タイトーは本日(2015年2月13日),ジャパンアミューズメントエキスポ 2015(JAEPO 2015)にて,
現行の主要電子マネーによる決済を,自社直営のタイトーステーションのゲーム機に導入すると発表した。同イベントにて記者会見が行われたので,その模様をレポートする。
タイトー代表取締役社長 飯澤幸雄氏
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記者会見で登壇したタイトー代表取締役社長の
飯澤幸雄氏は,同社が1973年にリリースした国内初の業務用ビデオゲーム「エレポン」で設定された,1ゲーム100円というプレイ料金が,現在まで40年以上変わっていないことや,多くの店舗で使用できるようになった主要電子マネーが,未だアミューズメント施設で使用できないことの不便さなどを例に挙げ,タイトーステーション新宿東口店にてこの電子マネーオペレーションの実証実験を1年間行ったのち,その導入を決定したと述べる。これにより柔軟な価格設定,スピーディな決済,オペレータによる集金業務の負担軽減,電子マネー対応の次世代ゲーム機の開発などが可能となり,「40年続いたコインオペレーションの大革命になる」と同氏は語っていた。
続いて登壇した,同社電子マネー推進プロジェクトの
宮方詩穂氏は,電子マネー導入により具体的にどのような利点があるのかを解説した。
タイトー 電子マネー推進プロジェクト 宮方詩穂氏。これまでできなかった1円単位での料金設定が可能となることで,タイトーの店舗で実施されている「クレーンゲーム100円デー」などの割引サービスを,1円単位で設定できるようになり,実施できる日時も増やせると説明していた
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電子マネー導入により,100円,500円の硬貨の利用枚数が減ることで,集金の手間,両替金の管理の負担,事故などのリスクを防げる。その結果,店舗側の負担が大きく減るのだ
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利用客がどのゲームでどのように遊んだのか,データによるリアルタイム売り上げ情報が素早く手に入り,迅速に売り上げ対策につなげることができる
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短時間の継続プレイや,ゲーム内で使えるアイテムの購入など,100円単位のゲームプレイでは実現できなかった,追加課金対応のゲームを開発できるようになる
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複数の電子マネーがアミューズメント施設に導入されるのは業界初の試みで,2015年5月にタイトーステーション アリオ蘇我店で運用がスタートし,来期中には40店舗への導入が予定されている。将来的にはフランチャイズ店舗への導入も検討中とのこと。
対応の電子マネーカードは,SuicaやPASMOとの互換性のある交通系電子マネーと,nanaco,楽天Edy,WAONのショッピング系電子マネーで,店舗には専用のチャージ機やチャージ機能付き銀行ATMも設置される予定だ。
JAEPO 2015のタイトーブースでは,電子マネーカード端末が設置されたクレーンゲーム機も展示されていた。備え付けのカードが,nanaco,WAONのカードでプレイが可能(会場でのプレイ料金は無料)
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