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インタビュー
[インタビュー]鈴木 裕氏に聞く「Air Twister」開発の背景と,ゲーム制作に必要な発想術。誰もやらないことは,身近にたくさん転がっている
本作は,セガの「アウトラン」や「バーチャファイター」などで知られる鈴木 裕氏が手掛けたレールシューティングゲームだ。もともと2022年6月24日にApple ArcadeでリリースされたiOS / Mac向けのタイトルで,ININ Gamesから発売されるのは買い切り版となる(Apple Arcade版は期間限定イベントなどが存在する)。
鈴木 裕氏の新作「Air Twister」と,人気シリーズ最新作「クッキングママ:ヌーベルキュイジーヌ」が6月中にApple Arcadeで配信へ
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Appleは本日(2022年6月1日),同社の定額制ゲームサービス「Apple Arcade」の新作発表会を実施し,鈴木 裕氏率いるYS NETが手がける3Dシューティングゲーム「Air Twister」と,人気シリーズの最新作「クッキングママ:ヌーベルキュイジーヌ」を公開した。
鈴木氏が手掛けるレールシューティングということで,「スペースハリアー」の延長線上的なものとして語られがちだが,実際のところどのような考えで作られたものなのだろうか。鈴木氏に開発の背景や,ゲーム制作自体についての考えなどを聞いた。
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変わりゆく時代の中で再構築された“古き良きゲーム”
4Gamer:
まず基本的なところからお聞きしたいのですが,最初にAir TwisterがApple Arcadeから出たのは,どのような経緯があったのでしょうか。
鈴木氏:
Appleさんの本社に行ったとき,「新しいプラットフォーム向けに何か作ってくれないか」と相談されたんですよ。プラットフォームの名前にも“Arcade”とあるように,気軽に繰り返し遊べる,僕が昔作ったアウトランのような古き良きゲームが欲しいと言われて。それでiPhone向けにはどのようなものが良いかを考えた結果,Air Twisterというゲームになりました。
4Gamer:
開発の時点で,PCや家庭用ハードにリリースするという考えはあったのでしょうか。
鈴木氏:
もともと「Apple Arcadeに対して1年間のエクスクルーシブ契約があって,その後は自由にできる」というお話だったので,最初から1年後にはマルチプラットフォーム展開をしようと考えていました。
4Gamer:
では,家庭用ゲーム機での操作形態もまったくの後付ではなく,想定していたものだったと。
鈴木氏:
初期段階ではPCベースで開発していたので,タッチ操作よりもゲームパッド操作のほうが先にありました。なので家庭用の対応は楽にできましたね。
4Gamer:
Apple Arcade版リリース時の,ユーザーからの反響などはいかがだったでしょうか。
鈴木氏:
往年のファンからは,僕がApple Arcade向けにゲームを作ったこと自体が不思議な感じだとか言われましたね。でも,昔のゲームみたいなものを作ったということで,喜びの声をいただいたりもしました。
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4Gamer:
基本的なゲームデザインはスペースハリアーに似ていますが,それ以外に過去の経験から反映されている要素などはありますか。
鈴木氏:
昔,残念ながら発売には至らなかったんですけど業務用の「サイファイ」(※)っていうゲームを作っていて,タッチパネル操作ということで,そのノウハウが生きています。
※2005年の「第43回 アミューズメントマシンショー」や,セガの「プライベートショー 2005 秋」などで出展された,29インチのタッチパネルディスプレイで超能力者を操作して戦うアーケードゲーム。「バーチャファイター5」や「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド4」などと同じLINDBERGH基板でリリースされる予定だった。タイトルは「ΨΦ PSY-PHI」と表記されることもある。
4Gamer:
