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優勝賞金1億円を手にしたのは,タイの新星・FULL SENSE。世界中の強豪チームが集結した「PARAVOX」初のeスポーツ大会現地レポート
この大会には,日本や東南アジア,南米,ヨーロッパの各地域から選出された6チームが出場。また,Ooodaさん,abaraさん,けーしんさん,岸 大河さんらがMC・解説を担当した。
【PGRT 出場チーム】
・REJECT(日本代表)
・FENNEL(日本代表)
・FULL SENSE(東南アジア代表)
・Alter Ego(東南アジア代表)
・LOUD(ラテンアメリカ代表)
・Alliance(ヨーロッパ代表)
会場にはmittiiiさん,けんきさん,うぉっかさん,DJふぉいさんがゲストとして招かれ,オープニングステージでは4s4akiさん,決勝直前にはOZworldさんによるライブパフォーマンスも繰り広げられた。
本稿では,トーナメント決勝戦を中心に現地の様子をレポートする。
「PARAVOX」公式サイト
完全新作タイトルのトーナメント大会にファンが集結
「PARAVOX」は国内において事前のプロモーションがほとんどない状態で,オープンαや早期アクセスがリリースされた完全新作タイトル。3人対3人のチーム対戦形式を採用したアリーナバトルシューティングだ。
マップの特定地点にプレイヤーキャラクターが留まることでポイントが増加し,互いにキルとリスポーンを繰り返す中で,一定のポイントを先に獲得したチームが勝利となる。
各キャラクター(武器ブランド)の共通アビリティとして「ブリンク」や「ダブルジャンプ」が実装されているため,スナイパーライフルのような武器を持つ場合でもハイスピードかつスタイリッシュに戦えるのが特徴だ。
初の世界大会には,オンラインで開催されたオープン予選トーナメントの勝利チームに加え,招待地域代表チームとして「LOUD」「Alliance」が参戦。優勝チームには賞金1億円が授与される。
完全新作タイトルの大会ではあるが,会場には出場チームやゲストのファンが多数詰めかけていたようだ。ホワイエではゲストによるサイン会も行われ,常に賑やかな活気に包まれていた。
グランドファイナルの直前には,OZworldさんがライブを披露。ステージ上のスクリーンにおける映像演出に加えて,場内のエフェクトも圧巻のパフォーマンスを彩った。
ストリーマーと配信視聴者による異色のチームが優勝!
当日の本戦トーナメントを勝ち抜き,グランドファイナルの舞台にたどり着いたのは,日本代表の「FENNEL」,東南アジア代表の「FULL SENSE」だ。異なるマップの試合を戦い,2本先取したチームが優勝となる。
両チームはまったく同じ武器ブランド構成となるSCAGGI,KELSEA,BEATDOTを選択。実力だけが物を言うミラーマッチが展開された。
実況・解説によると,KELSEAは攻撃にチャージが必要なため,一見すると確実に命中させることが難しいが,両チーム共に練度を高めて使いこなしていると評していた。
決勝戦の序盤,FENNELが先制してキルを取るが,FULL SENSEはすぐに巻き返し,安定してポイント差を付けたまま1マップ目を勝利。一方,2マップ目ではFENNELが底力を見せ,序盤から安定してポイントリードを保つ。
FENNELは1マップ目の結果を踏まえて,FULL SENSEのキルを優先する動きに切り換えたようだ。これが功を奏し,終始50ポイントほど引き離して勝利を収めた。
1-1で迎えた3マップ目,先にポイントをリードしたのはFULL SENSE。しかし,FENNELも1対1の状況で競り勝ったり,先に相手メンバーをすべて撃破したりと,正面切っての撃ち合いに強さを発揮し,互角の展開に持ち込む。
そのままFENNELが優勢に立つかと思われたが,試合中盤に状況が一変。FULL SENSEが巧みな位置取りで逆転に成功すると,ポイント差を広げていく。そこからFULL SENSEは相手のリードを許さず,最後はFENNEL側をすべてキル。見事な形で優勝の栄冠を勝ち取った。
試合後のインタビューでは,出演陣からFULL SENSEにさまざまな質問が寄せられた。「Overwatch」の元プロとして,FULL SENSEの中核を担うoPuTo選手は優勝の喜びを語りつつ,本戦前にはトラブルに見舞われ,なんとかトーナメントに漕ぎ着けたことを明かした。
また,Jupiter選手は日本代表チームの印象について,「どのチームも連携や基礎力,すべてが強かった」と回答。そして優勝賞金の使いみちを聞かれると,「まだ何も考えていません(笑)」と答えていた。
Brook選手には試合で使用していたSCAGGIに関する質問があり,「自分にとって一番合うと思います。ヒールもでき,モビリティもよく,最高の武器ブランドの1つです」と語った。
さらに,oPuTo選手から「最初はプロとしてではなく,ストリーマーとして『PARAVOX』を楽しんでいました。その視聴者だったBrook選手,Jupiter選手とチームを組むことになったので,まさかこんなに遠いところまで来るとは思っていませんでいた」とチーム結成の経緯が語られると,会場からは驚きの声が聞かれた。
「PARAVOX」における今後の展望については,oPuTo選手は「選手として続けていくことはもちろん,第2の選択肢としてコーチやサポートの役目も考えています。『PARAVOX』の競技シーンに長く携わっていきたい」と述べていた。
まったく新しいタイトルの初の世界大会となったが,会場は大きな盛り上がりを見せていた。eスポーツシーンに新しい風を吹かせようとしている「PARAVOX」に興味を抱いたら,ぜひ公式サイトをチェックしてみよう。
「PARAVOX」公式サイト
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