プレイレポート
[プレイレポ]“クラッシュ・バンディクー”がチーム対戦ゲームに。「クラッシュ・チーム・ランブル」は一致団結のチームワークが重要だ
「クラッシュ・チーム・ランブル」公式サイト
キャラクターの強みを活かし,仲間と協力して勝利を目指す
元気なクラッシュが大活躍する「クラッシュ・バンディクー」シリーズ。同シリーズは3Dフィールドでクラッシュが駆け回る1人用アクションゲームとして知られているが,最新作「クラッシュ・チーム・ランブル」はロール(役割)の異なる登場キャラクター4人でチームを組み,相手チームと競い合うマルチプレイアクションゲームになっている。
基本的なルールは「リンゴを自チームのゴールに持ち帰ったら得点。チームの得点が目標に達したら勝ち」というシンプルなものだ。しかし,相手チームを攻撃して妨害したり,フィールドのギミックを活用したり,戦況によってロールに合った立ち回りしたりといった要素がバトルを盛り上げる。いわゆるMOBA系をクラッシュシリーズ風にアレンジしたと言える内容であり,戦略の重要性が魅力というわけだ。
フィールドのあちこちには,シリーズお馴染みの木箱が点在している。これを壊せばリンゴが手に入り,自チームの「リンゴバンク」(ゴール)に持っていけば点数が加算される。
たくさんのリンゴを手に入れて一気にゴールしたいところだが,相手から妨害される可能性もある。「スピンアタック」や「スライディング」「ボディプレス」といった攻撃を食らうたびに,バラバラとリンゴを落としてしまい,自分のHPも減っていく。HPがゼロになったり,マップの端から落とされたりしたらKOだ。一定時間ゲームに復帰できなくなり,もちろん持っていたリンゴはすべて失う。
相手がどれだけリンゴを持っているかはゲージで分かるため,リンゴをたくさん抱えたプレイヤーを狙うのは立派な作戦。うまくゴールを阻止できれば気分は爽快で,ロールによっては相手チームのゴール前に陣取って妨害するのも効果的だ。
バトルの駆け引きを複雑にするのが,これまたフィールドに点在する「ダイヤ」と「レリックステーション」だ。ダイヤを占領すると一定時間,リンゴの点数に倍率が発生する「ブースト」状態になる。倍率は1.4倍になることもあるのだから,ダイヤがいかに大切であるかが分かるだろう。
しかしながら,ダイヤを占領するのは容易ではない。フィールドには3〜4個のダイヤが1組になって存在している。そのすべてを踏んで自チームの色に変えた状態で,一定時間が経過しなければならないからだ。そのあいだにもちろん相手は妨害してくるので,ダイヤを巡る大乱闘が始まるわけだ。
ある試合では,相手チームが大挙して押し寄せてきたので,泣く泣くダイヤの占領をあきらめるしかなかったが,別の試合では,孤軍奮闘中にチームメイトが助けに来てくれて成功することもあり,さまざまな展開が発生して盛り上がる。
一方,攻撃や妨害,補助などのアイテムが封じられているのがレリックステーションだ。レリックステーションに,フィールド上のあちこちにある「レリック」を一定数納入すると,アイテムを使用できるようになる。その効果はいずれも強烈だ。
ボールに入って爆走しながら体当たりをする「とげとげボール」,高速でジャンプ移動ができる「バンディクーパルト」,ゴールを壁で包んで相手を通れなくする「おじゃまカベ」などは,まだおとなしいほうだろう。「クラッシュ・バンディクー3 ブッとび!世界一周」から登場したファンにはお馴染み,邪悪の仮面を被って無敵化する「ウカウカ」,上空のUFOから相手を一方的に狙い撃ちにする「オキサイドUFO」,ダイヤよりも高倍率になる「ボーナスバンク」といった強力なアイテムは,一気に試合をひっくり返せるほど。ただし,より多くのレリックが必要になる。
試合には「得点」「妨害」「ダイヤとレリックの確保」という要素があるわけだが,キャラクターが得意としている分野はロールとして表現されている。ロールに合った行動を取れば,有効なアイテムを設置する「アビリティ」用のゲージが溜まりやすくなるのだ。
