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エレコム,VR&AR対応のスマホ用モーションコントローラ「JC-VRR02VBK」を10月下旬発売
ハードウェア面のスペック情報を挙げておくと,JC-VRR02VBKは,
6軸のモーションセンサーを内蔵したワイヤレスコントローラで,上面にアナログスティック1個,ボタン2個,奥にトリガー1個,側面に音量アップダウン/ボタン計2個とデンゲンスイッチを備えている。スマホとの通信はBluetooth 4.0 Class/2 GATTプロファイルで行われている。コントローラを2個使った両手の操作にも対応している。
公称本体サイズは机上に置いた状態で46(W)
左側面にあるのは電源スイッチだ |
右側面には音量調整ボタンがある |
梶浦幸二氏(エレコム 商品開発部) |
楠 祐介氏(エレコム 商品開発部) |
なお,JC-VRR02VBKの特徴としては,スマホVR特有の手軽に扱えることと,PC用などのコントローラを使ったハイエンドVRの体験を両立できることなどが挙げられていた。利用シーンとしては,普通のゲーム用のコントローラ,VR用のコントローラ,Apple TVなどでの多人数用のコントローラなどが想定されているという。さらにゲーム用だけでなく,B2Bでの活用も進めていくとのこと。会場のデモでは,不動産業者向けのインテリア変更アプリも紹介されていた。部屋の中(10×10m程度)を歩き回って家具の配置などを変更できるというものだ。
もともとはオープンハードウェアとして企画されていたもので,すでにUnityをベースとしたSDKも公開されているが,今回,ハードウェアの提供はエレコムの独占となるとのことだった。
また,前述の家具配置アプリでは,画面内に手は出てくるものの,表示位置は固定で角度だけが変わる仕様となっていた。せっかくのモーションコントローラなので手を伸ばして操作したいところだが,手は伸ばせない。オブジェクトにカーソルを合わせてトリガーで選択といった感じだ。ただ,これだと注視+ボタン操作で,Gear VR単体でもほとんど同じ感じでできてしまうような気はしないではない。
3軸センサーしかないコントローラに比べればモーション取得の精度は上がっているのだが,ARKit/ARCoreによってバーチャル空間内を歩き回れるような自由度が実現された現在だと,「Vive」の専用コントローラや「Rift」用コントローラ「Oculus Touch」,あるいは「PlayStation Move」のようなハンドプレゼンスを期待したくなってしまうのだ。個人的にはカメラを使って位置補正をするなどの対応が望みたいところだ。
とはいえ,VRヘッドセットでなにかコントローラがあると格段に便利にはなる。ほとんど最低限の機能しかないRift用リモコン「Oculus Remote」でさえ,あるとないとでは操作性は大きく変わってくるわけで,AndroidでもiOSでも使え,比較的安価で提供されるVR/ARコントローラは貴重な存在である。今後ARKitやARCoreを使ったアプリが増えてくると予想されるだけに,今後の展開に注目したいところだ。
●JC-VRR02VBKの主なスペック
- 対応機種:Bluetoth 4.0 GATTプロファイルに対応したAndroid端末,iOS端末
- 対応OS:Android 5.0以降,iOS 10.0以降
- ボタン数:6ボタン
- アナログスティック:1本(XY2軸)
- モーションセンサー:6軸(ジャイロ,加速度)
- 適合通信規格:Bluetooth 4.0 Class 2/プロファイルGATT(Generic Attribute Profile)
- 使用周波数帯:2.4GHz
- 電波到達距離:最大約10m
- 連続動作時間:約75時間(アルカリ乾電池使用時)
- 電源:単4アルカリ乾電池,単4マンガン乾電池,単4ニッケル水素電池いずれか2本
- 公称サイズ:46(W)
× 149(D) × 89(H)mm - 公称重量:約56g(※電池含まず)
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