サイバーコネクトツーから2023年5月11日に発売されるシミュレーションRPG
「戦場のフーガ2」 (
PC /
PS5 /
Xbox Series X|S /
Nintendo Switch /
PS4 /
Xbox One )のインプレッションをお届けする。
価格は通常版が4180円,デラックスエディション アップグレードパックは2200円,デラックスエディションは6380円(すべて税込)。デラックスエディションにはミニサウンドトラックやデジタルアートブック,ゲーム内で使用可能なコスチュームやアイテムが付属する
本作は2021年7月に発売された
「戦場のフーガ」 (
PC /
PS5 /
Xbox Series X /
Switch /
PS4 /
Xbox One )の続編にあたる。同シリーズは
“戦争×復讐×ケモノ” をテーマに掲げ,前作の戦いから1年の休息を経たケモノ少年少女が再び戦場に向かう。彼らの前に立ちはだかる過酷な運命,そしてパワーアップしたゲームシステムを中心に紹介しよう。
なお,本稿ではPC版の開発バージョンをプレイしているため,製品版とは内容が異なる場合があることをご了承いただきたい。
「戦場のフーガ2」公式PV
あの戦いから1年。子どもたちは再び戦場へ
本作の舞台はイヌヒト,ネコヒトが暮らす浮遊列島
「ガスコ」 。大陸を崩壊させるほどの戦禍から1年。それぞれの日常を取り戻した子どもたちだったが,前作で共に戦った
古代戦車「タラニス」の暴走 に巻き込まれたことから物語の幕が開く。
平和な日常を取り戻した子どもたち。優しく微笑む彼らを襲う新たな悲劇とは……
気流の流れにより,大陸崩壊前とはまったく異なる位置関係となったガスコ。新技術「飛行船」により復興が進んでいた
暴走したタラニスに囚われた仲間たち。その奥には拘束衣を着た謎の少年の姿が……
タラニスに取り込まれてしまった仲間を救おうとする子どもたちは,炎に包まれた街で
前作の宿敵「タラスクス」 を見つける。これに乗り込むと,新キャラクターである大統領の次女
“バニラ” を仲間に迎え,まだ知らぬ戦場に向かうことになるのだ。
子どもたちが乗り込んだのは,巨大戦車タラスクスだった。ここから追走劇が始まる
ガスコの首都ファラオに現れた謎の戦車。かつての敵,ベルマンのものと似ているが,兵士は乗っていない。自律して動いているようだ
新たに一行に加わるバニラ。丁寧口調のお嬢様だが,猪突猛進な一面も
呪術を使える“シーナ”は,1年前より明るい表情を見せるようになった。前作からの子どもたちの成長が伝わるやり取りだ
リソース管理が熱い,お馴染みの戦闘ステージ
前作から約2年ぶりのリリースとなる「戦場のフーガ2」だが,まずは基本的なゲームプレイの流れをおさらいしよう。
今回も戦車に乗った子どもたちがガスコ各地を転戦する形で物語が進行していく。冒頭に市街での
探索パート を挟み,
戦闘ステージ に突入。複数の戦闘をこなしてから,ボスに立ち向かうことになる。
戦闘は12人の子どもからアタッカーとサポーターを3人ずつ選択して挑むタイムラインバトルだ。おなじみの面々に加えて,新たにバニラを迎え,前作のプレイヤーも飽きさせないバランスとなっている。戦闘後の体力を回復するチャンスは少ないため,ボス戦に備えて計画的に戦おう。
ゲームルールに関するチュートリアルはとても丁寧。前作の発売は約2年前だが,筆者はすぐに勘を取り戻すことができた
「戦術モード」では,敵の行動や弱点に合わせて味方の編成や攻撃順を切り替えられる。思い描いた作戦がハマったときの爽快感は格別だ
1章あたりのボリュームは1.5~3時間といったところ。中間地点やボス戦の前には休憩地点である「インターミッション」が挟まり,データがセーブされるので,ここで一息つくのもいいだろう。戦車や拠点の強化も行えるので,次の戦いに備えられる。
