プレイレポート
「パレットパレード」先行プレイレポート。芸術が好きな人,奥深いストーリーを読みたい人にオススメの一作
ゴッホやダ・ヴィンチなどの著名な芸術家が登場する女性向け育成ゲーム「パレットパレード」(iOS / Android ※PC版は配信日未定)の配信が,いよいよ2019年9月19日に開始されます。配信に先駆けて本作をプレイする機会を得たので,ゲームシステムや世界観,ストーリーについて紹介します。どんな芸術家が登場するかを知りたい人は,こちらの記事を合わせてチェックしましょう。
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「乙女チック4Gamer」第218回:芸術家育成タイムライズゲーム「パレットパレード」を特集。ゴッホ,ミュシャ,北斎……有名芸術家が多数登場
「乙女チック4Gamer」第218回は,クレイテックワークスが今夏に配信を予定している「パレットパレード」を特集します。芸術の盛んな国を舞台にした本作は,「パレット美術館」の館長代理として,癖のある芸術家達と接していく“芸術家育成タイムライズゲーム”です。
「パレットパレード」公式サイト
※本稿で使用しているゲーム画面は,すべて開発中のものです。館長代理となって美術館を立て直そう
本作の舞台となるのは,1つの街に複数の美術館が点在するほど芸術の盛んな国にある「パレット美術館」です。かつては栄えていた「パレット美術館」ですが,今は見る影もなく閑古鳥が鳴き,館長が美術館の経営を辞めようとしていました。
そこにキュレーター(※美術館や展覧会の管理をする専門職)として訪れた主人公(プレイヤー)は,専属芸術家たちの才能と情熱に感銘し,彼らとともに美術館を立て直す決意をし,館長代理として奮闘する――というのが大まかなあらすじとなっています。
本作のゲームサイクルは,「専属契約」で集めたカード(芸術家)でデッキを組み,絵画の「制作」を行ってプレイヤーランクを上昇させつつ,カードのレベルと親密度を上げていきます。そして,ランクや親密度によって開放される「ストーリー」を読む,という流れになっています。まずは,ゲーム内の細かいシステムを見ていきましょう。
■専属契約
芸術家のカードを獲得できる,いわゆる“ガチャ”です。「専属契約」には,ゲーム内で得られるフレンドポイントで回す“ノーマル契約”と,ジュエル(ゲーム内通貨)で回す“プレミアム契約”があります。ゲーム序盤のチュートリアル内で10連のプレミアム契約を行え,しかもリセマラなしで何度でも引き直しが可能! ☆4芸術家が1人確定なので,ここで気になる芸術家が出るまでチャレンジしてもいいかもしれません。
■制作
まずは集めたカードを使ってデッキを組みます。手動で選ぶこともできますが,「おすすめ」で編成してもOKです。カードには3つの属性(デッサン,カラー,イメージ)があるため,すべての属性をまんべんなく入れておくとバランスが良いでしょう。
制作では,10マスに分割されたキャンバスに,デッキに編成した芸術家たちが順番に絵を描いていきます。絵を描くマスを1枚ずつ選んでいくのですが,それぞれのパネルには3つの属性が割り振られているのがポイントです。このパネルと絵を描く芸術家の属性が合っていると,熟練度や親密度が上がりやすくなったり,アイテムが多く手に入ったりするので,なるべく互いの属性が一致しているところを選ぶようにしましょう。
制作を芸術家たちに任せておきたいときは,「AUTO」を押せば自動で進行してもらえます。ただし,芸術家たちは必ずしも相性のいいマスを選んでくれるわけではないので,効率を重視したい場合はキュレーターとしてキッチリ指示をしておくといいかもしれません。
加えて,制作中に「オファー」が発生することがあります。ここでは制作用デッキではなく,オファー用に組んだデッキが使用されるので,サポート枠の芸術家も含め,オファーの内容に合った属性のデッキを組みましょう。オファー内容と属性を合わせるのはもちろんですが,オファーごとに定められた必要表現力を満たせるように芸術家を選択するのもポイントです。手持ちのデッキでは表現力が満たないようであれば,特定の組み合わせによって発動する連携スキルを活用したり,SPの消費倍率を上げたりしてクリアを目指すのもいいでしょう。オファーを成功させて,育成に役立つアイテムをゲットしましょう!
