プレイレポート
“正統派ハクスラMMORPG”と銘打たれた「MU LEGEND」。クローズドβテストに参加して分かった,本作の基本システムをまとめて紹介
1万5000人規模で行われた今回のテストは,キャラクターのレベルや入場可能なエリアなどに制限があるものの,キャラクターメイクからストーリーの序盤までがプレイできるというものだ。
“正統派ハック&スラッシュMMORPG”と銘打たれた本作がどんなゲームに仕上がっているのか。このクローズドβテストに参加してみたので,本作のゲームシステムを紹介しつつ,ファーストインプレッションをお届けしよう。
「クラス」ごとの異なる戦闘スタイルを把握しよう
本作は,PC用MMORPG「ミュー 奇蹟の大地」の後継作として制作されたタイトルだ。そのため,ダークファンタジーな世界観や舞台,冥王クンドンなどの物語の中核を担うキャラクター達が,前作を引き継ぐ形で登場する。そのため,前作を知っているとニヤリとできる要素が多い。
一方,主人公(プレイヤーキャラクター)が記憶を失っていたりと,ストーリーは新たな立ち位置で展開していくので,前作を知らなくても十分に楽しめるはずだ。
CBTでプレイできたクラスは,回復スキルを持ち,バランスの取れた「ダークロード」,タンカー適性が高い「ブレイダー」,攻撃魔法が得意なアタッカー「ウォーメイジ」,弓による遠距離攻撃が特徴の「ウィスパラー」の4種類。加えて,今後実装予定だという「エンファサイザー」もグラフィックスだけ確認できた。
クラスを決めた後は,種族と顔/肌の色/髪型/髪色/タトゥーといった外見的な特徴を選択していく。種族は各クラス2種類(ウィスパラーならヒューマンとエルフ)から選ぶことになるが,作成直後のステータスを確認した限りでは,見た目が異なるだけで種族による能力値の違いはないようだ。なお,性別はクラスによって固定となる。
ちなみに,チュートリアルが始まるときに,武器のタイプを選ぶことになるが,こちらはチュートリアル中に使う武器を選択するだけで,実際にゲーム本編が開始されたらどちらの武器も使うことができる。
キャラクターの操作はマウスオペレーションが主軸
キャラクターの操作は,移動可能な地点を左クリックすると,その場所に移動するタイプだ。同時に左クリックは,攻撃(武器のタイプによって異なるウェポンスキル)を行う。ハック&スラッシュでは比較的オーソドックスな操作方法といえる。
移動と攻撃が同じ左クリックということで,回避目的で移動しているつもりが,敵をクリックしてしまってその場で攻撃して被弾……といった誤操作を誘発することがある。
この誤操作を防ぐコツは,移動を行うときに敵のいない地面をクリックしたら,そのままボタンを押しっぱなしにして移動したい場所までマウスカーソルを動かすことだ。クリック回数が減ることで,単純に移動も楽になるので覚えておこう。
ただし,オプション内の「左クリック押下中ターゲット自動クリック」にチェックが入っていると,ボタン押しっぱなしによる移動中でも,敵にマウスカーソルが重なった瞬間に攻撃を始めてしまうので注意が必要だ。
攻撃は,左クリックのウェポンスキルのほか,あらかじめショートカットに登録できるアクティブスキルを活用していく。
ちなみに,アクティブスキルはレベル65までに,クラススキル14種,エキスパートスキル3種を習得可能だが,ショートカットに登録できるのは,マウスの右クリックとキーボードのQ/W/E/R/Tキーの全6か所だけ。クールタイム中のスキルがあると登録の変更はできないので,実質1回のバトルで使えるスキルは6種類までとなる。
なお,スキルのショートカットの組み合わせは8セット分を登録できるので,戦闘が落ち着いたら状況に合わせて変更するのもいいだろう。
クラススキルは武器のタイプに関係なく使用できる。移動やバフなどの特殊効果を持つスキルもあり,スキル同士の組み合わせによってシナジー効果を生む |
エキスパートスキルは特殊なクエストをクリアすることで習得できる。複数のスキルから選択する形で,どのスキルを選ぶかはキャラクターの個性につながる |
実際のバトルは攻撃だけでなく,さまざまな付加効果を持つアクティブスキルを使うことになる。ただし,これらのスキルの使用には「マナ」が必要だ。マナやHPは戦闘状態が解除されるとすぐに回復するが,戦闘が長引くボス級の敵との戦いでは,スキルを連発するとすぐにマナがなくなってしまう。
そこで使うことになるのが,マナを消費せずに使えるウェポンスキルだ。ウェポンスキルは,攻撃力自体は低めだが,敵にヒットさせるとマナを回復させる効果を持っているのがポイントとなる。
バトルのプレイ感としては,クラシカルなハック&スラッシュがベースになっているが,スキルによる派手なエフェクトで爽快感が増している印象だ。
また,通常フィールドにいるザコ敵との戦いは,基本的に無双できるくらいのバランスだが,敵の構成に合わせて使用するスキルの種類と順番を変え,効率良くバトルを終わらせることを考えながら動くのが楽しい。
一方,ボス戦では,敵の強力な一撃を移動して避けることが不可欠で,敵の動きを観察しながらの緊迫したバトルが展開される。ショートカットのセットをザコ敵用とボス戦用とで切り替えて戦うのもアリだろう。