話の本筋からはズレるのですが,“対戦シューティング”を謳っていた「サイファイ」はどのようなゲームだったのでしょうか。タイトル自体は知っているものの,実物を見たことがなくて。
鈴木氏:
僕としては「次世代バーチャファイター」というイメージだったんですよ。バーチャファイターを思いっきりSFチックにしたらどうなるだろうかと思い,もともと人間が宙に浮いたりする無重力的な雰囲気が好きなのもあって,広い空間を自由に動きながら,テニスのラリーみたいに遠距離攻撃を跳ね飛ばし合って戦うというシステムを考えていました。
でもタッチパネルの移動範囲が大きくて,ゲームに熱中して力が入ってしまうと,指が摩擦で火傷しちゃうという問題があったんですよ。
4Gamer:
今だとタッチパネル操作のアーケードゲームは普通のものとなっていますが,当時のデバイスだとそういう問題があったんですね。
そういった時間の流れによる変化と言えば,“セガのクリエイター”としての印象が強い鈴木さんが,長らくセガと火花を散らしていたKONAMIのステージに立たれたのも,なかなか感慨深いところでした。
[TGS2023]鈴木 裕氏がKONAMIブースに登壇。スペハリライクな新作シューティングゲーム「Air Twister」開発の裏側を語った
![[TGS2023]鈴木 裕氏がKONAMIブースに登壇。スペハリライクな新作シューティングゲーム「Air Twister」開発の裏側を語った](/games/719/G071909/20230922076/TN/007.jpg)
「バーチャファイター」や「シェンムー」で知られる鈴木 裕氏がKONAMIブースに出演し,最新作である「Air Twister」について語った。本作は一見すると「スペースハリアー」の後継作のように思える,実際クラシカルなエッセンスを含んだゲームだが,それだけでない新鮮味に満ちている。
鈴木氏:
あのステージからセガブースの看板が見えていたんですよ。KONAMI側からセガの看板を見ながらしゃべるのは,ちょっと不思議な感じがしました。KONAMIさんはイベントの準備に関する手際も素晴らしかったです。
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4Gamer:
鈴木さんの登壇だけでなく,KONAMIブースにはドリームキャストで出たゲームの移植作や,NAOMIで出たゲームの続編,もともとメガドライブ向けだったゲームなどがパートナーシップタイトルとして肩を並べていて,昔だったら考えられない光景でした(笑)。
鈴木氏:
セガ関係で2000年頃に出たゲームがいろんなところに広がっている雰囲気がありますよね。
4Gamer:
話を戻しまして,Air Twisterは“スペースハリアーの精神的続編”だと言われたりもしていますが,実際のところどのようなイメージで制作されたのでしょうか。
鈴木氏:
続編と言うか,僕がやりたいことって基本的に一緒なんですよね。いろんなものが空中に浮かんでいる無重力的な空間で,「ネバーエンディング・ストーリー」のファルコンや,ダリの描く象みたいな動物がいて。そこにメカニカルな物体が浮いていたりもして,脈絡が無いようにも見えますが,僕としてはひとつの世界に収まっていると考えています。
4Gamer:
Air Twisterにはビンズビーン(スペースハリアーに登場する正二十面体状のキャラクター)みたいな敵が出てきますけど,ああいった幾何学図形的なキャラクターも,続編的な考えというよりか,ご自身の世界観から出てきたものですか。
鈴木氏:
はい。正二十面体とかオクタゴンとか,いろいろ作りました。それに,単なる多面体じゃなくて,クローズアップしてみると複雑にモデリングされていたりもするんですよ。
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4Gamer:
変なことをお聞きしますが,ホバー走行してくるやつは……。
鈴木氏:
あれを今やると権利的に引っかかりますから(笑)。
4Gamer:
今ではアウトランも“赤い車”が特定ブランドをイメージさせないものに置き換えられていますからね。
鈴木氏:
昔のゲームは解像度も表現力も,グラフィックに割ける容量も少なかったので,似せようと思っても似ても似つかないものになりがちでしたけど,今はそうじゃありませんからね。権利の解釈もいろいろと変わっていますし。
4Gamer:
自然と似たものや変わったものとは別に,意図的に旧作をオマージュした部分はありますか。
鈴木氏:
