日本最大級の
総合ゲーム情報サイト

インタビュー

[インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長

 2025年11月8日,9日に開催されたアニメイトガールズフェスティバル2025(AGF2025)に,アース・スター スピカがブースを出展し,同社のメディアミックスプロジェクト「Toxic-a-Holic」「補講男子」の新作グッズ販売やノベルティ配布が行われた。

画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長

 AGF2025開催期間中には,「Toxic-a-Holic」「補講男子」両作品のスタッフインタビューも実施した。本稿では,作品への想いや今後の展望などについて紹介していく。

画像ギャラリー No.013のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長



「Toxic-a-Holic」:1周年で見えた広がりの方向性


 「Toxic-a-Holic」は,人類を脅かす謎の敵「void(ヴォイド)」に唯一対抗できる"毒物男子”たちの戦いと日常,そして秘密を描くメディアミックスプロジェクトだ。YouTube公式チャンネルで展開される広報動画(ボイスドラマ)を中心に,謎解き企画やリアルイベント,SNS施策など多方面へ広がりを見せている。
 2025年7月には,「毒物男子」を管理する機関「トーキョー支部」の支部長が何者かに毒殺される事件が発生し,大きな話題を呼んだ。

 今回は,「Toxic-a-Holic」スタッフの天坂 翠氏に,1周年を迎えた現在の想いや今後の展開について話を聞いた。

画像ギャラリー No.008のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長

4Gamer:
 1周年を迎えて,ファンの皆さんへメッセージをお願いします。

天坂 翠氏(以下,天坂氏):
 応援してくださり,ありがとうございます。驚くような展開もありましたが,ここまでついてきてくださったことに,感謝の気持ちでいっぱいです。
 プロジェクトの初期からお客様の声は届いていて,「こういう施策をすれば喜んでもらえるのでは」と考えることが,スタッフの大きなモチベーションになっていました。これからも応援よろしくお願いします。

4Gamer:
 ファンの声が届いていたとのことですが,特に印象に残っているものはありますか。

天坂氏:
 特定のメッセージではありませんが,イベント「ファンパーティー」でキャラクターへのお便りボックスを設置した際のことが印象深いです。

 事前告知などはほぼ行わず,「キャストさん宛てのお便りは受け付けません。キャラ宛てのお便りは受け付けます」と注意事項に記しただけだったのですが,数十通ものお手紙をいただきました。
 細かな部分まで読み取って,キャラクターに向けて手紙を書いてくださったことが,本当に嬉しかったですね。

4Gamer:
 愛情の深い方が多いですね。

天坂氏:
 本当に,皆さんの熱量の高さはいつも感じています。
 公式が「これでエゴサします」と案内しているタグやファンアートタグがあるのですが,定期的にカフェでグッズを並べて推し活をしてくださっている方や,イラストを描いてくださる方がいて,そうした様子を見るたびに,愛が伝わってきてありがたいなと思います。

4Gamer:
 SNSや総選挙,ファンイベントなど,ファンの皆さんの“愛”を感じる場面が多いと思いますが,実際に受け止められてみていかがですか。

天坂氏:
 このコンテンツは,謎解きや考察など,ファンの皆さんが参加してくれないと成り立たない部分が大きいんです。本当に支えていただいていますし,いろいろな展開ができているのは,皆さんのおかげだと感じています。

4Gamer:
 お話にも出てきた“考察”について,どんな部分にファンの注目が集まっているのか教えてください。

天坂氏:
 やはり,トーキョー支部の支部長である赤宗メイが亡くなった件ですね。「犯人は誰なのか」「本当に死んでいるのか」といったミステリー要素は,非常に盛り上がっていると感じます。

 ただ,シリアスな部分だけでなく,キャラクターの過去の掘り下げや関係性でも盛り上がってくださっていて,皆さんがキャラを深く愛してくださっているのを実感しています。

4Gamer:
 キャラクターたちを1年見守ってきて,制作チームとして特に「成長したな」「印象が変わったな」と感じるキャラはいますか。

天坂氏:
 サポーターの雲雀かなと思います。制作の過程で初期の動画を見返すことがあるのですが,当時の雲雀はかなり冷たい印象で(笑)。今は協力的といいますか,「トーキョー支部をよくしていこう」という姿勢が出ていて,変化した部分が大きいと感じます。

