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PC向け新作ソフト「LOST EPIC」が発表。ハイスピードなアクションと自由なキャラメイク，そしてさまざまに進化する武器が特徴の横スクロールアクション
「INDIE Live Expo II」レポート。最新インディーズゲームの情報が次々と明かされ，ZUN氏の新曲も披露される
2020年11月7日，インディーズゲームの番組「INDIE Live Expo II」が配信された。
「INDIE Live Expo」は，国内外のインディーズゲーム情報を伝えるオンライン番組だ。初放送となる前回は2020年6月6日に行われ，150以上のタイトル情報が日本語・英語・中国語の3か国語同時放送で配信された（関連記事）。
2回目となる今回は，前回よりさらに多い，180以上のタイトルが取り上げられ，放送時間も約5時間30分の長丁場となっている。
本稿では，インディーズゲームの情報やドラマーであるダイナ四氏によるゲーム音楽ライブ，ゲームライター・徳岡正肇氏の海外インディーズゲーム事情紹介など，盛りだくさんとなった番組の様子をお伝えしていこう。
恒例ともなったダイナ四氏によるゲーム音楽ライブ「Live Performance」は，今回「東方Project」尽くし。“定番”ともいえる「月まで届け，不死の煙」や，最新作「東方鬼形獣～Wily Beast and Weakest Creature.」の「偶像に世界を委ねて～Idoratrize_World」など8曲が披露された。
半裸＋覆面というスタイルから繰り出される，ハイスピードのドラムはインパクト抜群。手を止めることなくカメラを見据えるお馴染みのパフォーマンスも冴え，迫力抜群の演奏となった。第1回が20分ごろ，第2回が2時間49分ごろに放送されているため，ファンはお見逃しなく。
「INDIE Live Premiere」では，この場で初出しとなるものを含めた最新情報が披露された。
■「LOST EPIC」（Steam）
2D横スクロール型のハックアンドスラッシュアクション。自由にメイキングできるキャラクターに進化する武器を持たせ，「神域」を巡って6柱神の打倒を目指す。「Fate/Grand Order」，「アズールレーン」などで知られるオーストラリア出身のイラストレーター，Namie氏によるキャラクターも可愛らしい。開発は「EARTH WARS」を手がけたチーム。2021年発売予定。
■「Horizon」（iOS/Android）
スマートフォン向けの放置RPG。悠久の時を生き続ける主人公「エリー」を通じ，寿命の中で精一杯生きて死ぬ，名も無きキャラクターたちのドラマを見ていく。大切な人が簡単に死んでいく，残酷な世界観がベースとなっている。2020年内に配信予定。
■「NEEDY GIRL OVERDOSE」（Steam）
ジャンル名は“配信者（インターネットエンジェル）育成ADV”。ネット大好きで承認欲求が強いヒロインを導き，人気配信者に育て上げる。ヒロインは，プレイヤーの指示で状態が変化。メンタルを病んだり，薬品をオーバードーズ（過剰摂取）するといった行動に走ることもあるという。大昔のWindowsを思わせるキッチュなUIも魅力的。“2021年寒いうち（春までには）”に発売予定。
■「常世ノ塔」（PC）
現実の24時間ごとに構造を変える謎の塔を探索する，横スクロール型アクションゲーム。いわゆるローグライクだが，全世界のプレイヤーが同じマップに挑むのがポイント。道中で力尽きると墓石が建ち，「遺品」と「最後の言葉」をもってほかのプレイヤーのマップに出現する。キャラクターのスキンを自由に編集できる機能もユニーク。アーリーアクセスが2020年11月7日にスタート。
■「ツクールシリーズ ヒトノパズル」（PC/Nintendo Switch）
「moon」の西 健一氏による“人間観察パズルゲーム”。街を歩くキャラクターに対し，バナナの皮やハチなどを配してルートを変え，お題を達成していく。2020年12月発売予定。
■「ステオス -雇われ砲撃手の哀愁歌-」（PC/Nintendo Switch）
横スクロールシューティングの雑魚キャラっぽい歩行砲台を操作し，主役のような戦闘機と戦う。武器は水平と斜めにだけ撃てるノーマル弾と，極めて狭い範囲にだけ有効なスパーキング弾。固定画面を舞台に，高難度の戦いが繰り広げられる。Steam版は2020年11月7日に発売。Nintendo Switch版は2020年11月予定。
■「ピコンティア」（PC）
長い眠りから目覚めた主人公が，不思議な島で住民と交流する箱庭型スローライフRPG。魚釣りや農業で手に入れた素材をクラフトし，交流に役立てていく。アーリーアクセスが2020年11月7日にスタート。
■「フェノトピア」（Nintendo Switch）
主人公・ゲイルがバットとパチンコを携え，消えた村人を捜す横スクロールアクションアドベンチャー。戦いだけでなく，釣りや料理もできる。2020年11月26日に発売予定。
■「シルバー2425」（Nintendo Switch）