Air Twisterは3Dの計算を2Dのスプライトで表現するのではなく,完全に3Dのゲームですから,そのまま作っちゃうと今ある他のゲームと似たものになっちゃうんですよ。なので,あえて敵に2Dゲームみたいな動きをさせたりしています。
4Gamer:
「ギャラガ」的なボーナスステージの部分ですね。
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鈴木氏:
ああいう動きを入れることで,ぐっと昔懐かしい感じになりますから。
4Gamer:
一方,昔のゲームには無かった要素として,キャラクターのカスタマイズ要素がありますね。
鈴木氏:
ノスタルジックな雰囲気は出したいですが,「ゲームオーバーになったら1面からやり直し」といった部分まで昔のままにしたら,今のユーザーさんは最後まで見る前にやめてしまいますから。
プレイを繰り返すことで星のアイテムを貯めていって,能力を強化したりライフを増やしたりできるようにしました。極端なことを言えば,ゲームがうまくなくてもプレイを重ねれば先に進んでいけるようになっています。
4Gamer:
コスチューム変更による強化もありますが,さまざまな衣装はどのようにデザインされたのでしょうか。
鈴木氏:
ある程度の枠組みの中でスタッフの好きなように作ってもらって,世界観からはみ出るような部分を調整しました。僕らはウォーターフローでなく,トライ・アンド・エラーを重視したアジャイル形式で開発を進めるタイプなので,開発スタッフそれぞれの能力を引き出すというのも,ひとつの大きなテーマなんです。
それに「この企画書通りのものを作ってほしい」みたいなことを言っても,良いものができないんですよね。僕一人でディレクションを続けていると,どうしても似たものばかりになってしまいますし。
4Gamer:
現場から上がってきた面白いアイデアはなどはありますか。
鈴木氏:
開発は1年以上前の話になるので、ちょっと具体的には思い出せないんですけど,ボスごとに攻撃を変えたりカスタムしたいという声はありました。プログラム的には共通の仕様で作っていくほうが開発効率が良いんですけど,どうしてもボスに特徴を付けたいということになって,そこで苦労した覚えがありますね。
自分の世界観と他人の発想,集団制作での落とし所は
Kazuhisa:
マネジメントの立場からの質問なんですけど,上がってきたアイデアの良し悪しを判断する基準ってどこなんですか?
自分でディレクションすると似たものばかりになると言っても,最終的に何を吸い上げるかは裕さんが判断されるわけですよね。その境界線はどこになるのかなと。
鈴木氏:
方向性はありますけど,スタッフの持ってきたものが自分の考えと全然違っていても,どこかを直せば作品の世界に入れられると思ったら,そこで考えを切り替えちゃうんですよ。
基準は何かと言ったら,ある程度は僕の判断ということになっちゃいますね。敵として動物が飛んできたり,どう見ても生物ではないものが出てきたりもしますけど,特徴の異なるものを単なるごった煮にならず作品の世界観に収められるかというのは,やっぱり自分の感覚に頼るしかないですから。
4Gamer:
ざっくりとした解釈ですが,出力するイメージの枠と,受容するイメージの枠が別々にあって,後者には他人が出力したイメージも入れられるという感じかなと思いました。
鈴木氏:
はい,だいぶ入ります。料理みたいなもので,最初に予定していたものと違う食材が入っても一定の範囲でなら収められるんですよ。「すき焼きにニンジンを入れる」みたいなときは,どうするか悩んだりはしますけど(笑)。
4Gamer:
いろいろ混ざってるというところでは、ボス戦で騎乗する動物には白鳥やりカメレオンなどいろいろと出てきますが,そこに共通するコンセプトのようなものはあるのでしょうか。
鈴木氏:
あれらはガーディアンと呼ばれる,「バビル2世」の“3つのしもべ”みたいな存在なんですが,それをイメージしやすい身近な動物をもとにデザインすることで,感情移入したすくなるだろうという考えです。
まあ,カメレオンが身近にいるかというのはちょっとアレですけど,色合い的に綺麗だし,いかつい顔をしたやつが実は味方だっていうのも面白いかなと(笑)。
4Gamer:
お話を聞いていると,コンセプトと言えるものは“意外性”なのかなという感じがしますね。異質な物の組み合わせから生じる独特の空気感みたいなところかなと。
鈴木氏:
