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インタビュー
「Destiny 2」×「ウィッチャー」開発陣にメールインタビュー。ウィッチャーになりきって戦う体験を可能な限りリアリティでお届けしたい
プレイヤーは,「ウィッチャー」のキャラクター“リヴィアのゲラルト”をモチーフにしたアーマー装飾でモンスタースレイヤーになりきることが可能だ。本コラボの見どころやデザインのこだわりについて,BungieとCD PROJEKT REDのスタッフ陣にメールインタビューをする機会を得たので,本稿にてお届けしよう。
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Bungie「Destiny 2」
開発陣メールインタビュー
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簡単な自己紹介と,「Destiny 2」での役割を教えてください。
Josh Deeb氏:
こんにちは! Josh Deebと申します。「Destiny 2」のアートリーダーです。仕事の大部分は,パートナーシップ部門と協力して,コラボ用に作成する各アイテムのデザインの方向性の決定や指示を行うことです。
4Gamer:
コラボ実施に至った経緯をお聞かせください。
Josh Deeb氏:
「Destiny 2」のプレイヤーに喜んでもらえるようなコラボの機会を見つけるのはパートナーシップ部門の仕事で,CDPR側の担当者と協力して企画を実現させた功労者も同チームです。
4Gamer:
「ウィッチャー」という作品への印象についてうかがいたいです。
Josh Deeb氏:
いろいろな意味で違和感なく取り組めました。「Destiny 2」と「ウィッチャー」の世界観には共通する部分が多くありますから。どこまでも行ける広大なマップ,たくさんの魅力的なキャラクター,壮大なストーリーに没入する体験など。
4Gamer:
本コラボのいち推しポイントは何でしょうか。
Josh Deeb氏:
ウォーロック使いとしては,もちろん熊流派をモチーフにしたアーマーセットが大のお気に入りです。今回ウォーロック用に作ったものですね。格好いいアーマーパーツがたくさんありますから,これまでのアーマーセットと組み合わせてオリジナルなコーディネートを生み出せます。
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4Gamer:
各クラスには新たなアーマー装飾が追加されますが,それぞれのデザインの特徴と注目してほしい点は何ですか。
Josh Deeb氏:
今回登場したどのアーマーセットでも,ウィッチャーになりきって戦う体験を可能な限りのリアリティでお届けしたいと考えていました。シリーズ内でリヴィアのゲラルトが装備できる数多くのスタイルを取り上げ,トレードマークの背中の剣も各セットで再現しました。首から下げている狼のメダリオンとヘルメットの傷もポイントです。
4Gamer:
狼(ハンター用)について教えてください。
Josh Deeb氏:
デザインコンセプトは軽装の戦士でした。革や布を使うことでハンターの身軽さと隠密性を視覚的にもアピールしました。また,ベルトのクロスボウで多彩さも表現してみました。
4Gamer:
次にヘクサー(ウォーロック用)についていかがでしょうか。
Josh Deeb氏:
ウォーロックでは「ウィッチャー」から熊流派の装備を基に発想を広げました。ウォーロック向けにはアーマーから受ける重たい印象を減らしたかったため,柔らかい素材や毛皮などをメインに配置しました。
4Gamer:
続いてケィア・モルヘン(タイタン用)についてはどうでしょう。
Josh Deeb氏:
タイタンはリーダーであり,前衛です。シリーズを代表するケィア・モルヘンのアーマーがピッタリでした。パーツを強調したり素材を置き換えたりすることで,「Destiny」のサイエンス・ファンタジー世界のパワフルな戦士のイメージに合わせつつも,「ウィッチャー」のファンにもひと目で気付いてもらえるデザインを目指しました。
4Gamer:
狼の嵐(エキゾチックの船)や狼のシェル(ゴースト用)のデザインについてもご意見をお聞かせください。
Josh Deeb氏:
船,ゴースト,スパローでのコラボは大変やりがいがありました。「Destiny 2」の世界ならリヴィアのゲラルトの乗り物やパートナーがどんな風になるか,イメージするのは難しくも楽しい試みでした。船では,海の代わりに宇宙を航海するというイメージを表現しようとしました。
ゴーストのコンセプトは,役に立ってくれる小さな相棒。薬や道具類などを携えています。最後に,スパローは重厚で頑丈な印象に仕上がるよう,デザインしました。宝物や道具類,武器,そして道中でモンスターを狩った証などを積んでおけるイメージです。
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4Gamer:
今回のコラボレーションのアーマー装飾やアイテムの制作過程に興味があります。両社間でどのような話し合いが行われましたか。
Josh Deeb氏:
アーマーとアイテム開発の際の一番の目標は,「Destiny 2」の世界観の中で正統派に感じられつつも,「ウィッチャー」のビジュアルを真正面から反映させたデザインの制作でした。そのために,ゲラルトのデザインから取り入れるべきキーポイントについて早い段階で話し合いました。
そして,それらの要素をどうアレンジしてオリジナルなものに昇華させるかを考えました。各アーマーの剣がいい例です。初期の段階では,クラシックな中世のデザインを維持しようと決めていましたが,最終的にはよりSFチックな見た目に落ち着きました。
また,ウィッチャーの魔法をどう表現するかについても,かなり議論を重ねました。炎をまとったフィニッシャーでダイレクトに取り入れているほかに,スパローでも登場します。VFXチームからはイグニの印をスラスターの発火エフェクトとして使おうという提案があり,おかげで魔法とテクノロジーが融合したとても面白いエフェクトが完成しました。