アドベンチャーゲーム「シルバー事件」と「シルバー事件25区」のHDリマスター。「今回収録されるのは原作の空気感をそのままに HD リマスター / リメイク化を行い，PC / PlayStation 4に移植されたバージョンをさらに Nintendo Switch 移植したものとなります」とのこと。初回限定版には，原作者・須田剛一氏がムック本に書き下ろした特別シナリオ「赤と青と緑と」を，竹谷州史氏がコミック化したものが付属する。2021年2月18日に発売予定。
なお，4Gamerでは「シルバー事件」のPC用HDリメイク版が発売された際にインタビュー（関連記事）を行っている。須田氏が作品への思いや，当時の思い出を語っているので，興味がある人は読んでみて欲しい。
「世界のインディースタジオ」のコーナーでは，4Gamerでも活躍中のゲームライター・徳岡正肇氏が，スウェーデンのシェブデにおける取り組みを紹介した。
シェブデはスウェーデン中南部にある小さな街で，総面積は20.31平方キロに過ぎない。東京23区でいうと，面積ランキングで10位となる品川区くらいの大きさだ。
そんなシェブデは街全体でインディーズゲームの制作・起業をバックアップするスタートアッププロジェクト「Sweden Game Arena」（外部リンク）を行っている。
このプロジェクトの特徴は，「産」「官」「学」の連携にあるという。
・産
地元産業界が，インディーズゲーム開発者にマーケティング技術をレクチャーしてくれる。具体的には，投資家に対するプレゼンの練習をさせてくれたり，投資家を紹介してくれたり，そして作ったゲームでいかに収益を上げるかといったところについて相談に乗ってくれたりする。こうしたサービスは通常なら料金が必要になるものの，「Sweden Game Arena」ではなんと無料。ただし，作ったゲームをどうマネタイズするかを数字で示すという視点が求められるという。
・官
インディーズゲーム開発に必要となるオフィスを実質無料で貸し出してくれる。セキュリティもしっかりしたビルの一室だという。
・学
地元のシェブデ大学ではゲームデザイン学科があり，現在は500人の学生が所属している。ゲームデザイン，モーションキャプチャ，サウンド制作などについて学べ，学生はチームを組んで卒業までにゲームを1本作る。
また，シェフデでは，「Sweden Game Conference」や「Sweden Game Festival」といった催しが開かれ，技術カンファレンスやゲーム展示が行われる。シェブデの人にゲームを遊んでもらう日もあり，ゲーマーのほかにも，普段ゲームを遊ばない人や年少者など，さまざまな人から忌憚のない意見が聞けるのだそうだ。
こういった取り組みの甲斐があり，「Sweden Game Arena」は着々と成果を挙げている。2010年に3万5000人だった人口は，2019年に約5万5000人にまで増加した。シェブデはスウェーデンの首都・ストックホルムから鉄道で2時間もかかる地方都市だが，その人口が10年で1.5倍になったのだから，「Sweden Game Arena」の意義の大きさが分かるだろう。
また，シェブデ大学ゲームデザイン学科の卒業生が作ったCoffee Stain Studiosは，山羊が大暴れする「Goat Simulator」や惑星開発シム「Satisfactory」を発売して大きな話題になった。そして，漂流サバイバル「Raft」のRedbeet Interactiveや，対戦ゲーム「Battlerite」のStunlock Studiosもシェブデにオフィスを構えて開発を続けている。「こうした作品が，2010年に人口が3万5000人だった街と1つの大学から生まれてきているというのは，打率として異常といわざるを得ない」と徳岡氏は述べていた。
徳岡氏は，こうしたシェブデの取り組みについて，ゴールが“ゲーム産業が街に根付くこと”になっていると評価。「シェブデも20年をかけてここまできているので，すぐに真似をできるというものではないにしろ，地方自治体の方もこうした取り組みがあるのだと頭に留めておいてほしい」と新たな産官学連携への期待を語り，コーナーを締めくくった。
「INDIE Waves」のコーナーでは4回＋αに分けて，発売中のものからリリースを控えたものまで，多数の注目作が紹介された。本稿では，その中でも印象的だったタイトルをピックアップしていこう。本稿の最後にはINDIE Wavesで紹介された全タイトルのリストを掲載しているので，チェックしてほしい。
■「ラグドーリオン」（PC）
物理シミュレーションと合体ロボを組み合わせたアクションゲーム。装備の重さや地形など様々なファクターが絡み合い，毎回異なった合体が生まれるという。2021年発売予定。
■「蛮勇戦域バルバリオン」（PC）
アニメ風のチャンバラを再現することを目標に，1対1～多対多まで様々な高速剣戟アクションが展開する。発売日未定。2021年に各種ゲームショウに出展予定。
■「カラバコ」（PC/Nintendo Switch）
環境汚染によって政府のみが食料を配布するようになってしまった世界。食品検査ブースで1人暮らす主人公が真実を探していく。現在，Steamで英語版「Booth: A Dystopian Adventure」が配信中。日本語版は2021年内に発売予定。
