プレイレポート
【FFXIレポート07】誰でも確実にNMとの熱いバトルを満喫できる!「花鳥風月」の見どころやノウハウを紹介
挑戦に要する労力と,その報酬のバランスが良いためか,導入から約2か月が経過している現在においても,人気に陰りが見られない。もはや,FFXIの新たな定番コンテンツと言ってもいいだろう。
FFXIのプレイヤー間で「花鳥風月」と呼ばれているこのシステムは,トリガーアイテムの入手方法がポイントである。しかし,従来のやり方とは大きく異なっているせいか,まだ挑戦したことがないという人も意外といるようだ。そこで今回は,花鳥風月の概要やノウハウを,分かりやすく紹介しようと思う。これまでなんとなく敬遠していた,という人はぜひ参考にしてほしい。
沸き待ちをすることなく,好きなときに
5段階/計31種類のNMと戦える!
花鳥風月への挑戦にはそれなりの労力が必要だが,準備さえ整えれば確実にNMと戦える。面倒な沸き待ちや奪い合いとは無縁のシステムなのだ |
冒険者はいつでも好きなときに,好きなNMと戦えるというわけではない。各NMに対応したトリガーアイテム(NMを出現させるための引き金)が必要だ。トリガーは,“ゼニ”と呼ばれる特別なポイントを消費して入手するのだが,これはパンクラティオン(関連記事は「こちら」)で登場した“写真”と引き換えに獲得していく(写真関連については後述)。
最初に挑戦できるのは,一番下のランクのNMだけだが,これを倒すとワンランク上のNMと戦うための“割符”と呼ばれるアイテムが得られる。この仕組みを利用して勝ち続けられれば,強力なNMと段階的に連戦できるというわけだ。
ちなみに割符は消費タイプのアイテムで,例えば3段階目のNMと戦いたい場合は,その都度1〜2段階目のNMを倒さなければならない。長期的に見ても,ランクの高いNMばかりに人数が集中する,ということは起こりにくいシステムである。
NMには五つのランクがあり,ゆくゆくはH(ハイレベル)NMクラスとも戦える。パーティの実力に応じて,NMの強さやドロップアイテムのグレードを選ぼう |
花鳥風月がユニークなのは,NMと戦うまでのプロセス。なんと,パンクラティオンで登場した“写真”を集める必要があるのだ |
NMによって戦闘場所が決まっている。通常のエリアで戦うため厳密なレベル制限はないが,基本的にレベル75のキャラクター向けのバランス |
目的地でトリガーを使うと,目の前にいきなりNMが出現。ここでいうトリガーとは,NMを呼び出すための“引き金”となるアイテムのこと |
NMを倒せば,もちろんアイテムが得られる。現状ではどちらかというと,トレード不可の装備品が多い印象だ |
価値の高い“写真”を求めヴァナ・ディール中を探索
トリガーの取得システムは結構複雑なので,細かく説明していこう。前述のように,トリガーを入手するためには,モンスターを撮影した写真と引き換えに“ゼニ”というポイントを集める必要がある。また2段階目以降のNMと戦う場合は,ゼニに加え“割符”も別途必要となる。
「いったいなぜ写真が?」と思うかもしれないが,これは関連NPCが,「珍奇なる花鳥風月」(すなわちNMのこと)の画題を捜し求めている,というストーリーが関係しているため。NPCとの会話に出てくる“銭”や“文”を彷彿とさせる単位など,オリエンタルな雰囲気が漂っているのがなんだか面白い。
撮影した写真は,基本的にどれでもゼニと交換してもらえるが,その枚数には,ヴァナ時間で1日あたり10枚という上限が設けられている。ただし,さまざまな条件によってゼニの交換レートは変動していく。そのため,いかにして価値の高い(より多くのゼニを貰える)写真を撮影するかが,花鳥風月を極めるための重要なポイントとなるのだ。ここでは,トリガーをうまく入手するためのコツをいくつか紹介してみよう。
撮影した写真をNPCに渡し,ゼニを獲得する。パンクラティオンでは大切な役割を果たす“獣性”や“FP”といったステータスは,花鳥風月には一切関係ない |
花鳥風月のNMを倒すと手に入る“割符”が,ワンランク上のNMへ挑戦する鍵となる。必要なゼニの量も増え,少しずつハードルが高くなっていく |
【1】写真のお題は上級と下級の2種類
