プレイレポート
[プレイレポ]あのシリーズが復活! 「マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!」はいろいろな意味でドキドキハラハラできるアクションRPGだ
そんな本作を発売前にプレイすることができたので,プレイフィールをお伝えしていこう。
「マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!」公式サイト
バラバラになった島々をつなぐ大航海が始まる!
本作「ブラザーシップ!」と,近年リリースされた「スーパーマリオRPG」「ペーパーマリオRPG」などのリメイク作品や「ペーパーマリオ オリガミキング」との最大の違い。それは,マリオ達が“いつもの世界の別の国”を冒険するのではなく,まったくの「別世界」に訪れたかのような雰囲気があることだ。
お話の発端もまさに“異世界召喚ファンタジー”といった感じで,とある平和な午後,ルイージをピンチから救ったマリオの手から(同時に助けられたルイージの手からも),不思議な光の渦が現れる。
その渦はまたたくまに天地を貫くほどの大きさになり,ピーチ姫やキノピオ,クッパ軍団までをも巻き込んで,大海原が広がる世界「コネクタルランド」へといざなうのだった……。
このコネクタルランドという世界,かつてはその中心にそびえ立つ「コネクタルツリー」の力によって栄えていたという。だが,ツリーが何者かに破壊されたことによって大地はバラバラになり,いくつもの島に分かれて大海原を漂うようになってしまった。
「コネクタルランドを元の姿に戻したい……」。
コネクタルツリーのソダテナー(守り人のようなニュアンス)である「コネッタ」,そしてこの世界で暮らす人々の願いを叶えるため,マリオとルイージは島々をリコネクト(再接続)するべく大航海に乗り出すのだった!
もちろん徹頭徹尾どシリアスなわけもなく,小学生くらいの子でも楽しめそうなユルいノリのオリジナルストーリーが展開していくので,シリーズファンの方もご安心を!
鼻をカニに挟まれて飛び起きるマリオ氏 |
案内役・タップーはブタの貯金箱にも見えるが,電源タップがモチーフ |
手強いアクション&緻密なバトルシステムにも注目
続いては本作の最大の特徴である,マリオとルイージを別々のボタンで操るアクションバトルについて触れていこう。マリオをAボタン,ルイージをBボタンでジャンプさせるのは従来のシリーズどおり。また,ハンマーを振るときはマリオがXボタンで,ルイージはYボタンだ。
ジャンプによる踏みつけやハンマー攻撃はタイミングよくボタンを押すことでダメージアップする。二人の動きをよく見て,それぞれのボタンを押し分けるのがコツだ。二人のジャンプとハンマーを使い分ける場合はちょっと大変だが,そこは落ち着いて対処するしかない。
ガイドも表示されるので落ち着いて押そう |
兄弟が健在であればコンビネーションを繰り出せる |
相手の攻撃時も,その動きを見て踏みつけたり,ハンマーでカウンターをキメたりできる。慣れてしまえばノーダメージでどんどん敵を倒せる"練習しがいのある"バトルというわけだ。
一方,守りを固めてダメージを軽減する「きんきゅうガード」もあるので,アクションが苦手という人はこちらをメインで使えば無理なく戦える。もちろん成長要素もあるので,キャラクターを鍛え,いい装備を用意して,バトル面のカバーをしてあげよう。
敵はひとクセもふたクセもある動きをしてくるので,アクションが得意な人もフェイントに引っかかりがち。プレイしていて少し疲れてきたら休憩し,あらためて再開するといいかもしれない。
トゲがあって踏めない相手にはハンマー,相手が空中にいるときは踏みつけと,RPGらしくコマンドの使い分けも重要だ。またBP(MPのようなもの)を消費する強力な技「ブラザーアタック」で大ダメージを狙うこともできる。
なお,各地で遭遇するボス敵との戦いは,相手が初見の技をいきなり使ってくることもあり,かなりの激戦となりがちである。
服,ブーツ,ハンマーなどの装備を調えたり,バトルプラグ(パッシブスキルのようなもの)を作って装着するといった「いかにもRPG」らしい要素もあって,アクション一辺倒ではなく,しっかりと戦い方を組み立てるのも大切というわけだ。
あらゆる部分が少しヘン? いつもとはひと味違うノリ
続いて,冒険の舞台を探索するフィールド画面に着目してみよう。こちらもバトルと同じようにマリオとルイージが力を合わせたり,手分けして動いたりすることで,お話が先に進んでいく。
バトルと同じく,こちらもアクション要素がけっこう強め。ルイージでタイミングよくスイッチを操作しつつ,マリオで足場をジャンプしつつアイテムを運ぶなど,アクションゲームとパズルゲームが組み合わさったような場面もある。また,マリオで何かを調べているうちに,周囲のコネリーをルイージに集めてもらうなど,“二人で行動しているからこそ”の動きができるのも楽しい。
さらには二人で合体してUFOのような形態になるなど,とんでもない能力を発揮する「ブラザーアクション」もある。行動範囲が一気に広がるので,習得したらさまざまな場所をもう一度探索してもよさそうだ。
また,本作のルイージは“ひらめき担当”というか,謎解きやボス戦の状況を一変させるアイデアを思いつく「ルイージセンス」という力を持っている。これは本作の見どころの一つといった扱いで,もしかしたら彼はストーリー上でも何か重要なことをひらめくのかも? なおルイージだけに「L」ボタンで発動する。
ところで話は脇にそれるが,本作のルイージはいつでもサービス精神たっぷりというか,プレイ中は常に動いたり,何かをアピールしたりしているような印象があった。ルイージファンにとっては,なかなかたまらないものがあるのではないかと思う。
冒険が一区切りしたあとは,拠点となる「船島」へ戻ることに。この島は海流に乗って海上を動いており,海図と望遠鏡を使って“新しい冒険の舞台となる島”“変わった形の岩礁”などを探す遊びを楽しめる。
事件を解決した島は「船島」とコネクトされ,以後は島の後ろをついてくるように。ゲーム後半にはたくさんの島が集まり,さぞかし壮観な眺めになりそうだ。
ちなみにメインのお話は30分から1時間ぐらいで一区切りつく構成で,スキマ時間に少しだけ遊んだり,大まかに時間を決めてキリのいいところまで進めたりしやすい。「RPGはプレイ時間が長くなりがちだから……」という人でも,気楽に遊べる感じだ。
さらにサブエピソードもかなりの数が用意されている。こちらではメインで描ききれなかったキャラクターの一面や,人情ドラマっぽい後日談などが描かれる……はずなのだが。
中にはなんだかノリが変なものや,シュールで唖然としそうになるものもあり,なかなかバラエティに富んでいる。こちらはお子さんよりも,後ろで見守っている親御さんのほうがドキドキできる(?)コンテンツかもしれない。
……というかこのゲーム,メインストーリーの一部もだいぶ変わっているというか,妙なノリがあちこちにある。たとえば序盤の島の一つ,「ツイス島」のエピソードの流れはこんな感じ。
……と,こんなノリのエピソードも交えつつ,基本的には世界を救うための冒険が続いていく。おそらく雰囲気が堅苦しくならないよう,細かいギャグを差し込んでいるのだろう。
以上,全体的にアクション性が強めで,かつRPGとしてもなかなか凝った作りの本作。一人でコツコツ遊んでも楽しめるが,作中のマリオとルイージのように,家族やきょうだいで得意分野を分担しつつ遊んでみてもいいだろう。
「マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!」公式サイト
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