4Gamer:
 お話しいただける範囲で,今後の展開やファンに楽しみにしてほしいポイントを教えてください。

天坂氏:
 支部長の謎については,もちろん結末を用意しています。すべての真相が分かるラストドラマを12月15日配信予定なので,楽しみにしていてください。

 また,コンテンツとしては2026年2月1日にイベントを開催する予定で,今回は初めてキャストが全員そろいます。バレンタインをテーマにした企画で,面白い内容になるよう鋭意制作中です。
 可愛いグッズもたくさん用意する予定ですので,そちらも期待していてください。

4Gamer:
 最後に,いつも応援してくれているファンへメッセージをお願いします。

天坂氏:
 これまでの回答とも重なりますが,あらためて,いつも応援ありがとうございます。応援のお声をいただく機会や,皆さんが企画に参加する姿やグッズなどを手に取ってくださる姿を見る機会があることで,我々も楽しく制作できています。
 これからも,皆さんの期待に応えられるよう取り組んでいきますので,引き続きよろしくお願いします。

4Gamer:
 ありがとうございました。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長
ブースでは,ハロウィン仕様の“異世界に迷い込んだトーキョー支部メンバー”の描き下ろしイラストを使用したオリジナルグッズが販売されていた
画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長 画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長



「補講男子」:先生たちの成長と最新ドラマCDの見どころを紹介


 「補講男子」は,“「苦手」を「好き」へ導く,1:1の補講”をモチーフにしたメディアミックスプロジェクトだ。若きエリート補講男子「WITHPER」の活躍を,ドラマCDやYouTubeなどを通して楽しめる。
 本作のプロデューサーであるハルマキ氏に,「補講男子」の魅力や,最新ドラマCDの見どころをうかがった。

画像ギャラリー No.009のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長

4Gamer:
 2年目も後半に入りましたが,今の「補講男子」をどんな気持ちで見守られていますか。

ハルマキ氏:
 本当にあっという間で,気づけば1年半が経っていました。初期にプランニングしていた施策はひととおり形にでき,お客様にお届けできたのではないかと感じています。

 一方で,運営を続けるなかで「こういうコンテンツがあるとより良いかもしれない」という気づきも多く,「分かりにくい部分がある」というご意見もいただきました。
 そこで今年は“分かりやすさ”をテーマに開発を進めています。YouTube動画の強化など,昨年よりも伝わりやすい形を意識しており,新規の方にも手に取っていただけるよう,2周年に向けて準備を進めているところです。

4Gamer:
 “分かりやすさ”をテーマにされたとのことですが,この1年でチーム内にも変化があったのでしょうか。

ハルマキ氏:
 そうですね。チームは初期の人数から3,4倍ほどに増えました。

4Gamer:
 それはすごいですね!

ハルマキ氏:
 最初の人数が本当に少なかったというのもあるんですが(笑)。ただ,とてもいいメンバーに恵まれ,皆で考える時間が確実に増えました。
 毎週木曜日には定例会があり,そこにはデザイナーなどのクリエイター陣にも参加してもらい,一緒にキャッチコピーを考えることもあります。本来ならプランナーなどが担う領域なので,かなり珍しい体制だと思います。

 スタッフの「補講男子」への思い入れもどんどん強くなっていて,「このキャラはこうした方がいい」「ここをもっと見せたい」など,ノリノリで意見が出るようになりました。優秀なアシスタントも加わり,大きなコンテンツを皆さんにお届けできる体制が整ってきたと感じています。

4Gamer:
 これまでキャラクターを見守ってきて,特に成長を感じた部分があれば教えてください。

ハルマキ氏:
 いちばん大きく成長したのは,柏谷 信先生だと思います。天才でカリスマ性もあるがゆえに,実力主義で“できない人”の気持ちが分からないところがあったのですが,勉強が苦手な主人公と過ごすうちに,「頑張るプロセス」の大切さを少しずつ理解していったように感じます。