■「ラビリンスシティ」（PC/Nintendo Switch/iOS/Android）
絵本「迷路探偵ピエール」を原作に，精緻なイラストのような世界を冒険する。2021年3月頃にアーリーアクセス開始予定。
■「Calorie Defenders」（PC）
ドット絵が可愛らしいタワーディフェンス＋メトロイドヴァニア。体内を旅しHunger（食欲）にキャンディがたどり着かないように守る。発売日未定。
■「Metal Mind」（PC/Nintendo Switch）
さまざまな武器やパーツを組み立ててロボットを作る，ローグライトアクション。発売日未定。
■「Back Then」（PC）
アルツハイマーの老詩人を通し，その症状について学ぶアドベンチャー。2021年発売予定。
■「Undying」（PC）
余命短い母となり，息子がゾンビウイルスが蔓延する世界で生き残れるよう，さまざまなスキルを伝えていく。2021年発売予定。
一般投票と審査員の票により，優れたインディーズゲームを6部門で表彰する「INDIE Live Expo Awards」。今回は2019年10月1日～2020年9月30日の間にリリースされたインディーズゲームが対象となった。
●ローカル文化賞：製作者の出自が反映され，その地域の魅力・歴史が表現されたゲーム
受賞作品：
「Chinese Parents」
ノミネート作品：
「Chinese Parents」
「A Space For The Unbound ? Prologue」
「Mount & Blade II: Bannerlord」
「Through the Darkest of Times」
●さわりごこち賞：職人的こだわりによって作られた，素敵なさわりごこちのゲーム
受賞作品：
「Hades」
「Lonely Mountains: Downhill」
ノミネート作品：
「Hades」
「Jet Lancer」
「Lonely Mountains: Downhill」
「Risk of Rain 2」
●テーマ・オブ・ザ・イヤー賞：時代のテーマに合致した，「これこそいまの時代のゲームだよ！」というゲーム
受賞作品：
「Not For Broadcast」
ノミネート作品：
「FULFILLMENT」
「Not For Broadcast」
「Plague Inc: Evolved/Plague Inc:」
「Through the Darkest of Times」
●キャラクター賞：最高に魅力的なキャラクターを生み出したゲーム
受賞作品：
「Helltaker」
ノミネート作品：
「Helltaker」
「Little Witch Nobeta」
「Necrobarista」
「Fall Guys: Ultimate Knockout」
●インターネットを通じたゲーム体験賞：ネット越しに対戦・協力したり，大人数でわいわいとプレイするゲームに加えて，「ゲーム実況」を通じて人々を楽しませてくれるゲーム
受賞作品：
「Craftopia」
ノミネート作品：
「Craftopia」
「Fall Guys: Ultimate Knockout」
「GTFO」
「Deep Rock Galactic」
●ルールズ・オブ・プレイ賞：今までにない画期的なルールや，つい夢中になってしまう魔法のようなルールをもつゲーム
受賞作品：
「5D Chess With Multiverse Time Travel」
ノミネート作品：
「5D Chess With Multiverse Time Travel」
「The Pedestrian」
「BPM: BULLETS PER MINUTE」
「Pilgrims」
●INDIE Live Expo Awards
受賞作品：
「Hades」
番組の最後には，「東方Project」の制作者であるZUN氏が登場。番組にテーマ曲「唯一無二のシミュラークル」を提供した経緯について語った。
普段は作曲の仕事をほとんど引き受けないというZUN氏は，INDIE Live Expoのオファーについても「自分が作るとどうしても東方の曲になってしまう」ということで，引き受けるかどうか迷ったという。
ここで鍵になったのが，前回の「INDIE Live Expo 2020」でZUN氏自身が語った「作るだけで幸せになれるというのが，インディーズゲームである」という言葉だ。この言葉をINDIE Live Expo実行委員会から出されたことで迷いも吹っ切れ，「ガチに東方の曲を作るしかない」と覚悟が決まったという。
「凄くカッコイイ曲を作った」と出来映えにも大満足のZUN氏。「唯一無二のシミュラークル」の二次創作については，ほかの東方曲と同じルールに基づき，原曲の名前を提示すればOKであると語った。
エンディングでは「INDIE Live Expo III」の開催もアナウンスされ，約5時間半の放送は大きな盛り上がりのうちに幕を閉じた。
なお，2020年11月10日3時まではSteamにて記念セール（外部リンク）が行われている。気になるタイトルがある人は，この機会にチェックしてみよう。
