企画記事
「GetsuFumaDen: Undying Moon」の難度「凡人」攻略ガイド。一度挫折した人や始めたばかりの人にお届けする“1周目の進め方”
“難しさと歯ごたえ”と“遊びやすさと間口の広さ”を兼ね備えた本作だが,実は2021年5月14日から正式リリースまで,およそ9か月の間行われていたPC版アーリーアクセスの初期はとにかく難しく,さらにキャラクターの強化にかかる時間も長いという,多くのゲーマーを地獄の底へと突き落とすかのような作品だった。最初期から本作を追いかけていた人なら,現在の遊びやすさへの進化には相当驚かされたと思う。
この遊びやすさの変化で一つ思ったのが,初期の仕様で離れてしまったプレイヤーのことだ。そんな人たちにまず伝えたい。「初期とは別物で,いまの仕様ならクリアまで進めますよ」と――。
ということで,通常難度である「凡人」での1周目の攻略ガイドを,アーリーアクセスでの進化を振り返りながらお届けしたい。一度本作から離れた人はもちろん,始めたばかりのプレイヤーの参考になれば幸いだ。
「GetsuFumaDen: Undying Moon」公式サイト
アーリーアクセスの大型アップデートで振り返る
GetsuFumaDenのこれまでの歩み
■現在の“遊びやすさ”につながる新要素が追加された「V 0.2.8」
初の“大型アップデート”となる「V 0.2.8」(バージョン0.2.8)が配信されたのが2021年6月17日のこと。2021年5月にバグフィックスと調整のみのアップデートは行われていたが,ここで初めて新要素の追加が行われている。その目玉となったのが,新たなプレイヤーキャラクター「月蓮華」と新機能「武具解体」だ。
「GetsuFumaDen: Undying Moon」本日のアップデートで新キャラクター“月蓮華”が追加
KONAMIは本日,Steamで早期アクセスを実施中の「GetsuFumaDen: Undying Moon」のアップデートを実施し,主人公・月風魔に続く2人めのプレイアブルキャラクター「月蓮華(げつれんげ)」を追加した。月蓮華は月氏一のくのいちと謳われる,移動速度と攻撃速度に優れたキャラクターだ。
月風魔に続く第2のプレイヤーキャラとなる月蓮華(げつ れんげ)は,くのいちということもあり,雄々しい武者のような月風魔と比べると,素早い忍者のような動きが特徴的だ。キャラクターの強化要素「鍛錬」は月風魔と月蓮華で別になっているが,もう一つの強化要素「秘伝」は月風魔と月蓮華で共通となっている。
「武具解体」は,不要な武器をその名のとおり“解体”し,素材にできるという新要素だ。
何度も繰り返しステージに挑み,キャラクターや武器を強化していくという本作にとって,「素材の持ち帰り」はゲームプレイを支える大きな軸の1つ。アーリーアクセス開始当初は,不要な武具が出ると,それを手持ちの武具と交換するか捨ててしていくかしかなかったが,必要ない武具を素材にできるという選択肢が増えたのは大きい。レアリティが高い武器からは,「活性化」や「段位補強」に必要な「魂の記憶」が入手できる場合もあり,武器の強化が捗るようになった。
新要素では上記の2点が目立つが,既存要素の調整のなかに,その後の“遊びやすさ”につながるアップデートがあった。それが,素材や精体鉱のドロップ確率と,「秘伝」の「素材持ち帰り」と「精体鉱持ち帰り」の効果の上昇だ。
「素材持ち帰り」を段位1に上げるために必要な精体鉱が60個から20個に減り,段位1の効果は「素材の10%を持ち帰る」から「素材の30%を持ち帰る」へと変更。つまり,段位アップがスムーズに進むぶん,段位によって受けられる恩恵は大きくなったのである。
また,MAXの段位5まで上げても最大30%しか持ち帰れなかったが,このアップデートによって最大70%にまで上昇している。この調整が,本作の大きなターニングポイントになったことは間違いない。
■「V 0.3.8」で攻略に欠かせない,新たな武器強化要素が登場
