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Microsoft純正Windows 8 Pro搭載タブレット「Surface Pro」が6月7日発売。Surface RTとの違いを写真でチェック
ここでは写真を中心に,Surface Proの魅力に迫ってみたい。
独特のデザインはそのままだが
厚みは5mm増加
まずはSurfaceシリーズの基本について説明しておこう。Surfaceシリーズには,3月に発売されたWindows RTタブレットの「Surface RT」と,今回発表されたWindows 8版のSurface Proの2シリーズがラインナップされている。
一方,Surface ProはCPUに,普通のPCと同じx86アーキテクチャのCore i5-3317U/1.7GHzを採用し,搭載OSもWindows 8 Proとなっている。Windows 8で動くアプリケーションであればそのまま動くため,互換性に制限はない。同じSurfaceシリーズであっても,中身はまるで違うわけだ。
10.6インチサイズで解像度1920×1080ドットという高解像度の液晶パネルを搭載し,サイズは275(W)×173(D)×14(H)mm,重量は約907gとされている。液晶パネルの大きさはSurface RTと同じなので,幅と奥行きはほぼ同じであるが,厚さはSurface RTの9mmに比べると5mmほど厚くなっているし,重量もSurface RTの約675gから,200g以上重くなっている。とはいえボディデザインのおかげで,Surface Pro単体での厚みは,それほど気にならない。
斜めにカットされたような左側面。上から順に,ヘッドフォン端子や音量調節ボタン,USB 3.0ポートが配置されている |
右側面には上から順に,microSDXC対応カードスロット,充電用コネクター,Mini DisplayPortが並んでいる |
本体頂部には[電源/スリープ]ボタンとマイクがある |
本体底部には,後述するキーボード付きカバー用接続用端子があるだけ。背面側に開いているのは,Surfaceの特徴でもある「Kickstand」 |
デザインと機能を兼ね備えたSurfaceシリーズの特徴が,液晶パネルの保護カバーにもなるオプションの超薄型キーボード,「Touch Cover」と「Type Cover」である。あくまでオプションではあるが,Surfaceを語るうえでは欠かせないものだ。これらのカバーはSurface ProとSurface RTのどちらにも装着できる。
薄いカバーの上に感圧式のキーが並ぶTouch Coverは,キーボードとしては相当にクセのあるものだが,厚みはわずか3mmとなっている。装着したまま持ち歩いても,違和感はまったくない。
一方,薄型のハードウェアキーボードであるType Coverの厚みは2倍の6mmだが,しっかりとタイプできるキーボードであるため,文字入力を多用するユーザーには評価が高い。ただし,Surface Proは本体の厚さが14mmあるので,Type Coverを装着すると厚みは20mmにもなる。これは一般的なUltrabookよりも厚いので,携帯性という面ではやや難がある。
左がTouch Coverで,右がType Cover。入力しやすさは断然Type Coverが優れているものの,厚みは倍も違うので,携帯性を考えると悩ましい |
Surface Pro(右)とSurface RTを並べてみた。こう見ると違いが分からないほど似ている |
背面は微妙に異なっている。写真上側のSurface RTは,上部が一体成形ではないが,下側のSurface Proは一体に見える |
一方,Surface Proだけの特徴に,「Digital Ink」と称するデジタイザペンが付属する点が挙げられる。このペンは筆圧感知に対応するほか,タッチパネルから1〜2cm浮かせた状態でも,マウスポインタ代わりのカーソルを動かせる機能を持つ。
付属のデジタイザペン。対応するアプリであれば,ペンの後端で消しゴム機能を使える |
デジタイザペン使用時に表示されるカーソルは,ペンをタッチパネルに触れさせずに動かせる |
中身はIvy Bridge世代のUltrabook
冒頭で触れた搭載CPUからも想像できるとおり,Surface Proの中身は,Ivy Bridgeこと第3世代Coreプロセッサーと,SSDを搭載する一般的なUltrabookと同じものだ。それゆえに,ヘビーな3Dグラフィックスのゲームにはまったく向かない。ちなみに,冒頭で触れたとおり,Surface ProにはSSD容量128GBのモデルと,256GBモデルの2製品が用意されるのだが,このうち256GBのモデルは,日本で先行して販売されるそうだ。
また,日本で販売されるSurface Proには,「Microsoft Office Home & Business 2013」がプリインストールされる。本体価格は米国版(128GBモデルが999ドル)とほぼ同等だが,Officeが付属する分だけ,日本版のほうがお得になっている。
最後に,タブレット端末で気になるバッテリー駆動時間についても触れておこう。……と言いたいところだが,Surface Proの製品情報ページには「電池消耗 42 W-h」という記述があるだけで,ノートPCのスペック表記でよく見かける「最大何時間」という形では公表されていない。見慣れない表記をしているが,これが42Whのことだとした場合,CPUの最大消費電力が17Wであるから,最大負荷で動作させると,3時間程度は動く計算になる(あくまでCPU以外の消費電力を無視した場合の話)。
発表会では当然その点について質問が飛び,「一般的な使い方で,約4時間」という回答があった。実際にどの程度使えるかは試してみないと分からないが,重さが軽いこともあってか,平均的なUltrabookと比べると短めになりそうだ。
Surface Proの主なスペック
- CPU:Core i5-3317U/1.7GHz(L2キャッシュ容量256KB×2,L3キャッシュ容量3MB,最大動作クロック2.6GHz) メインメモリ:総容量4GB
- GPU:Intel HD Graphics 4000(※CPUに統合)
- ストレージ:SSD(容量128GB,または256GB,接続インタフェース未公開)
- 光学ドライブ:なし
- 有線LAN:なし
- 無線LAN:IEEE 802.11a/g/n準拠
- サウンド機能:オンボード+内蔵スピーカー
- ディスプレイ:10.6インチ液晶(LEDバックライト付き),1920×1080ドット,グレア(光沢)タイプ,10点マルチタッチセンサー搭載
- 入力機器:電磁誘導方式ペン
- そのほかの主な搭載機能:Bluetooth 4.0,microSDXCカードスロット
- バッテリー駆動時間:非公開(42Wh)
- 本体サイズ/重量:275(W)×173(D)×14(H)mm/約907g
- OS:64bit版Windows 8 Pro
- 付属品:デジタイザーペン,ACアダプターなど
Surface Pro 製品情報ページ
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