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[COMPUTEX]PowerColorから第2世代の外付けグラフィックスボックスが登場。デザイン変更で大型グラフィックスカードも利用可能に
「PowerColor」ブランドでグラフィックスカードなどを展開するTulは,COMPUTEX TAIPEI 2017のプライベートブースで,新しい外付けグラフィックスボックスを出展していた。それが今回のテーマである「GAMING BOX」だ。既存の製品と何が違うのか,簡単にレポートしよう。
形状変更で他社の大型カードも装着可能に
電源ユニットも出力を強化
先代モデルからの主な変更点は,動作の安定性を向上したことと,新しい世代のグラフィックスカードに対応したことにあるそうだが,筐体デザインの変更も重要なポイントであるという。
DEVIL BOXは,直方体の角を斜めに削り落としたようなデザインで見映えはいいものだった。しかし,デザインを優先しすぎた面もあったそうで,大型のグラフィックスカードは斜めの面が邪魔になって,物理的に取り付けられないことがあったのだという。
Tulとしては「PowerColorのグラフィックスカードとの組み合わせを想定して筐体を設計した」という立場だったようだが,互換性が重視されるPC周辺機器としてはまずいと判断したらしい。そこでTulは,角を削り落としたデザインを止め,内部スペースを拡大した。結果,GAMING BOXはより大型のグラフィックスカードを装着可能になったというわけだ。
その代わりといってはなんだが,見た目としては無骨で,一般PCユーザーの間で最近流行のNAS(Network Attached Storage)を地味にしたような外観に落ち着いている。
GPUに供給できる電力は,最大375W。これは先代から変わっていないのだが,筐体に内蔵する電源ユニットは,DEVIL BOXが定格出力500Wだったのに対して,GAMING BOXでは同550Wモデルに変更しているそうだ。
背面には,USB 3.0 Type-A×3と,1000BASE-T対応の有線LANポートを備えている。電源出力の向上は,グラフィックスカードだけでなく,これらインタフェース類に電力を供給するときの安定性向上に寄与しているのかもしれない。
GAMING BOXの発売は,2017年第3四半期を予定しており,価格は未定とのこと。国内におけるDEVIL BOXの販売代理店想定売価は5万5000円前後(税別)だったが,Tulに話を聞く限り,少なくともそこから大きく値上がりすることはないようだ。
担当者によると,現在はIntelやAMDの新しいチップセットとの互換性を検証中だそうで,正確な発売時期やメーカー想定売価は,「検証が終わる6月末には発表できるだろう」とのことだった。
PowerColor 日本語公式Webサイト
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