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地球最強のカニを決める「カニノケンカ -Fight Crab-」のプレイレポートをお届け。その遊び応えや,いカニ?
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印刷2020/06/27 12:49

プレイレポート

地球最強のカニを決める「カニノケンカ -Fight Crab-」のプレイレポートをお届け。その遊び応えや,いカニ?

 本日(2020年6月27日)より2日間の予定で開催されている日本最大級のインディーズゲームイベント,BitSummit。今年は時節柄,オンラインイベントの「BitSummit Gaiden」となったが,例年以上に数多くの作品が発表,出展されている。
 その1つであるカラッパゲームス(Nussoft)のPC/Nintendo Switch向けソフト「カニノケンカ -Fight Crab-」のデモ版をプレイできたので,そのレポートをお届けしたい。

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「カニノケンカ -Fight Crab-」公式サイト

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 マスティフとカラッパゲームスは本日,3D格闘アクション「カニノケンカ -Fight Crab-」Switch版を,2020年8月20日に発売すると発表した。物理演算に基づいて動くカニを操作してカニと戦う本作。Steam版の7月30日リリースも決定し,Switch版とSteam版とのクロスプレイにも対応するという。

[2020/06/17 12:19]

 画面を見ればすぐに分かると思うが,本作は「カニ」を操作して戦う格闘アクションだ。いちおう,「カニが支配する地球で行われるチャンピオン決定戦」という設定もあるのだが,基本的に甲殻類同士がケンカし,相手をハサミで叩いたり,挟んだりしてダメージを与えて,最終的に相手をひっくり返したほうが勝つというシンプルなゲームだ。

プロレスのように,相手をひっくり返して3カウント取れば勝利。ダメージが蓄積するほどひっくり返りやすくなり,起き上がりにくくなる
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相手をハサミで掴み,ダメージを与えることもできる。エフェクトはかなり痛そう
画像集#003のサムネイル/地球最強のカニを決める「カニノケンカ -Fight Crab-」のプレイレポートをお届け。その遊び応えや,いカニ?

 物理演算に基づいた処理が行われており,カニ同士の位置関係,重さ,地面の形状と足の接地位置,周囲のオブジェクトとの干渉などによって生みだされていくカニの挙動がリアルで,エキサイティングだ。水中で戦っているようなフワリとした操作感だが,カニを操作している以上,むしろしっくりくるものがある。
 もちろん,物理演算による動きは攻撃の成否にも大きな影響をおよぼす。ハサミを大きく振りかぶって重い一撃を与えたり,攻撃前にハサミの位置を調整し,相手のガードの隙を突く正確な一撃を繰り出したりなど,複雑な攻防が楽しめる。

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縦横無尽の位置取りと攻防がアツイ
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クリンチらしきこともできる

 地上を支配するほどの知性を持つらしきカニだけに,本作ではハンマーや手裏剣などの武器の使用も可能だ。カニ達が武器を持つ絵ヅラはなんともシュールで面白いが,同時に,全身を精一杯に使って身の丈ほどもある武器を振り回すカニの姿は健気にも感じられる。

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左右のステイックが各腕に対応しており,上に操作するとハサミを振り上げる。そこから振り下ろすように攻撃をする場合もあれば,単に相手の高い位置を攻撃する場合もある。思うように制御するには慣れが必要だ
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スティックを横に操作すると,腕を横に開く。ハンマーなど,勢いをつける必要のある武器には必須のアクション

順調に勝ち進んでいったところ,リボルバーを手にしたロブスターが登場。飛び道具とは卑怯!
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 プレイヤーが操作するキャラクターとしてカニを選んだ着眼点は見事で,大自然の中で進化を続けてきたカニ達の力強く,流麗で,美しいフォルムはいくらでも眺めていられる。
 また,腕の長いカニは長いリーチ,足がしっかりしたカニはスピード型,そして,体格がしっかりしたカニはパワー型など,見た目の印象を反映させたような個性付けも楽しいポイントだ。

