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[CES 2018]スマートフォン用タイトルをゲームパッドでプレイしたい人の切り札となるか? 「GameSir G5」がけっこうすごい
ただ,ゲームパッドの利用がそもそも想定されていないタイトルだと,ゲームパッドを利用できないケースが少なくない。「非対応のゲームをゲームパッドでプレイできるようにするツール」そのもののには歴史があるものの,最近のゲームは軒並み非対応だったり,Android端末をroot化しない限り使えなかったりと,万人に勧められるような状況ではないのが現実だ。
そもそも,画面上でスワイプ操作やピンチ操作をする必要がある場合,ただ「操作をボタンに割り当てる」だけでは,思うように操作を行えないこともある。
GameSir G5で何ができるのか,手っ取り早く理解するには,実際に動かしているところを見てもらったほうが早いだろう。下のムービーを再生してみてほしい。
そう,GameSir G5では,一般的なゲームパッドで4ボタンが並んでいるところに,円形のタッチパッドを備えているのである。
横持ちが前提のスマートフォン用アクションゲーム,たとえば「荒野行動」などは,左手の親指で移動し,右手の親指でAIMするような操作になるわけだが,GameSir G5なら,左手親指でアナログスティックを操作しながら,右手の親指でタッチパッドを操作することにより,スマートフォンと同等の操作を行える。しかも,タッチパッド部には[A/B/X/Y]ボタン機能が埋め込んであるので,AIM操作しつつボタン操作を行うこともできる。
また,右手用タッチパッドの周辺には,手前側に[1/2/3/4]ボタン,奥側に[A+/B+/X+/Y+]ボタンもあるので,MOBA系でショートカットボタンが多いケースにも対応できそうだ。左右トリガーボタンが3個ずつあり,さらに底面側にもボタンが2個あるなど,トータルのボタン数はかなり多い。
気になるのは,どうやって操作を割り当てるのかだが,GameSir G5の設定アプリをゲーム中に常駐させることで対応しているようだ。
ゲーム中,横持ち時の画面左上から画面中央に向かってスワイプすると,半円形のメニューが出てくる。ここから「ボタンを押したとき,画面上でどこをタップしたことにするか」を設定可能だ。
下に示したのが機能割り当て用のユーザーインタフェースだ。ちょっと分かりにくいが,要は,アナログスティックおよびタッチパッドの操作範囲をゲーム側のユーザーインタフェースに合わせ,また各ボタンに対応したアイコンをゲーム画面上に配置していくという,簡単な仕掛けになっているようだ。「ようだ」と弱気なのは,スワイプやピンチ操作をどう設定するのかはよく分からなかったためだが,全体としては,PC上でAndroidアプリを実行するエミュレータ「BlueStacks App Player」に近い設定インタフェースと言っていいように思う。
よくできているなと感心したのは,メニューからは「ゲームパッドのどのボタンを押したか,画面上にアイコン表示する」ことができるようになっていたこと。いったん設定を終えた状態から,正しく配置できたかどうか,視覚的に確認できるのである。
ちなみに,GameSirは以前からスマートフォン向けのゲームパッドを開発してきたメーカーで,CES 2018で発表となったGameSir G5はその最新版。デモではiPhoneと組み合わせてあったが,Androidスマートフォンでも利用できるという。基本的にはBluetooth接続を想定しているものの,本体側のUSB Micro-B端子を用いたワイヤード接続も可能だそうだ。
北米市場では2018年2月発売予定で,メーカー想定売価は69.99ドル(税別)。
日本での展開については未定だそうだが,GameSir自体はAmazon.co.jpに出展済み(※リンクはAmazonアソシエイト)なので,ひょっとすると日本の技術基準適合証明(技適)を通過して販売が始まる可能性はある。期待して待ちたいところだ。
GameSir公式BlogのCES 2018関連ポスト(英語)
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