プレイレポート
「Apex Legends」新シーズン”ショックウェーブ”は8月7日開始。PC版のエイムアシスト調整や新マップなどのアップデート内容を紹介
今回のアップデートでは,新マップ「E-DISTRICT」の追加をはじめ,一部のレジェンドクラスのパッシブ変更,P2020とモザンビークのアキンボ(2丁拳銃)実装,新たな武器アタッチメントの追加,PC版のエイムアシスト調整,各種バランス調整などが予定されている。新レジェンドの登場こそないものの,その環境は大幅に変わるはずだ。
2024年8月7日2:00(日本時間)のシーズン開始に先がけて,メディアやインフルエンサー向けの開発者セッション,新シーズンの先行テストプレイが行われた。4Gamerも参加してきたので,そこで得られた情報を紹介しよう。
なお,本稿に記載している情報は「執筆時点におけるアップデート予定」であり,正式に実装されるアップデートとは内容が異なる可能性があることに留意してほしい。
「Apex Legends」公式サイト
シーズン22のバトルパス
開発者セッションの冒頭,ゲームディレクターのSteve Ferreira氏より「シーズン22のバトルパス」について説明が行われた。
「Apex Legends」,バトルパスの仕様変更について一部内容を撤回。これまで通りApexコインで有償バトルパスを購入可能に
Electronic Artsがサービス中のバトルロイヤルFPS「Apex Legends」公式Xは,以前発表したバトルパスの仕様変更について,一部内容を撤回する発表をした。シーズン22のスプリット2から,これまで通りApexコインでプレミアムバトルパスを購入できる。
すでに公式発表も行われているが,バトルパスの仕様変更が予定されている。その詳細は関連記事を参照してほしいが,Steve Ferreira氏は「本作の運営にはプレイヤーとのコミュニケーションが欠かせない」「ベテランやビギナーにかかわらず,価値あるプレイを提供する」といった指針を示し,チーター対策,サーバーの安定化,マッチメイキングなどの「プレイヤーが楽しくプレイできる環境作り」に引き続き取り組んでいくと述べた。
シーズン21の振り返り
デザインディレクターのEvan Nikolich氏は,シーズン21“アップヒーバル”を振り返った。氏は「プレイヤーを飽きさせないシーズンにできたと思う」と前置きしたうえで,レジェンド「オルター」や期間限定モードなどでプレイヤーに新たな体験を提供しつつ,開発側でも非常に大きな学びを得られたと語っている。
新マップ「E-District」
近未来都市を連想させるサイバーパンクな雰囲気が特徴の新マップ「E-District」を解説してくれたのは,ワールドディレクターのEd Agostini氏だ。6番目のマップについて「開発経験の集大成」としたうえで,縦にも横にも撃ち合うことができ,従来のマップの中で「最も高密度に建築物が配置されている」と語った。
全体的には近未来の多文化都市をモチーフとしつつ,日本の東京・渋谷をイメージしたランドマークも配置されているとのこと。ゲーム内では日本語のオブジェクトも多く見られた。
昨今ではこれに限らず,さまざまなシューター作品に日本をモチーフにしたマップが追加されているが,海外デベロッパのあいだである種のブームになっているのだろうか。
また,新たなマップ内ギミックとして「ランチャー」(名称は便宜上のもの)が導入される。これは2種類あり,ストームポイントに配置されているような水平方向への移動ができるものに加え,ジャンプパッドのように垂直へ移動できるものが登場する。強襲,離脱,位置取りなど,さまざまな活用方法が考えられそうだ。
ストーリーにも大きく関わってくるマップらしく,今後の展開に期待したい。
新たなゲームシステム
アソシエイトデザインディレクターのJosh Mohan氏からは,ゲームデザイン面の変更が伝えられた。その1つが,新たなリスポーンシステム「リバイバル」だ。これはキルをされてデスボックスになった場合,一定時間後(リング段階で変動)にチームメイトの近く上空でリスポーンするというものだ(リング4終了時にリスポーン不可になる)。
なお,チームメイトが敵プレイヤーをノックダウンするとタイマーが短縮される。また,リバイバルは特定のゲームモードのみ利用可能であり,ランクモードには適用されない。
