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[CES 2015]Razer,SensicsなどがVRのオープンソースプラットフォームを提言。VR HMD「OSVR Hacker Dev Kit」も199.99ドルで発売予定
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印刷2015/01/07 21:49

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[CES 2015]Razer,SensicsなどがVRのオープンソースプラットフォームを提言。VR HMD「OSVR Hacker Dev Kit」も199.99ドルで発売予定

画像集 No.001のサムネイル画像 / [CES 2015]Razer,SensicsなどがVRのオープンソースプラットフォームを提言。VR HMD「OSVR Hacker Dev Kit」も199.99ドルで発売予定
 2015年1月6日,Razerと関連企業は,現在,米ラスベガスで開催されている「2015 CES」にて仮想現実(Virtual Realiry,以下VR)対応ゲームのためのオープンソースプラットフォーム「Open Source Virtual Reality Eco-System」(OSVR)を発表した。これは,今後発展が予想されるVR対応ゲームでの統一的なプラットフォームを策定することにより,対応ハードウェアとソフトウェアの開発を促進することを狙ったものである。OSやデバイスは問わないVRの開発コミュニティを目指すようだ。
 また,すでに広く展開しているOculus VRの「Rift」開発機である「Development Kit 2」(以下,DK2)に対応したプラグインも公開されている。

 現在OSVRに協賛している企業/団体は以下のとおり。

●ディスプレイメーカー
Sensics,Vrvana,GameFace

●ゲームメーカー
GearBox Software,Techland,Bully Entertainment,Untold Games,International Game Developers Association(IGDA)

●入力デバイスメーカー
Razer,YEI,LeapMotion,Sixense,Nod Labs,Bosch,SensoMotoric Instruments,Hillcrest Labs,Virtuix,Pebbles Interfaces,VRPN

●その他
Otoy,TrinityVR,PrioVR,NextgenInteractions,Open Gaming Alliance

 ディスプレイ部門にいる,Sensicsは軍事用などでも使われる産業用VR HMDメーカー,VrvanaはRiftにカメラを付けたような製品を扱うメーカー,GameFaceはワイヤレスなRiftのようなものを作っているメーカーである。
 さらにRazerやLeapMotionなどの入力デバイスメーカーのほか,リアルタイムパストレーシングエンジンで知られるOtoyなどが加わっているのも興味深い。


 同時に発表されたVR対応ヘッドマウントディスプレイ「OSVR Hacker Dev Kit」(以下,HDK)について見ておこう。見てのとおり,液晶ディスプレイとレンズを組み合わせたお馴染みのスタイルの製品である。基本設計はRazerによるもので,6月に199.99ドルでの発売が予定されている。

画像集 No.002のサムネイル画像 / [CES 2015]Razer,SensicsなどがVRのオープンソースプラットフォームを提言。VR HMD「OSVR Hacker Dev Kit」も199.99ドルで発売予定

 搭載される液晶ディスプレイは,5.5インチワイドサイズで1920×1080ドットの解像度を持ち,最大リフレッシュレートは60Hzである。レンズで拡大することにより,上下・左右それぞれ90度,両眼で100度の視野角となる。ディスプレイ部分はモジュール式になっており,より高解像度ないし高速な部品などと交換可能な設計になっている。
 コントロール基板の詳細は不明だが,加速度センサー,ジャイロセンサー,コンパスを搭載しており,頭の動きを捉えることができる。外部拡張用にUSB 3.0を1ポート,内部拡張用に2ポート備えているのも特徴といえるだろう。
 余談気味だが,ヘッドバンドには竹炭を織り込んだマイクロファイバーが使用されているという。調べると消臭効果があるようだ。

 HDK自体は,現状のところ,外部カメラでのヘッドトラッキング補正には対応していない模様で,世代的にはOculus VRのDK1と似たシステムといえる。とはいえ,OSVRは,HMDのみを対象としたプラットフォームではない。ポジショントラッキングやアイトラッキング,深度カメラ,各種コントローラなどをまとめて扱うためのものとなっている。前述のように,HDKの拡張性はかなり高そうなので,LeapMotionなどの協賛企業は今後OSVR対応モジュールを提供してくるのだろう。

 これまでに展開していたRiftはPCやMacを対象とした実験的なものだった。SCEの「Project Morpheus」はPlayStation 4専用,Samsungの「GearVR」やGoogleの「Cardboard」はAndroidなど,スマートフォンに対応するデバイスとなっており,だいたい同目的で似た機能しかないにも関わらず,HMDはそれぞれ別のものが必要であり,ゲーム開発者も別々の環境に合わせて作業しなければならなかった。OSVRのようなプラットフォームの標準化は起こるべくして起こったともいえる。
 まあ,市場が立ち上がってさえいない現時点では,開発者が分散するだけではないかという懸念もないではないが,こういった流れは,先行しているOculus VRやSCEにとっても悪い話ではない。音頭をとるRazerが求心力を発揮できるか否かに注目したいところだ。

