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印刷2023/04/24 17:00

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「Peridot(ペリドット)」体験会レポート。Nianticが培ったAR技術を投入した新世代のデジタルペットが爆誕。本当にそこにいる感覚になる高度な演出に注目だ

 Nianticは2023年4月21日,スマートフォン向けのデジタルペット育成ゲーム「Peridot(ペリドット)」iOS / Android)の先行体験会を開催した。

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「Peridot」公式サイト

「Peridot」ダウンロードページ

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 本作は,「Ingress」iOS / Android)や「Pokémon GO」iOS / Android),「Pikmin Bloom」iOS / Android),新しいところでは先日発表されたばかりの「Monster Hunter Now」(iOS / Android)など,AR(拡張現実)技術とスマートフォンの位置情報を活用したタイトルを手がける同社が,これまでに培ってきたノウハウを投入したオリジナルタイトル。日本時間の2023年5月9日22:00にサービスをスタートする

 サービス開始に先駆けて,Niantic創業者兼CEOのジョン・ハンケ氏,そしてアートシニアマネージャーのディビッド・ホーリン氏とUXデザイナーの篠原大河氏が本作についてプレゼンテーションを行った。また,その後にはスマートフォン実機による試遊もさせてもらえたので,本稿ではそのレポートをお届けする。

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Niantic創業者兼CEO ジョン・ハンケ氏
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 体験会冒頭で挨拶をしたハンケ氏は,本作について「私達がARに投資をしてきたすべてが詰まった商品」だと紹介。同社はこれまで,デジタルのゲームを現実世界に溶け込ませることに注力してきたが,Ingressの頃はまだ技術が発展しておらず,プレイヤーの想像力に頼っていた側面があると話す。しかし技術の研究が進んだことで,コンピュータが周囲の世界を理解して,そこに投影されたデジタルコンテンツが本当に生きて存在するように感じられるプロダクトを提供できるようになったと説明した。

 「Always by your side(いつもあなたのそばにいる)」を掲げる本作は,2000年代前後に流行したペットゲームが,ARやAIを活用したらどんな進化を遂げるのかということをコンセプトに,4年ほど前から開発が始まったとホーリン氏はコメント。キャラクターのARと環境のARをバランスよく組み合わせて,プレイヤーの誰もが理解できるゲームになるかを研究した結果が,このPeridotなのだという。

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左からUXデザイナー 篠原大河氏,アートシニアマネージャー ディビッド・ホーリン氏
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「Peridot」が進化する過程を解説するホーリン氏

 ペリドットとは,本作の主役となる生物の名前で,数百年にわたる冬眠を経て,彼らの過ごしてきた世界とは異なる現実世界で目を覚ますという設定だ。プレイヤーは「ペリドット・キーパー友の会」の一員となり,ペリドットを育てていくこととなる。

 プレイヤーが育てるペリドットは唯一無二の存在で,見た目だけでなく性格や仕草も異なり,同じものは1匹も存在しないという。スマートフォンを通して彼らと触れ合い,育てていくと成長し,やがて卵を産んで,新たなペリドットが生まれるという流れでゲームが進んでいく。

生まれるペリドットは,見た目や模様などがそれぞれ異なり,世界に1匹しかいない存在となる
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 本作はNianticのARプラットフォーム「Lightship ARDK」を使って開発されていて,最新のAR技術によってゲームが現実世界を認識し,それに合わせてペリドットは動き回る。距離や高さに合わせて見え方が変わり,遮蔽物の向こう側に行くと姿が見えなくなる,という具合に,あたかもそこにペリドットがいるように演出されるのだ。さらに現実世界にあるテレビなどの物質を理解し,それに対する行動を起こしたりもするのだとか。

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ペリドットはスマホのレンズの向こう側に本当に存在するように感じられる
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ペリドットに寿命はなく,お別れ的な要素はないという

 体験会はペリドットが生まれるところからスタート。プレイヤーは画面に表示された3個の卵のうち1個を選ぶと,自分だけのペリドットが誕生。すぐに動き回って,プレイヤーに向かって愛想を振りまいてくる。

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最初に選択するペリドットの卵。三つのうちから一つを選択
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誕生したペリドット。名前は自由に付けられる

 ここですぐ分かるのが,AR上での高度な空間認識技術だ。スマホを地面に向けるとその場所に立って動き回る。そのままテーブルに向けて画面をタップすると,テーブルの上に飛び乗ってくる。人の足元に向けるとその周りを走り回り,その裏側に位置すると隠れて見えなくなる(場所が分かるようシルエットは見える)。その見え方はペリドットのサイズがちゃんと把握できるような現実感があり,実際に目の当たりにすると驚かされるはず。

床からテーブルの上に呼ぶと,空間と距離を認識して大きく表示される
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空間認識による動きの凄さは,動いている画面を見て確かめてほしい
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 筆者が手にした端末で生まれたペリドットのルックスは紫と緑のツートンカラー。提供されたスクリーンショットにある成長したペリドットの姿と比較すると目が大きいが,これは誕生直後の姿なのだろうか。生まれたペリドットはすぐに動きだし,犬や猫のような愛らしい姿を見せてくれる。動きだけでなく目の動きなどで表情が変わるなど,決められたパターンで動くデジタルペットとはひと味違う,ごく自然なモーションが「本当にそこにいるような感覚」を増強している。

 地面となる場所に指で円を描くとその場所をペリドットが掘り,エサが見つかり,それをあげるとペリドットが喜ぶ。見つけられるエサは位置情報によって変わり,場所を移動すると違ったエサを入手できるとのこと。画面のゲージは食事と遊びを表していて,これらを満たすことが育成に反映されていくようだ。

リアクションも愛らしく,育てるのが楽しくなるはず
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現状でペリドットの地域差のようなものはないが,場所によって取れるエサなどに違いがあるという
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プレイヤーが見ていない間にペリドットは散歩に出かける

 成長したペリドットは交配により卵を産んで,新たなペリドットを得ることができるとのこと。本作には周囲の地図を開く機能があり,Niantic Waypointの場所にほかのプレイヤーのペリドットが存在していて,それが交配の相手となるという。ペリドットのDNAはデータ化されていて,遺伝させたい情報を選んで新しいペリドットを生み出すこともできるとのことで,このあたりも楽しい要素となるだろう。
 ちなみにペリドットを増やすには「巣」が必要で,これはイベントでの入手や課金アイテムとの交換で手に入れることになる模様。育成できるのは連れている1匹のみで,同時に育てることはできず,別のペリドットを育てるときはそちらを呼び出して,今育てている固体は巣に戻す形となる。

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マップにはNiantic Waypointが表示され,ほかのプレイヤーのペリドットが存在する
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ペリドットの遺伝情報によって,卵から生まれるペリドットの個性が変わる

 感触としてはPokémon GOの相棒ポケモンとARで触れ合うようなイメージで,AR下での育成に特化した形でペリドットを愛でていくというイメージだ。聞けばホーリン氏は相棒ポケモンの開発担当だったそうで,本作のゲームデザインの系譜にも納得がいった。
 成長したペリドットはスキルを覚えていくなど,育成に関する要素は色々と仕込まれているようだが,何よりNianticの最先端AR技術で生まれたペリドットの,本当にそこにいるような行動は一見の価値がある。5月9日の配信日にはぜひダウンロードして,その味わいを試していただければと思う。

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[2022/06/14 14:42]

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