さらに戦闘中,敵のヘルスバーが表示されるようになる。これはオプションでオン/オフが選べるとのこと。
デスボックスのレイアウトにも変更が加えられ,プレイヤーがより早く戦闘に復帰できるようになるようだ。
BIN(サプライボックス)にも変更があり,レアなアイテムが出現する「レジェンダリーBIN」,開封まで時間がかかるがフルキットなどの強力な武器が出現する「ミシックBIN」が新たに実装される。
PC版限定のエイムアシスト調整
コミュニティから多くのフィードバックを受け,検討を重ねた結果,PC版ロビー限定(PC版ロビーに参加しているコンシューマ版プレイヤーを含む。コンシューマ版ロビーでは一切の影響を受けない)で,コントローラ(ゲームパッド)を用いた際のエイムアシストが現在より25%弱体化される。
なお,今後も状況の注視を続け,必要であればさらにアップデートを行うとしている。
「AKIMBO」(アキンボ/2丁拳銃)の実装
P2020,モザンビークにアキンボ(2丁拳銃)が実装される。利用方法はそれぞれの武器を2つ拾えばいいというシンプルなもので,特別なアタッチメントなどを必要としない。残念ながら「アキンボ・ウィングマン」は実装されない(さすがに強力すぎるのだろう)。
威力はそのままに2丁拳銃となり,しかもトリガーを連打しなくてもフルオートで射撃してくれる仕様だ。ヒップファイア限定になるものの,ちょっと距離が離れたくらいでは影響がないほどの高い命中精度を持つ。
ハンマーポイント弾やマガジン,ボルトなどのアタッチメントも反映されるので,かなり強い。スリングで保持できるバリスティック,ショットガンとのシナジーが高いマッドマギーには,とくに効果的な組み合わせになるだろう。
そのため,今回の先行テストプレイではほぼ全員,P2020またはモザンビークを持っているという珍しい光景が見られた。リードゲームデザイナーのEric Canavese氏は「アキンボはずっと実装したかったコンテンツの1つ」とニッコニコで語っていたので,シーズン開幕のお祭り騒ぎ的な狙いもあるのだろう。
LMG(ライトマシンガン)全般の調整
ダメージの高いサブマシンガン,安定して使いやすいアサルトライフルに対して不十分だったということで,LMG(ライトマシンガン)全般の調整が施される。
また,LMG限定で装着可能な「ガンシールドジェネレーター」ホップアップが追加となり,これを装着した状態のLMGでADS(エイムダウンサイト)をすると,最大40ダメージを吸収するシールドが展開される。耐久値を超えるダメージを受けたら,そのままアーマーやHPにダメージが入る仕組みだ。
ジブラルタルのガンシールドと似た仕様で,シールドが破壊されても一定時間後にリチャージされて再び展開できる。なお,ジブラルタルのみ特殊な仕様になり,双方を併用した場合の合計シールド値は70だ。
武器バランスの調整
非常に強力な武器の1つであるショットガンだが,ダメージに一貫性がないという問題の改善に取り組むという。具体的にはマスティフ,ピースキーパーのペレット数が削減され,その代わりに1ペレットあたりのダメージが増加する。また,ピースキーパーのペレットの拡散パターンが変更されている。
このほかにも,武器全般のアップデートを予定しているとのことで,弾薬スタック数(所持数)の変更が行われる。余談だが,R-99は大幅な強化を施したうえでケアパッケージ武器になるようだ。
レジェンドのアップデート
トッププレイヤーだけでなく,より幅広いプレイヤーに楽しんでもらうため,リコンクラスとコントローラークラスを対象にアップデートが施される。
リコンは「調査ビーコンのクールダウン短縮。半径500m以内の敵を探知する効果に変更」といったビーコン関連の調整のほか,ADS時に一定範囲内の敵を強調表示するパッシブ「スレッドビジョン」が追加される。
効果としてはデジタルスレッド系スコープに近いが,スモークやガス,フェロバリケードなどに遮られると強調表示はできない。また,武器に装着しているスコープによって,強調表示する範囲が変動する(最も範囲が広いスナイパー系スコープの場合,約300m程度まで)。
一方,コントローラーは設置したトラップなどのアビリティを離れていても回収できるようになり(約70〜75m),「ゾーンオーバーチャージ」なるパッシブも追加された。これはアーマーに追加ボーナスを得られる能力のようだが,テストプレイでは発動条件がイマイチつかめなかった。パッチノートの解説に期待したい。