ここで追加されたのが,新ステージ「亜空の城塞」と同ステージのボス「大太郎坊」で,さらに「武具段位補強」機能,商店で「活性化」が行えるNPC,月氏の館の「宝物殿」といった新要素も多数実装されている。
「GetsuFumaDen: Undying Moon」に新ステージ“亜空の城塞”が本日実装。新エネミーや新ボス“大太郎坊”が追加
KONAMIは本日,Steamで早期アクセスを実施中の「GetsuFumaDen: Undying Moon」の大型アップデートを実施し,新ステージ「亜空の城塞」を追加した。亜空の城塞は,早期アクセス初の追加ステージで,新エネミー「獅子頭」や「手長足長」,新ボス「大太郎坊」が登場する。
亜空の城塞は上級者向けのステージで,基本的にどの敵も攻撃力が高く,被ダメージがかなり大きい。ボスの大太郎坊はステージ開始時からその姿が見えており,なんとステージの前半部で,画面奥から攻撃してくるので気が抜けない。さらに,屋敷内にある振り子の鎌のトラップに当たると,とんでもない大ダメージを受けてしまうなど,敵との戦いだけではなくトラップにも注意が必要な,“これぞまさに地獄”という難関ステージとなっている。
なお,ゲームクリアだけが目的なら,あえてこのステージを選択する必要はない。難度「凡人」でクリアできるくらいになってから挑戦することをオススメしたい。
魍魎「手長足長」の攻撃に対処しながら,矢が飛んでくるトラップや画面奥から殴りかかってくる大太郎坊にも注意を払う。……ともかく序盤から忙しい! |
思わず二度見してしまうほどの大ダメージ。鎌には要注意 |
金子(きんす)とアイテム「魂の記憶」を消費して武器の段位を上げる「武具段位補強」は,実施することで武器の火力をグンと向上させられるという武器の強化要素。この強化要素の追加と,商店で「活性化」を行えるNPCが常駐してくれるようになったことは,その後の本作の攻略において重要なものとなっている。とくに商店での活性化は,攻略途中ではステージクリア直後の「月氏の野営」でしか行えなかったころを知っている人なら,どれだけボスとの戦いやすさが変わるか分かるはずだ。
現時点では「戦いの記録」の「魍魎絵巻」のみしかない「宝物殿」だが,この魍魎絵巻が攻略や素材集めに役に立つ。絵巻と言っても魍魎たちの姿だけではない。耐性やドロップする素材など詳細なデータを閲覧でき,さらにボスのデータも確認できるのだ。最初は苦戦したボスでも,属性や耐性を知り,敵の攻撃パターンを実戦で覚えれば,戦いを有利に進められるようになるだろう。
素材集めに役立つ「魍魎絵巻」。筆者はアーリーアクセスのレビュー執筆時(関連記事)からこの機能を希望していたので,追加されたときは嬉しかった…… |
「戦いの記録」には,「魍魎絵巻」の下にまだ公開されていない「???」の項目が2つある。今後,何が追加されるかも楽しみなところだ |
■最新大型アップデート「V 0.4.10」で低難度「修練者」が登場
2021年9月のアップデートで,ステージ開放に必要なアイテム「紺海の鍵」「白雪の鍵」「鈍城の鍵」の出現率上昇,トラップでの被ダメージ時の無敵時間の延長といった調整が行われ,11月には実質的にアーリーアクセスでの最終アップデートとなる「V 0.4.10」が実装された。
このアップデートでは,新たな武器「鎖鞭(さべん)」5種類と,難度「修練者」が追加されている。あとは既存要素の調整になるが,以下を見てもらうと分かるとおり,調整内容も地味に大きいものが多い。
- 秘伝「素材持ち帰り」と「精体鉱持ち帰り」の段位上昇に必要な精体鉱の量が再調整され,必要数がさらに減少(※LV3以降の段位上昇に必要な量が大幅に減少)
- 「回復薬」の所持数が増加,また,「鍛錬」の各項目を開放する際に必要な精体鉱の量が大きく減少
- 敵の攻撃力および生命力を全体的に調整し,後半ステージのダメージを緩和
- 吸魂ゲージを1周させた際の「魂の記憶」の数が1個から3個へ増加
- ローディング速度の改善
この中で何といっても,新たな難度「修練者」の実装は大きかった。
