インタビュー
[インタビュー]大塚剛央さんに聞く「ファビュラスナイト」新作CDの聴きどころ。衝撃のドラマと夏全開の楽曲&シャンコを収録
マーベラスが展開する「ファビュラスナイト」は,最高に美しくイカれた15名のホストたちが,最もBUZZる夜の街「ミセランド」で競い合う2次元ホスト音楽原作コンテンツだ。5つのクラブに所属するホストたちによるボイスドラマとHOST-SONG(通称,ホスソン),各クラブオリジナルの「シャンパンコール」を収録したCDシリーズを中心に展開している。
その新作となる「ファビュラスナイト Host-Song Delight “All eyes on me”」が,2023年8月23日にリリース予定だ。本CDには,先日行われた投票型ご指名プロジェクト「ホスト・ロワイヤル2023 -PRIDE-」の上位5名,ギルガメッシュ,皇麗夢,緋野天魔,白洲,眠兎による新たなシャンパンコールや,ホスソン,ドラマパートが収録されている。夏祭りをテーマにした楽曲やシャンコはもちろん,新キャラクターのTETSUが登場する物語は必聴だ。
発売を記念して,「ホスト・ロワイヤル」で1位を獲得したギルガメッシュを演じる,大塚剛央さんにインタビューする機会を得た。CDに収録されている楽曲や,ドラマパートの魅力をたっぷりと聞いてきたのでお届けしよう。
ドラマパートでは,
TETSUとの絡みやギルの神様ジョークも!?
4Gamer:
「ホスト・ロワイヤル」1位,おめでとうございます。今回のCDにはTETSUが登場するドラマパート,新たなシャンコとホスソンが収録されますが,内容を知ったときの印象はいかがでしたか。
ギルガメッシュ役 大塚剛央さん(以下,大塚さん):
ドラマパートは,「この夏のCDで,まさかこんなに物語が動くとは!」というのがありました。TETSUが出てきて,ギルガメッシュとはなんやかんやあるという話を,ぼんやりと事前にうかがってはいたのですが,僕自身もこうなることは全然予想してなかったです。楽しい夏祭りの雰囲気はありつつ,これから先の物語へつながるような,惹きつける部分がしっかりあります。これは「ファビュラスナイト」を追っている方は,見逃せない内容になっていますね。
4Gamer:
台本を読ませていただきましたが,結構な衝撃展開でした。
大塚さん:
そうですね。それぞれのクラブメンバーのソロ曲が出てきたアルバム(「Host-Song PRIDE」CDシリーズ)で,TETSUが初めて登場したあたりから物語に動きがありましたが……今回でさらに劇的に動いた印象でしょうか。
4Gamer:
今回のドラマでは,TETSUとの絡みが目玉かなとお見受けしますが,彼の印象と,演じる際に心がけたことをお聞かせください。
大塚さん:
ドラマを収録する前に,ギルガメッシュの過去については少し聞いていました。昔,TETSUとの間にあったことが,ギルガメッシュのなかでしこりとしてずっと残っているんです。そういう過去があったことを念頭に置いて,TETSUと会ったらどうなってしまうのか……と想像しながらギルガメッシュを演じていました。
今回TETSUが現れたことで,トラウマじゃないですけど,ギルガメッシュにとって思い出したくない過去が起こされてしまいます。でも,TETSUに対して強く出られないというか,ギルガメッシュの彼に対しての思いがざわついたままと言いますか。そういうところが出ればいいなということも心掛けました。
あとは,事前に達央さんのお芝居をちゃんと聞いたり,TETSUはどういう人物なのかを聞いたり。一緒に収録はできなかったのですが,TETSU役の鈴木達央さんがどういう演技をされるのかを想像しながら,ギルガメッシュとしては彼に対してちょっと肌があわだつ感じを表現できたらなとも思っていましたね。TETSUとの絡みのシーンによって,ギルガメッシュの今までにない一面がここで出てきたので,演じる身としては嬉しかったです。
4Gamer:
この先もいろいろな一面が見られそうな期待も膨らみますね。TETSUについては,思っていたより悪い人なんだなという印象も受けました。
大塚さん:
そうですね(笑)。達央さんとは本当に一緒に収録したかったです。達央さんの音源をデータとしていただいたときにファイルの音の波線を見たのですが,TETSUのお芝居ってその波がぐちゃぐちゃなんですよ。それを目で見てて面白いなと思いつつ,耳で聞いていても激しく波打つ感じもあって……。やっぱりさすがだなと思いましたし,いつかご一緒できたら嬉しいです。
4Gamer:
ドラマパートといえば,「ホストロワイヤル」で1位から5位までのホストたちとお祭りを楽しむような場面も見られました。その場面についてはいかがでしたでしょうか?