●「INDIE Waves」紹介タイトル一覧
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「INDIE Live Expo」は，国内外のインディーズゲーム情報を伝えるオンライン番組だ。初放送となる前回は2020年6月6日に行われ，150以上のタイトル情報が日本語・英語・中国語の3か国語同時放送で配信された（関連記事）。
2回目となる今回は，前回よりさらに多い，180以上のタイトルが取り上げられ，放送時間も約5時間30分の長丁場となっている。
本稿では，インディーズゲームの情報やドラマーであるダイナ四氏によるゲーム音楽ライブ，ゲームライター・徳岡正肇氏の海外インディーズゲーム事情紹介など，盛りだくさんとなった番組の様子をお伝えしていこう。
●「INDIE Live Expo II」出演者
日本語版放送：
吉田尚記氏（ニッポン放送），水谷俊次氏（PLAYISM），わいわい氏
英語版放送：
厚切りジェイソン氏，J-mon氏
中国語版放送：
犬次郎氏，黄 政凱氏（フライハイワークス）
コーナーゲスト：
徳岡正肇氏，ダイナ四氏
スペシャルゲスト：
ZUN氏
 吉田尚記氏 |
 水谷俊次氏 |
 わいわい氏 |
 徳岡正肇氏 |
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INDIE Live Expo II
INDIE Live Expo II公式サイト
コスプレドラマー・ダイナ四氏がカメラを見据えつつ，超絶ドラムテクを披露！
恒例ともなったダイナ四氏によるゲーム音楽ライブ「Live Performance」は，今回「東方Project」尽くし。“定番”ともいえる「月まで届け，不死の煙」や，最新作「東方鬼形獣～Wily Beast and Weakest Creature.」の「偶像に世界を委ねて～Idoratrize_World」など8曲が披露された。
半裸＋覆面というスタイルから繰り出される，ハイスピードのドラムはインパクト抜群。手を止めることなくカメラを見据えるお馴染みのパフォーマンスも冴え，迫力抜群の演奏となった。第1回が20分ごろ，第2回が2時間49分ごろに放送されているため，ファンはお見逃しなく。
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●「INDIE Live Expo II」「Live Performance」セットリスト
・第1回
「神々が恋した幻想郷」
「偶像に世界を委ねて～Idoratrize_World」
「竹取飛翔～Lunatic Princess」
「月まで届け，不死の煙」
・第2回
「上海紅茶館～Chinese Tea」
「フラワリングナイト」
「ネクロファンタジア」
「ピュアヒューリーズ～心の在処」
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インディーズゲームの最新情報が明かされた「INDIE Live Premiere」
「INDIE Live Premiere」では，この場で初出しとなるものを含めた最新情報が披露された。
■「LOST EPIC」（Steam）
2D横スクロール型のハックアンドスラッシュアクション。自由にメイキングできるキャラクターに進化する武器を持たせ，「神域」を巡って6柱神の打倒を目指す。「Fate/Grand Order」，「アズールレーン」などで知られるオーストラリア出身のイラストレーター，Namie氏によるキャラクターも可愛らしい。開発は「EARTH WARS」を手がけたチーム。2021年発売予定。
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関連記事
■「Horizon」（iOS/Android）
スマートフォン向けの放置RPG。悠久の時を生き続ける主人公「エリー」を通じ，寿命の中で精一杯生きて死ぬ，名も無きキャラクターたちのドラマを見ていく。大切な人が簡単に死んでいく，残酷な世界観がベースとなっている。2020年内に配信予定。
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■「NEEDY GIRL OVERDOSE」（Steam）
ジャンル名は“配信者（インターネットエンジェル）育成ADV”。ネット大好きで承認欲求が強いヒロインを導き，人気配信者に育て上げる。ヒロインは，プレイヤーの指示で状態が変化。メンタルを病んだり，薬品をオーバードーズ（過剰摂取）するといった行動に走ることもあるという。大昔のWindowsを思わせるキッチュなUIも魅力的。“2021年寒いうち（春までには）”に発売予定。
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■「常世ノ塔」（PC）
現実の24時間ごとに構造を変える謎の塔を探索する，横スクロール型アクションゲーム。いわゆるローグライクだが，全世界のプレイヤーが同じマップに挑むのがポイント。道中で力尽きると墓石が建ち，「遺品」と「最後の言葉」をもってほかのプレイヤーのマップに出現する。キャラクターのスキンを自由に編集できる機能もユニーク。アーリーアクセスが2020年11月7日にスタート。