ステージ進行はフリーバトルなしの一方通行。進路上のアイコンに応じて戦闘やアイテム収集などのイベントが発生し,ストーリーが進行する。蓄積したダメージの回復チャンスはシナリオが進むにつれて乏しくなるので,戦闘ごとのリソース管理が重要だ
なお,基本システムやゲームの流れは前作を踏襲しているので,以下のレポートと合わせて目を通してもらえると幸いだ。
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[2021/07/28 12:00]
物語を紡ぐジャッジメントシステム
本作では,プレイヤーによる選択の積み重ねで物語が変化する
「ジャッジメントシステム」 を新たに採用している。劇中の一部のイベントでは,子どもたちの長男役
“マルト” の判断に対して
「覚悟」 と
「共感」 ,いずれかのジャッジメント値が上昇する。この値によって,マルトのリーダーとしてのスキルが得られたり,専用のイベントが発生したりして,ストーリーが姿を変えていくのだ。
前作のプレイヤーであれば想像できるだろうが,中にはかなりシビアな選択もある。物語の結末にどのような影響を与えるのか,目が離せないポイントだ。
敵の撃破と仲間の奪取,どちらを選ぶべきか。「これは…ボクの物語だ!」というキャッチフレーズ通り,マルトは岐路に立たされる
ジャッジメント値の詳細はステータス画面で確認できる。ゲージの白い丸がリーダースキル取得の目安となっている
リーダースキルは状況に応じて,一定の確率で発生する。敵の攻撃を失敗させる「気を付けて」は,“共感”側のスキル。筆者のピンチを何度も救ってくれた
ジャッジメント値によって発生する「共感/覚悟イベント」では,戦いを通じて変わっていくマルトに対する仲間の反応がうかがえる。周回プレイ時のスパイスにもなってくれるだろう
新たな葛藤と緊張をもたらす新機体「エキゾ・タラニス」
新登場の機体
「エキゾ・タラニス」 は,本作の戦闘に新たな緊張感をもたらしている。子ども1人の命と引き換えに強敵を一掃する
「ソウルキャノン」 の威力は健在だが,本作ではピンチになると搭載AIが
強制的にいずれかの子どもを送り込み,発射のカウントダウンを始めてしまう のだ。仲間が欠ければ,戦術の変更を余儀なくされる。そんな状況での時間制限付きの戦闘は,ときとして戦線崩壊の危機を味わわせてくれるだろう。
光に包まれたエキゾ・タラニス。前作の敵将ハクスが搭載AIとして子どもたちをサポートする。前面に衝角を備え,より禍々しさを増している
エキゾ・タラニスのAIが危険であると判断すると,ランダムで選ばれた1人の子どもがソウルキャノンに送られ,カウントダウンが始まる。発射を阻止するには,カウント終了までに敵を倒すほかない
新武装
「マーナガルム」 は子ども1人が戦闘不能になる代わりに,敵全体に大ダメージを与えるというものだ。戦闘不能からの回復にはインターミッションでの行動に大きな制限が生じるうえに,戦闘後の経験値も得られない。マーナガルムの使用にはそれなりの覚悟が必要だろう。
前作同様,歯ごたえのあるボスを前にして,子どもたちの被害が拡大する前にマーナガルムの発射に踏み切るのか,将来を見越して通常武装で凌ぐのか。
このジレンマが心地いい。
エキゾ・タラニスに搭載されたマーナガルムは,子ども1人が戦闘不能になる代わりに,ボスのHPを2/3近く削ることもある強力な武装だ
ソウルキャノン&マーナガルム【システム】
ソウルキャノン&マーナガルム【システム】
VIDEO
成長した子どもたちと共に,新たな戦術を編み出そう
前作のプレイヤーにはお馴染みの子どもたちが登場するが,彼らも1年前の戦いを経て,スキル構成や属性が変わっていることもある。前作の必勝パターンがそのまま通用するわけではないので,新たな戦い方を練り直す必要があるだろう。一方通行のステージ進行によるシビアなリソース管理と,高難度のボスを前に攻略の糸口を探る感覚をぜひ楽しんでほしい。