大塚さん:
まだまだ絡んでいないキャラクターもたくさんいるので,正直,一人ひとり誰との関係性がどうかというのは,分からない部分がありますね。だけど,今回はお祭りが舞台というのもありますから,ギルガメッシュも自分の立ち位置を踏まえたうえで,みんなで楽しい空気を作り出そうとしているんだなというのが見えました。
そんななかでもナンバーワンとしてのプライドを持っていて。どのドラマでもそうなんですけれども,ギルガメッシュってずっとギルガメッシュなんですよね。TETSUとの絡みで,今回初めてそれがちょっと壊れたみたいなところはあります。
ほかのホストたちへの関わり方については,例えば麗夢との距離感と,眠兎との距離感がまったく同じかと言ったらそうではないですが,誰に対しても干渉しすぎない,踏み込みすぎないところはあるのかなと思ったりしました。
4Gamer:
では,ドラマパートで大塚さんがお気に入りのシーンを教えてください。
大塚さん:
麗夢と一緒に歩いていて子供にぶつかられたときに,ギルガメッシュが「なんだか,俺は恐れられているようだ」と言うシーンがありまして。そのあとに「神様,仏様みたいに言われても困る」みたいなことを言うくだりがあるんですが,僕はそれを最初にテストでやったときにサラッとそのまま言ったんです。
でも,総合プロデューサーの堤 健一郎さんに「それはギルガメッシュの神様ジョーク的なノリなので,そういう感じを出してください!」と言われてから「なるほど」と思って。神様ジョークを言って,それに対して自分で鼻で笑ってみる。そこまでが1セットなんですけど,その辺りはちょっと面白かったですね。
夏らしさ満点の新曲は,楽しい雰囲気もたっぷり♪
4Gamer:
お茶目な一面を知れるのは良いですね! また,今回はドラマパートだけでなく,新曲も収録されています。各楽曲を歌ってみた感想や,気を付けたポイントをお聞かせください。まずは,トップ3での新曲「All eyes on me」についてはいかがでしょうか?
大塚さん:
前回,同じメンバーで歌った夏の曲,「SYAKUNETSU」がありますが,それよりも“恋に対してのもどかしさ”みたいなものが感じられる曲かなという印象を受けました。ただ,収録するときはそういう切なさを汲むというよりは,あえてギルガメッシュらしく目で惑わすというか。そんな雰囲気をちょっと出してみてどうかな? と。
あとは,先に録られていた豊永さん(皇麗夢役の豊永利行さん)の音源を聴いたら,味付け濃いめにしている部分もあったので,そこにちょっと合わせてみたり。それにギルガメッシュは「ホスロワ」で1位になってセンターの立ち位置でしたので,ギルガメッシュらしさ全開で行けたらいいかと思いながら,歌わせていただきました。
4Gamer:
やっぱり1位ということで,ギルガメッシュが中心の歌割りだったり,クローズアップされている内容なんでしょうか。
大塚さん:
センターとしてギルガメッシュはいるのですが,このトップ3での楽曲という感じですね。麗夢と天魔にもそれぞれしっかり見せ場があって,なんだかすごくバランスが良いんじゃないかなと思います。
4Gamer:
ありがとうございます。では続いて,「シャンパンコール 〜ホスト音頭〜」についてお願いします。
大塚さん:
緋野天魔役の小野賢章さんはご一緒できなかったのですが,4人そろって収録できたこともあり,テストから楽しくやらせていただきました。「ファビュラスナイト」の収録は毎回そうなんですけど,内容的には本当にもうイカれてるというか,どういうテンションでやったらいいんだろうって正直迷うんです(笑)。
でも,今回はみんなでそろってできたこともあって,今までで一番ギルガメッシュが弾けていたかもしれません。いい空気感で,すごく楽しく収録できました。
4Gamer:
事前に拝聴しましたが,お祭り感がすごい曲ですね!