制作によってプレイヤーランクが上がると,メインストーリーが開放されていくほか,絵画の熟練度アップで「制作会話」を見られるようになります。絵画を初めて完成させると,絵画にまつわるエピソードを「芸術家資料」内で見られるようになるので,こちらもチェックです!
■育成
手持ちのカードは,「強化」「ポートレイト」「限界突破」の3つの方法で育成できます。「強化」では育成用のカードなどを消費することで,対象のカードをレベルアップさせられます。「ポートレイト」では,ポートレイトアイテム(バーミリオン,ウルトラマリン,クロムイエローの絵の具)やジュエルを使ってパネルをオープンすると,パネルに対応したパラメータが上がり,すべて開くとカードの絵柄が変化したり,キャラクターボイスを獲得できたりします。「限界突破」では,同じ絵柄のカードを重ねることで芸術家のレベル上限を上げられます。
まずは強化でベースのパラメータを上昇させ,制作でポートレイトアイテムを集めたら,ポートレイトでの能力開放を行って,芸術家たちの可能性を広げていきましょう!
■その他の機能
【マイページ】
ゲームを起動して最初に表示される「マイページ」には,好きな芸術家を1人,または2人設定することができます。背景や衣装も変えられるので,ぜひお気に入りを見つけてくださいね。
【ルーム】
ルーム機能では,デフォルメされたキャラクターたちが動いたりしゃべったりする様子を見られ,特定の組み合わせで,前述の「ルーム会話」が開放されます。また,育成に役立つアイテムも手に入るので,マメにチェックしてみると良いかもしれません。
「パレットパレード」には難しい操作や面倒な操作はなく,空いた時間にプレイしやすいゲームシステムになっていました。
「パレットパレード」の魅力とは
筆者の考える本作の大きな魅力は,やはりキャラクターとストーリーです。本作に登場するキャラクターたちは,時代も国もさまざまな芸術家をモチーフとしています。よって,世界観はフィクションでありファンタジーの世界なわけですが,ところどころに“元の人物像”や“実際にあったできごと”を元にしたと思われるエピソードが出てくるため,IFとしての物語やキャラクター造形に深みが生まれているように感じました。
例えば本作のメインキャラクターであるゴッホは,私たちがよく知るゴッホとはイメージが少し異なり,朗らかで前向きな人物です。しかし,有名な耳の傷や,ゴーギャンとの関係性などが語られるエピソードが“リアル”を感じさせるエッセンスとなり,キャラクターへの興味を抱かせるのです。
筆者自身はそこまで芸術に詳しいわけではありませんが,自分が知っている芸術家のエピソードが作中にあると「おっ!」と嬉しくなり,逆に,あまり馴染みのなかった芸術家については,作中のエピソードに元ネタがあるのかを調べたくなりました(見つけられると,とても嬉しい)。
ストーリーを読み進め,あらためて現実世界で彼らが描いた絵画や作品を見ると,不思議なことに「たしかにこんな絵を描いていそう」と,ゲームの中の彼らの存在に説得力が増していくのです。ゲームから現実へ,現実からゲームへと自分の中の芸術家たちに対するイメージが行き来するのは,本作ならではの独特な感覚のように感じました。
本作に登場するのは,歴史に名を残した偉大な芸術家たちです。しかしその中には,生きているうちに評価されなかった人や,非常に短命だった人もいます。そんな彼らの魂のもう1つの可能性として“芸術家育成タイムライズゲーム”である本作は,とても希望にあふれた作品だと思いました。史実でも共に過ごした芸術家たちだけでなく,本来は出会えなかった芸術家たちが出会うことで生まれる“幸福”が描かれているからです。
「パレットパレード」は,そうした奥深いテーマを描きながらも,難しい操作はほとんどなく,手軽にプレイできるのもうれしいところ。芸術を好きな,あるいは興味がある人にはもちろん,魅力的なキャラクターを見てみたい人,奥深いストーリーを読みたい人にぜひおすすめしたいタイトルです。
「パレットパレード」公式サイト
「パレットパレード」ダウンロードページ
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