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■「ツクールシリーズ ヒトノパズル」（PC/Nintendo Switch）
「moon」の西 健一氏による“人間観察パズルゲーム”。街を歩くキャラクターに対し，バナナの皮やハチなどを配してルートを変え，お題を達成していく。2020年12月発売予定。
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■「ステオス -雇われ砲撃手の哀愁歌-」（PC/Nintendo Switch）
横スクロールシューティングの雑魚キャラっぽい歩行砲台を操作し，主役のような戦闘機と戦う。武器は水平と斜めにだけ撃てるノーマル弾と，極めて狭い範囲にだけ有効なスパーキング弾。固定画面を舞台に，高難度の戦いが繰り広げられる。Steam版は2020年11月7日に発売。Nintendo Switch版は2020年11月予定。
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■「ピコンティア」（PC）
長い眠りから目覚めた主人公が，不思議な島で住民と交流する箱庭型スローライフRPG。魚釣りや農業で手に入れた素材をクラフトし，交流に役立てていく。アーリーアクセスが2020年11月7日にスタート。
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■「フェノトピア」（Nintendo Switch）
主人公・ゲイルがバットとパチンコを携え，消えた村人を捜す横スクロールアクションアドベンチャー。戦いだけでなく，釣りや料理もできる。2020年11月26日に発売予定。
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■「シルバー2425」（Nintendo Switch）
アドベンチャーゲーム「シルバー事件」と「シルバー事件25区」のHDリマスター。「今回収録されるのは原作の空気感をそのままに HD リマスター / リメイク化を行い，PC / PlayStation 4に移植されたバージョンをさらに Nintendo Switch 移植したものとなります」とのこと。初回限定版には，原作者・須田剛一氏がムック本に書き下ろした特別シナリオ「赤と青と緑と」を，竹谷州史氏がコミック化したものが付属する。2021年2月18日に発売予定。
なお，4Gamerでは「シルバー事件」のPC用HDリメイク版が発売された際にインタビュー（関連記事）を行っている。須田氏が作品への思いや，当時の思い出を語っているので，興味がある人は読んでみて欲しい。
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関連記事
スウェーデンではインディーズゲームでの町おこしが成功。「世界のインディースタジオ」
「世界のインディースタジオ」のコーナーでは，4Gamerでも活躍中のゲームライター・徳岡正肇氏が，スウェーデンのシェブデにおける取り組みを紹介した。
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シェブデはスウェーデン中南部にある小さな街で，総面積は20.31平方キロに過ぎない。東京23区でいうと，面積ランキングで10位となる品川区くらいの大きさだ。
そんなシェブデは街全体でインディーズゲームの制作・起業をバックアップするスタートアッププロジェクト「Sweden Game Arena」（外部リンク）を行っている。
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このプロジェクトの特徴は，「産」「官」「学」の連携にあるという。
・産
地元産業界が，インディーズゲーム開発者にマーケティング技術をレクチャーしてくれる。具体的には，投資家に対するプレゼンの練習をさせてくれたり，投資家を紹介してくれたり，そして作ったゲームでいかに収益を上げるかといったところについて相談に乗ってくれたりする。こうしたサービスは通常なら料金が必要になるものの，「Sweden Game Arena」ではなんと無料。ただし，作ったゲームをどうマネタイズするかを数字で示すという視点が求められるという。
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・官
インディーズゲーム開発に必要となるオフィスを実質無料で貸し出してくれる。セキュリティもしっかりしたビルの一室だという。
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・学
地元のシェブデ大学ではゲームデザイン学科があり，現在は500人の学生が所属している。ゲームデザイン，モーションキャプチャ，サウンド制作などについて学べ，学生はチームを組んで卒業までにゲームを1本作る。
