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テキサスホールデムが題材のアーケードゲーム「ポーカースタジアム」体験会レポート。駆け引きに特化したゲーム内容をプロデューサーに聞いた
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印刷2018/11/03 00:00

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テキサスホールデムが題材のアーケードゲーム「ポーカースタジアム」体験会レポート。駆け引きに特化したゲーム内容をプロデューサーに聞いた

 2018年11月1日,バンダイナムコ未来研究所にて,同社の新作アーケードゲーム「ポーカースタジアム」のメディア向け体験会が行なわれた。
 同日に公式サイトが公開され,その存在が明らかになった本作。本稿では,そのロケテスト版をプレイしたインプレッションと,プロデューサー・伊藤正吾氏のインタビューをお届けする

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「ポーカースタジアム」公式サイト


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 バンダイナムコアミューズメントは,新作アーケードゲーム「ポーカースタジアム」2019年春に稼働すると発表した。本作は2枚の手札と5枚の共有カードで役を作り,他プレイヤーと心理戦を繰り広げる「テキサスホールデム」を題材としたネット対戦ゲーム。ロケテストが東京・大阪で11月10日にスタートする。

[2018/11/02 15:39]


専用筐体でリッチに楽しむテキサスホールデム・ポーカー


 「ポーカースタジアム」でまず目を引くのが,このゲームのために設計されたという専用筐体だ。上下2画面のモニターで構成されており,上画面には対戦相手のキャラクターや,場に提示された共有カードが,下画面には自分の手札2枚とチップが表示される。なお,下画面はタッチモニターになっているため,手札を確認するためにカードをめくる,チップを払うといった動きは実際に手を動して行うことになる。本物のポーカーと同じようなプレイ感覚を味わえるというわけだ。

「ポーカースタジアム」の筐体。上画面は32インチのモニター,下画面には27インチのタッチモニターが採用されている
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上部モニターには自分以外のプレイヤーのキャラクターと,共通カードが表示される
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下画面のタッチモニターで行なった行動とキャラクターの動きはリンクしている。プレイヤーがカードをめくって確認すると,キャラクターも同じように動き,画面越しの対戦相手にも「カードをめくった」ことが伝わる仕組み
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下画面のタッチモニターを使えば,チャットやエモートで自分のキャラクターにリアクションを取らせることも可能だ
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長時間のゲームプレイを想定して,筐体の前部はアームレストが用意されている。USBでの充電機能や,イヤホンジャックも標準装備
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 ゲーム内容は,世界的にメジャーなポーカーのルール,テキサスホールデムをそっくりそのまま再現したというシンプルな作り。キャラクターに性能差,固有の特殊能力といったものは存在しないので,勝敗を分けるのはあくまでプレイヤー自身の腕だ。

 これだけ聞くとかなり地味なゲームだと思う人も多いかもしれないが,「プレイヤー全員に見える共有カード5枚の存在」「自分以外の5人が勝負を降りれば勝ち」といったテキサスホールデムのルールによって発生する読みあいは,かなりスリリングなものになっている。
 筆者のような「ポーカーの役の優劣ぐらいはぼんやり知っている」レベルのプレイヤーでもこういった駆け引きはすぐに理解できたので,手軽になんらかの対人戦を遊びたいといった人にはうってつけのタイトルだろう。
 興味を持った人は,「ポーカースタジアム」の公式サイトに用意されたルール動画でテキサスホールデムについて予習し,ぜひ11月10日から東京,大阪で開催されるロケテストに足を運んでみてほしい。



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<ロケーションテスト概要>
◆開催期間:2018年11月10日(土)〜2018年11月18日(日)

◆開催場所:
ラウンドワン池袋店 4F(〒170-0013 東京都豊島区東池袋一丁目14番1号 池袋スクエア)
namco 梅田店 3F(〒530-0018 大阪府大阪市北区小松原町 3-3 OSビル 1〜3F)

◆開催時間:
ラウンドワン池袋店 10:00〜24:50
namco 梅田店 10:00〜25:00


「ポーカースタジアム」プロデューサー,伊藤正吾氏インタビュー


伊藤正吾プロデューサー
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4Gamer:
 まずはポーカーを題材にしたゲームを展開しようと思った理由を教えてください。

伊藤正吾氏(以下,伊藤氏):
 自分自身がポーカーを面白いゲームだと思っているということですね。企画を起ち上げたときにちょうど,カジノ法案の話が盛んになっていたり,マインドスポーツやeスポーツといった視点からゲームが注目されていたりしたという側面もありますが,一番はやはり面白いゲームだからです。
 これだけ面白いゲームなのに,まだ日本ではあまり認知されていないのがすごくもったいないですし,逆にそこがチャンスじゃないかなと思い,「ポーカースタジアム」の企画をスタートさせました。

4Gamer:
 アーケードで展開しようと思ったのはなぜですか。

伊藤氏:
 アーケードでやろうと思った理由は,ポーカーのゲーム展開とアーケードゲームとの相性の良さです。短いサイクルのゲームをくり返して飽きずに何度も遊べますし,急に大勝負の盛り上がりが来ることもあります。
 あとは本作のキャッチコピーにもなっている「欺け,見破れ」に代表される心理戦の部分が,アーケードゲームに向いているのではないかと思い,開発を進めてきた形です。

4Gamer:
 完全新規のタイトル,しかも専用筐体の採用というのはなかなか思い切った判断だと思うのですが,そのあたりの仕様はすんなり決まりましたか。

伊藤氏:
 テキサスホールデムのポーカーをどうアーケードゲームとして形にするかを考えたときに,「タッチパネルを使った2画面のゲーム」というアイデアが早い段階で浮かびました。そこは最初から終始ブレなかったですね。逆にそれが許されるぐらいには,社内で企画が認められているのではないかなと思います(笑)。