これは,月氏の館で設定できる「金子獲得量3倍」「特定の魍魎(強い敵など)が出現しない」といった初心者向けの仕様になる,「凡人」の下位に位置する難度だ。ラストステージには進むことができず,その手前で強制的に帰還となるが,“この先何が待ち構えているか”を確認し,ラストステージに挑む前に練習できるという,先へ進めずに困っていた人にとっては救世主のような存在となった。また,素材の入手量は難度「凡人」と変わらないため,キャラクターや武器の強化を目的とした周回プレイを行ううえでとても役立つ難度でもある。
プレイアブルキャラクターやさまざまな機能,高難度ステージと手ごわいボス,そして新たな難度……ここまで紹介したアップデートによって,GetsuFumaDenは“歯ごたえはそのままに,間口が広く遊びやすいゲーム”へと進化したのだ。
一度挫折した人やこれからゲームを始める人にお届けする“地獄の1周目攻略ガイド”
アーリーアクセス初期の高難度で一度は諦めた人も,ここまでのアプデの歩みを見れば「今ならクリアできるかもしれない」と思ったはず。ここからは,上記のとおり行われてきたアプデによって「どれだけ攻略しやすくなったのか」を紹介しながら,筆者がクリアしたときの攻略パターンの1つを例に“1周目クリアの方法”を伝えていきたい。挫折した人だけではなく,始めたばかりという人も参考になるはずだ。
■クリアを目指すための下準備
ステージ攻略を進めるために,キャラクターと武器の強化は欠かせない。それらを行うには素材が必要となるので,まずは最初のステージ「辺獄の忌地」と,2つめのステージである「業火の断崖」もしくは「荒波の大洞」を安定して周回できるようになろう。
業火の断崖 |
荒波の大洞 |
「辺獄の忌地」は,それほど苦戦することはないだろう。アーリーアクセス初期から決して難しくなく,一撃のダメージが大きい金棒を持った鬼や弓矢で遠距離攻撃を仕掛けてくる骸骨,視界の外から飛んでくる岩小僧の爆発する岩あたりに気を付ければ,簡単にボスまでたどり着ける。
鬼が棍棒を振り上げたら,回避でその背後に回って斬る。岩小僧の岩が落ちてきたら,急いでその場から離れる。骸骨が弓矢を構えたら射線に注意して無理に近づかないといったように,それぞれの対処法はシンプル。初見でも問題なく判断できるはずだ。
2ステージ目は「業火の断崖」か「荒波の大洞」を選択することになるが,荒波の大洞に進むには,辺獄の忌地で「紺海の鍵」を入手する必要がある。出現はランダムだが,入手しにくいといったことはない。素材集めで周回をしているうちに気が付けば手に入っているはずだ。
2ステージ目のボスがなかなか倒せなくて手こずるようであれば,難度「修練者」に設定しよう。入手できる素材の量は難度「凡人」と変わらず,厄介な魍魎が出現しなくなるので素材集めに最適だ。ボスの攻撃パターンも少なくなるので,基本の動きを確認して慣れておけることも大きい。
■おすすめの武器は「無銘の鈍刀」
武器は,スタート前の月氏の館で必ず入手できる「無銘の鈍刀」をメインに使い続けるのがオススメだ。入手できる武器が基本ランダムである本作において唯一確実に手に入る武器なので,“使い続けるうちに慣れる”のが一番のメリットだ。
武器アイコンでは刃こぼれしまくっているが,その見た目のイメージに反して実は強い武器でもある。「技能解放」に攻撃力をアップさせる項目が多いため,シンプルに,鍛えれば鍛えるほど分かりやすいほどに一撃が強くなるのだ。「秘伝」の「初期武具品質上昇」で初期段位を上げられるほかの武器と異なり,無銘の鈍刀は常に段位1からのスタートにはなるが,これも決してマイナス要素にはならない。ステージ途中にある商店のNPCで「武具段位補強」を行えばすぐに段位を上げられるからだ。
副装備はお好みで問題ない。道中で手に入ったものの中から使いやすいと思うものや与ダメージが大きいものを選ぶといい。なお,筆者は「四尺玉・鈴蘭」をよく使っている。攻撃力が高いことと,猛毒状態を付与できるので,ボス戦の開幕時に使用すると効果的だ。
■道中で気をつけること
