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Intelが提唱する次世代ノートPC「Project Athena」は,優れた「体験」が可能なノートPCを目指す
このイベントは,四半期ごとにIntelおよびインテルの取り組みを紹介するもので,今回はノートPC向け「第10世代Coreプロセッサ」と,Intelが提唱する次世代ノートPC規格である「Project Athena」(プロジェクトアテネ)が話題の中心となった。
2019年8月に最初の製品発表となった,ノートPC向けの第10世代Coreプロセッサは,10nm製造プロセスを用いる開発コードネーム「Ice Lake」と,14nm製造プロセスによる開発コードネーム「Comet Lake」の2種類をラインナップしている。
いずれも薄型ノートPCを対象とするCPUなのだが,注目すべきはIce Lakeだ。新開発のマイクロアーキテクチャである「Sunny Cove」を採用するほか,機械学習向けの命令セット「Intel Deep Learning Boost」に対応して,画像のアップスケーリングやノイズ除去といった処理で高い性能を発揮するという。
また,第11世代の統合型グラフィックス機能(以下,iGPU)も目玉に据えている。Intelでは,バリバリのゲーマー向けノートPCではなく,ゲームやコンテンツ制作といった用途に対応できる高性能な薄型ノートPCへの搭載を見込んでいる。
一方のComet Lakeは,製造プロセスやiGPUこそは,第8世代Coreプロセッサと変わらないのだが,最大6コア12スレッド対応モデルをラインナップしているように,マルチタスクによる生産性が求められる用途を指向しているという。
ユーザーニーズをベースとしたProject Athena
Project Athenaは,Intelが次世代のモバイルノートPCに向けて仕様を策定したもので,2019年5月に規格のバージョン1.0を公開した。Intelは,これまでも「Centrino」や「U
ただ,CentrinoやUltrabookは,「無線LANモジュール」や「薄型筐体」といったハードウェアの要件が重要だったが,Project Athenaでは,ハードウェアの要件に加えて,ユーザーのニーズを基にして定められた指標である「KEI」(Key Experience Indicators,体験指標)を満たすことが求められるそうだ。KEIとして,以下の項目が定められている。
- 1秒以内のスリープ復帰
- 電源接続時とバッテリー駆動時で変わらない応答性
- PCに保存した動画再生時で16時間以上,Webブラウジング時で9時間以上の駆動時間を実現したうえで,4時間駆動できるだけのバッテリー充電を30分以内に行う
安生氏によると,とくにバッテリーの指標は実現までのハードルが高く,上海と台湾,カルフォルニアに設立したオープンラボにて,PCのコンポーネントを提供するデバイスメーカーと,消費電力の最適化に取り組んでいるという。
KEIを満たした製品に対しては,「Engineered for Mobile P
Intelは,Project Athenaの推進に向けて,オープンラボの設立だけでなく,KEIを満たしているか検証するための評価ツールの提供や,PCメーカーや製造メーカー,デバイスメーカーを対象としたワークショップの開催といった取り組みを行っているという。
Project Athenaは,モバイルノートPCに特化したもので,ゲーマー向け製品が認証を受けることは当面なさそうに思われるが,Ultrabookが普及した後で,ゲーマー向けノートPCの薄型化が進んだように,P
Intel日本語公式Webサイト
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第10世代Core(Ice Lake,Comet Lake)
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