たとえばクラッシュとタウナは,たくさんのリンゴを運べる「スコアラー」なので一気に点数を稼げる。一方,「ブロッカー」のディンゴダイルは高い体力と攻撃力を持ち,妨害が得意。ココとネオ・コルテックスは「ブースター」として,足の速さを活かしてダイヤやレリックの確保に活躍する。なお,チーム内で同一キャラクターも選択できる。
それぞれのキャラクターがロールに合った行動を取り,ゲージが溜まるとアビリティを発動できる。各キャラクターのULT(超必殺技)のようなものと考えれば分かりやすいだろう。アビリティはキャラクター固有ではなく,自由に選択でき,周囲に近づくものを攻撃する「ハエとりでっぽう」「ガスモキシアのけいびいん」,周りの味方を回復する「ひんやりヒール」といったアイテムを設置する。
同じロールであっても,それぞれのキャラクターは異なる特技を持つため,戦い方も変わってくる。たとえばココは,クラッシュと同様の回転体当たり「トリプルスピン」と,触れた味方をスピードアップさせるが相手は通さない「時空のカベ」を設置でき,接近戦が得意。一方,ネオ・コルテックスは飛び道具の「ショット」や,相手を一定時間無害な姿にして攻撃を封じる「変身ショット」,爆弾のようにピアノを落とす「ピアノドロップ」を持ち,離れた間合いから戦うことになるといった具合だ。
本作にはガードが存在しないうえ,キャラクターの動きがある程度スピーディ,さらにマップの端から落とすと一発KOという逆転要素があるため,バトルはなかなかに熱い。
そして,特筆しておきたいのがチームワークの楽しさである。キャラクターにロールがあるといっても,各自がリンゴ運びだけ,妨害だけ,レリックやダイヤの確保だけをやっていたら勝てない。仲間がダイヤを確保しようとしているなら,これに加わって相手を排除する。リンゴを運んでいる者がいるなら,これを護衛する。バトルしている仲間を助け,相手をKOして数的優位を作り出す。ウカウカやオキサイドUFOがアンロックできそうなら,自分もレリックを運んで手伝うといったように,状況に応じて柔軟に動かなければならないのだ。
本作における意思疎通の手段は,マップにピンを置くくらいのものだが,それだけに仲間がツボを押さえた動きをしてくれたときは気持ちいい。ある試合では筆者(ディンゴダイル)が相手チームのゴール前に陣取り,玉砕覚悟で妨害に勤しんでいたら,仲間たちがやってきて,ひんやりヒールとハエとりでっぽうを置いてくれたことがあった。彼らはそのまま自分たちの仕事をするために去っていったのだが,「ここは任せたぜ!」と聞こえたような気がしたのだ。
「クラッシュ・チーム・ランブル」にはチーム対戦ゲームとしての面白さが感じられたが,それだけにチームの仲間たちがゲームシステムとセオリーをどれだけ理解しているかが勝敗に直結するようだ。「ちゃんと分かっている」プレイヤーが相手だと,完封されることも珍しくなかったのだ。ただし,これはクローズドβテストであるため,まだプレイヤーの力量をベースとしたマッチングがうまくいかなかったのだろう。
クラッシュシリーズらしい要素を取り入れつつ,チームワークの楽しさを味わえる「クラッシュ・チーム・ランブル」。シリーズファンはもちろん,チーム対戦ゲームが好きな人も楽しめそうな新作の発売が楽しみだ。
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(C)2023 Activision Publishing Inc. ACTIVISION、CRASH TEAM RUMBLE、CRASH BANDICOOTおよびCRASHはActivision Publishing, Inc.の商標です。その他の商標や製品名はその所有者に帰属します。
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