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また，シェフデでは，「Sweden Game Conference」や「Sweden Game Festival」といった催しが開かれ，技術カンファレンスやゲーム展示が行われる。シェブデの人にゲームを遊んでもらう日もあり，ゲーマーのほかにも，普段ゲームを遊ばない人や年少者など，さまざまな人から忌憚のない意見が聞けるのだそうだ。
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こういった取り組みの甲斐があり，「Sweden Game Arena」は着々と成果を挙げている。2010年に3万5000人だった人口は，2019年に約5万5000人にまで増加した。シェブデはスウェーデンの首都・ストックホルムから鉄道で2時間もかかる地方都市だが，その人口が10年で1.5倍になったのだから，「Sweden Game Arena」の意義の大きさが分かるだろう。
また，シェブデ大学ゲームデザイン学科の卒業生が作ったCoffee Stain Studiosは，山羊が大暴れする「Goat Simulator」や惑星開発シム「Satisfactory」を発売して大きな話題になった。そして，漂流サバイバル「Raft」のRedbeet Interactiveや，対戦ゲーム「Battlerite」のStunlock Studiosもシェブデにオフィスを構えて開発を続けている。「こうした作品が，2010年に人口が3万5000人だった街と1つの大学から生まれてきているというのは，打率として異常といわざるを得ない」と徳岡氏は述べていた。
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徳岡氏は，こうしたシェブデの取り組みについて，ゴールが“ゲーム産業が街に根付くこと”になっていると評価。「シェブデも20年をかけてここまできているので，すぐに真似をできるというものではないにしろ，地方自治体の方もこうした取り組みがあるのだと頭に留めておいてほしい」と新たな産官学連携への期待を語り，コーナーを締めくくった。
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多数の注目作をピックアップする「INDIE Waves」
「INDIE Waves」のコーナーでは4回＋αに分けて，発売中のものからリリースを控えたものまで，多数の注目作が紹介された。本稿では，その中でも印象的だったタイトルをピックアップしていこう。本稿の最後にはINDIE Wavesで紹介された全タイトルのリストを掲載しているので，チェックしてほしい。
■「ラグドーリオン」（PC）
物理シミュレーションと合体ロボを組み合わせたアクションゲーム。装備の重さや地形など様々なファクターが絡み合い，毎回異なった合体が生まれるという。2021年発売予定。
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「ラグドーリオン」公式サイト
■「蛮勇戦域バルバリオン」（PC）
アニメ風のチャンバラを再現することを目標に，1対1～多対多まで様々な高速剣戟アクションが展開する。発売日未定。2021年に各種ゲームショウに出展予定。
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「蛮勇戦域バルバリオン」公式Twitter
■「カラバコ」（PC/Nintendo Switch）
環境汚染によって政府のみが食料を配布するようになってしまった世界。食品検査ブースで1人暮らす主人公が真実を探していく。現在，Steamで英語版「Booth: A Dystopian Adventure」が配信中。日本語版は2021年内に発売予定。
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「カラバコ」公式サイト
■「ラビリンスシティ」（PC/Nintendo Switch/iOS/Android）
絵本「迷路探偵ピエール」を原作に，精緻なイラストのような世界を冒険する。2021年3月頃にアーリーアクセス開始予定。
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「ラビリンスシティ」公式サイト
■「Calorie Defenders」（PC）
ドット絵が可愛らしいタワーディフェンス＋メトロイドヴァニア。体内を旅しHunger（食欲）にキャンディがたどり着かないように守る。発売日未定。
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「Calorie Defenders」公式サイト
■「Metal Mind」（PC/Nintendo Switch）
さまざまな武器やパーツを組み立ててロボットを作る，ローグライトアクション。発売日未定。
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「Metal Mind」Steamストアページ