CBTでの制限となるレベル30までメインクエストを中心に進めたが,この間に登場するボスは,武具の強化を行っていない状態でもなんとか倒せるレベルに調整されていた。無双できるザコ敵戦と緊張感のあるボス戦,メリハリの利いたバトルは作業感を感じさせない作りだ。
インスタンスダンジョン「時空の狭間」で経験値を稼ぎ,装備を整えよう
ゲーム本編の進行はクエストがベースとなっており,メインクエストをクリアするとストーリーが進み,それに伴って,より強い敵が出現するエリアが開放される。ほかにも,サブクエストが多数用意されており,クエストの報酬で得られる経験値とアイテムだけでも,序盤を乗り切ることができる。
経験値稼ぎと装備品集めを行う際は,一日に5回の回数制限(5:00にリセット)付きダンジョン「時空の狭間」を活用するといい。時空の狭間は各大陸のフィールドマップ内にいくつか入口が存在する。ここは,キャラクターのレベルに合わせたモンスターが出現する特殊なダンジョンで,ストーリーの進行と関係なく進入可能だ(※どの入口からでも内容は同じ)。かなりの報酬が期待できるダンジョンなので,回数制限をすべて使い切る勢いで挑戦したい。
ザコ敵を倒しながら奥へと進み,最後にボスを倒してクリアという明快なルールだが,道中はギミックがあったりして一筋縄ではいかない。5段階の難度調整ができるので,まずは一番簡単な難度から始めて,徐々に難しくしていくといいだろう。
時空の狭間はパーティでも挑戦可能だが,モンスターはパーティ内で最もレベルの高いキャラクターを基準とした強さになるため,レベル差があるパーティだと思わぬ苦戦を強いられることもあるだろう。
なお,時空の狭間に入場すると,その大陸にある入口の「暴走ゲージ」が増加する。このゲージが100%に達すると時空の狭間が“暴走”。10分のあいだ,該当する大陸では入場制限がなくなり,回数制限を使い切ったあとでも挑戦可能となる。ほかのプレイヤーが入場することでもゲージは上昇していくので,暴走ゲージの状況は忘れず確認しておきたい。
多彩なキャラクター強化要素とハック&スラッシュライクなトレハン要素が魅力
MU LEGENDでは「キャラクターレベル」と「ソウルレベル」という2種類のレベルが存在しており,どちらもクエストをクリアしたり敵を倒すことで経験値を得てレベルアップする。クエストの報酬欄を見ると分かりやすいが,キャラクターレベル経験値とソウルレベル経験値は別個に設定されているのが特徴だ。とはいえ,普通にプレイしていればどちらのレベルも上がっていくので,序盤はとくに気にしなくても良さそうだ。
キャラクターレベルが上がると能力値が伸び,特定のレベルで新しいスキルを習得できる。ソウルレベルは,レベルが上がることで「ソウルポイント」を取得でき,このポイントを「ソウルスキル」というパッシブスキルに割り振ることでキャラクターに個性を与えられる。
能力に直結する攻撃力や防御力,クールタイムやマナ消費を減少させるサポート能力を伸ばすもの,さらにはモンスター討伐時のレアアイテム獲得率を増加させるものなど,ソウルスキルの種類は多岐にわたり,キャラクタービルドを考えるうえでかなり重要な要素と言えるだろう。
とはいえ,ソウルスキルはゲーム内マネーを使ってリセットできるので,スキル振りを失敗したからキャラクターを作り直し……とはならないので安心だ。
キャラクターの育成では,レアな装備品を集めて強化することも重要だ。装備品には攻撃力アップや攻撃速度アップといったオプションがランダムで付与される。上昇する数値も振れ幅があるので,ハクスラらしい理想の1つを手に入れるための周回プレイは,本作の魅力の1つと言えるだろう。
実際,エリートモンスターやボスを倒すと,かなりの数のアイテムがドロップする。運良くレア度の高い装備がドロップすると,キーンという効果音が出るなど細かな演出も発生するので,イヤでもテンションは上がる。激レアだけど別クラス用アイテムだった……なんてことも多いが,まだ見ぬレアアイテムを手に入れたいという渇望は大きなモチベーションになるはずだ。
ボスを倒したときは大量のドロップが期待できる |
稀に出現するゴブリンを倒すと大量のお金が入手可能だ |
ほかにもスキルを使い続けて熟練度を上げ,さまざまな効果を持つ「紋章」をセットできたり,成長可能な「翼」やペットに相当する「ミューン」の育成など,キャラクターの強化に関わる要素は数多く用意されている。
キャラクター強化の先にはPvP(CBT時は未実装)も用意されるようだが,個人的にはひたすらレアな装備を集めて強さの指針となる「戦闘力」を上げていくだけでも十分に楽しめるタイトルだと感じた。
大量にドロップされるアイテムの中から,必要なものを選んで戦闘力を更新していき,自分の望む戦闘スタイルに合う装備を納得できるまで探し続ける。目的のアイテムがなかなか手に入らない……ということもあるが,自分の理想を体現できるアイテムが手に入ったときの気持ち良さは,やはりハクスラならではのものだ。
とはいえ,最強を目指さなくても楽しめるカジュアルさを持っているのも本作の魅力だ。スキルポイントの振り直しはできるし,レア度が高くない装備しかなくても,ストーリーを進めていくだけならそう厳しくはない。気軽にプレイを始めて,正統派ハック&スラッシュのエッセンスを感じてみてほしい。
「MU LEGEND」公式サイト
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