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ブラフ混じりの心理戦を楽しめる「Scarecrow Tactics」を紹介。韓国の鹿などをモチーフにしたかわいいグッズ展開も[BIC2024]
「Scarecrow Tactics」は,10枚の「兵士」カードと,8枚の「かかし」カードで構成される合計18枚のデッキを使用するカードゲームだ。AI戦だけでなく,オンラインの対人戦も楽しめる。
ボードには4つのレーンがあり,先行のプレイヤーから順に3枚ずつ裏向きでカードを配置していく。お互いに18枚のカードを置いたらゲームは終了し,裏向きのカードを表向きにして得点を計算する。各レーンには点数が設定されており,そのレーンに配置されている「兵士」の枚数が多いほうの得点となる。
裏になったカードは,「兵士」と「かかし」の区別がつかない。つまり,あるレーンにカードが大量に置かれていても,それらがすべて「かかし」で,本命は別のレーンかもしれない,といったブラフ混じりの心理戦が繰り広げられるのだ。
しかし,運や読み合いですべてが決まるわけではなく,戦略的な要素も搭載している。1つめが「かかし」の効果だ。「兵士」は効果を持っていないが,「かかし」には,例えば「味方の兵士が奇数なら点数を1得る」など,それぞれユニークな効果を持っている。プレイヤーはゲームで使う8枚の「かかし」カードを事前にデッキとして登録しておく。
2つめは「傭兵」だ。プレイヤーは各ターンにお金(コスト)を払って,「傭兵」の能力を使用できる。選択肢は,1コストで「選択したレーンの敵の兵士の数が0,奇数,偶数(0以外)のどれか分かる」効果を持つ「偵察兵」に,自分で事前に設定した2種類を加えた3種類で,コストを払えるなら1ターンに何度でも「傭兵」を使用できる。
まとめると,10枚の「兵士」と,「傭兵」の「偵察兵」の内容は固定だが,8枚の「かかし」と2種類の「傭兵」は自分で事前に設定しておく仕組みだ。強いカードを見極める力が問われるだろう。
ブースでは,本作を開発したキム・ヒョンジュン氏とイ・ガンヨン氏に話を聞けた。2人はゲーム業界とは関係のない社会人で,友達同士。本作は,キム氏にとっては4つめで,イ氏にとっては初めての作品になるという。
影響を受けた作品について聞くと,Blizzard Entertainmentのファンとのことで,カードゲームの要素は「ハースストーン」から,「偵察兵」の要素は「StarCraft」から影響を受けたという。とはいえ,基本のゲーム性はそれらのタイトルとは大きく異なり,独自性が高いように思われる。
また,イ氏はデザイン関係のバックグラウンドを持っており,ブースではポストカードやマウスパッド,Tシャツなど,リリース前のゲームとは思えないほどの豊富なオリジナルグッズが販売されていた。韓国に生息する鹿「キバノロ」(韓国では「コラニ」と呼ばれる)が,ゲーム内外でイメージキャラクターのような存在になっており,独特なゆるい雰囲気を醸し出している。
ゲーム性とデザインの両方が高クオリティのタイトルだけに,日本でのリリースに期待したい。
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