■「Back Then」（PC）
アルツハイマーの老詩人を通し，その症状について学ぶアドベンチャー。2021年発売予定。
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「Back Then」紹介ページ（Indie DB）
■「Undying」（PC）
余命短い母となり，息子がゾンビウイルスが蔓延する世界で生き残れるよう，さまざまなスキルを伝えていく。2021年発売予定。
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「Undying」公式サイト
今回の大賞は？「INDIE Live Expo Awards」
一般投票と審査員の票により，優れたインディーズゲームを6部門で表彰する「INDIE Live Expo Awards」。今回は2019年10月1日～2020年9月30日の間にリリースされたインディーズゲームが対象となった。
●ローカル文化賞：製作者の出自が反映され，その地域の魅力・歴史が表現されたゲーム
受賞作品：
「Chinese Parents」
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ノミネート作品：
「Chinese Parents」
「A Space For The Unbound ? Prologue」
「Mount & Blade II: Bannerlord」
「Through the Darkest of Times」
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●さわりごこち賞：職人的こだわりによって作られた，素敵なさわりごこちのゲーム
受賞作品：
「Hades」
「Lonely Mountains: Downhill」
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ノミネート作品：
「Hades」
「Jet Lancer」
「Lonely Mountains: Downhill」
「Risk of Rain 2」
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●テーマ・オブ・ザ・イヤー賞：時代のテーマに合致した，「これこそいまの時代のゲームだよ！」というゲーム
受賞作品：
「Not For Broadcast」
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ノミネート作品：
「FULFILLMENT」
「Not For Broadcast」
「Plague Inc: Evolved/Plague Inc:」
「Through the Darkest of Times」
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●キャラクター賞：最高に魅力的なキャラクターを生み出したゲーム
受賞作品：
「Helltaker」
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ノミネート作品：
「Helltaker」
「Little Witch Nobeta」
「Necrobarista」
「Fall Guys: Ultimate Knockout」
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●インターネットを通じたゲーム体験賞：ネット越しに対戦・協力したり，大人数でわいわいとプレイするゲームに加えて，「ゲーム実況」を通じて人々を楽しませてくれるゲーム
受賞作品：
「Craftopia」
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ノミネート作品：
「Craftopia」
「Fall Guys: Ultimate Knockout」
「GTFO」
「Deep Rock Galactic」
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●ルールズ・オブ・プレイ賞：今までにない画期的なルールや，つい夢中になってしまう魔法のようなルールをもつゲーム
受賞作品：
「5D Chess With Multiverse Time Travel」
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ノミネート作品：
「5D Chess With Multiverse Time Travel」
「The Pedestrian」
「BPM: BULLETS PER MINUTE」
「Pilgrims」
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●INDIE Live Expo Awards
受賞作品：
「Hades」
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番組の最後には，「東方Project」の制作者であるZUN氏が登場。番組にテーマ曲「唯一無二のシミュラークル」を提供した経緯について語った。
