連載
春だ一番 ヴァナ・デビュー「ファイナルファンタジーXI」 / 第4回:サポートジョブ取得,そして「ジュノ」へ
スクウェア・エニックスのMMORPG「ファイナルファンタジーXI」を,未経験者が今から遊べるようレクチャーしていく本連載も,早いもので4回目を迎える。今回は「サポートジョブ」「ジュノ」という二つのテーマを取り扱うが,このあたりからFFXIならではの面白さが次から次へと押し寄せてくる。「サポートジョブ」を取得することでキャラクターの個性が,そして「ジュノ」へ到達することで世界が,ぐんと広がっていくのだ。
キャラクターは拠点エリアなどで,いつでも「ジョブチェンジ」が行える。中盤からはこれに加えて,一人のキャラクターの中に“メイン用”と“サポート用”の二つのジョブ能力を,同時に設定できるようになる。この「サポートジョブ」システムにより,キャラクターの個性が一気に開花するのだ。
サポートジョブには一つ重要な制限があり,最大でも“メインジョブの半分のレベル”に上限が定められているのだ。例えば「戦士レベル20 / 白魔道士レベル10」というキャラクターの場合,このような形となる。
- メインジョブ「戦士」(Lv20)の場合→サポートジョブ「白魔道士」はLv10
- メインジョブ「白魔道士」(Lv10)の場合→サポートジョブ「戦士」はLv5
レベルを除けば,アビリティや呪文などといったジョブの能力は遜色なく扱える。つまり「ケアル」を唱えつつ「挑発」が行なえるというわけだ。
ちょっと先の話になるが,FFXIのレベルキャップは75なので,サポートジョブは最終的にレベル37までということになる。ベテランプレイヤー達は現在20種類あるジョブの中から,プレイスタイルによってこれらの組み合わせを変えつつ,冒険を楽しんでいるのだ。
このサポートジョブは,レベル18以上を対象とした,とあるクエストを達成することで使用可能になる。クエストが受けられる場所は「セルビナ」または「マウラ」で,本連載を参考にキャラクターを育成している人なら,ちょうど適齢期に来ているのではないだろうか。
クエストの内容は,モンスターを倒して3種類のアイテムを集めてくるというもの。アイテムの詳細についてはゲーム内で確認できるので省くが,そのうち二つは「バルクルム砂丘」や「ブブリム半島」でパーティプレイを行っていれば,比較的楽に獲得できるだろう。レベルが16〜18前後のフルパーティなら,経験値稼ぎのときに普通に倒す相手だ。
しかし最後の一つ,具体的には「呪われたサレコウベ」または「血染めの衣」をゲットするのは,少々難しい。これらをドロップするモンスターのGhoulやBogyは,夜間のみにポップするアンデッド系で,経験値稼ぎ目的のパーティでは敬遠されやすいのだ。レベル25くらいまで育てれば,ソロプレイで倒すのも不可能ではないが,やっぱりレベル18になったら早い段階で行いたいクエストだろう。
もしベテランプレイヤーの知人がいるのなら,ここは思い切って手伝ってもらうのがよい。もし身近にそういった人がいなければ,普段遊ぶときからサーチコメントに「どなたかサポートジョブのクエストを手伝ってくれませんか?」と記入するか,いっそのことパーティプレイが終わるときに相談してみてもいい。
シャイな人は「ちょっと図々しいかも……」と遠慮してしまうかもしれないが,このクエストに関してはその心配はいらないだろう。たぶん多くのベテランプレイヤーも,若かりし頃に同じ思いをしてきているからだ。
おそらくはこのようにして,サポートジョブのクエストを通じ,他の人との関わりが自然と生まれてくるだろう。現在のFFXIはコミュニティ関連の機能がいろいろ揃っているものの,やはり初心者のうちからすべてを使いこなすのは難しい。ある程度は自分から積極的に動くことも必要かもしれないが,そのとき役立ちそうな話をいくつかしてみよう。
FFXIでは“ギルド”に相当する,「リンクシェル」(LS)というコミュニティがある。「リンクパール」のアイテムを装着することで,専用のチャットチャンネルを利用できるのが,LSの主な機能だ。これまでの冒険で,名前の左に色つきの丸いマークを頻繁に見かけているとは思うが,あれがリンクシェルへの参加(とパールの色)を示している。
リンクパールは自由に付け外しが行え,一般的なMMORPGのギルドより拘束力が若干弱めである。雑談目的のLSのほか,コンテンツごとに専用のものが作られることもある。あちこち無闇に参加しまくるのはどうかと思うが,興味を持ったものに気軽に参加しやすいのが,LSの大きな魅力といえるだろう。
LSへの参加方法はとくに定められてはいない。拠点エリアではときおり,LSメンバーの募集シャウトを見かけることもあるだろう。また,サーチコメントでアピールしておけば,勧誘されることがあるかもしれない。
LSに関連して,Webブラウザを用いた「リンクシェルコミュニティ」という機能もある。簡単にいうとリンクシェルのSNS版のようなもので,LSごとに掲示板やカレンダーなどの機能が用意されている。また,ゲーム内のキャラクターデータが一部リンクされているのが特徴だ。新規メンバーの募集を行っているLSも確認でき,それらの情報をじっくりと吟味できるところが魅力といえる。