地獄を生き延びるうえで重要なのは「吸魂」の選択。これは全力で「生命力増強」に振るといい。単純に「生命力の最大値が上がる」ことでラクになるだけでなく,本作の回復薬の回復量は生命力の“最大値の半分”。つまり,生命力が高ければ高いほど大きく回復できることになるからだ。
回復薬の数と使いどころが重要な本作において,これはかなり大きい。吸魂カウンターの1つめにあるため上げやすく,かつ攻撃力がアップするという点で,ついつい「主武器強化」に費やしてしまいがちだが,グッとこらえて3つ溜めていきたい。
キャラクター強化と素材集めの両方で重要となるのが,宝箱の見落としがないよう,ステージの隅々まで探索すること。なるべくダメージを受けずにステージを終えたいとなると,なるべく敵と遭遇しないようボスのもとへと急ぎたくなるところだが,強化の進みがよくなるとさらに探索は楽になるので,しっかり宝箱探しをしよう。
ここで活用できるのが,調べると素材袋と一緒に回復薬が必ず1つ手に入る石碑だ。回復薬をフルに所持している場合は,道中でダメージを追ったとしても,手持ちのものを消費してすぐ新しいものを拾うという形で数をキープできる。ひととおり探索を終え,ボスに挑むというタイミングでこれを行うといい。
素材集めに徹するなら,無理して先には進まず確実に持ち帰ることを意識しよう。必要な素材があと少しで集まりそうになったら,必要な素材をどの敵が落とすかを「魍魎絵巻」で確認し,不要な武器が出現したら「武器解体」で素材に変えることも忘れずに。
■月氏の館や野営では何を強化する?
素材が集まったら,まずはメイン武器となる「無銘の鈍刀」の強化だ。
「技能解放」の上1列「戦の心得」は解放しておくと攻撃力が+20となる。必要な素材である「鬼牙」と「魍魎の邪骨」がステージの周回だけでも手に入るので,開放しやすいのもポイントだ。楽な割に効果は絶大で,道中にある商店のNPCで「活性化」し,「武具段位補強」で段位を上げるだけで「辺獄の忌地」はもちろん次の2つのステージも格段に楽になるだろう。
そして重要なのは「秘伝」の「回復薬所持数増加」。この段位は3〜4程度まで上げておきたいところ。素材や精体鉱が集まってきたら,段位1でもいいので,「秘伝」の「素材持ち帰り」と「精体鉱持ち帰り」をなるべく早い段階で解放しておくといいだろう。
■素材集めにオススメの月蓮華
月蓮華が仲間になったら,素材集め役としてオススメだ。移動速度の速さは素材集めの周回と相性が良く,よりスピーディにキャラクターの強化が進められるだろう。
要注意なのが,「鍛錬」が月風魔と月蓮華で別になっていること。後半の強敵が待ち受けるステージでは,なるべく手数を少なく敵やボスを倒していきたいところ。そう考えると月風魔に比べて攻撃力が低い月蓮華ではバトルの時間がかかってしまうので,早くラストステージを目指したいなら,ひたすら月風魔で進めたほうがいい。月蓮華は探索用,月風魔はクリア用として割り切って,「鍛錬」での強化は月風魔に振り切るのもアリだ。
■難度「凡人」でのオススメ攻略ルートと,各ステージの注意点
今回オススメするのは,「辺獄の忌地」→「荒波の大洞」→「無窮の雪原」→「夢幻の遊郭」→「古の戦場跡」→「古宮都」と進んでいくルートだ。「古の戦場跡」は中ボス戦のみのステージなので,探索するのは実質5ステージとなる。
「荒波の大洞」に進むには「辺獄の忌地」の道中で手に入る「紺海の鍵」が必要となるが,先ほど伝えた通り,「辺獄の忌地」での周回で自然と入手できるはず。同じく「無窮の雪原」に進むには「白雪の鍵」がいるが,これも「業火の断崖」での素材集めをしているうちに手に入るだろう。
本格的にクリアを目指す前に,難度「修練者」で,ラストステージ手前の「古の戦場跡」までの“下見”をオススメしたい。敵の種類が減り,ボスの攻撃パターンも少ないが,どんなステージかを実際に体験しながら,どんな敵が登場し,ボスがどんな攻撃をするのか,ある程度経験しておくと,本格的に挑む際に有利だからだ。