花鳥風月の担当NPCに尋ねると,現在とくに欲しがっている画題(=交換レートが高いモンスター)を教えてもらえる。常に上級と下級の2種類が提示されるのだが,下級は通常のモンスター,上級はHNMやアサルト専用エリアを対象としていることが多い。上級対象の撮影はかなり難しいものの,うまくいけば大量のゼニを獲得できるだろう。
ただし上級/下級共に,対象モンスターの種類が時折変わってしまうことに注意してほしい。その条件は公表されていないが,ゲーム内の動向を見ていると,対応した写真をNPCが一定量得ることで変わっているように思える。また,下級と比べると上級のお題は,変わりにくいような印象がある。
撮影ツアーに出かける前に,何はともあれお題をチェック。「あのモンスターはどのエリアにいたっけ?」と,カメラを片手にヴァナ中を駆け回るのだ |
クリアは度外視し,上級対象の写真撮影のためだけにアサルトに挑戦することも。こういう割り切ったプレイもなかなか新鮮だ |
【2】自分達が戦っているモンスターを撮影
撮影時の硬直時間は意外と長いので,シビアな戦闘時に行うのやめたほうがいい。少なくとも,事前にメンバーと相談してからにしよう |
【3】モンスターのレベルは高いほうが良い
一方的な“お手伝い”にならないので,知人などにも比較的声を掛けやすいはず。スリプルやララバイなどを使えるメンバーが一人いると,大分ラクになる |
【2】も考慮すると,ソロプレイだとベストの環境で撮影するのはなかなか難しい。とはいえ,写真撮影では全員が平等に報酬(ゼニ)を得られるので,無理してソロプレイにこだわる必要はない。複数で撮影ツアーに出かけたほうが,安全かつ確実といえるだろう。
【4】撮影作業は意外と時間がかかる
高速獣写器は使用時の硬直時間だけでなく,クールダウンタイムも短く扱いやすい。獣写器と交互に使えば,使い勝手はさらに良くなる |
これへの対策としては,“獣写器”とは別に“高速獣写器”を用意し,二つを交互に使うというテクニックがある。高速獣写器のコストは高いが,パンクラティオンにハマる人であれば,さほど気にならないレベル。二つの獣写器を用いて,短時間に多くの枚数を撮影することが要なので,“高速獣影板”はなくても問題ない。
【5】トリガーの交換レートを確認
花鳥風月のNMの中で,極端に人気が集中しそうな(=ドロップアイテムが魅力的な)ものは少ない。安値の(不人気な)NMを狙っていくのもアリだろう |
どうやら,多くの人が交換しているNMのトリガーは,必要なゼニの量が上がり,逆に人気のないものは下がっていくようである。具体的には,あるNMの1段階目のトリガーアイテムの場合,サーバーアップ直後は2500ゼニだったものが,一番安いときで1000ゼニまで下がっているのが確認できた。この幅はランクに比例して増えていくので,できれば安いときを見計らって交換したい。
1〜2段階のNMなら一般公募でも十分攻略可能な難度
最終的にはHNMクラスのモンスターとのバトルを味わえる
戦闘に関しては,FFXIのバトルコンテンツではお馴染みのインスタンスエリアではなく,通常のエリアにて行われる。そのため例えば,NMとの戦闘中に雑魚モンスターがリポップすることもあるので,戦闘を行う場所やタイミングには気をつけねばならない。一旦別のエリアへ逃げることでモンスターの敵対心を消去させるなど,通常エリアならではのテクニックも幾つかある。
NMの内訳は,第1〜第3段階までは各9種類,第4段階は3種類,そして第5段階は1種類となっている。それぞれの能力がまったく異なるため,31種類あるNMの強さを一言で説明するのは難しい。
かなり大まかな説明となってしまうが,1段階目のNMの強さの目安としては,一般公募&ぶっつけ本番で挑戦しても,8人前後のパーティであれば「いい勝負」ができるものが多い。2段階目になると若干強くなり,必要戦力は同程度なものの,事前に戦術を打ち合わせる必要が出てくる。
花鳥風月の戦闘は人数制限がないこともあり,ジョブによる縛りが少ない。1段階目なら,直接攻撃と間接攻撃のメンバーの比率を考えるくらいでもよい |
2段階目までなら参加メンバーを一般公募で募っても,成功率は比較的高い。未経験者も積極的に参加してみてはどうだろうか |
3段階目のNMは,あらかじめ戦術を綿密に検討したうえで,そのために必要なジョブのキャラクターを2パーティ前後集めないと勝利は難しいだろう。4段階目に関しては,NMというよりもまさしく“HNM”(ハイレベルNM)と言い切れる強さで,熟練者によるフルアライアンス級の戦力が必須だ。