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 ネットワークを利用した対戦や,キャンペーンモードでお金を稼ぎ,新しいカニや武器を買い集める要素など,長く遊び込める仕組みをしっかり備えている。登場するカニは24種類,武器は48種類。武器は左右のハサミにそれぞれ装備できるため(両手持ちの武器もある),カスタマイズ性も高い。
 リーチの長いカニに,長柄の武器を持たせてアウトレンジ攻撃を狙ったり,素早いカニで相手の懐に潜り込んでナイフで切り刻んだりと,思いついた戦術をどんどん試すことができる。

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 武器の種類も,現代風のナイフやリボルバー,中世の騎士を思わせるメイスやクレイモア,攻撃だけでなく高速移動にも活用できるジェット,騎乗できるアザラシ(!)などがあるので,誰でもお気に入りの武器を見つけられるはずだ。

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 また,見逃せない要素として,「VRoidHub」(3Dキャラクターのための投稿・共有プラットフォーム)と「VRM」(VRアプリケーション向けの人型3Dモデルを扱うファイルフォーマット)への対応が挙げられる。これにより,カニにオリジナルアバターを乗せて戦うことができ,アバターでチャットを楽しんでいるコミュニテイやVtuber界隈でも人気の作品になるかもしれない。

 さらに,画面分割での対戦や協力プレイも可能で,友人や家族で遊ぶのにもピッタリだろう。ガチゲーマーから子ども達まで,幅広いプレイヤーが楽しめ,勝っても負けても笑顔になってしまう。そんなコミュニケーションツールとしても活用できそうだ。
 正式リリース後,さらに多くの人がプレイすることにより,カニ同士の攻防の奥深さが次第に判明していくことだろう。

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 ちなみに,本作で使用されている楽曲は1990年代のアーケードゲームを思わせるノリで,ギターのイカしたリフや泣きのソロがじつにいい感じ。そんな曲と脱力するような歌詞とのギャップも,筆者は大好きだ。

 では最後に,本作の作者Nusso氏へのメールインタビューを掲載して,本稿を締めくくりたい。空手経験者で「龍が如く」の開発チームに所属していたというNusso氏は,果たしてどんな思いで海産物のゲームを作り続けているのだろうか?


──「カニノケンカ」を制作したきっかけを聞かせてください。

Nusso氏
 最初は前作「Ace of Seafood」のアップデートを考えていたのですが,シューティングゲームだと新たな海産物を追加しても,「数多くある海産物の身体的な特徴をゲームに反映できないのでは」「ガワ替えとパラメータ調整に過ぎないのでは」という恐れを抱き,より海産物の身体に肉薄するゲームシステムを模索しました。その結果,できたのが「カニノケンカ」です。

──開発期間はどれくらいかかりましたか。

Nusso氏
 1か月ぐらいで作ったプロトタイプを2017年の夏コミに出して,アーリーアクセス版の公開が2019年夏ですから,合計3年ぐらいです。

──カラッパゲームスは,「カニノケンカ」以前にも,「NEO AQUARIUM」「Ace of Seafood」といったゲームを作っています。海産物をモチーフにしたゲームをひたすら制作する理由はなんでしょう。

Nusso氏
 もはや成り行きですが……。やはりいろいろな種類の生物がいて,見た目が面白く,現物も手に入るため,作っていて楽しいという理由が大きいですね。

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──開発で苦労した部分や,こだわったポイントはありますか。

Nusso氏
 すべてのカニをその体格どおりに作るところですね。
 最近の対戦ゲームは,見た目はカスタマイズできるけど,キャラ自体の性能は共通といったものが多いんですが,このゲームではカニの形状や関節構造,大きさ,重さなど,実在のカニをベースに一体一体ユニークなものとして作っています。もちろん,実在のカニの大きさに忠実に従うと,種類によってはサイズ差がありすぎて勝負にならない場合もあるので,ゲーム的なバランスとの調整が難しい部分でした。

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──今後,題材として扱いたい海産物や作りたいゲームはありますか。

Nusso氏
 「Ace of Seafood」も「カニノケンカ」もどちらかというと“海産物になる体験”を重視した作品なので,“海産物を観る”ゲームも作ってみたいですね。「カニノケンカ」で海産物の制御ノウハウが溜まったということもありますし。もちろん,アクアリウムゲームにするつもりはありませんが。

「カニノケンカ -Fight Crab-」公式サイト

「BitSummit Gaiden」公式サイト

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