ここまでで,以下の“クリア前の下準備”ができているはず。難度を「修練者」にしていた人は,「凡人」に戻すことをお忘れなく。
- 素材を集め,メイン武器となる「無名の鈍刀」の「技能解放」を済ませておく
- 「回復薬所持数増加」の段位を3〜4程度まで上げておく
- 「辺獄の忌地」で「紺海の鍵」を入手し,ステージ「荒波の大洞」を開放
- 「業火の断崖」で「白雪の鍵」を入手し,ステージ「無窮の雪原」を開放
- 難度「修練者」で「古の戦場跡」まで下調べ
道中で気をつけることは,先に伝えたように「吸魂」での生命力増強,そして宝箱と石碑を見逃さないよう,マップを隅々まで探索することだ。さあ,覚悟ができたら地獄の奥底を目指して出陣だ。
●辺獄の忌地
それでは,1つ目のステージ「辺獄の忌地」から順に,攻略のポイントを見ていこう。
「辺獄の忌地」は,素材集めで何度も周回していれば,とくに問題なくクリアできるはず。できるだけ隅々まで探索し,宝箱を見逃さないように,とくに「魂」の取りこぼしがないようにしたい。ボスエリアに突入する前に,商店のNPCで無銘の鈍刀の「活性化」を可能な限り行い,攻撃力を上げておこう。「魂の記憶」に余裕があれば,「段位補強」で段位を上げておくと,さらにボス戦が楽になる。
運が良ければ,「辺獄の忌地」のショップで強化済みの「無銘の鈍刀」が売られていることもあるので,活性化を行う前に品揃えをチェックしておこう。
金棒を持った鬼は,振り上げたら回避で背後に回るの繰り返しで対処。動きは遅いが一撃が大きいので気を抜かず退治しよう |
岩小僧が岩を持ち上げているときに攻撃すると,その場に爆弾と化した岩を落とす。爆発に巻き込まれないようすぐに離れよう |
●荒波の大洞
ゴール地点はマップ右方向の端にある。「辺獄の忌地」と同様に,できるだけ隅々まで探索しながら目的地を目指そう。
「辺獄の忌地」は慣れればノーダメージで切り抜けられることも珍しくないが,「荒波の大洞」以降は特殊な攻撃やタイミングが分かりにくい攻撃をする敵が増えるので,それなりに慣れていてもダメージを受けることは少なくない。石碑から手に入る回復薬は確実に回収していくこと。
さて,なぜここで「業火の断崖」ではなく「荒波の大洞」を選んだか。それは「業火の断崖」のステージには戦いにくい敵が多く,またボスもクセがあるだからだ。
とくに厄介なのが輪入道。これの突進はなかなか回避のタイミングが取りにくく,またぶつかってしまうと継続ダメージが発生する炎上状態になってしまう。ボスの大百足は攻撃パターンが多いので覚えることが多く,こちらも継続ダメージとなる毒状態を受ける可能性があるので,勝てたとしても手負いのまま次のステージへ……となることも少なくないからだ。
突進攻撃を仕掛けてくる輪入道。回避のタイミングを合わせにくく,慣れるまで苦戦させられる |
トリッキーな動きで攻撃が当てにくい大百足。画面外から毒攻撃が飛んでくることも |
そんな「業火の断崖」と比べると,「荒波の大洞」では,まず炎上や毒といった継続ダメージを受ける心配がないということが大きい。油断ならない魍魎はいるが,攻撃パターンの掴みやすさで言えば輪入道を相手にするよりは苦労は少ない。また,ゴール地点が必ずマップ右端になるので,「とにかく右へ進み,進めなくなったら上へ行ける場所を探す」の繰り返しでゴールに辿り着きやすいというのもある。
足払いを仕掛けてくる「沼御前」も要注意な敵。最初はその攻撃の速さに苦戦するかもしれないが,慣れればそこまでの脅威ではない。ヒット&アウェイやジャンプ攻撃からの連続攻撃などで退治しよう |
背景の竜が不気味な玉を撃ってくる。玉自体の動きは遅いが,放っておくとこちらを追尾してくるので,ほかの敵と戦っているときはけっこう煩わしい。早めに攻撃でかき消しておこう |
ボスの「五頭竜」は,中央の足場から見て左右どちらかにいることが多い。また,完全に姿を消す時間が少ないため攻撃できる時間が長く,無銘の鈍刀の活性化が完了して,段位補強で段位をある程度上げていれば短時間で決着を付けられるはず。決して強いボスではないが,避けづらい攻撃が多く,ある程度のダメージは覚悟しなければならない。長期戦にならないよう速攻を仕掛けよう。