最後の5段階目については,原稿執筆時点では全ワールドを含め,討伐報告の噂すら聞いたことがないほどの強さである。ヴァナ・ディールの最強HNM“Absolute Virtue”や,“Odin”などといった過去の例を振り返ると,実際に倒せるようになるのは数年後か,あるいは開発側から何かしらのヒントが提示されてからになるのかもしれない。
ここで説明した必要戦力はあくまでも目安であり,例えばプレイヤーが慣れてくれば,人数を減らして挑戦することが可能である。その場合は,一人あたりのドロップアイテムの入手確率がアップすることだろう。
そしてその一方で,もし自信がなければ参加人数を増やし,勝率を上げるという選択肢も考えられる。インスタンスエリアで行うバトルコンテンツではないため,こういった人数調整が行いやすく,リンクシェルのイベント用などにも適しているのだ。ここは花鳥風月ならではの魅力の一つである。
3段階目のNMは,本体とは別に雑魚モンスターがポップすることが多く,混戦になりやすい。この際の対処法が勝敗を分けることも |
4段階目は完全に「HNM」だと覚悟して挑もう。写真の「サーラメーヤ」は,瀕死になるとあの“ゲーツオブハデス”を立て続けに繰り出してくる |
ちなみに1段階目を例に挙げると,NMの種類と戦闘エリアはこのような構成となっている。
NM名称(モンスター種別名):エリア名称
ヴルパングエ (プーク):ワジャーム樹林
チェムロッシュ (コリブリ):マムーク
チーズマニアのギギルン (キキルン):アルザダール海底遺跡群
ブラスボーラー (ワモーラ幼虫):ゼオルム火山
クラレット (スライム):ゼオルム火山
オブ (オートマトン):アルザダール海底遺跡群
ヴェリオニス (ドラウガー):アラパゴ暗礁域
リルアプカル (アプカル):アラパゴ暗礁域
チガー (チゴー):エジワ蘿洞
31種類のNMが繰り出す特殊能力は,どれも驚かされるものばかり。攻略法も一つではないし,勝つまでのプロセスも含め大いに楽しめるだろう |
NMのモンスター種別を見れば大まかな傾向は分かるが,大半の場合は花鳥風月のNMならではの特殊能力を持ち合わせている。どのNMとのバトルも,初挑戦の際は大きく盛り上がることだろう。
初心者がこれらの中から選ぶ際のアドバイスとしては,例えば“アルザダール海底遺跡群”や“エジワ蘿洞”といった,アクティブモンスターが少ないエリアのNMがお勧めだ。というのも,基本的にトリガーを使う場所は決まっているのだが,そのヒントがゲーム内で掲示されないのである。仮に“アラパゴ暗礁域”や“ゼオルム火山”だと,トリガーを使う場所を探しすだけでも,大冒険になってしまうかもしれない。そのため,アクティブモンスターが少ないエリアがオススメというわけだ。
ちなみに1段階目では,極端にいやらしい特殊能力を持ったNMはあまり多くない。少々個人的な意見だが,最初の挑戦時くらいは攻略サイトで必要以上の情報を集めずに,気楽に挑戦してみるのも一興かもしれない。コアプレイヤーになるにつれ意外と忘れてしまいがちだが,気の合う仲間と一緒に遊べば,たとえ負けてしまっても,それはそれで楽しい経験になるのではないだろうか。
少人数で長時間かけて戦うのは,システム上では不可能というわけではない。ただし,うしろで待っているチームがいるときはほどほどに |
1段階目の「チガー」はオススメのNMの一つ。前衛/後衛のジョブに関係なく,このドロップアイテムは持っていて損はないだろう |
4段階目のNMと戦う際は,戦闘地点(写真では左奥の島)へ移動するためのアイテムが全員必要。ハードルは高くなるが,部外者などに邪魔されないメリットもある |
従来のNM戦における煩わしさをなくし
“ゲーム”として成立させた所が○
花鳥風月の最大の魅力は,適度な労力で確実にNMと戦えるというところにある。これは当たり前のように聞こえるかもしれないが,そうとは言い切れないケースがあったのも事実である。
実際には数多くのNMが数時間,長いものになると数日に1度きりしか出現しない。しかも魅力的なレアアイテムをドロップするNMになると,複数のライバルが同時に張り込んでいることも日常茶飯事である。