 「補講男子 3rd ドラマCD 〜Memory 3〜」の第5話にも,その変化がよく分かるシーンがあります。聴くだけでは気づきにくいかもしれませんが,柏谷先生の言葉を丁寧に追っていくと,「あれ,こんな人だったっけ?」という成長がしっかり感じられると思います。

画像ギャラリー No.010のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長

4Gamer:
 そうなんですね。ほかにはいらっしゃいますか。

ハルマキ氏:
 最新ドラマCDでいちばんエモーショナルな成長を見せているのは,茶屋町 義也先生です。彼が“裏切り者”として扱われる事件が起きて,最初は言い訳もせず黙って受け止めているのですが,紆余曲折を経て仲間としっかり向き合うようになっていきます。
 その過程で,言葉や態度には出さないものの,大きな気づきが生まれ,人として一歩成長する姿が描かれています。

4Gamer:
 なるほど。貴重な機会なので,全員分の見どころをお聞きできたらと思います。まずは,藤代晴仁先生からお願いします。

ハルマキ氏:
 「補講男子 3rd ドラマCD 〜Memory 3〜」は,全体として受講生と先生たちの距離がぐっと縮まる物語になっています。
 藤代先生は,手首に愛犬の首輪をつけているのですが,補講に関わって亡くなったその愛犬を思い出してしまうシーンがあり,そこで初めて“特別エリート補講男子・藤代晴仁”ではない,素の藤代が見られる瞬間があります。

 いつもはリーダーとして,年長者として背筋を伸ばして頑張っている彼が,その時だけふっとスイッチが「off」になるといいますか……。藤代先生のファンには,ぜひ楽しんでほしい見どころです。

4Gamer:
 それはぜひ聴いていただきたいですね。堂満 智先生はいかがでしょうか。

ハルマキ氏:
 堂満は茶屋町の同期なので,ときに核心を突く“壁を越える”言葉を投げかけてくれます。我が道を行くドライなタイプではあるのですが,根は素直なので,茶屋町もその点を信頼しているのでしょうね。

 さらに,そんな堂満先生の性格を生徒に初めて肯定してもらえる場面があり,ここはぜひ注目していただきたいシーンです。
 また,停電になる場面では,即座に手回し式ライトを作ってみせるなど,頼れる一面も発揮しています。

4Gamer:
 さすが理科担当ですね。では次に,貴志 礼世先生をお願いします。

ハルマキ氏:
 貴志は,茶屋町に対して1番懐疑的なんです。それは,彼の中にゆずれない強い信念があるからこそなんでしょうね。
 貴志先生自身,まだ素の自分を出し切れていないところがあるので,今後受講生とどう向き合っていくのか,気になるところです。

4Gamer:
 今後も必見ですね。補講委員長である咲良 樹くんについても教えてください。

ハルマキ氏:
 樹くんは,私たちの想像を超える人気ぶりで,先生たちを追っていると自然と樹くんのことも好きになってしまう,という方が本当に多いんです。今回のドラマCDでも,その魅力がより伝わるようなシーンがたくさん描かれています。

 新作ジャケットで先生たちが訪れているお屋敷は,実は樹くんの家なんですよ。今回はお母さんも登場するので,学校では見られない,家族の前での樹くんの姿が楽しめます。
 また,劇中劇の伴奏ではピアノの腕前を披露してくれるのですが,これが本当にすごいんです。必聴ですし,ぜひ真似して弾いてみてほしいですね。

4Gamer:
 今回のお渡し会でも,愛情の深いファンの方が多く参加されていました。ファンの皆さんから届く反応やメッセージで,特に印象に残っているものはありますか。

ハルマキ氏:
 ありがたいことに,イベントでは毎回キャラクター宛てのお手紙をいただいています。茶屋町先生(英語担当)のファンの方のなかには,英語で手紙を書いてくださる方もいて,回を重ねるごとに英語力が上がっているのが分かり,思わず感動してしまいました。補講をとおして,自然と学んでくださっているのかなと感じています。