新規プレイヤー用のコンテンツを用意
アソシエイトデザインディレクターのChris“C4”Cleroux氏より,新規プレイヤー向けの対応が説明された。シーズン22以降にアカウントを作成した新規プレイヤー用のコンテンツとして,「ウェルカムパス」「ウェルカムチャレンジ」が実装される。チャレンジをクリアしていくと,本作の基本的な動きを学びながらリワードが獲得できるというものだ。
開発者セッションでは「長年のサービスが行われていることもあり,新規プレイヤーが圧倒されることも多いのでは」という質問もあったが,こうした側面は開発側も重要な課題として認識し,今後も継続して取り組むそうだ。新規プレイヤーだけでなく,復帰プレイヤーへの対応も同様とのこと。
「BOT ROYALE」導入。BOT戦で慣らし運転を
全プレイヤーがアクセス可能なコンテンツとして,出現する敵がBOTのみになる「BOT ROYALE」が実装される。ビギナーが対人戦の前に使うもよし,慣らし運転にもよし,復帰プレイヤーが動きを思い出すことに使ってもよし。幅広い使いみちがありそうだ。
なお,BOT ROYALEでは通常プレイにおける各種リワードは得られない。その点は注意しよう。
次なるIPコラボレーションも?
Q&Aから気になるやりとりをピックアップ
さて,ここからはQ&Aセッションの中から,気になるやりとりをピックアップしてお届けしよう。
──先日の「FINAL FANTASY VII REBIRTH」コラボイベントは素晴らしい結果だったと思います。今後も大型IPとのコラボレーションは行われるのでしょうか。
Steve Ferreira氏(ゲームディレクター):
本当に素晴らしいコラボレーションでした。今後のベンチマークになったと言っても過言ではありません。大きなインパクト,楽しいゲームプレイ体験を提供するうえで,今後もパートナーシップは考えていきます。
ここで何かを発表できるわけではありませんが,少なくとも我々にとって「FINAL FANTASY VII REBIRTH」は本当に素晴らしいパートナーであったことは明言しておきましょう。
──チャージライフルを以前の仕様(ヒットスキャン)に戻すことは検討していますか。
Eric Canavese氏(リードゲームデザイナー):
それはないです(笑)。なぜなら,本作はプロジェクタイル(弾速が有限)ベースで制作されているが,旧バージョンのチャージライフルは環境に適合していませんでしたからね。ヒットスキャン武器はホットでスパイシーな選択肢ですが,チャージライフルがヒットスキャン武器に戻ることはないでしょう。
──コンテンツの追加や削除は,どのような基準で判断しているのでしょうか。
Evan Nikolich氏(デザインディレクター):
プレイヤーの皆さんが何を望んでいるか,そのためにはどのようなコンテンツが必要かという点です。そのために大規模な変更をしたこともありますし,常にフレッシュな体験を提供できるように心がけています。
──ランクリワードにダイブ軌道を復活させる予定はありますか。
Chris“C4”Cleroux氏(アソシエイトデザインディレクター):
答えは「NO」です。ダイブ軌道のプレイヤーが降下した瞬間,“狩り”のようにほかのプレイヤーが一斉に飛び出すような光景は望ましいものではありません。シーズン22では実装されませんが,新たなランクリワードは検討していますし,これが形になれば皆さんに共有したいと考えています。
──レジェンドトークンの新たな使いみちはありませんか。
Steve Ferreira氏(ゲームディレクター):
今回は実装されませんが,今後のシーズンでは新たな使用方法を実装することを検討しています。
アップデートの詳細はパッチノートを参照してほしいが,環境が大幅に変わるであろう雰囲気は伝わったと思う。バトロワFPS界の大御所感が漂う「Apex Legends」だが,現役プレイヤーも新規プレイヤーも,そして復帰プレイヤーにもうれしいシーズンになることを期待したい。
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(C)2019 Electronic Arts Inc.
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