長時間待ち続けた末にようやくポップしたNMが,目の前でライバルにむざむざと奪われてしまったときの悔しさ/虚しさは,おそらく実際に体験してみないと分からないだろう。
その点花鳥風月は,NMに挑戦するための“労力”と“報酬”が,バランス良く収まっている。何より,“労力”となる写真撮影のパートに沢山のノウハウがあって,ゲームとしてもしっかり成立している所がいい。そのため,たとえ花鳥風月のNMに敗れてしまっても,再び挑戦してみたい! という気持ちが湧きやすいのだ。NMと戦うという,スリリングかつ素敵な体験を平等に提供してくれる花鳥風月は,素晴らしいシステムである。
従来のNMは,戦うまでの労力にむらがありすぎた。とくに他人との取り合いは,勝っても負けても後味が良くないという人も多いだろう |
トリガーでNMをポップさせるシステムは,昔から一部で導入されている。だがトリガーを入手する過程で,張り込みや取り合いといった行為が伴うこともあった |
装備品のドロップ率に関しては,1〜3段階目のNMであればかなり高い。だが4段階目になると一気に落ち込んでしまい,参加人数が多いだけにキツいものがある |
そのためキャラクターをより強くさせる,という意味では若干物足りなさがあるものの,FFXIはパワーインフレに対して極めて慎重なタイトルなので,まぁ仕方ないかなとも思える。
あらためて言うが,FFXI以外の多くのMMORPGは,成長させる楽しさをコンスタントに提供するのと引き換えに,旧コンテンツのゲームバランスを崩してしまっているケースが目立つ。他のタイトルでは,かつてRaidで挑んだほどの強力なモンスターが,現在はソロプレイで攻略できたりすることもあるわけで,実装直後の激戦が心に刻み込まれている者としては,一抹の寂しさを覚えたりもする。
そんな中FFXIの,例えば印章BFなど数年前のコンテンツが未だに“遊べる”というゲームバランスは,特筆すべきことだ。
それより気がかりなのは,ドロップアイテムの多くがトレード不可の装備品であるため,一度これらを獲得してしまったプレイヤーは,次回以降のモチベーションを保ちにくいという点かもしれない。花鳥風月だと例えば“オブ”のような,トレード可能なドロップアイテムが見込めるNMがもっと増えれば,金策という別の目的も生まれるはず。そうなれば,皇国軍戦績のバトルフィールド戦のように,年単位で人気を維持できるかもしれない。
最後に,今回の花鳥風月で嬉しい誤算だったのは,トリガーの入手方法に本来バトルコンテンツとはまったく無関係の“パンクラティオン”を絡めてきたところである。
花鳥風月の導入を機に,撮影ツアーを頻繁に見かけるようになった。こういった目的でキャンプポイントが賑わうのは,見ているだけでも楽しい |
FFXI内のモンスターをペットとして戦わせる“パンクラティオン”は,導入直後はかなりの盛り上がりを見せたものの,2〜3か月が経過する頃には急速に沈静化していった。その主な理由としては,モンスターの強さに見合ったマッチングシステムが未整備,取得経験値量が試合内容ではなくレベル差に依存,初期状態で獲得している獣性を覆せない成長システム,PCがセコンドとして着くことのメリットが少ない,などといった要素が挙げられるだろう。
しかしパンクラティオンで最も大切なのは,「ペットに対し愛着を持って育てる」という部分ではないだろうか。そして現状のパンクラティオンでも,この部分は見事に実現できていると思う。
元々FFXIのモンスターはどれも能力が個性的だし,これらの中からお気に入りを選び,どういった獣性をつけようかと考えている時間は本当に楽しい。今回の花鳥風月の実装を機に,久々にペットをレベル50近くまで育ててみたが,「もっとこのペットと一緒に遊びたい!」と素直に思ってしまった。
現状の問題点をクリアし,パンクラティオンをゲームとして面白くさせるには,抜本的な改革が必要になるかもしれない。しかし今回の花鳥風月で,NMと戦うまでのプロセスをゲームとして成立できた同社なら,もしかすると可能なのでは,とも思えてくる。花鳥風月に関してはすでに安泰といったところだが,個人的にはパンクラティオンが再び息を吹き返してくれることにも期待したい。
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