 ほかにもイラストを添えてくださる方など,どのお手紙にも想いがこもっていて,先生方や樹くん,そしてスタッフ一同,いつも嬉しい気持ちで読ませていただいています。

 今回はピールオフセット(WITHPERプロフィールカード・仮面のセット:全5種)を配布していたのですが,想定よりも早くなくなってしまい……。するとSNSで「FCカウンターで配れないかな」という建設的なご意見をいただき,急きょ調整してお渡しできるようになりました。本当に受講生の皆さんと一緒に作っているコンテンツだと実感します。

 また,実際に先生をされている方から「指導に役立っています」というお声をいただけたこともあり,制作側としてとても励みになりました。

画像ギャラリー No.011のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長

4Gamer:
 新しく作品に触れる方も増えていますが,,あらためて“ここを見てほしい”というポイントはありますか。

ハルマキ氏:
 最初にお話しした“分かりやすさ”にも通じるのですが,今年からはYouTubeで「ボイスドラマムービー」を公開しています。内容は抜粋にはなるものの,新規の方でも手に取りやすい導入コンテンツになっていますので,まずはこちらから触れていただけると嬉しいです。

 そして,作品の入り口として特に分かりやすいのは楽曲だと思います。「Knight of WATER」がSNSでプチバズリしたのは本当に嬉しかったですね。次は社会科をテーマにした楽曲を準備していますので,ぜひそちらも楽しみに待っていてください。

4Gamer:
 題材がおもしろいですよね。

ハルマキ氏:
 作詞家さんが「参考書を見ながら考えています」とおっしゃっていたり,監修の方から「MVに登場する山の並びを,できれば教科書で習う順番に直してほしい」とご指摘いただいたりと,楽曲づくりの裏側には細やかなこだわりが詰まっています(笑)。

 また,曲をきっかけにした“参加型”の取り組みもとても大切にしています。現在は楽曲「Q」のリリースに合わせて,9つのチャレンジ「#Qチャレ」をSNSで展開中です。参加してくださった方には先生たちから返信が届くので,気軽に挑戦して,一緒に盛り上がっていただけたら嬉しいですね。

4Gamer:
 次の展開や今後の企画で,「自分としても楽しみにしていること」があれば教えてください。

ハルマキ氏:
 まずは“社会の参考歌”を楽しみにしていてください! これまで楽曲はソロかWITHPERの組み合わせが中心でしたが,今後はそれ以外の組み合わせにも挑戦する予定です。WITHPER以外のキャラクターも,しっかり大事にしていきたいと思っています。


 そして,何と言っても2026年4月5日開催予定のファンミーティングですね。歌唱,トーク,朗読劇と盛りだくさんの内容で,昼夜でまったく異なる構成を準備しています。ぜひ期待していただければ嬉しいです。

4Gamer:
 最後に,いつも応援してくれているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

ハルマキ氏:
 いつもご着席いただき,ありがとうございます。コンテンツについてきてくださる皆さんの存在に,心から感謝しています。

 日々のなかで「補講男子」を思い出したとき,少しでも元気になったり,励みになったり――そんな“温かさ”を届けられるコンテンツを目指して制作しています。シリアスな展開もありますが,必ずハッピーエンドに向かうと信じて楽しんでいただけたら嬉しいです。

 まだまだ多くの受講生に知ってもらいたい気持ちもありますので,ご友人やご家族へおすすめのコンテンツを共有いただき,「補講男子」を一緒に盛り上げていただけると心強いです。

4Gamer:
 ありがとうございました。

画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長
ブースでは,キャストが参加する「出張まるつけイベント〜はなまるお渡し会〜」や,ガラポン抽選会などが開催され,会場は終日にぎわいを見せていた
画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長 画像ギャラリー No.007のサムネイル画像 / [インタビュー]「Toxic-a-Holic」1周年で見えた“広がり”の裏側と,「補講男子」最新ドラマCDで描かれるキャラクターの成長

注目の記事

1
★★★★★★★★★★★
2
★★★★★★★★★
3
★★★★★★
4
★★★★★
5
★★★★
6
★★★★
7
★★★★
8
★★★★
9
★★★
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名