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傑作FPS「Marathon」を復刻した「Classic Marathon」,本日Steamで無料配信を開始
「Halo」シリーズや「Destiny 2」で知られるBungieが1994年12月にリリースした「Marathon」は,くじら座タウ星の第4惑星にコロニーを建設するために送り出された宇宙植民船「UESC Marathon」に乗り組んだ無名の警備員として,襲ってきたエイリアンたちと戦うという一人称視点のシューターだ。Today, we're thrilled to announce that the Aleph One community is bringing the original 1994-1996 Marathon Trilogy to Steam starting with Marathon 1.
— Bungie (@Bungie) May 10, 2024
Thank you to the Marathon community for your support over the years. We couldn't do it without you.
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対応機種はPCではなく,System7時代のMacintoshだった。当時のPC(DOS/V)市場では,「Wolfenstein 3D」や「DOOM」が世界的にヒットしていたが,「Marathon」は,Bungieの作品らしい詳細なバックグラウンドストーリーやシナリオ,当時としてはハイレベルな3Dグラフィックス,タイミングと正確さを求められるパズル,マルチプレイ対応などで差別化を図り,Mac市場のヒット作となった。
1995年には続編となる「Marathon 2: Durandal」が,また1996年には「Marathon Infinity」がリリースされて三部作が出揃うが,いずれもオリジナルの対応プラットフォームはMacintoshだ。
Bungieの技術力の高さに関心を寄せたMicrosoftは,PS2に対抗する独自のコンシューマ機「Xbox」の対応ソフトとして「Halo: Combat Evolved」(2002年)を開発させ,ヒットを記録。Xboxのキラータイトルに成長しており,「Halo」シリーズは「Marathon」シリーズの精神的後継作品とも呼べそうだ。
Bungieは1999年,「Marathon 2: Durandal」のソースコードをGPLライセンスに基づいてオープンソース化し,その結果,ゲーマーコミュニティの主導によって「Aleph One」と呼ばれるゲームエンジンが開発された。以降,Aleph One DevelopersやAleph Oneチームなどと呼ばれるコミュニティがエンジンの拡張とメンテナンスにあたっている。
今回の「Classic Marathon」は,その「Aleph One」エンジンを使って復刻したもので,ワイドスクリーンHUDの対応や3Dオーディオ,60以上のfpsなどがオプションとして用意されているとのこと。
日本語には対応しておらず,グラフィックスは古いままなので,歴史的価値以外,プレイして面白いかどうかは分からない。
ちなみにBungieは2023年5月,「Marathon」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)という新作の開発を「PlayStation Showcase 2023」で発表している。同じ名前なのでちょっとややこしいが,こちらは謎めいた惑星「タウ・セティIV」を舞台に,過酷な惑星環境を生き抜くために設計されたサイバネチック傭兵として,失われたコロニーを探索するといった設定が発表されている。
Bungie,かつての代表作「Marathon」をリブートか。PvP形式の脱出シューターで,PC / PS5 / Xboxのクロスプラットフォーム展開
Bungieは本日,PC / PS5 / Xbox Series X|S用の新作「Marathon」を発表した。同社が1994年に発売したMacintosh用同名タイトルのリブートであるようだ。※プレスリリースを追加しました(5月25日13:35頃)。
発表から1年以上が経過しているが,その後,これといった情報の出てこないタイトルでもあり,このたびの「Classic Marathon」は,新生「Marathon」の新情報公開に向けたプロモーションなのかもしれない……というのは考えすぎだろうか。
Bungieの公式Xアカウントによれば,三部作の残りの2作品も近日中にリリースされるようだ。