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体組成計+ピンボール? ゲームを楽しみながら健康管理を行えるタニタのコンセプトモデルを中年記者が試してみた
「体組成計でピンボール」と言われても,何がどうなるのかよく分からないという人が大半だろう。筆者もそうだったが,実際に体験したうえで説明を聞くと,タニタが狙う「ゲーミフィケーション」の姿が見えてきたので,簡単に紹介したいと思う。
というわけでコンセプトモデルだが,CES 2019のタニタブースにあったのは,同社製の業務用体組成計である「デュアル周波数体組成計 DC-13C」(以下,DC-13C)をベースとしたものだそうだ。
DC-13Cは,既存の体組成計とは異なり,靴や靴下を脱がずにそのまま乗って計測できる特徴を持った製品とのことである。
計測は,本体にケーブルでつながった2本のグリップを左右それぞれの手で握るだけという簡単なものだった。
計測のプロセスまでは通常のDC-13Cと変わらない。ピンボールが始まるのはここからだ。DC-13Cの前には縦置きのディスプレイが置いてあり,そこには計測の手順を説明するスライドが表示されている。そして,計測が済むと画面が変わり,カウントダウンが始まって,ピンボールがスタートするのだ。
片手に握ったグリップについていた青いボタンが,盤面下側にあるフリッパーに対応しているので,ユーザーは,落ちてきたボールをフリッパーで打ち返す。台を揺らしたりする機能はないので,シンプルな操作系と言えるだろう。
単にピンボールをプレイできるというだけでは,体組成計と連動する意味がない。このコンセプトモデルで面白いのは,ピンボールの盤面上にあるダルマや招き猫,提灯や寿司といったものが,計測結果に連動して大きくなったり,寿司なら数が増えたりするところにある。
基本的に,結果が思わしくない場合に大きくなるので,結果が良くないほうが盤面が賑やかになるというのは,健康管理的にどうなんだろうと思わなくもないが。
ピンボールのプレイ時間はおよそ30秒ほどで,プレイが終わる頃には結果を印刷した紙の出力が終わっている。つまり,「計測から結果出力までの待ち時間を,ピンボールのプレイで楽しく過ごしましょう」というのが,TANITA PINBALLの意図である。
TANITA PINBALLは,あくまもでコンセプトモデルなので,ピンボールと組み合わせた形で,どこかの医療機関に納入されることはないかもしれない。しかし,体組成計を使って楽しみながら体の情報を計測するというコンセプトは,製品版が登場しても受け継がれることだろう。
とかく不健康な生活を送りがちなゲーマー諸氏にも,楽しみながら健康な体を作るというタニタの取り組みは,歓迎できるものではないだろうか。
タニタのDC-13C製品情報ページ
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