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印刷2019/09/13 16:42

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[TGS 2019]1年ぶりに見たポータブルゲームPC「SMACH Z」でMHWを遊ぶ。開発は進んでいるが,果たして2020年Q1に発売となるか?

 東京ゲームショウ2018(以下,TGS 2018)でモックアップを披露して,話題となった「SMACH Z」だが,東京ゲームショウ2019(以下,TGS 2019)でもブースを出展して,SMACH Zの実機でゲームをプレイできる。本稿ではSMACH Zの試遊レポートをお送りする。

SMACH Z
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8ホール奥にSMACHのブースがある
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 SMACH Zは,スペインのベンチャー企業「SMACH」が開発するポータブルゲームPCだ。SoC(System-on-a-Chip)に「Ryzen Embedded V1605B」に採用する。DDR4 SO-DIMMモジュールとM.2 Type 2242仕様のSSDモジュールのみならず,タッチパッドやマザーボードまでもユーザー側で交換可能という構想を打ち出している。

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 「Ryzen」APU搭載のポータブルゲームPC「SMACH Z」が東京ゲームショウにやってきた! というわけで,4Gamerでは開発元にハードウェアのコンセプトや今後についていろいろ聞いてみたのだが,想像を超える回答が得られた。今回は実機写真ともども,入手した情報をお伝えしたい。

[2018/09/21 00:00]
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 E3 2019会場のカプコンブース近くに,携帯ゲーム機で「MONSTER HUNTER: WORLD」をプレイしている人を見つけた西川善司は,謎のゲーム機についてあれこれと話を聞いてきた。TGS 2018でも紹介されていた「SMACH Z」が,ついに実動機として公開されたのだ。プレイムービーを交えて,その実態をお伝えしたい。

[2019/06/22 00:00]


1年前よりも明らかに完成度が上がり,細かな改良も施されている


 約1年振りのSMACH Zからは,順調に仕上げてきたという印象を受けた。1年前は筐体ができている程度で,慎重に扱わないと,さまざまなパーツが落ちてしまいそうだったが,今回はそうした不安はなさそうだ。

6インチサイズのディスプレイを搭載した筐体に,ハイスペックなパーツが収められていると思うと,やはりワクワクする。リング状の発光にもキュンキュンしてしまう
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 デザインに大きな変更はないが,背面が微妙に変化したようで,持ちやすくなっている。操作系は,左右にあるタッチパッドにLEDモジュールが組み込まれたこと以外,とくに変わらず。実物の展示はなかったのだが,タッチパッドも交換が可能になっており,矢印キーデザインや,4ボタンデザインのものが用意されるという。

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本体の左部。タッチパットとアナログステックがあるほか,タッチパッド上で点灯するのが,バッテリー残量を示すインジケーター兼切換ボタンだ。PlatStation4でいうところのPSボタン的な扱いだが,機能はユーザーが自由に割り振れる
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ゲームパッドの右部。タッチパッドとA/B/X/Yボタンに加えて,タッチパッドの左横にサブボタン×2がある。ここにも好きな機能を割り振れる

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本体を持ったときの上部。ショルダーボタンとトリガーのほか,電源ボタンや,DisplayPort出力端子,USB Type-A端子,USB Micro-B端子を配置している
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底部を見ると,3.5mmミニピン端子とUSB Type-C端子を確認できた

背面中央の盛り上がった場所に,ヒートシンクおよび冷却ファンを内蔵。またグリップにある中腹部にボタンを備える
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ショルダーボタンとタッチパッドに難あり


 試遊可能なSMACH Zは,Windows 10がインストール済みだが,発売時は,Windows 10はオプション扱いとなり,標準ではLinuxベースのSMACH OSをインストールした状態で出荷するとのこと。

 SMACH Zで,MONSTER HUNTER WORLD(以下,MHW)をプレイして分かったのは,一部のボタンでは,形状がまだ確定していないのではないかということだ。
 とくに不安定だったのが,両サイドのショルダーボタンで,プレイ中にボタンを押し込むと,戻ってこないケースに数回遭遇し,その都度,簡易修理が行われた。このとき,ついでに内部構造を撮影しようと思ったのだが,E3 2019に展示されていたものとは別モノらしく,撮影NGに。
 A/B/X/Yボタンや,L2/R2トリガーは,問題なく動作しており,現状はショルダーボタンで,苦戦しているものと思われる。

ハンズオンで懸念を抱いたショルダーボタン
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 また,タッチパッドは,押し込み操作をしたときに,中途半端に押下が維持される状態になってしまった。「あれ,カメラが固定されっぱなしなんだけど?」とやや困惑している様子は,下記の動画でも分かるハズだ。


 なぜ,ショルダーボタンで問題が生じるのか,あくまで筆者の想像だが,SMACH Zの筐体サイズは,標準的な日本人の標準的な手で遊ぶには,やや大きく,ショルダーボタンを押下する場合,ボタンと指に距離があって,垂直ではなく,斜めもしくは横合いから押すことが多いからではないだろうか。
 ほかのユーザーがプレイする様子を見ていても,首を傾げたタイミングがショルダーボタンを押しているときで,押下方向もショルダーボタンに対して垂直ではなく,斜めからの入力だった。

グラフィックス設定は低めだが,確かにMHWが遊べる


 性能面に目を向けると,試遊時のグラフィックス設定は以下の写真を見ると分かるように,かなり低めで,フレームレートは,最大30fpsとなっていた。ボタンの不調で,まともに遊べてはいないのだが,移動から攻撃をしてみた限り,おおよそ30fpsに貼り付いている体感を得られた。

グラフィックス設定は低めだ
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 気になる筐体の熱は,背面に搭載する冷却機能がちゃんと働いており,背面中央の盛り上がった部分と,背面ボタンのある窪みとの中間あたりまで高温になるくらいで,ゲーム中に熱が気になることはなかった。背面に配置されたボタンを操作するために,中央部から指が離れるのも功を奏していると思われる。

背面のグリップ形状や配慮,ボタンの押しやすさは好感触だ
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パッケージはすでに完成していた
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 さて,SMACH Zの発売は,2020年第1四半期が予定されている。ちゃんとPCゲームが動いているのはすごいのだが,入力面の問題が発売までに解消できるのか,正直なところとても不安である。
 とはいえ,SMACH Zを手にすると,その不安が吹き飛ぶようなワクワク感もある。何はともあれ,SMACH Zが気になっている人は,TGS 2019で,SMACH Zとの対話に臨んでほしい。
 なお,筆者としては,2020年第1四半期の発売には間に合わず,E3 2020において改めて発売時期が発表されるような気が,とてもしている。

4Gamerブース前にあるAKRacingで記念撮影をエンジョイするところにも出くわした。画面には写っていないが,写真を撮っていたのがSMACH ZプロジェクトマネージャーOscar De La Torre氏。笑顔の人物は開発者のようだが,頑なに名前を名乗ってくれない
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SMACH公式Webサイト(英語)

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