着弾の2ターン後,大爆発を起こす“ソックス”の新スキル「クラスターボムII」。少々トリッキーだが,長期戦の序盤に戦略が広がるのはありがたい
キャノンからマシンガンの担当になった“ハック”。通常攻撃で敵の行動を遅らせるヒーロー状態は,“チック”のHP回復やシーナのSP回復とのシナジーが強力だ
道中の敵キャラクターにも新ギミックが多数追加された。見覚えのある機体だからといって油断すると,思わぬしっぺ返しを食らうことも
ついに暴走するタラニスに追いついた。一定の条件を満たすと,マルトの言葉が取り込まれた子どもの目を覚ます「ブレイクチャンス」が発生する。前作のプレイヤーには胸が熱くなる展開だ
戦術画面から即座に敵のステータスを再確認できる新機能「双眼鏡」。前作では少々手間のかかる操作だったため,非常に便利になった。戦術モードにて子どもたちのスキル効果が確認できるようになったのも嬉しいところだ
痒いところに手が届く,遊びやすくなった新機能
ガスコ各地で普及するようになった
「飛行船」 はステージ進行中にも現れ,買い物やマップ内の移動,敵出現マスの攻撃といったサービスを提供してくれる。前作では各章の出撃前のみだった買い物をステージ中にもできるようになったおかげで,テンポよく冒険を始められる。
また,インターミッションでは武装の改造や料理の際に失敗が起こらなくなった。行動選択に関するストレスが緩和され,仲間との交流や施設の強化に伴う経験値のバランスもちょうどいい印象だ。キャラクター切り替え等の操作が改善されているのも遊びやすさの向上につながっている。
飛行船の運搬サービスでは,過去の進行ルートを選び直せる。2周目以降には高難度ルートも登場するようだ
通常弾では破壊できないツタの障害物。画面右の炎の結晶に触れると打てるようになるバーニングショットで排除しよう
ひょんなことから戦車に居候することになったベルマンの将校バウムとシュトーレン。クイズゲームに正解すると経験値がもらえるので,インターミッションに挑戦してみよう
復興が進んだことで,前作では物々交換に頼っていた街に貨幣経済が帰ってきた。ときどき入手できるクーポンを活用すれば,お得に買い物できる
前作に続き,緊張感のある難度とハードな物語は健在だ。一見すると人を選びそうな「戦場のフーガ2」だが,システム面の改善もあり,勝利の快感はさらに格別なものなっている。1回クリアしただけでは遊び尽くせない要素も用意されているようだ。
前作の戦いを経験したことで,より厚みを増したキャラクターたちが紡ぐ新たな物語の結末に立ち会ってほしい。
マルトに声をかける謎の男。「死に戻り」について理解したような言動が気になる……
タイトル画面の右側にある歯車も健在。前作では隠し要素だったが,すべてに光が灯った時,今回は何が起こるのだろうか
なお,前作「戦場のフーガ」では3月に大規模なアップデートが行われ,より遊びやすくなっている。前作のセーブデータの進捗に応じて,「2」のアイテムやコスチューム,楽曲などが追加されるため,未プレイの人はチェックしておこう。キャラクターや世界への理解が深まることは間違いない。
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サイバーコネクトツーは本日,「戦場のフーガ」 のアップデート1.50 の配信を開始し,トレイラーを公開した。新たなモードが追加されたほか,インタフェースの全体的な見直しが行われたとのこと。さらに,クリア状況に応じて「戦場のフーガ2」で特典がもらえる,「セーブデータ連動特典」なども発表されている。
[2023/03/30 18:51]
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