数ある中からLSを選ぶときのアドバイスは,まず自分が初心者であることを最初に伝え,それを受け入れてくれる所がよいだろう。自分のほかにも似たような初心者が複数いればベターだ。同じ目線の高さで語り合える仲間がいれば,FFXIの面白さは何倍にも膨れ上がる。最近のFFXIは新規プレイヤーがびっくりするほど増えているので,ぜひとも自分に合ったLSを探してみてほしい。
メンター(Mentor)とは,ゲーム内のカウンセラー的なキャラクターのことだ。スクウェア・エニックスのスタッフではなく一般プレイヤーによるボランティアで,「自分は初心者に向けてアドバイスしますよ」という姿勢を,公に示すものである。ちなみにメンターのキャラクターは,名前の左に付いている「M」のマークで確認できる。
Mentorという言葉を直訳すると“指導者”“師匠”といったところだが,字面から受けるような堅苦しさはまったくない。ニュアンス的にはどちらかというと,「優しいお兄さんお姉さん」に近いだろう。
初心者のプレイヤーは,見知らぬ人にいきなり質問を投げかけたり,サポートジョブのクエストをお願いしたりするのは気が引けてしまうかもしれない。しかし,メンターはこうして向こうからわざわざアピールしてくれているのだから,積極的に聞いてみてはどうだろうか。言葉遣いなど一般的な常識さえわきまえていれば,きっと懇切丁寧に教えてくれるはずだ。
実のところ,現在のメンターの認知度はあまり高いとはいえず,初心者が活用している場面もそれほど多くは見受けられなったりする。中級者以上のプレイヤーの中にも,「へぇ,そんなのがあったんだ」と思う人がいるかもしれない。
逆に,本連載を読んで興味を持ったベテランプレイヤーが,メンター登録を行なってみるのも悪くないだろう。初心者プレイヤーとのやりとりを通じ,かつての駆け出しの頃を振り返るなど,これまでとはまた違ったFFXIの姿が見えてくるかもしれない。
そんなわけでサポートジョブの取得クエストを無事にクリアしたら,6種類あるスタンダードジョブの中からあれこれとっかえひっかえしてみよう。
サポートジョブの違いが決定的な能力差を生み出すのは,ゲームの中盤以降の話なので,現時点では自由に考えてよい。現にこれまでは,サポートジョブがなくても普通に育成できたわけだし。「この二つのジョブを組み合わせたら,どんなことができるのかな?」と考えつつプレイすることが大切だ。
例えば前衛ジョブのサポートに白魔道士を選べば,「パライズ」や「スロウ」などの弱体魔法を先制攻撃時に使える。ソロプレイで格下相手に戦うだけなら,サポートジョブ程度の弱体魔法でも十分に通用するのである。しかもフィールド・オブ・ヴァラーの戦闘支援で「リフレシュ」を受ければ,MPの心配はまったくいらない。「前衛+後衛」や「後衛+前衛」のジョブ構成でも,これが意外と実用的なのだ。
一方でパーティプレイの場合だと,各メンバーの役割が決まっていることが多く,能力を特化させる方向で選ぶのが一般的だ。例えば戦士のキーアビリティである「挑発」は,レベル5という早い段階で使える。つまりメインジョブがレベル10以上であれば,サポートジョブに戦士を付けることで,挑発が使えるわけだ。モンクやシーフのキャラクターでも,パーティプレイにより貢献できるようになるだろう。
シーフをサポートジョブ用として使う場合は,最初のキーアビリティである「不意打ち」がレベル15であるため,どちらかというと大器晩成型になる。しかし「戦士/シーフ」のキャラクターをレベル30まで育てると,「不意打ち」→「シュトルムヴィント(両手斧のウェポンスキル)」という超強力なコンビネーション技が使えるようになるのだ。このようにメインジョブのレベルによって,効果的なサポートジョブが変わることも頻繁にある。
このような感じで,各ジョブにおけるアビリティや呪文などが,いったいどのレベルで使えるのかを念頭に置きつつ,いろいろと試してみるとよい。それが各ジョブへのより深い理解へと繋がるはずだし,その結果FFXIの面白さも堪能できるようになるだろう。
サポートジョブ用のレベル上げが終わったら,そろそろ次の目標に向けて動き出してもよい頃合だろう。新人冒険者にとって次の目標とはズバリ,都市国家「ジュノ大公国」だ。連載第一回で触れたとおり,ヴァナ・ディールに降り立つ新規キャラクター達は,遠く離れた3国で散り散りにスタートする。新米冒険者はそれぞれの地で経験を積んだのち,このジュノで合間見えるようになっているのだ。
3国からジュノへはかなりの距離があるので,もしかすると途中でモンスターにやられてしまうこともあるかもしれない。これはもう,一人前の冒険者になるための通過儀礼のようなものなので,頑張って挑戦しよう。どうしても不安なら,経験値ペナルティがないレベル1のジョブで向かうという手もある。
