Epic GamesがGoogleとの裁判で再び勝訴。Google Playにおける決済方法の自由化や，他社ストアが不利となる制約を禁止する命令が下る

　Epic Gamesが2020年に反トラスト法（独占禁止法）違反でGoogleを訴えた裁判について，米国カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所で判決が出された。

　裁判は，Epic GamesがGoogleの手数料を回避するために，独自のモバイル決済手段を導入し，Google Playから「フォートナイト」が削除されたことを発端としたものだ。
　2023年12月11日（米国時間）に，同裁判所はEpic Gamesの主張を認め，Googleの行為が反トラスト法に違反していると認定した。そのあと，2024年8月16日に「Epic Games Store」および「フォートナイト」がGoogle Playに登場した。



　今回の判決により，裁判所はGoogleに対し，2024年11月1日から2027年11月1日までの3年間，Google Playにおける「Play Billing」の強制や，ほかの支払い方法の使用制限を禁止する命令を下した。また，他社のストアアプリを導入しないことを条件に，Google Play側で優遇処置をしてはならないなど，多くの禁止事項があげられた。

　判決結果にGoogleは控訴を表明した。GoogleはAppleと，消費者やアプリ開発者の確保で競争関係にあり，消費者にとって安全で，開発者にとって使いやすいストアを提供しなければならず，今回の判決はAppleのiOSに対抗する能力が損なわれるとしている。
　また，iOSとは異なり，AndroidはGoogle Play以外のストアからもアプリを入手できるオープンなプラットフォームであるとし，裁判の根本的な決定に対して，控訴すると強調した。その手続きを待つあいだ，Epic Gamesが要求した変更を一時停止するように裁判所に求めている。

Google公式サイト
Why we’re appealing the Epic Games verdict

法律データベース「CourtListener」裁判情報ページ
In re: Google Play Store Antitrust Litigation

法律データベース「CourtListener」判決文PDF