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[TGS 2020]BenQ,ゲーマー向けディスプレイの新ブランド「MOBIUZ」を紹介。映像とサウンドにこだわる独自技術を採用
MOBIUZは,映像や音にこだわる新ブランド
知っている人も多いだろうが,BenQは,ゲーマー向け液晶ディスプレイの老舗であり,現在,それらの製品群はゲーマー向け製品ブランド「ZOWIE」にまとめられている。BenQではZOWIEを,とくに勝敗にこだわるプロのeスポーツプレイヤーをターゲットにした製品ラインナップに位置付けているという。垂直最大リフレッシュレート240Hz表示に対応した「XL2746S」や「XL2546S」は,その代表的な製品と言えるだろう。
一方で,新たに立ち上げたMOBIUZブランドは,より幅広いゲーマーに向けて,画質や音にこだわった製品を展開するという。第1弾製品として,2020年9月10日に,27インチサイズの「EX2710」と,24.5インチサイズの「EX2510」を発表したばかりだ(関連記事)。
いずれも解像度が1920×1080ドット,最大リフレッシュレート144Hz表示対応のIPSパネルを採用したのが特徴であり,税込の実売価格は,EX2710が3万2000円前後,EX2510が3万円前後となっている。
2つの独自機能を搭載
MOBIUZブランドのディスプレイにおけるポイントとして,注目すべきは2つの独自機能である。
1つはHDR映像向けの画質調整機能「HDRi」で,ディスプレイ前面に搭載したセンサーで周囲の明るさを計測し,それに合わせて,画面の輝度やコントラスト,色温度を自動で調整するという機能だ。
HDRiは,ゲーム向けの「ゲームHDRi」と,映画向けの「シネマHDRi」という2つの動作モードがある。ゲーマーにとって重要なゲームHDRiは,明るさを少し抑えつつ,暗部のディティールを強調するモードだ。
また,HDRに対応していない映像コンテンツに対して,明るさやグレースケールを調節して,HDR映像のように見せる「HDRエミュレート」機能も備えている。
2つめはサウンド機能の「treVolo」(トレボロ)だ。BenQは,主に北米市場向けにtreVoloブランドでスピーカーを開発・販売しており,そこで培った技術を液晶ディスプレイに盛り込んだそうだ。
treVoloでは,音声データを圧縮するときに,損失しやすい高音部分を復元する「True Sound」技術を利用する。
そのほかにも,内蔵スピーカーに表面積の大きなスピーカーコーンを採用し,さらにデュアルボイスコイルとデュアルマグネット構造を採用することで,低音域の音質を改善したという。
また,「ゲーム」「シネマ」「ポップ/ライブ」という3種類のサウンドプロファイルを用意しており,用途に合わせて選択できる。
EX2710とEX2510では,ゲーム向け機能として,画面の明るさを調整する「Light Tuner」が新たに加わった。Light Tunerは,画面の明暗をー10〜+10の20段階で設定できる。既存製品に搭載する「Black eQualizer」機能は,暗い部分の視認性を高めるものだったが,Light Tunerでは,昼の砂漠といったまぶしすぎる場面で,画面の明るさを抑えるといった調整を行えるのが大きな違いであるそうだ。
なお,MOBIUZブランドのディスプレイは,ZOWIEブランドの製品に搭載する残像低減技術「DyAc(Dynamic Accuracy)」に対応しないとのことだった。
ZOWIEブランドの新型ディスプレイは10月に発表
また,説明会では,ZOWIEブランドの新型ディスプレイを10月8日に発表することが予告された。垂直最大リフレッシュレート240Hz表示対応の24.5インチモデル「XL2546K」と,144Hz表示対応の24インチモデル「XL2411K」をラインナップしており,いずれも筐体デザインを刷新するのに加えて,新しいOSDメニューを採用するそうだ。
BenQのEX2710製品情報ページ
BenQのEX2510製品情報ページ
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