プレイレポート
オンライン対戦が実装されたPS5版「グーニャファイター」プレイレポート。ハプティックフィードバックによるぷるぷる感を楽しもう
Nintendo Switch版は2019年6月27日,アーケード版の「グーニャファイター APM3 Edition」は同年の9月17日にリリース。さらに,2020年11月12日に発売された,Play Station 5のローンチタイトルとして,「グーニャファイター ぷるぷる触感Edition」も配信されている。
アイドルグループ“純情のアフィリア”や,Vtuber“朝ノ姉妹”とのコラボなど,継続的なアップデートが実施されており,8月27日にはPS5版に待望のオンライン対戦機能も追加された。これを機に,本作の魅力を紹介しよう。
「グーニャファイター APM3 Edition」公式サイト
パンチやキックで戦う格闘アクションゲームの本作だが,このジャンルが苦手な人でも気軽に楽しめるのが本作の魅力だ。基本的な操作は,移動とパンチ,キック,ジャンプ,ガードとシンプルで,攻撃を受けて吹き飛ばされたら,ボタンや方向キーをガチャ押しして戦線に復帰といった仕組みになっている。
ただ,操作方法のシンプルさとは逆に,キャラクターを思った通りに動かすのは非常に難しい。何故なら,登場するファイターたちの体が柔らかすぎるからだ。
数歩進んだだけで,“グニャ”として転倒。パンチやキックを繰り出しても,その手足に体を“グニャ”と引っ張られ,“グニャリ”と地面に倒れ込んでしまう。
かなりクセの強い操作感なのだが,実はこれが“アクションゲームが苦手な人でも楽しめる”重要な要素になっている。何故なら,自分だけでなく,相手も予測できない動きをするため,対戦ゲームのセオリーである“相手の動きを読む”ことが,熟練者でもあっても難しいからだ。
また,そのヘンテコな動きゆえに珍プレーが続出し,勝っても負けても楽しい気分になれる。
皆歩くだけでバタバタと転げる。歩行の操作がこんなにままならない格闘ゲームキャラクターが,かつて存在しただろうか |
ただ,キャラクターの動きに馴れてくると,グニャグニャな動きの中にも法則があることが見えてくる。極めれば,動きの法則を利用した効率のいい動作を編み出したり,相手に突撃すると見せかけて,踵を返しフィールドからの落下を狙うフェイントをかけたりなど,戦略的な立ち回りもできる……はずだ。
キャラクターがグニャグニャする楽しさで見落としがちだが,対戦アクションとして,しっかりとバランスの調整がなされているので,プレイを続けていると,その意外な奥深さに驚くこともあるだろう。
非常にシュールな対戦のひとコマ…… |
対戦のルールは,相手の体力を削り切ったほうが勝ちとなる“バトル”と,散らばったコインを制限時間内に取りあう“コインバトル”,そして,数字順にフラッグを取って早くゴールを目指す“レース”の3種類で,90種類あるステージから好きな場所を選んで遊べる。
また,1人で遊べるモードとして,ミッションクリア形式で物語を追っていく“アドベンチャー”も用意されている。アメーバ団という謎の組織にさらわれた,幼馴染の女の子を取り戻すという王道ストーリーが展開されるので,対戦の練習を兼ねながら,話の行く末を見届けよう。
アメーバ団はプレイヤーキャラクターとしても使えるようになる。気泡が透けている体のデザインが不気味カワイイ |
さまざまなルールで遊べる。お気に入りルールを極めるもよし,色々と手広く遊ぶも良し |
PS5版のオンライン対戦だが,筆者がプレイした限りでは,マッチングの時間は短くスムーズで,朝から夜中まで,どの時間帯でも安定していた。
ひと試合ごとにプレイを続けるかやめるかを選べるうえ,1回のプレイ時間も短いので,対戦に参加するハードルはかなり低く,カジュアルに遊べる。ほんの少しの隙間時間であっても遊べるのはうれしいところ。
床として敷き詰められている木箱が壊れると,溶岩の中に真っ逆さま。この箱がまた,衝撃に弱くて脆い…… |
インターネット対戦で勝利すると賞金が獲得できる。これが既定の金額まで溜まると,プレイヤーはランクアップ。メニューから見ることができる“オンラインランキング”では,賞金額の多いプレイヤーから順に掲示されるので,対戦のモチベーションアップにつながるだろう。
友達とペアで参加することも可能なので,家族や友達とタッグを組んで世界に挑むのもおもしろそうだ。
勝つと賞金をゲットできるが,負けると減ってしまう。ランクを上げ続けるには,確実に勝ち続ける必要がある |
PS5版では,“グニャグニャ感”だけでなく,さらに“ぷるぷる感”も味わうことができる。これは,PS5のコントローラが持つ,「ハプティックフィードバック」機能を活用したもので,弾力のある床でジャンプするときの,ボヨンボヨンと反発する感触,金属風のオブジェクトに激突したときの硬い質感,転んだときの体の重みなどが,振動によってリアルに伝わってくる。
プレイ中にずっと,手に臨場感ある振動が感じられるのは,それだけでかなり気持ちがいいので,PS5を持っている人は,ぜひ体験してほしい。
さらにPS5版は,斜め上の定点カメラから自キャラクターを追う三人称視点でのプレイが可能だ。ダイナミックに迫っていくカメラワークで,より迫力のあるグニャグニャなプレイを味わうことが可能になった。
ストイックな上級者同士の戦いであればまた違ってくるのかもしれないが,おおむね対戦は牧歌的に進行し,自然と笑顔になってしまう |
多彩なコラボキャラクターDLCも,本作の魅力の1つ。学院型ガールズ・ボーカルユニット“純情のアフィリア”や,キャラクター雑誌「きゃらぱふぇ」のマスコットキャラクター“プイモ”,忍者系バーチャルYouTuber「朝ノ姉妹ぷろじぇくと」“朝ノ瑠璃”,“朝ノ茜”などが使用可能になるので,プレイを始めたら,まずはDLCの一覧も確認しておきたい。
また,追加ルールも数種類が用意されており,なかでも巨大なウンコを出現させる追加ルール“必殺!うんこバズーカ!!”は,名前だけでなく見た目のインパクトもかなり大きい。うんこが大好きな子供はもちろん,大人であっても,一見の価値ありだ。
わかりやすいルールに単純明快な操作,ポップで可愛らしいキャラクター。この王道感あふれる枠組みに,グニャグニャ動くキャラクターの動きでひと味違うおもしろさを加えた「グーニャファイター」。適当にプレイしても楽しいが,好プレーには確実にレスポンスがあるという作り込みのバランスも絶妙だと感じる。
今回,長らくオフラインプレイのみとなっていたPS5版にインターネット対戦が実装されたことで,より一層ユーザーの幅が広がることだろう。
また家族や友人と仲良く対戦するにも適しているので,これから肌寒くなってくる秋の夜長,本作をお供として愉快に過ごしてみるのはいかがだろうか。
なお,本作のBGMを作曲したのは,コーエーテクモゲームスの「アトリエ」シリーズや,「よるのないくに」シリーズなどの楽曲を手掛けた浅野隼人氏である。プレイの際は,軽快で心地よいBGMにもぜひ注目してほしい。
「グーニャファイター APM3 Edition」公式サイト
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グーニャファイター ぷるぷる触感Edition
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グーニャファイター
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