:
     セブンサインコンボは,7色に分かれたそれぞれの属性を持った攻撃を,順番に行っていくことによってモンスターを攻撃するものです。例えば,黄色,赤,緑といった決まった順番につなげていく必要があるのですが,この組み合わせはプレイヤーが試行錯誤して,自分達で見つけ出す必要があります。

    4Gamer:
     ほかにも何か特徴的なものはありますか?

    Koh氏:
     “人間大砲”というちょっと変わったシステムがあります。プレイヤーが大砲の中に入って,自分が弾になって飛んでいくんです。ある村からほかの村へ移動するときに,この“人間大砲”で目的地まで飛ばしてもらうことができます。

    4Gamer:
     それは結構珍しいシステムですね。似たようなシステムを持っているのは,ほかには一タイトルしか知りません。

    Koh氏:
     そうでしょう(笑)。それに加えて,新しくゲーム的な要素として,飛ばしてもらうときの角度とか,力加減を調整して,目的地にピンポイントで着陸するとボーナスがもらえるようなシステムを考えています。

    4Gamer:
     それもまた,ずいぶん変わったアイデアですが,ちょっとしたお遊び要素として楽しめそうですね。



    ■韓国ではアイテム課金方式を採用。日本サービスは未定

    4Gamer:
     本作の課金スタイルについて教えてください。

    Koh氏:
     課金方法に関しては基本プレイ料金無料で,アイテム課金を予定しています。すでに韓国では,このアイテム課金が一般的になっています。

    4Gamer:
     日本でも,すでにアイテム課金が主流ですね。今後のスケジュールや,日本でのサービスについてはどのような予定になっていますか?

    Koh氏:
     スケジュールについてはまだ不確定な部分もあるのですが,(2006年)12月中に,韓国で第二次クローズドβテストを実施する予定です(編注)。日本でのサービスについては現時点では未定ですが,来年(2007年)の夏か秋頃にローカライズ作業を始められるのではないかと思います。

    4Gamer:
     日本で遊べるようになるのは,ちょっと先になりそうですね。では最後に,読者へのメッセージをお願いします。

    Koh氏:
     いまお話ししてきたように,本作ではこれまでのオンラインゲームとはちょっと変わったシステムを用意していますので,きっと日本の皆さんにも気に入ってもらえると思います。まだ日本でのサービスがいつになるか分かりませんが,楽しみにしていていただければと思います。

    4Gamer:
     本日はありがとうございました。



     ストーリー性を重視し,コンシューマゲームに見られるような演出を取り入れるというのは,最近では本作に限らず多くのMMORPGに見られる特徴だ。したがって,これらの要素は本作ならではのものであるとは言い難い。しかしその中でも,戦闘中に一時的に別空間にパーティを移動させ,1分近い演出を行う“セブンサインコンボ”には本作ならではの個性を垣間見ることができる(それが吉とでるか凶とでるかは別として)。
     エムゲームジャパンからの公式なアナウンスはないが,韓国mGameが開発中の「風林火山」と同じく,本作の日本サービスの可能性は高いと見ていいだろう。いまはまだ,同世代のMMORPGとほぼ横並びといった感じの本作が,この先どのような個性を見せてくれるか,注目していきたい。(ginger)

    編注:本作は現在,2006年12月19日から23日まで第二次クローズドβテストを実施中

    (2006年11月16日収録)

    • 関連タイトル:

      ルナティア

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