普段は作曲の仕事をほとんど引き受けないというZUN氏は，INDIE Live Expoのオファーについても「自分が作るとどうしても東方の曲になってしまう」ということで，引き受けるかどうか迷ったという。
ここで鍵になったのが，前回の「INDIE Live Expo 2020」でZUN氏自身が語った「作るだけで幸せになれるというのが，インディーズゲームである」という言葉だ。この言葉をINDIE Live Expo実行委員会から出されたことで迷いも吹っ切れ，「ガチに東方の曲を作るしかない」と覚悟が決まったという。
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「凄くカッコイイ曲を作った」と出来映えにも大満足のZUN氏。「唯一無二のシミュラークル」の二次創作については，ほかの東方曲と同じルールに基づき，原曲の名前を提示すればOKであると語った。
エンディングでは「INDIE Live Expo III」の開催もアナウンスされ，約5時間半の放送は大きな盛り上がりのうちに幕を閉じた。
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なお，2020年11月10日3時まではSteamにて記念セール（外部リンク）が行われている。気になるタイトルがある人は，この機会にチェックしてみよう。
●「INDIE Waves」紹介タイトル一覧
| INDIE Waves - Wave1 | |
|---|---|
| PC | ラグドーリオン |
| PC | The Mooching Monolith |
| PC/Switch | ゾゾの冒険 |
| PC | 柘榴 |
| PC/PS4/Switch | スターレネゲード |
| PC | わわねこのしま |
| PC | TrinityS |
| PC | 蛮勇戦域バルバリオン |
| PC/PS4 | Fall Guys: Ultimate Knockout |
| iOS/Android | きみのまち ポルティア |
| iOS/Android | Hundred Days |
| PC/iOS/Android | ナユタとほうき星の旅 |
| PC/Switch | 魔女と66のキノコ |
| PC | Brave and Desire |
| Switch | ネコミン |
| PC | モナの使い魔 |
| Switch | SnowFighters |
| iOS/Android | SOULCAGE |
| PC | ハロウィンターゲット |
| PC | プロジェクトシックス |
| PC | Unneglectable |
| PC/Switch | おしゃべり！ホリジョ！ホリスラッシュ |
| Switch | Steel Sword Story S |
| PC | スカージブリンガー |
| PC | ブルーセイバーズ アーリーミッション |
| PC | カラバコ |
| Arcade | VRITRA HEXA |
| Switch | Replica |
| PC | 不思議な夢の海のとばり |
| PC/PS4 | Starstruck 時をつなぐ手 |
| PC/Switch | ヘルズ・ハイ・ハーモナイザーズ |
| iOS/Android | 虹の降る海 |
| PC | シーフガールズカルテット |
| PC | Project Actress |
| PC/Switch | DRAGON PEAK |
| PC/Switch | デモリッション ロボッツ K.K. |
| PC | いのちのつかいかた |
| PC/Switch/iOS/Android | Labyrinth City |
| PC | CYBORG -PROTOTYPE-（仮） |
| PC/PS4/Switch | チルドレン・オブ・モルタ～家族の絆の物語～ |
| INDIE Waves - Wave2 | |
|---|---|
| Switch | 武雷銃～GALAXY STORM～ |
| PC | クトゥルフ神話RPG 水晶の呼び声 |
| PC | Calorie Defenders |
| PC/Switch | オオカミのかぐや姫 |
| PC/PS4/Switch | Metal Mind |
| PC/Switch | Eastward (イーストワード) |
| PC/PS4/Switch/Xbox One | ノー・ストレート・ロード |
| PC | Elliot |
| PC | Exophobia |
| iOS/Android | チャカ王の迷宮 |
| Switch/Apple Arcade | ワールズエンドクラブ【World’s End Club】 |
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- ライター:箭本進一
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