ジュノはもともとはごく小さな港町だったのだが,とある人物の台頭により急速な発展を遂げ,ついにはこの世界の命運を左右するほど重要な位置を占めるに至った,という背景ストーリーがある。ミッションや拡張データディスクなどによって,そういった世界観が深く深く掘り下げられていく。これは今もなお続いており,今後ジュノを舞台にどのような冒険が繰り広げられるのか,多くのFFXIプレイヤーが待ち望んでいるのだ。
ちょっぴり残念なのは,以前と比べると,現在のジュノは冒険者の数が大分減ってしまっていること。現在は別のエリアが事実上のポータルエリアとなっており,人がそちらへ移ってしまったのだ。
地球時間の0:00前後に「ジュノ下層」を訪れると,とあるコンテンツを目当てとする上級者達がおり,初心者でも賑わっている雰囲気が味わえるかもしれない。
町としての機能面に目を向けると,「ジュノ港」と3国などとの間には「飛空艇」が定期運行されており,ここは交通の要所となっている。ミッションを進めたりすることでこの飛空艇が利用できるようになるのだが,新米冒険者にとってはもう少し先の話。
だが新米冒険者でもただちに利用できる乗り物がある。FFシリーズの経験者ならこれまで何度も目にしてきたであろう,あの「チョコボ」に乗れるようになるのだ。FFXIのチョコボはスピードが速いだけでなく,アクティブモンスターに攻撃されず,移動手段として非常に優れている。もちろん,あのお馴染みのテーマ曲も聴けるので大いに期待してほしい。
チョコボに乗れるようになると,世界が一気に広がるように感じられるだろう。ここで一度,世界を旅して回るのもいいかもしれない。そのとき「ホラ・デム・メアの石」へ立ち寄っておくと,いずれ白魔道士の魔法で瞬間移動できるようになる。また,さらに先にある3国の拠点へ足を延ばしてみるのもオススメだ。
「バルクルム砂丘」や「ブブリム半島」でパーティプレイを行なう場合,旬といえるのは大体レベル20くらいまでである。今はレベルシンクがあるのでシビアに考えなくてもよいが,いずれはバルクルム砂丘などを一旦“卒業”することになる。
その次のレベル上げのエリア選択だが,ジュノから1エリアで移動できる「クフィム島」というエリアが最も盛んだ。これが,ジュノ行きをオススメするもう一つの大きな理由である。経験値稼ぎをパーティプレイを中心で行なっている人は,レベル20前後でホームポイントをジュノへ移すのがよいだろう。
ソロプレイ派の人にとっては,ジュノ行きを急ぐ必要はない。レベルが20前後の段階では,バルクルム砂丘などでもまだまだ良いペースで経験値が稼げるだろう。これがジュノの周辺エリアのモンスターになると,ソロプレイで倒すのは少々厳しい。とりあえずチョコボのクエストだけこなしておき,3国を拠点とする冒険を再開するのがいいかも。まぁ遅かれ早かれ,いずれは3国からジュノへ拠点を移す日が来る。
それでは今回はここまで。次回の連載では,今後冒険者が待ち受ける冒険を,総ざらいしてお伝えしていこう。
|
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXI
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXI アトルガンの秘宝
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXI ジラートの幻影
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXI プロマシアの呪縛
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXI アルタナの神兵
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXI
- この記事のURL:
キーワード
(C)2002-2022 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
LOGO ILLUSTRATION:(C)2002 YOSHITAKA AMANO
(C) 2002-2006 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Title Design by Yoshitaka Amano
(C) 2002-2006 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Title Design by Yoshitaka Amano
(C) 2002-2006 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Title Design by Yoshitaka Amano
(c) 2002-2007 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.