 なお,HDKの発売は6月が予定されているが,すでに開発キットはダウンロード可能となっている。Oculus VRのDK2用プラグインを利用すれば現時点でも開発は可能であるようだ。興味のある人は公式サイトを参照してみよう。

OSVR公式サイト


米ラスべガスで開催中のCESにて
業界リーダーたちが手を組み、 バーチャルリアリティゲーム用
プラットフォームを発表

RazerがデザインしたOSVR Hacker Dev Kitを2015年6月より$199.99で発売決定
画像集 No.001のサムネイル画像 / [CES 2015]Razer,SensicsなどがVRのオープンソースプラットフォームを提言。VR HMD「OSVR Hacker Dev Kit」も199.99ドルで発売予定
 エンターテインメントデバイスおよびソフトウェアメーカーのRazer(本社:カリフォルニア州カールスバッド、代表取締役兼CEO:Min-Liang Tan) や、バーチャルリアリティデバイス業界最大手のSensicsを含むデジタル・ゲーム業界リーダーたちが手を組み、 バーチャルリアリティゲームの新しいスタンダードとなるオープンソース・バーチャルリアリティ・エコシステム(OSVR)を発表しました。
 Razerはこのプロジェクトにおいて、 あらゆるバーチャルリアリティ(VR)技術のプログラミングを可能にするオープンソースソフトウェア&デバイス、 OSVR Hacker Dev Kitの開発を担っています。

 OSVRは、 Unity 3DやUnreal 4などの人気ゲームエンジンに加え、 Razer・ Bosch・ Sixense・ LeapMotionといったハードウェアメーカーのデバイスプラグインまで、 ソフト・ハードの両面からVRゲーミングをサポートします。
 さらに、OSVRはOculus DK2やVrvana Totemヘッドセットなど、 あらゆるVRデバイスに対応するように設計されています。
 OSVRの設計には世界中から選りすぐられたエンジニアたちが集い、 VRゲーム新たな世界標準となるインターフェースを開発しました。 オープンソースのため、 Windows・ Android・ LinuxなどOSを選ばず、 誰でも独自にアプリやハードウェアを開発することができます。

【Razer代表取締役兼CEO Min-Liang Tanのコメント】
ゲーム業界は確実にVRプラットフォームへと移行しています。 これ大きな発展であるとともに「未だに世界標準となるVRプラットフォームがない」という問題も浮き彫りにしました。 OSVRはゲーム開発者、 ゲーマー、 ハードウェア開発者をつなぎ、 より多くの人にVRゲームを広める手だてとなるはずです。

【Sensics CEO Yuval Bogerのコメント】
OSVRはオープンソースなため、 消費者ソフトとハード互換性を気にすることなく、自分が好きなソフトとデバイスを自由に選ぶことができます。 Razerなどの業界リーダーたちと一緒にこのプロジェクトに携われることを幸せに思います。

【Open Gaming Alliance CEO Drew Johnstonのコメント】
我々はゲーム業界にオープンソースエコシステムを作ることに全力を注いでいます。 当然のことながらOSVRの開発は全面的に支援しています。 ハード・ソフトウェア開発者をはじめ、 複数プラットフォームをサポートする無料オープンソースソリューション、 VRゲーム業界の躍進に大きく貢献してくれることでしょう。

【OSVRとは? 】
OSVR Hacker Dev Kitは開発者たちが独自ハードウェアをお手頃な値段で開発できるようなデザインになっています 。ソフトウェア開発をよりシンプルにするため、 OSVR HDKは高性能・低歪みのオプティックディスプレイを採用することにより、 色彩・歪み修正手間を省き、 その他のVRデバイスに比べて格段に開発しやすく設計されています。 3Dファイルをダウンロードすれ、 誰でもオリジナルVRヘッドセットを作ることができます。

OSVR公式URL: http://www.osvr.com/


【OSVRの参加企業について】
OSVRバーチャルリアリティ(VR)魅力を世界中に広めることを目的に、 デバイス、 ゲーム開発世界標準となるべく業界リーダーたちが一同に会して開発したオープンソースエコシステムです。

現在の参加企業:
●ディスプレイメーカー
Sensics,Vrvana,GameFace

●ゲーム開発社
GearBox Software,Techland,Bully Entertainment,Untold Games,International Game Developers Association

●入力デバイスメーカー
Razer,YEI,LeapMotion,Sixense,Nod Labs,Bosch,SensoMotoric Instruments,Hillcrest Labs,Virtuix,Pebbles Interfaces,VRPN

●その他
Otoy,TrinityVR,PrioVR,NextgenInteractions,Open Gaming Alliance


前述のVRヘッドセットに加え、 OSVRはOculus DK2対応プラグインも提供しています。

現時点でサポートしているゲームエンジン:
  • Unreal Engine 4
  • Unity 3D Engine
  • HeroEngine

  • 関連タイトル:

    Razer

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