中央の足場から五頭竜の頭に攻撃が届くので,ボス戦開始と同時に斬りまくろう。けっこうな勢いで体力を削れる |
水に潜って移動し始めたら,一つの場所にとどまらずに動き回ろう |
●無窮の雪原
このステージで気をつけなければならないのが,床や天井,壁といったあちこちから飛び出していて,触れるとダメージを受ける“トゲトゲ”だ。
「狭い足場で敵と戦っているとき,回避して後ろに回り込もうとしたらトゲに落ちた」「ジャンプしすぎて天井のトゲにあたった」といったミスが発生しやすいので,慎重にゴールを目指したい。また,途中にはトゲとトゲの間を抜けて降りなければならない場面もあるので,心して挑もう。
天井にトゲがある場所でのジャンプの加減は難しく,トゲにあたらぬようギリギリまで落ちて,そこから2段ジャンプで進むといったテクニックを駆使したほうがいい場所もある。また時折,強風が吹いて身体が流されることもあるので,これも注意が必要だ。強風が吹き始めたら,それが収まるまで不用意に動かない方がいいだろう。
ボスは「九尾狐狸」。9つの尻尾のどれか1本を削り切ると怯み,3本を削り切るごとに本体に「殺」が狙える。狙った尻尾をジャンプして集中攻撃をするのが基本の戦い方で,複数のしっぽにまとめてダメージを与えられる箇所に攻撃できると効率が良い。広範囲にダメージを与えられる副装備があれば,バトル開始後すぐに使用することでだいぶ戦いが楽になる。
3つ目のステージの選択にはもう一つ「雲霞の双峰」があるが,なぜ今回「無窮の雪原」のルートをオススメしたかというと,それはこの九尾狐狸の倒しやすさにある。「殺」を2回決めれば倒せるくらい体力が低いため,バトル開始から一気に攻勢をかけて効率よくダメージを与えられれば,1分とかからずに退治することも可能なのだ。
一方「雲霞の双峰」のボス「双天鬼」は,慣れていても回避しにくい攻撃が多く,攻撃力も高いため,何度か戦っていたとしても苦戦することもある。
またステージも,ボスのところに行くまで2つの岩を探して破壊しなければならず,しかも敵も画面外から遠距離攻撃をする「蝉憑」が厄介なためダメージを受けやすい。「無窮の雪原」のトゲは一度のダメージが大きいものの,プレイヤー自身の操作の慣れで対処できるので,そういった意味でも最初のクリアを目指すなら「無窮の雪原」のルートがオススメだ。
●夢幻の遊郭
いよいよ終盤,「夢幻の遊郭」に突入だ。明るい“オモテ”ステージと,薄暗い“ウラ”ステージを行き来するため,迷わないように注意しよう。できるだけ隅々まで探索してマッピングし,確実にゴールを目指したい。2種類のステージを行き来するため道中は長く感じると思うが,脅威となる魍魎は少ないのでそこまで苦労することはないだろう。
とはいえ油断は禁物。とくに,攻撃を受けると出血状態になる「穢鼠」には注意が必要だ。攻撃を1発あてるだけで倒せるが,複数を相手にしていると隙を突かれることもある。戦う時は無闇にボタン連打で攻撃せず,一体ごとに単発攻撃を確実に当てていこう。
浮遊する玉のようなものを3つ放つ「芸妓霊」。玉を出されると厄介なので,見つけたら早めに倒しておこう |
「般若蟲」は,正面は固いが背後はもろい。口を開いたときに連続で斬りつけるか,回り込んで後ろから攻撃しよう |
道中はそこまで苦戦しないが,ボス「土蜘蛛」はなかなか過酷な戦いとなるだろう。
攻撃を回避しながら,本体が画面下に降りてきたところをひたすら斬りまくるというのが基本的な戦い方となる。このとき攻撃を当てられるだけ当てるのがポイントで,多少のダメージは覚悟で一気呵成に攻めよう。ときどき芸妓霊を操って攻撃してくるので,芸妓霊に玉を飛ばされる前に早めに退治するといい。
なお,「無窮の雪原」からも2ルートあり,「鈍城の鍵」を持っていれば「亜空の城塞」に行ける。ここでそちらを選ばなかった理由は,アプデの紹介で伝えた通り「亜空の城塞」は高難度ステージだからだ。繰り返しプレイし,キャラクターの強化がある程度終わり,プレイヤー自身のスキルもアップしたら,あらためて挑戦してみてほしい。
