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死にゲー要素を取り入れたアニメ調ARPG「绝晓(Unending Dawn)」は,心を折られるまでいかない,ちょうどいい難度かも?[CJ2024]
China Hero Projectとは,中国国内のデベロッパを対象にしたゲーム開発振興プログラムで,これまで,「Hardcore Mecha」や「ANNO: Mutationem」をはじめとしたタイトルを生み出してきた。
イベントでは複数タイトルを試遊できたが,本稿では「绝晓(Unending Dawn)」(以下,Unending Dawn)のプレイレポートをお届けしよう。
なお,イベントでは画面撮影が不可となっていたため,本稿ではChinaJoy 2024にあわせて公開されたムービーのキャプチャ画像を使用している。本文で書かれている内容と異なる部分があるので,その点を了承のうえ読み進めてほしい。
Unending Dawnは,トゥーンレンダリングによるアニメ調のグラフィックスを採用したオープンワールドアクションRPG。「原神」の登場以降,中国デベロッパからのヒット作が生まれているジャンルのタイトルだ。
試遊では,剣で戦うキャラと槍で戦うキャラを切り替えながら,砦のような場所で敵との戦いを楽しめた。[R1]ボタンの通常攻撃を基本としつつ,[△]の「絶技」,[R2]の「奥義」を繰り出し,さらに,操作していない仲間キャラのアイコンが光ったとき,そのキャラへ切り替えると,特殊な攻撃を繰り出せる……といったところは,アニメ調アクションRPGのトレンドを押さえている印象だ。
本作の特徴がどこになるかというと,それは“死にゲー寄り”のバトルにある。たとえ雑魚敵であろうと,何も考えずに殴りかかっていては倒せない。複数の敵を相手にするのはかなり辛いので,どの敵から片付けるか,といった戦略が必要になりそうだ。
バトルでは,まず敵の動きを見極めて[L1]でしっかりガードしたり,赤いエフェクト付きの防御不可攻撃を[○]で回避したりする必要がある。うまくガードすると,敵のスタミナ(あるいは体幹)を表す黄色のゲージが減っていき,削りきれば相手が体勢を崩してこちらの攻撃が入り放題になる。
このあたりのシステムは,「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」によく似ている。
相手の体勢を崩した勢いで攻撃を叩き込み,敵にとどめを刺すと,剣で敵の体を貫いたり,槍で突き刺した敵を持ち上げてから叩きつけたりといった,派手なアクションが展開する。このへんのアニメーションも見どころだろう。
以上の説明では,Unending Dawnを「アニメ調グラフィックスの死にゲー」と思うかもしれないが,上で“死にゲー寄り”と書いた通り,難度は一般的な死にゲーよりは易しい,という印象。今回プレイした範囲では,物陰に隠れている敵がいきなり襲いかかってくるようなことはなかったし,敵の攻撃パターンも少なめだったと思う。
また,[L2]で使える薬の体力回復量はゲージのおよそ半分ほどで,薬の所持数も5個と,初プレイが前提のバージョンとはいえ,わりと優しめの仕様だと感じた。
死にゲーが苦手な筆者は,こういった試遊バージョンだと最後に控える中ボス的な存在に会えないまま死ぬことも多いのだが,今回は(3回ほど挑戦した結果だが)倒すことができた。
開発チームとしても,死にゲーほど重くはない,軽めのアクションのバトルを目指しており,ゲーム全体の雰囲気も明るめにしているそうだ。
本作はマルチプレイに対応予定となっているが,今回のバージョンでは試せなかった。ほかにも,一部のアクションが完全な形では実装されていないなど,開発はまだまだこれからといった雰囲気だったが,現段階では,「何度も何度も死にながら挑戦を繰り返すのはしんどいが,かといって初見で簡単に倒せても物足りない」といったプレイヤーに合いそうな作品だった。
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绝晓(Unending Dawn)
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