4Gamer:
 キャラクターに能力差や,特殊能力をつけることは考えませんでしたか。

伊藤氏:
 純粋に「ポーカーのシンプルな心理戦を楽しんでもらいたい」という思いから開発がスタートしたタイトルなので,キャラの性能差については考えませんでした。
 ただ,ポーカーテーブルを囲む人はいろいろな考えを持っていて,いろいろなリアクションを見せる……というところは欲しかったので,キャラクターを複数用意して,カスタマイズも可能にしました。

キャラクターのカスタマイズに使えるカラーやアイテムは,製品版の稼働時にはもちろん,サービス開始後にも追加を計画しているとのこと
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4Gamer:
 テーブルゲームが題材のアーケードゲームといえば,麻雀系のタイトルが強いと思うのですが,ターゲットの年齢層は,麻雀系よりは少し低いイメージですか。

伊藤氏:
 はい。20〜30代ぐらいの方をメインターゲットと想定していて,新しい対戦ビデオゲームという形でポーカーを楽しんでもらいたいと思っています。
 なのでゲーム全体の雰囲気も「カジノ」「ギャンブル」というよりは,「競技」「マインドスポーツ」という色に寄せて,その層にフックするようなデザインのキャラクターを用意しました。

4Gamer:
 メダルゲームにしなかったのも対戦ゲームである,という点を押し出したかったところにつながってくるのでしょうか。無限にチップが持てたらポーカーの試合とは違う駆け引きが生まれそうですし。

伊藤氏:
 そうですね。今回は平等な勝負ができて,駆け引きが楽しめるという対戦ゲームが作りたかったので。2万点で勝ち抜けになるというルールも,そこから生まれた仕様といえます。
 持てるチップに制限がないと,朝からずっと遊んでいる人と,夕方に入ってきた人の間に差が生じてしまう恐れがあって,それは良くないと思うんです。なのでチップ上限を2万までにして,その中で勝負を楽しんでもらうようにしました。

4Gamer:
 勝利条件を満たしたプレイヤーから勝ち抜けて,別のプレイヤーが卓に入るという形式はアーケードゲームとしては珍しいですね。

伊藤氏:
 そうですね。極力,人の集まったテーブルで対戦を成立させて心理戦を楽しんでもらいたいという思いがあります。

4Gamer:
 6人1セットの対戦だと,どうしてもCPUが入る場も出てくると思うのですが,その時のCPUの強さはプレイヤーのランクによって変わることはあるのでしょうか。

伊藤氏:
 プレイヤーの実力を見て,CPUの強さが変わることはありません。基本はポーカーの戦略的に正しい行動を取ろうとします。その中でCPUのタイプによってクセが出るようにしています。

4Gamer:
 製品版で稼働した際は6人対戦の成立を優先して,ある程度ランクが離れたマッチングも発生するようにする予定でしょうか。

伊藤氏:
 マッチングの仕様やランクが格上のプレイヤーに勝った際のボーナスについては,まだ決まっているわけではないのでお答えできませんが,対人戦が成立することを優先する,という点は重視したいと思っています。

4Gamer:
 実際のポーカーの大会は,海外だとサッカー選手が参加して好成績を収めるなど,いろいろな層のプレイヤーが同じ条件で戦っているイメージがあります。「ポーカースタジアム」のランクマッチも,そんな雰囲気をイメージすればいいのでしょうか。

伊藤氏:
 そうかもしれませんね。ポーカーの大会は海外でも日本でも,予選に関しては基本的には誰でも自由に参加できますから。ただ「ポーカースタジアム」は勝率やランクポイントといったものが数値としてあるので,実際のポーカーよりも明確に腕前の差がわかりやすく明示されるかもしれないです。

現状で予定されているランク分けのイメージ。10ランク区切りでD〜Sのリーグが用意されている
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伊藤氏:
 ポーカーは「手札の強さで勝負が決まる運の要素が強いゲーム」というイメージが強いかもしれないですが,テキサスホールデムは,勝利に必要な運とスキルのバランスが絶妙で,手札が良いだけでは勝ち続けられないんですよ。弱いカードでいかに勝っていくか,そういったテキサスホールデムのならではの駆け引きで醍醐味を感じてもらえればと思います。

4Gamer:
 1戦あたりのプレイ時間はどれぐらいを想定されていますか。今回遊ばせてもらったものだと,現行のアーケードゲームとしては1試合がかなり長めかなと思ったのですが。

伊藤氏:
 プレイ時間に関してはバラつきが出ると思っています。極論をいえば,このゲームは最初にオールインして負けると終わってしまうゲームなんですよね。ただ,慎重に降りるゲームを考えながら進めていけば長く遊べます。ここはロケテストでの結果も踏まえつつ,PP()や持ち時間も含めて,製品版まで調整していくつもりです。

※「ポーカースタジアム」は100円を投入後,プレイポイント(PP)を購入して遊ぶ料金形態

4Gamer:
 最後に「ポーカースタジアム」に興味を持っている読者へのメッセージをお願いします。

伊藤氏:
 アーケードゲームで対人戦を楽しむためには,対戦相手との実力や経験の差を埋めるべく練習の積み重ねが必要だと思います。一方「ポーカースタジアム」は反射神経や操作スキルといった点で差がつくゲームではないので,基本的にはポーカーのルールと駆け引きさえ分かってもらえれば,すぐに遊べるはずです。
 これまでゲームセンターになかったような対戦ゲームとして,1つの選択肢になれればと思っています。ぜひ遊んでみてください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

「ポーカースタジアム」公式サイト

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