組み合わせというのはありますね。1つの複雑なものを作っても,それだけで終わってしまうんですけど,いろいろなものを組み合わせてみると,まったく別のものに見えてきたりするんですよ。カメレオンが,もし大きくなったら,友達になれたら,武器になったら……そういう連想ゲームみたいなことをしているうちに,意外と悪くない組み合わせが見つかったりするんです。
でも“バニラアイスにチョコレート”みたいな,皆がやっている組み合わせはあまり面白くない。じゃあ“チョコレートとイカの塩辛”という組み合わせだったら,どう考えてもマズそうですけど,もしかしたら美味しいかもしれない。まあ,これは実際やってみたことがあって,相当マズかったんですけど(笑)。
そういったことをやりながら“意外と良い”組み合わせを探すと,それがゲームの特徴や個性といったものになるんです。
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4Gamer:
KONAMIのステージでは「日常生活からアイデアが出てくる」といった話もされていましたが,普段から“チョコと塩辛”みたいな実験をされているのでしょうか。
鈴木氏:
試さなくても“ゲームでやってないこと”は多いですからね。例えば,RPGでラーメンを頼むシーンがあるとするじゃないですか。そのラーメンが冷めていったり,時間が経ったら伸びてしまったり,そういう表現をしているゲームってあまり無いですよね。
そういう,普通に日常で起こることをゲームで再現したりすると「また新しいことをやりましたね」って言われるんですよ。自分としては大したことをやっているつもりは無いんですけど(笑)。
4Gamer:
でも“ラーメンが冷めて伸びる”というところからゲームらしい面白みを表現するのって,なかなか簡単ではないとも思いますが。
鈴木氏:
机上で考えるとそうなりますよね。でも,新しいことを発見するにはやってみるしかないんですよ。「失敗=無駄」とされがちですけど,失敗こそが成功につながるプロセスだという考え方もできますから。
Kazuhisa:
だから,あえて机上で考えるだけでなく,やってみると。
ただ今のゲーム業界自体,短期的に大きな成功を求めて失敗を許さない風潮がある気がするんですよね。ゲーム業界をずっと見てきて,どのように思われますか。
鈴木氏:
いろんな見方があると思うんですけど,今はUnityやUnreal Engineといったゲームエンジンのおかげで,少人数でも一定のゲームが作れるようになっているので,クリエイティビティのバランスが取れた状態になっていると思います。それが無い時代は,大企業しか勝負に出られませんでしたから。
それに、シリーズを重ねていたり開発に数百億円がかかっていたりするゲームと小さな会社のゲームが同じゲーム機で出ていたら,やっぱりゴージャスなゲームのほうが選ばれますけど,モバイルとかVRとかプラットフォームも広がっていますし。
4Gamer:
鈴木さんの実験的なマインドからすると,大企業のプロジェクトよりもインディーズのほうが考え方的には近いような気がしますが,実際のところマッチするのはどちらでしょう。
鈴木氏:
こだわって妥協せずに作るなら,本当は趣味でやるのが一番かもしれないですね。でもインディーズの場合は予算の制限が大きくて,お金が尽きるのも速いですし,逆に大手がバックに付くとスケジュールに追われることになったりする(笑)。
Kazuhisa:
インディーズゲームに見られる,斬新なアイデアを持ったゲームが大手に作れないのは何でだと思いますか?
鈴木氏:
やっぱり,ある程度の収益が見込めないからじゃないですかね。大きなタイトルは予算に対する収益を見込みやすいですけど,大手がインディーズみたいなゲームを作るとなったら「10本を作って,そのうち1本で元を取る」みたいな形になって,計画が立てにくいんだと思います。
Kazuhisa:
大手のゲームってナンバリングを続けますけど,それって言い方を変えると縮小再生産じゃないですか。前のを知っている人が次のを買う。それが結局,良くない方向に進んでいるんじゃないかという気がしていて。
鈴木氏:
功罪の両面がありますよね。シリーズを続けることで素晴らしいゲームになっていく,「継続は力なり」って言葉を強く感じることもありますし。
4Gamer:
極論,「街を探索するタイプのゲーム」を作るとしたら,「シェンムーIV」と完全新作,どちらを目指しますか?
鈴木氏:
そういうゲームだったら,やっぱり「シェンムーIV」ですよ(笑)。
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さらに先のYSゲームは?