4Gamer:
今回のコラボレーションでCD PROJEKT REDと一緒にやってみてどうでしたか。
Josh Deeb氏:
とても気持ちよく協力し合い,クリエイティブな時間を共有できました。両チームが互いのゲームのファンでもある中で,プレイヤーに最高の楽しみを届けることを共通の目標に,力を合わせました。
4Gamer:
プレイヤーへのメッセージをお願いします。
Josh Deeb氏:
「Destiny 2」の世界で思い描いたとおりのモンスター狩りになる体験をお楽しみください! 「ウィッチャー」の大ファンとして,今回登場したアイテムを取り入れた素晴らしいファッションを,プレイヤーの皆さんが今後も披露してくださるのを楽しみにしています。すでに数多くのコーディネートを目にすることができ,大変うれしく思っています。
CD PROJEKT RED「ウィッチャー」
開発陣メールインタビュー
![]() Przemysław Juszczyk氏 |
![]() Jan Rosner氏 |
4Gamer:
自己紹介と,「ウィッチャー」における役割を教えてください。
Przemysław Juszczyk氏(以下,PJ氏):
こんにちは,Przemysław Juszczyk(以下,PJ)です。CD PROJEKT REDのシリーズアート責任者です。「ウィッチャー」の世界観を「Destiny 2」に登場させるにあたって,ビジュアル面での監修を担当しました。私の主な役割は,「ウィッチャー」の持ち味が新しい世界のビジュアルコンセプトの中でも正しく発揮されるようにすることでした。
Jan Rosner氏(以下,JR氏):
Jan Rosner(以下,JR)と申します。CD PROJEKT REDのビジネス展開部門副主任です。いろいろな役割を担当しましたが,今回のコラボ企画ではとくに,当スタジオ側の代表を務めました。今回はBungieさんとの企画にあたって,社内での舵取り役と同時に,ビジネス面でのやり取りも担当しています。
4Gamer:
コラボレーションはどのようにして実現したのでしょうか。
JR氏:
シリーズをより広く展開するチャンスには常に注意を配っています。実際の企画を実現させるには,これだ! という手応えがまずなければいけません。今回のコラボでは,「ウィッチャー」を「Destiny」の世界観の中でどう表現できるかという話し合いを始めたごく初期の段階で,これはいけるという確信が得られました。
このコラボでとくに素晴らしいと思うのは,一見するとこの2つのタイトルはかけ離れているように見えるのですが,最終的に出てきたビジュアル効果はどちらのゲームにも,とても自然にフィットしたことです。
4Gamer:
Bungieについてどのような印象がありますか。
PJ氏:
ほかのゲーム開発者との共同作業はいつも楽しく,視野を広げてくれ,多くの時間をかけて向き合っている自社の作品に関しても新しいアイデアに気づかせてくれます。こういったユニークなスタイルのゲームに携わると,その中でほかにできることがまだいろいろとあるのではないかと考える機会をたくさんもらえます。
クリエイターとしての試練でもありましたが,多くの才能ある方々がプロジェクトに関わってくれたことで,最終的には非常にうまく仕上がりました。今回のコラボは個人的にも大変心地よく携わることができました。私たちが作ったものをプレイヤーの皆さんが楽しんでくださるとうれしいです。
4Gamer:
このコラボレーションでとくにおすすめしたいものは何ですか。
PJ氏:
登場する全要素を手に取って,使ってみてほしいですね。今回登場するコラボ要素は,全体としての統一感はもちろんですが,個別でも魅力を発揮できるように作っています。細部のニュアンスにまでこだわっているので,ぜひお楽しみください。その中に意外な出会いがあって,お気に入りカスタマイズの1つとして長いお付き合いになることも,あるかもしれませんね。
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4Gamer:
コラボアイテムのデザインについてもご意見をお聞かせください。まずは狼の嵐(エキゾチックの船)についてはどうでしょう。
PJ氏:
この船のおかげで,ガーディアンとウィッチャーがそれぞれの世界を行き来するイメージが膨らみました。両側の帆と,スラリとした流線型の船体に銀のアクセントが組み合わさり,どちらの世界観にもフィットするデザインに仕上がりました。コラボを作り上げる過程で,互いに常に大切にしていた目標です。どちらの世界からやってきたファンでも,もう一方の世界を長年馴染んだ場所のように楽しんでいただけます。
4Gamer:
狼のシェル(ゴースト用)はいかがですか。
PJ氏:
今回のコラボアイテムの中では最小でしたが,一番,工夫しがいのあるデザインでした。Bungieの皆さんの助力のおかげで,薬の入ったフラスコのみならず,狼のメダリオンを取り入れることもできました。ゴーストからぶら下がっていて,動きに合わせてゆっくり揺れます。どちらも「ウィッチャー」シリーズを象徴する要素で,たくさんの物語が詰まっています。
4Gamer:
今回のコラボレーションでBungieと一緒にやってみてどうでしたか。
PJ氏:
両社がそれぞれのゲームを活かすことで,最高のシナジーを模索していたと思います。コラボの企画を練り,実際に作業をし,最終的に発表できる段階までこぎ着けました。すべてのプロセスにプロ意識があり,互いへの敬意と配慮がありました。
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「Destiny 2」公式サイト
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(C)2021 Bungie, Inc. All rights reserved.
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