大塚さん:
そうですね,これでもしっかりシャンパンコールになるという(笑)。シャンパンコールは毎回,天才だなと思いながら収録しています。
4Gamer:
そんなレコーディングで印象的に思ったエピソードとかあれば教えてください。
大塚さん:
シャンパンコールの収録は,テストのときからふざけて……と言いますか,思いっきり楽しくやっていたので,本当に笑いの絶えない現場でした。あとは,僕の隣には豊永さんがいらっしゃったんですけど,なぜかギルガメッシュが話すたびにずっと笑ってるんですよ! 僕はいたって真面目にやってるんですけど……それが面白いそうで(笑)。何がツボにはまってるんですかね,とにかく本当にみんな笑顔で楽しくやらせていただきました。
4Gamer:
今回のドラマパートと新曲を通して,ご自身が演じるギルガメッシュの魅力をあらためてお聞かせください。
大塚さん:
最初にギルガメッシュと出会ったときの印象が「自分は神だから」と言っている,そのインパクトがとても強かったんですけれども,演じれば演じるほど,どんどん魅力が増していく男だなと思っています。
ドラマパートにしても,始まった当初は分からないことがたくさんあって,探り探り演じていた部分はありました。でも,演じていくごとに,人間的な彼の魅力というものがどんどん見えてきて,ただただ神だと言っているわけじゃない。彼にも過去があり,ホストとしての矜持もしっかりあるんですよね。最初はぼんやりしてたものが,実体を伴ってきたような印象で,今回のドラマでは過去のギルガメッシュの雰囲気というものがちょっと出ているかなと思います。
4Gamer:
夏祭りにちなんで,1位から5位までのホストのなかで1人を指名して夏祭りに行くとしたら,誰を選んで何をしますか。
大塚さん:
ギルガメッシュと麗夢は緊張するので……白洲もちょっと緊張しそう。天魔が眠兎かなって思うんですけど……うーん,天魔かな。今回のドラマ内での役割の話になっちゃいますけど,眠兎は記録係としていろいろな写真を撮っているんですけど,僕,写真を撮られることがあんまり好きじゃなくて……。
(思わずショックを受けるカメラマン)
大塚さん:
あ,お仕事は別です! でも,そうですね。そういう意味だと,自分ではあんまり写真を撮らないから眠兎と行くのもいいかもしれないです。僕のことは写さないでもらって,お祭りの写真を撮って,思い出を残してもらって共有をする。それぐらいがいいですね。天魔とは,もしも喧嘩になっちゃったら怖いので……(笑)。
4Gamer:
ありがとうございます! では,最後にCDの発売を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。
大塚さん:
「ファビュラスナイト」を今まで楽しんでくれている方も,これから楽しむ方も,今回のCDは本当に見逃せない内容になっています。ぜひ,こちらのCDを楽しんでいただいて,今後の展開に思いを馳せながら,引き続き応援していただけたらと思います。新曲もシャンパンコールも,この夏たくさん聴いてください,よろしくお願いします!
4Gamer:
ありがとうございました!
――2023年7月6日収録