「GeForce 565.90 Driver」が登場。「スローン・アンド・リバティ」や「MechWarrior 5: Clans」に対応

　米国時間2024年10月1日，NVIDIAは，公式最新版グラフィックスドライバ「GeForce 565.90 Driver」をリリースした。WHQL（Windows Hardware Quality Labs，ウィクル）通過版となる本バージョンは，Release 565世代へとメジャーバージョンが上がり，新たに「CUDA 12.7」に対応したドライバだ。同時に，新作やアップデートへの対応も謳われている。

　GeForce 565.90 Driverで対応が謳われているのは，次のタイトルだ。

• 「スローン・アンド・リバティ」
• 「MechWarrior 5: Clans」
• 「Starship Troopers: Extermination」：DLSS 3対応アップデート

　新作タイトルのスローン・アンド・リバティとMechWarrior 5: Clansは，いずれもNVIDIA独自の超解像技術「DLSS 3」と，内部遅延低減技術「NVIDIA Reflex」に対応するという。
　これらのうち，NVIDIAがとくに力を入れてアピールしているのが，かつて「Lineage」シリーズで一世を風靡した，韓国NCSOFTの新作となるスローン・アンド・リバティだ。NVIDIAによると，DLSS 3を利用することでデスクトップPC向けのGeForce RTX 40シリーズならば，4K解像度において最大2.6倍，ノートPC向けのGeForce RTX 40シリーズでも，最大1.9倍のフレームレートが得られるという。

スローン・アンド・リバティを4K解像度で実行したときに，DLSS無効化とDLSS 3有効化時のフレームレートを比較したグラフ

　いつものように，NVIDIAがスローン・アンド・リバティのプロモーション動画を公開している。


　ドライバと直接の関係はないが，新世代の設定ソフト「NVIDIA App」のアップデートも行われた。最新版では，新たにディスプレイにおける「G-SYNC」設定が可能になったほか，AIによってゲームをHDR映像化する「RTX HDR」の導入が見どころだ。

NVIDIA Appのディスプレイ設定で，G-SYNCのオン/オフが設定できるようになった

　HDR非対応のゲームでRTX HDRを利用するには，HDR対応ディスプレイが必要だ。NVIDIA AppによるRTX HDR設定は，マルチディスプレイにも対応するそうなので，対応する環境がある人は試してみるといい。

　ドライバのアップデートは自己責任となる点を理解してもらったうえで，すぐにでも入手したい人は，以下に示したリンクか，GeForce ExperienceもしくはNVIDIA Appのアップデート機能を利用してほしい。

→Windows 11・64bit版Windows 10用GeForce 565.90 Driver（711.71 MB）
https://www.nvidia.com/ja-jp/drivers/details/232871/
→ノートPC向けのWindows 11・64bit版Windows 10用GeForce 561.09 Driver（711.71 MB）
https://www.nvidia.com/ja-jp/drivers/details/232903/


●GeForce 565.90 Driverの対応製品

• デスクトップPC向けGeForce RTX 40シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce RTX 30シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce RTX 20シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce GTX 16シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
• NVIDIA TITAN RTX
• NVIDIA TITAN V
• NVIDIA TITAN Xp
• NVIDIA TITAN Xシリーズ
• デスクトップPC向けGeForce GTX TITAN X
• デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜700シリーズ
• ノートPC向けGeForce RTX 40シリーズ
• ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズ
• ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ
• ノートPC向けGeForce GTX 16シリーズ
• ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
• ノートPC向けGeForce 900M〜800Mシリーズ
• ノートPC向けGeForce MX 500シリーズ
• ノートPC向けGeForce MX 400シリーズ
• ノートPC向けGeForce MX 300シリーズ
• ノートPC向けGeForce MX 200〜110シリーズ

●GeForce 565.90 Driverが統合するソフト（※比較対象はGeForce 561.09 Driver）

• GeForce Experience：3.28.0.417
• HD Audio Driver：1.4.0.3（←1.4.0.1）
• PhysX System Software：9.23.1019
• CUDA：12.7（←12.6）
• NVIDIA Control Panel（DCH）：8.1.966.0

●GeForce 565.90 Driverの新要素

• 「スローン・アンド・リバティ」「MechWarrior 5: Clans」に対応
• 「Starship Troopers: Extermination」のDLSS 3アップデートに対応
• GeForce ExperienceおよびNVIDIA Appの最適化に3タイトルを追加

●GeForce 565.90 Driverで解決した問題

• 「FINAL FANTASY XV」において「Turf Effect」（※NVIDIAが開発した草木をリアルにレンダリングするエフェクト）を有効化すると，テクスチャがちらつくことのあった問題
• 「Dying Light 2 Stay Human」を起動すると，白い画面でフリーズして，デスクトップに戻ってしまうことのあった問題
• グローバル設定で「MSAA」を有効化すると，「Steam Link」を使ったストリーミングが破綻することのあった問題
• フレームレートが60fpsを下回ると，ディスプレイのバックライトがわずかにちらつくことのあった問題

●GeForce 565.90 Driverにおける既知の不具合

• ゲーム中に［Alt＋Tab］を押してデスクトップに戻ろうとすると，真っ黒な画面が3秒ほど表示されることがある