4Gamer:
Air Twisterに関して,ご自身での満足度をパーセンテージで表したらいかほどでしょうか。
鈴木氏:
100%……と言いたいところですが,制作期間の制約がある中で,実現できなかったこともいろいろあったので,80%くらいですかね。やりたいと思うことは,いつも半分くらいしかできないですね。
4Gamer:
KONAMIのステージでも「まだ過程」という話がありましたが,目標自体は実現可能な到達点よりも高い位置に置き続けているわけですよね。もしAir Twisterにさらなる要素を追加するとしたら,それは何ですか。
鈴木氏:
Air Twisterはレールシューティングですが,ある程度の自由度を持って,もっとインテリジェンスかつ自由に空間を使っていけるようなゲームにしたいですね。
4Gamer:
ゲームデザイン的にはセガの「ガンブレードN.Y.」みたいなイメージですかね。
鈴木氏:
ちょっとそれがどういったゲームなのか分からないので……。他の人のゲームはあまり遊んでいなくて,ある程度やったのは「ぷよぷよ」や「トモダチコレクション」くらいなんですよ(笑)。
Kazuhisa:
他の人のゲームをあまりやらないということは,作品から何かの影響を受けるというのもあまり無いんですよね。
鈴木氏:
だから僕が作るゲームは既存のものと似ていないんでしょうね。既存のゲームばかりやっていると,それが普通になってしまって「何かを変えよう」という気にならないと思うんですよ。変なところも暗黙の了解になっちゃいますから。
だからゲームを自分の生活と比較することで,やっていないことを探していくんです。アウトランも,当時のゲームは車が敵に接触すると爆発したりしていたんですけど,自分で運転していて爆発したことがないからリカバリーの効くドライブゲームを作ったんです(笑)。
Kazuhisa:
他社のゲームをいっぱいプレイして良いところを吸収するというのは,クリエイターさんからよく聞く話だったりもしますが。
鈴木氏:
情報はなるべく集めるタイプなんですが,必要な情報を必要なときだけ取りに行くようにしているんですよ。学生のときも,「社会人になったら,日経新聞の一面に載っていることくらい知らないといけない」みたいな風潮に対して,それをやったら“普通の人”になってしまうと思って新聞を読むのをやめたりしていました。
もちろん,ゲームをやる必要があるときはやりますよ。ドライブゲームを作るとなればマーケットをリサーチして,オフロードが良いのか,F1が良いのか,他社のゲームはどれぐらいのクオリティなのかを調べて。でも,自分でプレイしても下手だから良し悪しがあまり分からなかったりもするので,スタッフにプレイしてもらって感想を聞いています。
4Gamer:
ゲームを自分の生活と比較するということなら――アウトランで助手席に女性が乗っているのも実体験から?
鈴木氏:
あれは願望みたいなものですね(笑)。
当時のレースゲームはカリカリにタイムを競うスパルタンなものが人気でしたから,正反対の考えで差別化しようと思ったんですよ(※)。最高のオープンカーに乗って,余裕綽々の片手運転で,ダメ押しで横に美人を乗っけて,ぶっちぎりの一位を取るっていう。そういう余裕の表現というか,絵に描いたような“男の夢”だったんです。
※セガの奥成洋輔氏いわく「『ポールポジション』キラーを作れと言われて『アウトラン』が出てきたわけです。キラーと言ってもコピーじゃダメだから,どんなゲームにするかというところが肝心でした」(関連記事)
4Gamer:
そうやって表現的なコンセプトとゲームデザイン的なコンセプトが二本柱的に両立されているのが,鈴木さんのゲームの面白いところだという気がしますね。
逆に“Air Twisterとはまったく別軸のゲーム”という観点ですと,構想などはありますか。
鈴木氏:
物理コリジョン系の格闘ゲームみたいなものはちょっと興味がありますね。それと,オンラインでマルチプレイをするゲームにも興味があります。それは僕としては初めての経験になるので,どうなるか分からないですけど、
4Gamer:
最後に,これからPCや家庭用でプレイする人に向けてメッセージをお願いします。
鈴木氏:
3Dのゲームですが,2D的な動きも入っているので,往年のゲーマーには昔懐かしい感じを味わっていただけると思います。その一方で,遊びやすくしていたり,少しずつ進めていくアドベンチャーマップもあったりするので,カジュアルゲーマーの人にも楽しんでいただけるようになっています。ぜひプレイしてみてください!
4Gamer:
ありがとうございました。
ININ Gamesの「Air Twister」特設ページ
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- 編集部:早苗月 ハンバーグ食べ男
- カメラマン:大須 晶
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