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[COMPUTEX]創業50周年記念CPUや常時接続PCをアピール。年末登場という28コアCPUのデモも披露したIntel基調講演レポート
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印刷2018/06/05 20:55

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[COMPUTEX]創業50周年記念CPUや常時接続PCをアピール。年末登場という28コアCPUのデモも披露したIntel基調講演レポート

画像集 No.002のサムネイル画像 / [COMPUTEX]創業50周年記念CPUや常時接続PCをアピール。年末登場という28コアCPUのデモも披露したIntel基調講演レポート
 台湾時間6月5日,Intelは,台湾・台北市内で行われているCOMPUTEX TAIPEI 2018の併設イベントである「e21FORUM」で,同社の取り組みを紹介する基調講演を行った。登壇した上級副社長兼クライアントコンピューティング担当ジェネラルマネージャーのGregory M.Bryant氏は,2018年が同社にとって創業50周年にあたる記念すべき年であり,PCがIntelにとって引き続き重要なピースであるとアピール。これからさらに50年先に向けてPCの将来像を見せていくと宣言した。
 直接ゲーマーに関係する話題は少なかったのだが,Bryant氏による講演の概要をレポートしたい。


「8086」の名を冠する記念CPUが登場


i7-8086Kの製品ボックスを掲げるGregory M.Bryant氏(Senior Vice President and General manager,Client Computing Group,Intel)
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 50周年最初の話題は,記念モデルとなるCPU「Core i7-8086K Limited Edition Processor」(関連記事,以下 i7-8086K)の登場だ。i7-8086Kは,8086個限定のプレゼントキャンペーンが行われる予定で,北米太平洋時間6月7日17時(日本時間6月8日9時)から24時間だけ,日本を含む指定地域のユーザーのみが抽選に申し込めるという。

現在のx86プロセッサの礎となったIntel 8086の登場から40年を経て登場した記念モデルのi7-8086K
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 主なスペックは,6コア12スレッド対応で,ブースト時の最大動作クロックは,Coreシリーズ最大となる5GHzに達するという。x86プロセッサの礎となったIntel 8086が,40年前に5MHzの動作クロックでデビューしたことを考えると,40年の時を経て動作クロックは1000倍に,総合的な性能はそれ以上に向上したことを意味する。


バッテリー駆動時間の延長と常時接続によって

Always Connected PCを実現


 40年が経ち,モバイル利用が当たり前になった現在のCPUにとって,性能向上だけでなく,バッテリー駆動時間を延ばすための省電力動作も重要となっている。
 Intelによれば,2012年には平均して8時間程度だったノートPCにおけるバッテリー駆動時間は,2018年現在では,20時間超えも当たり前となりつつあるという(※もちろん公称スペックの話)。とはいえ,24時間動作の壁を乗り越えるにはもう一押しが必要で,これを補助する新しい技術が「Intel Low Power Display Technology」だ。

Intel Low Power Display Technologyで液晶パネルのバックライトを制御することにより,ノートPCの駆動時間は,さらに4〜8時間ほど伸びるという
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 この技術では,液晶パネルの消費電力を最大で半分程度にまで抑えることができるそうで,ノートPCの駆動時間を4〜8時間程度伸ばすことが可能になるという。シャープとInnoluxがこの技術に対応する液晶パネルを製造するとのこと。こうした技術の積み重ねによって,将来的にノートPCのバッテリー駆動時間はまだまだ伸びそうだ。

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 バッテリー駆動時間と並んで,ノートPCで重要となりつつあるのがインターネットへの常時接続環境だ。
 Intelは2003年にスタートした「Centrino」ブランドで,PCにおける無線LAN利用を一般化させた。そんなIntelが目指す次なる目標は,携帯電話回線を使った「Always Connected PC」の一般化だ。
 とくに,近年の同社が力を入れている「5G」世代でリードを確実なものにするという意図もあり,Intelは,AcerやASUSTeK Computer(以下,ASUS),DellにHP,Lenovo,そしてMicrosoftらと共同で,5G対応の2-in-1ノートPCを,2019年にも市場投入する計画だ。

2019年に5G対応ノートPCの市場投入に向けて,パートナーと連携する
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Always Connected PCならびに5G戦略に向けて,Sprintとの提携も発表
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 また,この取り組みには,米国の大手キャリアでソフトバンク傘下にあるSprintも参加を表明している。Sprintは,Qualcommと提携して,2018年6月以降に北米で販売される「Windows on Snapdragon PC」の3機種(※メーカーはASUS,HP,Lenovo)を対象に,2018年内限定のデータ通信無制限キャンペーンを展開中だ。IntelもSprintとの提携によって,この分野での存在感を高めることになるだろう。


ノートPC向けの新CPUはWhiskey Lake-UとAmber Lake-Y

28コア56スレッドのハイエンドCPUは年末予定


 Bryant氏による講演では,PCの機能そのものの未来像も紹介された。
 そのひとつはAI機能をプロセッサに組み込んだPCで,ASUS製のコンセプトモデルとなる「Project Precog」(プロジェクト・プレコグ)というものだ。
 基調講演では,2枚のディスプレイを搭載したクラムシェル形状のノートPCという以外の詳細は語られなかったのだが,物理キーボードは搭載しないそうで,タッチディスプレイと各種ハプティックス(触感)フィードバックで実現するという未来のPCがどのようなものか,ASUSのイベントレポートに期待したい。

ASUSのCEOであるJerry Shen氏が抱えているのが,デュアルディスプレイ搭載ノートPCのコンセプトモデル「Project Precog」だ。AI機能も特徴であるようだが,詳細は語られなかった
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 性能面では,3D XPointメモリを採用してPCの動作を高速化するというSSD,「Optane SSD 905P」が取り上げられた。すでに国内でも販売中の製品だ。基調講演では,Optane SSD 905Pと従来型SSDの比較デモを披露し,とくにコンテンツ制作用途のようにメモリやストレージを多用するアプリケーションで効果を発揮することをアピールしていた。

M.2フォームファクタに対応するOptane SSD 905Pの実物を掲げるBryant氏(左)。右写真は,既存のフラッシュメモリを使ったIntel製SSD「SSD 760P」と性能比較デモを行っているところ。写真だと分かりにくいが,Optane SSD 905Pが3〜4倍の速さでCGのレンダリングを終える様子が披露された。
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 このほかにも,ノートPC向け第8世代Coreプロセッサの新製品として,開発コードネーム「Whiskey Lake-U」と「Amber Lake-Y」が今秋に市場投入されるほか,デスクトップPC向けにCore Xシリーズの新製品や,「Core S」なる次世代シリーズの年内投入を,Bryant氏が予告したことも大きなトピックと言えよう。

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 最後にBryant氏は,28コア56スレッド対応で5GHz動作という新型CPUの動作をチラ見せした。マルチスレッド処理に特化した3D CGレンダリングベンチマーク「CINEBENCH R15」で「7334」というスコアを叩きだしており,これは「Core i7-8700K」の5倍以上となっている。Bryant氏の予告通り,2018年第4四半期に市場投入されれば,年末商戦の注目製品となるかもしれない。

28コア56スレッド対応の新型CPUをデモ。写真左に見える動作クロックは4996〜5003MHzとなっていた
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IntelのCOMPUTEX TAIPEI 2018特設Webページ(英語)


COMPUTEX TAIPEI 2018取材記事一覧

  • 関連タイトル:

    第8世代Core(Coffee Lake,Kaby Lake)

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