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RMT業者はつながっている? FFXI,RMTやツール対策専門の「スペシャルタスクチーム」へのプチメールインタビュー#2
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印刷2006/11/28 14:52

インタビュー

RMT業者はつながっている? FFXI,RMTやツール対策専門の「スペシャルタスクチーム」へのプチメールインタビュー#2

 ファイナルファンタジーXIの健全な運営を目的に組織された,RMT/ツール対策の専門チーム「スペシャルタスクチーム」。11月6日に結成が公式に発表され(むろん,その前から水面下での活動はしていたのだろう),先頃,結成後2度目の「公式成果」が発表された。

 その数字たるや,1万1500アカウント&450億ギル。FFXIのアカウントはワールドワイドで「50万以上」とのことなので,少なく見積もって50万としても,その2%を超える数字を一斉対処したわけだ。アカウント数もさることながらギル総額も相当なもので,RMT市場の末端価格計算で1億5000万円相当(当時)。直後にさまざまな切り口からチェックしてみた限り,いくつかのRMT業者のギル在庫がゼロになったことは間違いなく,それを見ても相当ピンポイントで処置を行ったことが見て取れる。

 あまりにも手を打たない(打たないのか打てないのか,本当の理由は分からない)ことから,“RMT業者とてお客様”と揶揄されがちなオンラインゲームの運営において,こうも大胆に切り込んでいった例は,世界でも一部を除いてあまり類を見ない。本気で対応すれば対処できることを証明したうえ,わざわざ公式発表で「今回は主に日本地域を対象として」と触れてあり,今後はその調査/処置範囲を海外にまで広げていくことを,ある意味明言している。
 とはいえ,RMT業者とて商売。この対応であっても,彼らにとっては“事故”でしかないかもしれない。しかし,わざわざそこにメスを入れて宣戦布告を行ったということは,スクウェア・エニックス側の態勢は,おそらく十分。いたちごっこを終わらせるべく,徹底抗戦の構えに入っている。RMTを取り巻く大きな問題の解決には時間が必要だが,スクウェア・エニックスという業界を引っ張る企業が自ら動き出したということを,一つのメディアとして,一人のプレイヤーとして,素直に応援したい。

 さて今回の発表だが,「公式に発表した文面」から読み取れない情報がいくつかあったので,再度「開発・運営チーム」に,細かいところまで問い合わせをしてみた。
 当初は内容を補完するという意味での問い合わせだったのだが,返ってきた返答はご覧のとおり。とても細かいところ――かつ初めて公になるようなことを含め――までが書いてある,非常に興味深いものだった。とくに詳細に解説するようなことはしないが,FFXIプレイヤーだけでなく,オンラインゲーマー全般に,ぜひ目を通しておいてもらいたい返答だ。

 ……と,ここまで書いて,もしかしたらユーザーの中に勘違いしている人がいるかもしれないと気になったので追記しておく。スクウェア・エニックスは,「RMT」という行為そのものを公式に否定したことは一度もない。あくまでも「タイトルベースで判断する」というのが現在の公式見解であり,“禁止”と明言されているFFXIに関しては徹底的に戦っている,というのが現状のモードだ。
 この問題(RMT問題)は,ややもすると目先の展開にだけ目を奪われて,「絶対ダメ」「あってもいいじゃん」という堂々巡りの論争になりがちだ。そんな中で,運営会社もユーザーも,そのゼロサム判断のどちらかに付かねばならないような風潮があるが,現実はそんなに単純ではない。前回も書いたが,白黒をハッキリつけるためには,まだまだ遠い道のりが残されているのだ。
 その状況下で,会社として明確な判断と行動を行っているところが称賛すべきポイントであり,問題をすり替えて議論されることは,筆者も(そしてたぶんスクウェア・エニックスも)望ましくないと思っている。どうかそこにはご留意いただきたい。(Kazuhisa)

#####以下Q&Aを引用します

■Question1
「2,500を超えるアカウントについて会員資格の一時停止処分を行いました」という部分について質問です。公式サイトなどに明確な形で「一時停止」という処分の定義はなされていませんが,「一時停止」と「アカウント剥奪」の間には,何か明確な線引きがあるのでしょうか。

■Question1-2
また上記に関連し,「一時停止」のアカウントがその後「剥奪」に至る場合もありうるのでしょうか。

Answer:
弊社サービスポリシーにより、違反行為の度合いに応じてペナルティも段階的に課されるようになっています。ペナルティには数日間の会員資格の一時停止から、強制退会までがあります。また、規約違反行為の累積状況に応じて、一時停止が強制退会に至る場合もありえます。

■Question2
「不正な方法により実際には不可能なタイミングでアビリティなどを使用していた」という部分について質問です。おそらくは,ツール使用などによる不正行為を指していると思われるのですが,この部分に関して公式で触れられるのは初めてのことかと思います。ここで疑問が生じるのですが,この6400件以前には,なんら対処が成されていなかったということなのでしょうか。

■Question2-2
また上記に関連し,今まで何らかのシステム的なものを含めて対処がなされていた場合,その内容を可能な範囲で教えていただけると嬉しいです。さらに,今回の措置は,今までの手法では対応しきれない(またはあまりにも悪質なものが増えてきた)ということでしょうか。

Answer:
この問題については、継続的に対策がなされて来ています。

各種行動命令は、発動可能かどうかについての様々なチェックを受け、可能なタイミングでない場合にはサーバー側でブロックされます。一部のモンスターではさらに、出現直後ある程度の時間はアビリティや魔法などの命令を受け付けないようにする、といったような対策も執られてきました。

しかしながら、不正行為の手段が巧妙化する中、これは依然としてコミュニティでは大きな問題として認識されています。今回は明らかに短いインターバルで延々と命令を送り続けるような悪質なものについて、特に問題の起こりやすい数十のエリアで、大規模に、冤罪を起こさないよう入念に調査を行い、一斉対処を行いました。

■Question3
「組織だった関与がみられるものを中心に対処が行われました」という部分について質問です。RMTに関連して"組織だった関与"を認識しているということは,組織ごとアカウント剥奪を行っていると考えてよいのでしょうか。

■Question3-2
また上記に関し,「RMTに関しては、今回は主に日本地域を対象として」という表記がありますが,これは「日本地域を活動の場としていたRMTに関して」ということでしょうか。

Answer:
詳細をお伝えすることは出来ませんが、調査の中で、予想通り同一所有者による大量アカウントでの関与や、ある程度の規模のグループ間でのギルのやり取りなどが明らかになりました。

今回の調査では、このような流通経路を丸ごと対処することとしたため、「組織だった関与」としています。相関図を作っていくと、十数アカウントをきっかけとして始めた調査が、最終的には9000を超えるアカウントの関与が確認され、その殆ど全てが何らかの相関関係にあったことが確認されました。

「日本地域を対象として」の表現については、上記のとおり、調査の入り口となるアカウントが日本地域を活動の場としていたRMTであったためそのような表現をとりました。しかし結果的には今回の対処により、北米地域など、日本以外のRMTサイトでも影響が確認されています。この点から、直接の調査対象とはしていなかったものの、RMTに用いられるギルの流通経路はある程度共通したものであったということが確認され、今後の調査に生かしていきたいと考えています。

今回の調査・対処範囲にとどまらず、異なるグループへの調査も進行しており、今後も順次対処を行っていきます。また、調査対象も日本に限らず、引き続き全リージョンを対象としていきます。


  • 関連タイトル:

    ファイナルファンタジーXI

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