インタビュー
[EVO Japan]支えてくれた妻や母,チームに感謝を――「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」部門優勝,kubo選手インタビュー
4Gamer:
優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちをお聞かせください。
kubo選手:
大きな大会で結果を残すことができて,妻や母に「自分はプロゲーマーなんだ」と胸を張って言えるようになったのが,なによりうれしいですね。以前から大会の賞金で妻や母に何かプレゼントをしたいと思っていたので,その夢が叶いました。
4Gamer:
プレゼント内容はもう決まっていますか。
kubo選手:
まだ決まっていませんが,本人たちに聞いて,欲しがっているものを贈りたいと思っています。
4Gamer:
kubo選手は「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」では,EVO 2019とARCREVO WORLD TOUR,2大会連続で13位に終わっていて,あと一歩で壇上に上がれないという状況が続きました。
kubo選手:
そうですね。正直,自分の実力であれば,もう少し上の成績を残せると思っていたので,苦しかったですね。それで悩んでいた時期もありました。
4Gamer:
今回,壇上に上がるだけでなく,優勝という最高の結果を残しました。何が理由だったと思いますか。
kubo選手:
「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」は2019年の11月に大型バージョンアップが入ったんですが,そのスタートダッシュの差だと思います。
4Gamer:
kubo選手と言えば,昔から攻略速度に定評があるプレイヤーです。新作タイトルが出たときやバージョンアップが入った時は,どのように攻略をしているのでしょうか。
kubo選手:
まずは,全キャラクターの技をチェックするところからスタートします。自分としては意外なんですが,こういうことを大半のプレイヤーは,面倒くさがってやらないんですよ。時間が経てば強い技や連係はほかの人も見つけるんですが,自分の場合,人よりも先にそれらを見つけているので,ほかの人が発見した時にはすでに,次の攻略に移っていることも少なくないですね。
また,格闘ゲームの攻略は強い要素だけでなく,弱みも見極めることが重要だと思っています。
4Gamer:
弱みというとどういうことでしょうか。
kubo選手:
例えば自分が使っている雪泉は,世間的には「なんでもできて,ものすごく強いキャラ」と言われているんですが,実は弱い部分もあるんですよ。強い部分に目が行きがちなんですが,弱い部分を理解すれば,弱点を補えます。そして,その弱点を見せないように立ち回れば,それこそ「なんでもできて,ものすごく強いキャラ」というイメージを相手に植え付けられます。キャラの弱点にいち早く気付くことも,スタートダッシュの重要なポイントだと思っています。
4Gamer:
続いて,決勝トーナメントの話を聞かせてください。トップ8の顔ぶれを見て,何か思うことはありましたか。
kubo選手:
正直に言うと,Winner'sサイドでトップ8に残れた段階で,Grand Finalまでは行けるだろうと思っていました。唯一負けるとしたら,Grand Finalでリセットまで持ち込まれたDora選手かなと。Dora選手は複数のキャラクターを高いレベルで使いこなすんですが,それらに対処できるか,そして対処するのにどれくらいの時間がかかるかという勝負になると思っていました。
4Gamer:
Grand Finalでは,そのDora選手に1-3で敗れ,リセットに持ち込まれました。そのときの心境はいかがでしたか。
kubo選手:
Dora選手の癖を掴みはじめていたんですが,リセット後の1試合目で手応えがなかったら厳しかったと思います。ただ,それまでの4試合で掴んだ情報を元に戦って,かなりの手応えを感じられたので,これならいけるぞ! と思いました。
4Gamer:
実際にリセット後はkubo選手が一方的に攻め立てる展開となり,3-0での勝利となりました。kubo選手といえば,昔から守りよりも攻めを重視するプレイヤーというイメージがあります。そのプレイスタイルはいつごろ確立されたのでしょう。
kubo選手:
もうかなり昔の話になるんですが,「鉄拳タッグトーナメント(1999年稼働)」の頃だと思います。当時,自分は小学生でジュリアを使って「虎身肘をガードさせてから連拳大纒崩捶」という暴れ潰し連係ばかりやって勝っていたんですよ(笑)。あの時代,フレームを理解してプレイしてる人はあまりいなかったと思うんですが,自分はその頃から,そういったセットプレイの強みがなんとなく分かっていたんでしょうね。そういったことを繰り返しているうちに,「自分から勝ちにつながるアクションを起こして,相手に選択を迫る」という能動的なプレイスタイルが身に付いたんだろうと思います。
守りについてはファジーガードで凌いだり,連係の仕組みを理解したりするのは重要だと思っているんですが,受動的な対処って,その日の調子やメンタルに影響されやすいんですよ。そういうことも踏まえると,自分はやっぱり攻めて勝つほうが好きだし,楽に感じますね。また,ほかの人が強力な崩しに対して,「見てからガードできるよ」とかよく言うんですけど,自分は「そんなわけねぇだろ」って思ったりしていますね(笑)。練習でガードできても大会で同じことができる保障はないですし,連続でガードできたとしてもたまたまなんじゃないの? って思っています。
4Gamer:
今年初めての大型大会を制したわけですが,次の目標はなにかありますか。
kubo選手:
「ARCREVO World Tour」にはもちろん出て優勝したいし,「EVO 2020」も優勝したいです。とにかく,大会で優勝したいですね。自分は,勝ちたいから格闘ゲームをやってるんで(笑)。出る大会では全部勝ちたいし,出るならそこが目標です! って感じですね。
4Gamer:
「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」以外の格闘ゲームでは何かプレイする予定はありますか。
kubo選手:
今は「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」一本ですね。何が起こるか分からないゲームでプレイしていてすごく楽しいので,当分続けていくつもりです。ただ,「グランブルーファンタジー ヴァーサス」が発売になったらいちおう触ってみようかなと思っています。
自分はプロゲーマーで,eスポーツブームもあって,「次はどの競技タイトルに手を出すのか」みたいな目で見られがちなんですが,競技とか関係なく,「家庭用で出た格闘ゲームは全部買うし,ゲーセンで見かけたゲームならとりあえず触ってみる」っていうスタンスは昔から変わってません。そこで「面白い!」と感じたら,続けてプレイしていくだけです。
4Gamer:
最後に何かメッセージがあればよろしくお願いします。
kubo選手:
よしもとゲーミングに所属してから,大きな大会で結果を出せていなかったのですが,ようやく恩返しすることができました。僕を支えてくれた妻や母,よしもとゲーミングの皆様に感謝します。まだまだ挑戦を続けていくので,応援のほどよろしくお願いいたします。
4Gamer:
今後ますますの活躍に期待しています。本日はありがとうございました。
「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」公式サイト
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