「Half-Life」シリーズ最新作はどうなっているのか。Valveのゲイブ・ニューウェル氏がインタビューに答えて語る

調査船Borealis号の周囲を飛び回るアドバイザーを描いたアートワークが2008年に公開されているが，その後はほとんど新たな情報もないままだ

　2007年に「Half-Life 2: Episode Two」がリリースされて以来，まったく情報が出てこないまま長い時間が過ぎている「Half-Life 2」の最新エピソード。当初は，短いスパンで次々に新たなエピソードが公開されていく予定だったが，今やEpisode Twoで何が起きたかのかも覚えていないというプレイヤーも増えているだろう。そんなHalf-Life 2の現状について，ValveのCEOであるゲイブ・ニューウェル（Gabe Newell）氏が語った。

　これは，北米のゲーム情報サイト7 Day Cooldownのインタビューで明らかにされたものだ。75分間にわたるインタビューの内容は多岐にわたっているが，新エピソード制作についての明確な回答は得られていない。ただ，ニューウェル氏は「Ricochet 2について言えば，我々は技術的にあまりにも進み過ぎた企画を練ってきました」としたうえで，「我々はいつも開発の途中で内容を変えてしまい，Ricochet 2のストーリー制作において，さまざまな壁に当たっているのです」と答えている。
　ここに出てくる“Ricochet 2”とは，2000年に「Half-Life」向けにリリースされた公式MOD「Ricochet」の続編とは無関係で，なぜかHalf-Life 2の続編を語るとき，そのコードネームとしてよく使われるものだ。

「Half-Life 2」英語公式サイト

　このRicochet 2が新エピソードのことなのか，あるいは「Half-Life 3」のことなのかは不明だが，いずれにしろ，Half-Life 2から続く作品が，開発途中で繰り返し変更され，見直しが行われていることは明らかだろう。
　そして，そのような中途半端な状態で発表してしまうより，ゲームで使われる技術や物語が確定した時点で正式発表するのが，誰にとってもよい選択だというのが，ニューウェル氏の主張だ。Valveの看板ともいえるHalf-Lifeシリーズの最新作だけに，彼らにとっても手は抜けない部分もあるはずで，いずれにせよ，今後かなり待たされるのは間違いないだろう。