●古の戦場跡
古の戦場跡では,中ボス「月嵐童」との戦いが待っている。難度「修練者」だとそれほど強敵ではないが,「凡人」だと第二形態が追加される分,苦戦を強いられるだろう。
戦い方は本作の基本である“回避で背後に回ってからの連続攻撃”の繰り返しをしっかり行うこと。月嵐童の動きは素早いため回避は難しく,行動パターンも掴みにくい。多少のダメージは覚悟し,とにかくひたすら攻撃し続けよう。しっかりと「無銘の鈍刀」を強化できていれば,さほど苦労はしないはずだ。
●古宮都
いよいよラストステージだ。ステージは広く,各所に点在しているスイッチを操作することで次の区画に進めるというギミックもあるため,隅々まで探索する必要がある。
ステージには壁や床に紫色の毒を噴射する場所があり,これを食らうと継続ダメージを受けてしまう。継続時間が長くそのぶんダメージも大きいので注意して進もう。
また,最後のステージだけあって,敵の強さは覚悟が必要だ。狙いを定めて空から急降下してくる「死蘇鳥」や剣を振って衝撃波を放つ「鎧霊鬼」など,強力な一撃を持つ敵がたくさんいる。とくに「鎧霊鬼」は,画面外からも衝撃波を放ってくるので,放置せずにしっかり倒しておきたい。
死蘇鳥は,地面に急降下するまでは距離を取ってその動きをよく見よう。急降下から着地したときが,一気に攻撃を仕掛けチャンスだ |
「鎧霊鬼」は衝撃波も厄介だが,近接攻撃にも要注意。一撃が大きいだけではなく,触手で体力を吸収する特殊な攻撃も仕掛けてくる |
どんなラスボスが待ち構えているかは,実際にたどり着いて確認してほしい。回復薬が1つ以上残っているか,生命力が満タンという状態をキープし,戦いに挑めれば問題ない。ここまでの難関を乗り越え,さまざまな敵のパターンを見極めて強敵を退治してきた人なら,撃破はそう難しくないだろう。
なお,本作にはここぞとというときの“裏技”があり,公式Twitterにはそのヒントが書かれている(該当ツイート)。もしラスボス前に「回復薬が足りない!」と困っている人がいれば,これを使ってみることをオススメしたい。
さて,ここまで紹介した攻略法は,あくまで「とにかく1回クリアしたいんだ!」という人向けのもの。全体のゲームの進め方や「このステージなら,この程度のダメージを受けても大丈夫」といった感覚が掴めれば,ほかの武器をメインに,紹介しなかった方のステージを選んで最終ステージを目指すこともできるだろう。
なにより本作の楽しさは,個性的な武器を持ち替え,それぞれの固有アクションを活用しながら魍魎たちを退治するところにある。クリアを目指し何度も繰り返し挑んでいることで「無銘の鈍刀」以外の武器の強化も進められるはずなので,どんどん持ち替えて戦いを満喫してほしい。
「凡人」でクリアできたら,その際に開放される難度「強者」にチャレンジしてみよう。敵は多く,一体ごとの強さも上がっているが,その分,持ち帰れる素材も増えるので,自分の腕前を試すのはもちろん,キャラクターや武器のさらなる強化を進めるうえでもトライすることをオススメしたい。
「強者」をクリアすれば,さらなる高難度「熟練者」が開放される。さらに,月氏の館の宝物殿に「???」と表示される“何か”があり,また,ステージ選択の際にはまだ開放されていない鳥居の存在も確認できるなど,まだまだ新たな要素が登場する気配がある。そう,「凡人」でのクリアは,地獄巡りの始まりに過ぎないのだ。
PC版のアーリーアクセス期間に丁寧に調整され,“難しいけど遊びやすい”現在の形へと進化した「GetsuFumaDen: Undying Moon」。一度挫折した人,興味はあったが「難しそう……」と避けてきた人にもぜひ本作の楽しさを知ってほしい。より多くの人たちが「凡人」をクリアし,本作の沼にハマりますように──。
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