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Intel,クアッドコアCPU「Core 2 Extreme QX6800」を発表
システムバスクロックが1066MHz,L2キャッシュは2コア(=1ダイ)当たり4MBで,TDPが130Wとされているあたりや,プロセッサの仮想化技術「Virtualization Technology」,64bit拡張「Intel 64」をサポートする点もCore 2 Extreme QX6700と同じで,基本的には,同CPUの動作クロックを引き上げたものという理解でいいだろう。もちろん,Extremeモデルなので,CPU動作倍率は非固定だ。
Intelは,Core 2 Extreme QX6800を「最高水準の性能を求めるゲーム・ユーザー、プロのデジタル・デザイナーおよびパワーユーザーにとって理想的なプロセッサー」(※リリースより)と位置づけている。クアッドコアCPUのメリットがほとんどないとした4Gamerのレビューを憶えている人は,この文章に疑問符が付くかもしれないが,それに応える形で同社が「CrytekのCrysis、Gas Powered GamesのSupreme Commander、FlagshipのHellgate Londonなどの今年もっともエキサイティングなゲーム・ソフトのいくつかは、インテルとエンジニアリング面での共同作業の結果、2つ以上の処理スレッドを活用することで実現されています」(※リリースより)としているのは興味深い。
また,マルチスレッド最適化の遅れが指摘される「Microsoft Flight Simulator X」(邦題 マイクロソフト フライト シミュレータ X)については,「Microsoft Flight Simulator X Service Pack One(SP1)」が用意されるという。Service Pack Oneでは,「マルチコアの稼働率を大幅に高め、より多くのスレッドをロード時間の短縮、フレームレートの向上、飛行中のより複雑な映像表現を実現」(※リリースより)するとのことだ。
もっとも,名前の挙がっているタイトル(やService Pack)がいつ登場するのかという別の問題はあるので,具体的なタイトル名が記載されていることだけを理由に,Core 2 Extreme QX6800を勧めることはしない。ここまであえて触れてこなかったが,店頭価格を推測するための参考データとなる,1000個ロット時の価格は14万2380円で,価格的にも,万人向けとは言い難いところだ。
ただ,クアッドコアCPUの普及に向け,Intelが積極的な活動を行っていること,それ自体は歓迎したい。今後,CPUの価格が下がり,そして対応ゲームタイトルが揃ってくると,クアッドコアCPUへの評価は改める必要が出てくるだろう。
なお,4Gamerが独自に入手した情報によると,Core 2 Extreme QX6800の出荷は限定的で,CPU単体販売が行われる可能性は低いという。その代わり……かどうかは分からないが,2007年4月9日正午時点で,アロシステムとサードウェーブから搭載PCが発表されているので,以下,簡単にまとめてみたい。(佐々山薫郁)
- 関連タイトル:
Core 2
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